妻みぐい

 「やっほー、彷徨くん!」
 「うわぁっ!お、おばさん?ど、どうしてここに?」
 「会議の予定がキャンセルになってねー…あら、その本は?」
 「え?あっ、こ、これはそのー…」
 「いいのよいいのよ〜、そーゆーのに興味持つ年頃だしねー♪」
 「…………」
 「…ねぇ、彷徨くん」
 「は、はい」
 「本物、見たくなぁい?」
 「え…?」
「女の人の裸に興味あるんでしょ」
「そりゃ…男ですから……」
「だったら見せて上げる」
「いや……」
「うふふふ、照れなくていいのよ」
「……おばさんお酒飲んでますね…」
「わたし酔ってなんかないわよ」
その言葉とは裏腹に未来の頬は赤らみ瞳は潤んでいた。
 「大丈夫、未夢には内緒にしておいてあげるから」
 「……うわ〜っ」
 呆気に取られた彷徨のことは無視して未来は着ているものを脱ぎ始めた。
 「どう?」
 あっという間に一糸まとわぬ姿になった未来の身体はNASAの訓練で鍛えられたせいかスリムで引き締まっていた。
 「きれいです…」
 「ありがとう、さぁ彷徨くんも脱いで」
 「オレも脱ぐんですか?」
 「当然よ。わたしも脱いだんだから。さぁ早く」
 「でも…」
 「いいから早く脱いで」
 渋々彷徨も着ているものを脱ぎ始めた。未来は全裸になった彷徨の前にひざまづくと両手で隠しているペニスを手に取った。
 「ほら、隠さないで全部見せるの。うわ〜、ちっちゃい頃はあんなに可愛かったのにこんなに大きくなって。ちゃんと皮も剥けてるし」
 「えっ…」
 未来は彷徨のペニスを軽くしごくと口に含んだ。
 「ちゅっぱ…くちゅ……」
 「おばさん、オレ……」
 初めて味わうフェラに彷徨のペニスはあっという間に限界点に達した。
 「きゃっ」
 彷徨は慌てて未来の口からペニスを抜き出した。だが濃い白いエキスが未来の顔にたっぷりとかかった。
 「はぁはぁ……おばさん、ごめん」
 「もう、顔にかかっちゃったじゃないの。それにおばさんはやめて。未来って呼んで」
 「未来さん…」
 「そうそう。彷徨くん、これからもっといいこと教えて上げるね」
 立ち上がった未来は彷徨の身体を抱き寄せると唇を重ねていった。
 
  二人は唇を重ね抱き合ったまま畳の上に倒れ込むと互いの唇を激しく貪りあった。
 「ふっ…くちゅ…」
 未来の舌が彷徨の舌に絡みついた。最初は戸惑っていた彷徨だったがいつしか自分から未来の舌に自分の舌を絡ませていった。二人の唾液が互いの口の中を行き交った。
 「おっぱい触ってみる?」
 ひとしきりキスを続けた未来は彷徨の手を取り自分の乳房へと導いた。
 「柔らかい…」
 着やせするタイプなのか、未来の乳房は彷徨が思っていた以上に豊かであった。
 そんな乳房を彷徨はぎゅっと握った。
 「ダメ、もっと優しく」
 「ごめんなさい」
 慌てて手を離した彷徨は今度はゆっくりと乳房を揉み始めた。
 「もう少し強く揉んでもいいよ。はぁはぁ…今度は舐めてみて。そうそう、舌で転がすように……」
 言われるままに彷徨は右手で乳房を揉みしだきながら舌で未来の大きめの乳首を転がしていた。それに合わせて未来の唇から快楽の声が漏れ始めた。
 「彷徨くん、女の人の一番大切な所見てみたい?」
 「……はい」
 「それじゃ見せて上げるね」
 未来は足を大きく広げると自分の指でヴァギナを開いてみせた。
 「うっ」
 「どうしたの?」
 初めて見る女性のヴァギナの生々しさに彷徨は軽いショックを受けた。
 「いや…その…ちょっと……気持ち悪い……」
 「うふふふ、正直でよろしい。彷徨くん、触ってもいいのよ」
 彷徨の指が未来のヴァギナに触れ、指で割れ目を広げてみた。
 「指を入れてもいいよ」
 「ここにですか?」
 「そう…。はぁ〜ん…そのまま…入れたり出したりして…」
 「凄い、どんどん溢れてくる」
 「そう…女の人はね、気持ちいいといっぱい出ちゃうの……。彷徨くん…今度はそこのお豆をやさしく……ひゃ〜ん」
 彷徨の指がクリトリスに触れると未来の腰が淫らにくねった。
 「はぁはぁ…今度は舌で……ふぁ〜ん……彷徨くん上手よ。これなら…未夢を…」
 「未夢を?」
 「ダメ、ちゃんと舐めて」
 思わず口に出た未夢という言葉を誤魔化すために未来は彷徨の頭を自分の股間に押しつけた。彷徨は一心不乱に未来のヴァギナを舐め続けた。
 「はぁ…はぁ…くぅ〜ん……彷徨くん……」
 「何ですか?」
 「……彷徨くんのおちんちん欲しくなっちゃった…いいよね」
 彷徨はコクリと頷いた。
 「ありがとう。それじゃ仰向けになって」
 仰向けになった彷徨の上に跨った未来はペニスを掴むと自分のヴァギナにあてがい腰を下ろした。
 「どう、わたしの中に彷徨くんのおちんちんが入ってるとこ見えるでしょ」
 「えぇ…」
 「一緒に気持ちよくなろうね」
 未来はゆっくりと腰を動かし始めた。
 「どう?」
 「暖かくてとっても気持ちがいいです」
 「わたしも…彷徨くんのおちんちんが入って…気持ちいいのよ。ねぇ、おっぱい触って」
 彷徨の手が未来の乳房に伸び乳首を指で摘み転がした。
 「奥に……奥に……当たって…ひゃ〜ん」
 彷徨の上で熟し切った未来の肉体が激しく悶えていた。夫以外の男性と身体を重ねる背徳感。亡くなった親友の瞳の息子と身体を重ねる背徳感。この二つが普段味わうことのできない快楽を未来に与えていた。
 「未来さん…オレ…」
 「ダメ…もう少し……我慢…して」
 未来の動きが一段と激しくなった。唇からは絶頂が近づいていることを示す言葉が溢れ始めた。
 「…みゆ……パパ……ごめんなさい…ごめんなさい…わたし…はぁ〜ん…いけない……ママ……になっちゃ…た……ダメ……飛ぶ……飛んでっちゃう……ふぁ〜ん」
 背中を仰け反らせ未来は絶頂へ達した。そんな未来の中に彷徨は熱いエキスを発射した。





