PC用眼鏡【管理人も使ってますがマジで疲れません】 解約手数料0円【あしたでんき】 Yahoo 楽天 NTT-X Store

無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 ふるさと納税 海外旅行保険が無料! 海外ホテル


[記事リスト] [新着記事] [ワード検索] [過去ログ]
タイトルRe: 度重なる「珊瑚事件」
投稿日: 2005/01/22(Sat) 10:41
投稿者おちょくり塾より転載
==========================================================================
/
/
Subject:嘘の上塗り /From:北の狼 / H17/01/19 22:55
No:1654

今日の「赤旗」もなかなか面白い。

まずは15面の記事から。昨日の午後、参議院会館で緊急に開かれた「NHK問題に関する緊急記者会見とアピール」なる左翼集会についての報告です。
そこで、例の坂上香氏が発言しています。坂上氏といえば、元ドキュメンタリー・ジャパン(DJ)のディレクターで、「私が見たNHK番組「改編」と過剰な自主規制」(上)(『創』2002年1・2月号)を発表した人物ですね(http://www.asyura.com/sora/bd16/msg/709.html)。集会で、坂上氏は「削られたのは、女性国際戦犯法廷や従軍慰安婦の関連。戒厳令下のようで、どこの国の言論統制かと思うほど異常なものだった」と発言しています。
坂上氏は上の雑誌で以下のように述べており、大体どういう人間か予想がついていたのですが、今回の集会参加ではっきりとお里を知ることができました。

”そもそも44分という限られた時間枠の番組一つで、全ての視点を含むことなど物理的に不可能で、幻想である。ETVは政見放送ではない。右派、左派、中道派の意見を均等に入れ、賛成、反対、そのどちらでもないという様々な意見がありますよ、と知らせることが「公平公正」だと考えているなら、視聴者をバカにしていることになり、その短絡的な見解自体に問題がある。”

坂上氏によると、左派の意見のみをいれた番組をDJが制作したのだから、それをNHKは修正することなしに放映しなければならにということになりそうです。しかし、「その短絡的な見解自体に問題がある」と言わざるをえません。

次に、同集会で高橋哲哉東大教授が発言しています。高橋氏といえば、番組「戦争をどう裁くか」で4日間にわたって延々と左翼側の視点から狂言回しを演じた人物です。
氏は、この4年間、政治介入のうわさがありながら詰めきれず、ブラック・ボックスだったところが、長井暁チーフ・プロデューサー証言ではじめて明らかになったとし「今、長井さんを守るということは、真実を明らかにすること。長井さんの発言は正しい、とはっきりさせること。大改ざんで、くやしい思いをしているNHK教養番組部のスタッフは、良心をかけて真実を語ってほしい。メディアは、全力をあげて真相究明にあたってほしい」と述べ、相変わらずの「朝日」の太鼓持ちぶりです。

高橋氏に言われるまでもなく、当のNHKの幹部本人が記者会見に臨み、良心をかけて「真実」つまり「『朝日』や長井氏のデタラメぶり」について以下のように語ってくれています(改行は北の狼による)。



==================

朝日新聞に訂正と謝罪を要求


記者会見では、出田幸彦副放送総局長が番組の制作過程をくわしく説明しました。

それによりますと、番組は、平成13年の1月26日に放送総局長のおおまかな編集段階での試写を行い、協議の結果、番組の舞台になった「女性国際戦犯法廷」に批判的な意見もインタビューとして入れることを決め、3日後の29日に44分の編集VTRが出来ました。その日の夕方に放送総局長に対する初めての試写が行われ、協議の結果、深夜に再度試写が行われ、43分になりました。そして放送当日の30日に放送総局長と番組制作局長、それに教養番組部長で協議を行い、さらに編集をして40分にしたうえで放送されました。

この過程について関根昭義放送総局長は、「裏付けが十分に取れていない証言をカットしたり、批判的な歴史学者の意見を加えたりして、公正・公平を保つように努力したもので、決して政治的圧力を受けたり、自己規制したりしたものではない」と述べました。
また、政治介入があったとして会見を行った当時の番組担当デスクについては、「伝聞情報から生まれた誤解や憶測に基づいて主張しているところが多分にあり、当時のNHKの幹部が具体的に何を考えていたのか直接知りうる立場にはなかった」と説明しました。

