俺となごみの店「キッチン椰子」が開店してから数日が経った。
現在準備中で、俺は店の前のチェックをしている。店の中ではなごみの店員へ指示す
る声が聞こえる。
店員はキリヤカンパニーから無償で送られてきた(給料はキリヤカンパニーの支払い)
ヘルプで、人を雇う余裕のない俺たちにとってはありがたい話だった。
俺は準備中で忙しかった。が、そこへ大学の時の友人Aが開店を祝いにやってきた。
そして少し話し込んでしまった。
「お前ってさ、一体何者なんだ?」
友人Aから飛び出した唐突な質問。
「何者って言われてもなあ」
俺は何を言われてるのかわからない。
「いや、だってさ、お前、あの開店祝いの花、なんだよ」
俺はそう言われて入り口を見てみた。確かに花束は沢山あるんだけど……
「あのキリヤカンパニーの霧夜エリカ、オリンピック銅メダリストの伊達昴、あとSharkに、
それにK−1の村田洋平! なんでこんな大物ばっかり」
「そんなこと言われてもなあ。霧夜エリカとは同じクラスで生徒会メンバーだったし、
伊達昴とフカ…Sharkは幼馴染だし、村田はまあ知り合いだし…」
その時、店の中からなごみが顔を出し、
「あなたー! そっちが終わったらこっち手伝ってください!」
「わかったー!」
そして俺は友人Aにそれじゃと言って店の中に駆けていった。
「……有名人に知り合いがいて、奥さんは美人かあ。ウラヤマスィ…」
〜おわり〜
(作者・TAC氏[2006/03/19])
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