突然ですが(笑)選択肢です。お好きなのをどうぞ。
☆オチその1
☆オチその2
☆オチその3












 「す〜す〜」
 「困ったなぁ」
 彷徨とのセックスを終えた未来は心地よい疲労感の中、彷徨の部屋でそのまま眠ってしまった。
 「とりあえず布団を掛けて…」
 「ただいま〜、あっママが来てる。ワンニャー、早く変身して」
 「まずい」
 あわてて未来の身体に布団を掛け、彷徨は茶の間へ向かった。
 「おかえり。早かったな」
 「彷徨、ママはどこ?」
 「いや、それは……その……」
 「ママ……」
 「おかえり未夢」
 未夢の眼に飛び込んできたのは彷徨の後に立っている全裸のままの未来であった。
 「ママ、何て格好……」
 「あぁ、これ。着替えようとしたら未夢が帰ってきたんで慌てて飛び出してきちゃった」
 「もうママったらあわてん坊なんだから。早く洋服着てよ」
 「はいはい」
 「彷徨、絶対に後見ないでよ」
 「分かってるよ」
 「彷徨くん」
 未夢が荷物を持って台所に向かうと未来は彷徨の耳元で囁いた。
 「さっきのことは二人だけの秘密だからね。絶対に未夢には言わないでよ」
 「分かってます」
 「それから」
 「それから?」
 「またしようね」
 
 (終)
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 「すーすー」
 彷徨とのセックスを終えた未来は心地よい疲労感の中、彷徨の部屋でそのまま眠ってしまった。
 「とりあえず…うわ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
 布団を掛けようとした彷徨の眼に飛び込んできたのは信じられない光景だった。
 「あ、彷徨くん」
 「や、夜星」
 「あれ、元に戻っちゃった。やっぱり眠っちゃうと変身が解けちゃうな」
 彷徨の眼の前で全裸の星矢が微笑んでいた。
 「お前…未来さんに変身してたのか?」
 「そうだよ」
 「な…何で」
 「未夢ちゃんを驚かすためだよ。でも彷徨くんがエッチな本を読んでいたからちょっとからかってみたんだ。そしたら…」
 「お、お前男だよな」
 「そうだよ。でもシャラク星人は男同士でも地球でいうセックスをするんだよ。
 どちらかが女性に変身してね。あれ?知らなかったの」
 「オレは…オレは…」
 「彷徨くん」
 星矢に童貞を捧げたことに気付いた彷徨はその場に卒倒した。
 
 
 そして一週間後。
 「彷徨、本当にいいのじゃな」
 「あぁ」
 星矢に童貞を捧げたその日の夜、彷徨は思った。もうセックスなんて二度としたくない。そして考えに考えた。夜が白々明け始めた頃、彷徨は一つの結論に達した。仏の道に全てを捧げることを。
 「本当に行っちゃうの」
 「悪いな未夢。ルゥのことをよろしく頼むぞ。さぁ、おやじ行こうぜ」
 「パッパ…」
 「彷徨さん…」
 「待って彷徨…。あたし…あたし…彷徨のことが…」
 だが彷徨が振り返ることはなかった。後に日本のダライ・ラマと呼ばれることに
 なる西遠寺彷徨の旅立ちの時であった。
 
 (完)
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 「彷徨くん…」
 「未来さん…」
 初めての体験を終えた彷徨は未来の腕の中でその余韻に浸っていた。そんな時である。彷徨の部屋の戸が開いた。
 「ママ…彷徨…」
 二人の目に飛び込んできたのは唇を噛みしめ震えている未夢の姿だった。
 「ふ…不潔よ。ママも彷徨も大嫌い!」
 「未夢…」
 未夢はそのまま西遠寺を飛び出して行った。そして一週間後。
 「未夢さん、本当にいいんじゃな」
 「はい」
 西遠寺を飛び出した未夢は帰国していた宝晶に会った。全てをうち明けた未夢に宝晶は仏の教えを説いた。その言葉に感銘を受けた未夢は仏の道に進むことを決意した。
 「マンマ…」
 「ワンニャー、ルゥくんのことお願いね」
 「未夢さん…」
 「彷徨のやつ、見送りに来んで…」
 「宝晶おじさん、行きましょう」
 「未夢、待ってくれ。オレは……お前のことが……」
 だが未夢が振り返ることはなかった。後に日本のマザーテレサと呼ばれる光月未夢の旅立ちの時であった。
 
 (完)
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