続いて、この担当デスクの通報に基づいて問題の調査を行ったコンプライアンス推進室の調査結果が公表されました。コンプライアンス推進室は通報を受けてこれまでに当時、番組を担当したNHKの幹部5人からヒアリングを行ったことを明らかにしました。
この結果、自民党の中川・安倍両氏から番組の放送を中止するようにとの強い求めを受けたとされる当時の松尾放送総局長と野島担当局長の2人については、中川氏については、番組放送前に面会した事実はなく、放送後の2月2日に当時の伊東番組制作局長と野島担当局長の2人が面会していたことがわかりました。また、安倍氏については当時の松尾放送総局長と野島担当局長の2人が放送前日の1月29日ころに、NHKの予算や事業計画を説明する目的で面会したということです。この際に、今回の番組については国会議員の間でさまざまな議論があることを認識していたため、この機会に番組を説明しておこうと思い、番組の趣旨について、概略を説明したということです。
こうした事実から、コンプライアンス推進室は、中川氏との面会については放送法や倫理違反の検討の必要はなく、安倍氏については、事業計画に付随して今後放送される番組の説明をすることは通常の業務の範囲内と判断し、放送法とNHK倫理・行動憲章には違反しないとの結論を出しました。

記者会見ではこのあとこの問題で朝日新聞の取材を受け、番組放送前日に中川・安倍両氏と相次いで会ったことを認めたなどと報じられている当時のNHKの松尾放送総局長が記者会見しました。

この中で松尾元放送総局長は、「わたしは、安倍氏とは会いましたが、中川氏については記憶が定かでないと取材に答えた。安倍氏に面会したのは1回きりですと答えた部分を中川・安倍両氏に会ったようにねじ曲げて記事を作っている」と述べました。
次に、朝日新聞が記事のなかで”当時のNHKの幹部が、一貫して「自民党に呼ばれた」との認識を示し、これを「圧力と感じた」と証言した”という部分について、松尾氏は、「『自民党に呼ばれた』『圧力と感じた』という発言はしていない。記者は、何度もしつこく「政治的圧力を感じたでしょう」と決めつけるように質問し、そのたびに「政治的圧力は感じませんでした」と答えたが、記事はまったく逆の内容になっており、きわめて遺憾だ」と述べました。
松尾氏は、今回の記事について「繰り返し主張した『政治的圧力は感じなかった』『わたしを含めた制作担当者が誰からも干渉されず、自主的自立的に編集した』という発言は全く無視されて、書かれていない。朝日新聞の記者は、強引にコメントを求めてきたが、自分にすべての取材が終わっているかのような誤った印象を与えて意図的に答えを引き出そうとしたとしか思えない。朝日新聞には、訂正と謝罪を求めたい」と述べました。

自民党の安倍幹事長代理は、記者会見で、「朝日新聞の記事は誤報・ねつ造であり、どういう取材をしたのか報道した根拠について朝日新聞側に要求しているが、未だ残念ながら回答はない」と述べました。また、安倍氏は、当時の朝日新聞の取材方法について、「私が風邪で寝ていたら、記者が、夜、突然インターホンを押して、『とにかく出てこい』という調子で取材を受けた。記者が、『NHKの関係者は圧力があったことを認めている。中川さんも、安倍さんが番組をやめろと言ったと話している』と言うので私が、『私と中川さんは同席していなかったのに、なぜ中川さんが知っているのか』とただしたら黙ってしまった。なんとか引っかけようとしたんだなという印象を持った」と述べました。
今回の問題をめぐる朝日新聞の取材について中川経済産業大臣は19日午後、成田空港で「朝日新聞の取材には電話で短時間応じた。その際、NHK担当者とは番組の放送前に会ったのか放送後に会ったのか、記憶があいまいで、定かではないと申し上げたが、放送前だったという証言があると決めつけられ、断定的に報道されてしまった。また朝日新聞の記者にはNHKの担当者を呼びつけたわけではなくまして政治的な圧力をかけたことはないと何度も申し上げた。非常に迷惑している」と話しました。また、中川経済産業大臣はNHKの担当者と会った日時について「朝日新聞の報道後、私の事務所で徹底的に調べた結果、番組の放送後の2月2日に事業計画を説明したいとNHKの担当者が来た際にこの話が出たということだった」と述べました。

