千尋の「誰のが一番気持ちがいいですか?」という問い掛けにも、奈菜は 「ん…みんな凄く上手だけど……ふぅっ!今は…千尋ちゃんのが一番いいかな」と答えた。 「えー。私のじゃないんですか〜?」 自信のあった裕香は、それを聞くと頬を膨らませて抗議した。 「それなら、これで…」 「きゃっ!」 裕香の指は腰から下の方へ移動し、奈菜のお尻に触れたのだ。 「裕香ちゃん、そこはちょっと…はぅ…あっ!」 「ちょっとだけ我慢して下さい。お尻にもツボはあるんですから」 恥ずかしさによって筋肉が緊張していたが、裕香の巧みな指使いによってだんだんとほぐされていく。 「ふぅ……んっ…」 下着とレオタード越しでも、奈菜の張りのあるお尻の柔らかさは損なわれない。 程よい弾力のあるお尻が、揉む度にその形を変える。 裕香は先輩の尻を触るという、そうそう有り得ない状態を楽しみながらマッサージをしていた。 「裕香、何か手つきがやらしい〜」 智恵が目敏く気付き、指摘する。 「先輩、もしかしたら狙われてるかもしれませんよ」 智恵が冗談っぽく言うと、奈菜は「あはは、大丈夫だよ。裕香ちゃんも…んふっ!本当に、上手だもん」 と笑って答えた。 「それより智恵、ちょっと手が止まってるみたいだね。私の方が上手いのかなぁ?」 今度は裕香が挑発するように言ったが、智恵は「ふふっ」と余裕のある笑みを浮かべている。 裕香がお尻へのマッサージをとっておいたように、彼女もまた奥の手を用意していたのだ。 「じゃあ私も、とっておきのを」 智恵はまず、前に投げ出されていた奈菜の腕を動かし、彼女を大の字にした。 続いて両手で、奈菜の右腕をがしっと掴む。 「ぅん…智恵ちゃん、くすぐったいよ…」 「リラックス、リラックス。力を抜けばいいんですよ」 智恵は両手全体を奈菜の二の腕に密着させ、ぎゅっと搾るように揉みだした。 「くく…あはっ……やっぱりくすぐったいよ〜」 奈菜はくすくす笑いながら言うが、智恵は二の腕を揉み続ける。 時には指先でつまんでつぼをコリコリと刺激し、時にはひっぱるように筋を伸ばした。 するとくすぐったいだけではなく、確かに腕全体から余分な力が抜けていくのが分かる。 「あふ…智恵ちゃんのも、気持ちいいよ…」 奈菜は黒目がちの大きな目をトロンとさせ、マッサージに身を委ねていた。