http://www3.nhk.or.jp/news/2005/01/19/d20050119000136.html
==================



「朝日」の本田記者は、「NHK幹部」として取材したのは松尾放送総局長一人のみであると松尾氏に言明したとのことですから、1月18日の「朝日新聞」の弁明記事「NHK番組改変問題、本社の取材・報道の詳細 」に出てくる「NHK幹部(の一人)」、「この幹部」とは松尾氏のことになります。
その松尾氏本人が記者会見を行い、「真実」を語ったわけですが、以下に18日の「朝日」の弁明記事の「嘘」を列挙します(松尾氏の見解は、私が録画したヴィデオからもひろったものです)。

● NHK幹部の一人は、番組放送前日の01年1月29日にNHK側が中川昭一、安倍晋三両衆院議員と相次いで会ったことを認めていた。
     ・・・・・松尾氏は、安倍氏とは会いましたが、中川氏については記憶が定かでないと答えています。

● 面会した日について「29日だけですか」との質問に、この幹部は「そのときです。それ1回きりです」と明確に答えていた。
     ・・・・・・松尾氏のいう「一回きりです」というのは、「安倍氏に面会したのは1回きりです」のことです。

● まず議員会館に中川氏を訪ね、「途中どなたかにお会いしてから、自民党本部だったか、ちょっと広い応接室で安倍氏に会った」
    ・・・・・・松雄氏は、安倍氏とは会いましたが、中川氏については記憶が定かでないと答えています。

● この幹部は一貫して 「自民党に呼ばれた」との認識を示し、これを「圧力と感じた」と証言した。「もし呼ばれて行かないとどうなるか?」との質問にも「3、4倍の圧力(がかかる)。放送中止になったかもしれない」と答えた。
    ・・・・・・ 松尾氏は、「『自民党に呼ばれた』『圧力と感じた』という発言はしていません。記者は、何度もしつこく「政治的圧力を感じたでしょう」と決めつけるように質問し、そのたびに「政治的圧力は感じませんでした」と答えています。

● 面会では、一方的な報道をするなという内容の話が出たという。それができないなら中止すべきだという趣旨の発言も、議員の中にはあったと、この幹部は話した。
    ・・・・・・松尾氏はそのような話をしていません。

● 中川氏の話しぶりについては、「注意しろ、見ているぞという示唆を与えられた」と幹部は受け止めた。
    ・・・・・・中川氏については記憶が定かでないのに、このような話ができるはずがありません。

● 「ただの脅しとは思ったけど、より公平性、中立性、そういうものを責任持って作らねばならないという気持ちを持った。つけいるすきを与えてはいけないとの緊張感が出てきた」
    ・・・・・・圧力を感じていないのに、脅しと思うはずがない。松尾氏は、わたしを含めた制作担当者が誰からも干渉されず、自主的自立的に編集したと答えている。


これが「朝日新聞」の取材・報道の実態なるものです。安倍・中川両氏に関する部分は、1から10まで殆ど「嘘」といっても過言ではないでしょう。よくもまあ、これだけ酷い捏造記事が書けたものです。これは「ラザー・ゲート」どころの話ではありません。

上から窺えることは、本田記者一派は 【 安倍・中川両氏をこそ狙い撃ちにした 】 ということです。
つまり、圧力をかけたとされるのが 【 他の議員では意味がなかった 】 ということです。

「朝日新聞」は、今夜中にも、松尾氏への反論を文書で配布するとのことです。問題の所在を「朝日」からNHKにすりかえるという戦術が崩壊したいま(むしろ薮蛇でしたね)、どういう対応に出るのか楽しみです。

しかし、哀れなのは「涙の記者会見」を行った長井氏。狂言回しならまだしも、これでは単なる笑いものですね。
ただ、ひとつ疑問が残るのは、長井氏の情報のソースは誰だったのか、ということです。まさか、架空の人物をでっち上げて、都合よく「証言」させたということはないでしょうな。
==========================================================================
/
/
Subject:しかし /From:北の狼 / H17/01/19 23:19
No:1655

そろいもそろって苦虫を噛み潰したようなNHK幹部たちの顔でしたが、あの手の顔が今回ほど頼もしく思えたことはありませんでしたな。
==========================================================================
/
/
Subject:古い問題の焼き直し /From:北の狼 / H17/01/20 00:16
No:1656

先に高橋哲哉氏の「この4年間、政治介入のうわさがありながら詰めきれず、ブラック・ボックスだった」とのコメントを紹介しましたが、4年前の議事録から該当部分を引用しておきます。



平成13年3月16日(金曜日)  衆議院総務委員会


○大出委員 民主党の大出彰でございます。
 本日は、参考人の皆様、御苦労さまでございます。きょうはNHKの方々だけに質問をする予定でございます。
 きょうの質問の内容は、NHKが「ETV2001」、シリーズ「戦争をどう裁くか」という放送をいたしまして、四回の放送を行ったわけです。その放送がなされた前後に、放送の前にはいろいろな意味で抗議があったりとか、放送が終わってからも取材協力関係者から抗議を受けたというような報道がなされておりまして、私は、事件といいますか、問題について、NHKの報道の自由が、あるいは企画担当者の表現の自由、NHKの編集権の独立というのが侵害をされたのではないかという観点と、もう一つは、こういう問題が起こりますと、チリングエフェクトと言いまして、萎縮効果、縮こまる効果、国民の中に議論があるような報道をすると、いろいろうるさいとか面倒くさい、そういうことがあるから、そういう企画はやめてしまおうというような効果が生じたりすると、企画に影響が出てしまうものですから、そういうことがないようにということも込めまして、受信者の皆さんのかわりにちょっと検証をさせていただきたいということで、質問をさせていただきます。
 問題が一個ですので、時系列で少ししゃべらせていただきます。
 問題となった放送が行われたのは一月二十九日から二月一日なんです。その前後でいろいろ問題がありまして、報道されておるのですが、教養番組部長あてに放送するなという団体からの抗議のファクスが送られたというのが、一月二十日にございます。その際に、プロデューサーの責任者に対して、自宅にも抗議や脅迫の電話がかかっていたという報道がございます。それから一月二十七日になると、その放送に反対の団体がNHKに抗議に来た、こういうふうになっております。
 そして、いよいよ一月二十九日に第一回の報道が行われまして、その題名が「人道に対する罪」、放送時間四十四分。一月三十日火曜日でございますが、第二回目「問われる戦時性暴力」というタイトルで、これが四十分だったのだそうです。一月三十一日、第三回「いまも続く戦時性暴力」、これも四十四分。それから二月一日、第四回「和解は可能か」という題名の放送、これも四十四分。
 それで一応放送が終わりまして、放送した後に、今度は二月六日になりまして、取材協力をしたところの団体からNHKに公開質問状の提出があった。NHKは、二月十四日が期限でしたので、第一回の回答をしているはずなのです。さらに今度は、二月十六日になりますと、出演者、取材協力者の方から申し入れ書というのが、抗議なんでしょうね、申し入れ書が送付された。実はこういう問題なんです。
 NHKというのは、私も昨年、質問をさせていただきましたが、受信者が受信料を支払って支えておるわけです。その目的というのは、NHKの放送が国や財界あるいは政治勢力から干渉されて独立性がないとすると、報道の自由や表現の自由が侵害されて、ひいては受信者の利益も害されてしまう、それを防ごうということなわけです。
 そうだとしますと、一部の政治勢力に屈したり、あるいはそれに配慮する形で自主規制したりするというようなことがあってはならないと思うわけですが、まずこの点にお答えをいただきたいと思います。

○海老沢参考人 この「ETV2001」の番組につきまして、いろいろな意見が寄せられております。しかし私どもは、放送に出たものがすべてであるという立場をとっております。つまり、その制作の過程、プロセスにはいろいろな編集権の問題があります。そういう面で、私どもは一日百数十本の番組をつくり、何百本の番組を放送しております。そういう中で、視聴者に提供したものが我々の責任を持って対応する問題だろうと思っております。
 出た番組について、いろいろな意見が出てくるのは当然であります。その意見については我々は真摯に受けとめて、その中でいろいろ対応していかなければならぬと思っております。今度の問題につきましても、そういう立場をとっております。
 これは新聞でも雑誌でも、いわゆるジャーナリズムの世界ではすべて、出たものが責任を問うものであって、我々が原稿を書き、また番組をつくった場合にはいろいろな、デスクから、責任者からそれを直される、あるいはどうしてもこれは、情報が不足しているものは補足すべきだ、そして、だめなものは没になる、いろいろな編集のプロセスはどこの世界でも私はあると思います。そういう中で、この番組についても制作意図なり、公平性が保たれない、あるいはまたこういう意見も入れなければいけないのではないかと、いろいろな意見が出たと私は聞いております。編集に当たった責任者が、そういう中で公平を期して番組を放送したということであります。
 そういう面ではそれが我々はすべてであって、そういうプロセスについてああだこうだと言っては言葉が過ぎますが、いろいろな過程について、いろいろな問いがありますけれども、それについては我々はコメントする立場ではないということで、今進んでいるということであります。
 いずれにしても、私ども公共放送でありますので、できるだけ公平を期し、我々の自主性、自律性を守りながら質のいいものを出していく、その精神にはいささかも変わりありませんし、今後とも、公平公正、不偏不党の立場に立った番組づくりに努力するというのは当然であります。その方向でやっていきたいと思っております。

○大出委員 ありがとうございます。
 その関連でまたお聞きをしたいのですが、ただいま、報道の自由あるいは編集権が侵害されていないのだという認識だったと思います。そこで一つお聞きいたしますが、報道によりますと、番組制作局長が大物議員に呼び出されたという報道が実は出ているんですね。こういう事実があったかどうかお答えください。

○松尾参考人 番制局長がこの件で呼び出されたという事実はございません。

○大出委員 もう一つは、先ほどもちょっとお話ししましたけれども、制作関係者に抗議や脅迫の電話が殺到したというんですね。抗議はいろいろな抗議があるでしょうけれども、脅迫の電話というのは穏当でございませんので、そういう場合だったらしかるべき手段をとらなければいけませんね、表現の自由の国ですから。そういう意味で、そういう事実があったのかどうか、お答えください。

○松尾参考人 放送前と放送後との、中での違いはあります。
 放送前というのは、言ってみると、さまざまな意見がやや高圧的に出てくるということはいつもあります。これは紅白歌合戦でも同じです。ある歌手についてとめようと思ったら、そういう形で出てまいります。したがって、これは視聴者センターがきちっと対応して、現場にプレッシャーがかからない形というので私どもは対応しております。
 番組が終わった後、これは絶えず私ども、番組のつくり方、表現の仕方、内容等について反省すべきは反省して次のステップに向けていくわけですから、これについては約五百本近い、さまざまな形での、再放送してくれということも含めて御要望は聞いており、それはいろいろな意味で分析しながら、担当者は勉強しているということでございます。

○大出委員 それではもう一つ、放送時間を短縮したと、実は批判の中で言われたりもしております。放送時間短縮というのは、問題になっているのは二回目の、一月三十日の「問われる戦時性暴力」のところなんですが、四十分になっております。いろいろな報道の中で、最初は四十三分版をつくらされて、さらに上層部の指示で四十分になったのだというようなことが書いてあるんですね。そういう問題があるのだということが言われております。
 あとはタイトルの変更もあった。最初は「日本軍による戦時性暴力」から「問われる戦時性暴力」に変わったのじゃないかというようなこととか、あるいは、取材者が加害兵士に取材をしたらしいのですが、使われていないという事実について、多分横やりが入ったのではないかと思いますが、編集権の独立という観点から、どのようなお考えでしょうか。

○松尾参考人 まず放送時間の問題でございます。
 これは一つの時間帯の目標、例えば四十四分、これは決めてございます。ですが、いろいろな事情で、内容がそれだけのものを持っていないとか場合によっては延びてしまうというのは、日常茶飯で起こっております。そのときには、例えば一分の広報番組をやめたり、視聴者の方はほとんど気づいてはおられないと思いますけれども、さまざまなそういう手だてをとっていくのが編成でございます。
 したがって、今回、現場からは短いという情報を得たので、編成は、それでいいですよ、それでは、違う広報番組をそこにちょうど入れるのがあるから、どうぞその範囲で結構ですという返事をしたということが事実でございます。
 それから、タイトルでありますが、これにつきましても、私ども、毎日朝、編集会議をしておりまして、一週間のタイトル、それからその翌日のタイトル、当日のタイトルということで、各局長が全員集まって、さまざまな角度から意見を出しています。それで、その都度、やはりこれは内容をよく伝えていないな等々のことがあれば、絶えず放送ぎりぎりまで変えることは多々あります。
 したがって、この番組だけが突然変えたということでは決してありませんので、他の番組も、わかりやすい、それから内容を誤解されない、そういうことも含めての一番いいタイトルへ絶えず持っていっているというふうに御理解をいただきたいというふうに思います。
 以上です。

○大出委員 だんだん時間がなくなってしまいました。
 この関連の中で、いわゆる放送総局長がこういうのは編集しなきゃいけないと言って指示をしたのではないかというような報道が出ておりまして、その放送総局長が取材に応じて、私ではない、こう答えているんですね。ところが、ほかの報道では、こんな番組をつくっていたとは知らなかった、しかも大事な予算の時期にと会長が発言したと実はあるんですが、このような事実があるのか、あるいはこのような指示を出したことがあるのかという点について、会長、お答えいただけますか。

○海老沢参考人 そのような事実はありません。

○大出委員 実は、私も周りから考えていくよりも仕方がないわけで、今みたいに答えられますと。見たわけではございませんしね。
 実は、ある本で会長がこういうことをおっしゃっているんですね。会長は早起きなようでございまして、四時に起きて、それで本当ならば六時ぐらいに出社したいらしいんですが、秘書に迷惑がかかるからもっと遅く行っているというようなことが書いてありまして、その後にこういうのがあるんですね。私は、会議の中で、疑問があればすぐ聞きますし、気になることがあると、内線電話で担当者を呼んで、徹底的に話をします、これは「NHKの知力」という本でございまして、片山修さん著と書いてありまして、小学館文庫、ページ三百四十二、会長の題は、「デジタル時代の公共放送を目指して」という中にあるんです。
 これは会長の御性格だと思うので、今回の問題が起こったときに当然のことながら何らかの指示をお出しになったのではないか、そして、当然NHK本体に編集権があるわけでございまして、そのトップでございますから、そういうことがあったのではないかと推測をしたんですが、もう一度お答えいただけますか。

○海老沢参考人 私どもNHKには小休止はありません。二十四時間、放送でぶっ通し業務を展開しております。そういう中で、いろいろな問題が出てくるのはもう当然であります。私がすべてそれに応ずるわけにいきませんし、いろいろな電話もかかってきております。やはり大事なものについてはいろいろやりますけれども、この「ETV2001」の問題については、私のところにそういう情報は上がってきておりませんでした。

○大出委員 会長は御指示をしていないということだと思います。
 それでは、放送が終わりまして、いわゆる取材関係者その他の方々から、出演者も含めて、抗議があったわけなんですが、それは、その人たちの考えをそのまま伝えていないことから生じたのではないかと思うんですが、その辺は会長、どのようにお考えでしょうか。

○海老沢参考人 先ほども申しましたように、私どもは出た番組がすべてであって、それについてのいろいろな意見については、これを我々は真摯に受けとめにゃならぬと思います。
 そういういろいろなプロセスは当然あると思いますが、それについて、編集権にかかわる問題でもありますし、また、それぞれの業務はそれぞれの現場で責任を持ってやっているわけであります、最終責任は私にありますけれども。いずれにしても、いろいろな問題があれば、我々としては、そういう問題をきちっとクリアしながら、とにかく視聴者国民のためにいいものを出していくというのが基本でありますから、そういう方向で我々はまた指導していかにゃならぬだろうとは思います。

○大出委員 ただいま私が視聴者の考えをそのまま伝えてと、そのままという言葉を使ったんですが、実はこれは、昨年十一月十六日に私が海老沢会長に質問をいたしました。そのときに会長がこのようにお答えになっているんですね。「そういう面で、我々は、先ほどからるるありますように、NHKの存立の基盤は、政治的に公平であること、」政治的公平についてのお話だったものですから、「そして中立を保つこと、そして、お互いいろいろな意見があるものはそのまま伝えて、できるだけ視聴者国民の判断の材料にするというのが基本だろうと思っております。」こうおっしゃっているものですから、基本線としては、そのままお出しをして、視聴者の皆さんに判断を仰ごうというお考えだったのだと思うんですが、先ほどの発言を変えることはございませんか。

○海老沢参考人 さきに答弁したものは、そのまま受け取ってもらって結構でございます。

====================

○横光委員 (前略) そこで、ころっと話が変わりまして、今度はNHKに苦言を呈したいと思っております。
 今言いましたように、先ほど会長も言われました、この制度を維持するためには国民の信頼がなければだめなんだというお話がございました。ところが、今、その信頼がちょっと揺らぎかねないような事態が起きたわけでしょう。先ほど同僚議員から質問がございました、いわゆる「ETV2001」のあのシリーズの問題ですね。
 これは、私は、非常にいい、NHKでなければできないなというような、いわゆる挑戦的な、意欲が感じられる企画だと思っておるのです。民放では、ああいう番組はやはり制作できません。しかし、残念ながらその二話のところで、いろいろな、報道では疑問が生じてしまったのですね。
 これは言うまでもありません。放送や番組内容は自主、自律の上に成り立つものであります。ですから、報道で言われているようなことが、たとえ片りんであっても事実であったとしたら、これはNHKにとりましては、NHKだけでなく、放送界全体にとりまして大変大きな信頼失墜につながりますし、大変な影響を与えかねない問題でございます。
 本委員会はそういった個別の番組の内容を取り上げる場ではありませんが、放送の表現と自由あるいは放送の自主、自律という観点から、ちょっと一、二確認をさせていただきたいと思います。
 この前、一月三十日にオンエアされた番組内容について、外部からの圧力を受け、その結果、内容が変更されたという、この事実はあるのかないのか、ここではっきりと、端的にお答えください。

○松尾参考人 番組の放送予定がテレビ雑誌等で掲載されてから、さまざまな立場の方から御意見はいただきました。それのみです。

○横光委員 そういったことがあったかどうかということを聞いておるので、御意見があったとかじゃなくて、そういった圧力によって番組が変えられたことは事実かどうかと言っているだけです。これが事実であったかどうか、答えるだけでいいんです。

○松尾参考人 事実ではございません。

○横光委員 その言葉は信じたいと思いますし、毅然と答えていただきたいと思います。私は、この問題は本当に、視聴者の皆様方がそれなりに記事を見て不信感や疑惑を持ったんですから、そういった人たちに説明あるいは理解を得るためには毅然と、そんな事実はありませんと答えていただきたい。
 この問題がなぜ発生したか、私なりに考えますと、いわゆるこの作品は外注であった。NHK本体でもない、エンタープライズでもない、さらに外の会社に委託した。つまり、業界でいう孫請ですね。こういった場合、その企画、意図そのものの現場の思いと、制作するサイドがいかに密接に思いをすり合わせていかなきゃいけないか。これを怠ると、ただつくった、納入した、オンエアする、こういったことでは、いろいろなところに委託されていることと思いますが、非常に議論を招く内容においては、とりわけ現場の制作サイドと委託先の会社との企画、意図の意思の疎通というのは、これまで以上にしっかりと取り組んでいただきたいと思っております。
 ただ、私は、こういった問題を踏まえて、NHKに改めて強く要請をしたい、お願いをしたい。
 それは、今回取り上げたようなテーマは、議論が分かれるであろうということは、ある程度想定されていたと思うんですね。そういった難しいテーマに取り組んだ、これが、先ほど私が言うように、非常に挑戦的な意欲が感じられる企画の取り上げ方だと思うんですよ。本当にNHKしかできないんですから。そういったことで、放送を通じて国民の皆様方に深く考えていただき、そしてまた、論議を招くことを提供したわけで、これはすばらしいことだと思うんです。
 ただ、こういった問題が浮上したために、議論を招くような問題はもう避けようとか、あるいはこういったテーマにアプローチすることに現場が萎縮する、このようなことがあっては決してならないと思うんですね。こういうことが起きてしまったら、もう民放と変わらなくなるんですから。
 こういったことがあったとしても、本当に私は毅然と、先ほど言いましたように、自信を持ってこれからも公共放送の使命感を果敢に達成するために取り組んでいただきたい、このことを強く申し上げまして、質問を終わりたいと思います。

- 関連一覧ツリー (★ をクリックするとツリー全体を一括表示します)