本人いわく、初犯。これはいまいち当てにならないが。 近くの小学校に通う二年生。六月に誕生日を過ぎているので、今は八歳。 「小二?それにしちゃ大きいな」 もう一・二学年ぐらいは上かと思ったのだが。 「香織ちゃんの次…」「誰だよ」 良く分からないが、大きい方であるのは確かのようだ。 「小二か。じゃ、しょうがないから親に迎えにきてもらって―」 「駄目っ!」 由香は突然、弘毅の言葉を大声で遮った。 「な…何だよ?いきなり叫ぶなって」 「お母さんには、駄目っ…!叩かれる…」 さっきまでの無口ぶりが幻であったかのような取り乱しようだ。 由香は目に涙すら浮かべている。 (ったく、これだから子どもは。いちいち泣くなっての) エロゲーだったらこのまま「そういう」展開になるのだろうが、相手は小二だ。 弘毅にはそういう趣味は…あるにはあるが、妄想と現実は別だ。 下手をすれば一生を棒に振ることになる。 「警察も親も嫌って、我が儘が過ぎるだろ。ならどうしろってんだよ」 「わかんない…」 由香は言いながら、正座から体育座りに座り直した。 一応神妙にしていたつもりなのだろうが、足が痺れてしまったらしい。 「ぅぉっ…」 弘毅は思わず小さく声をあげた。 由香が座り方を変えたときに、ちらっと白いパンツが見えたのだ。 足はすぐにぴったりと閉じられたが、弘毅にとっては一瞬でも充分な衝撃だった。 (何か理由つけて悪戯しちゃうか…いや、しかし…) 弘毅の中には由香に触ってみたいという欲望が生まれていた。 しかし、こんな子どもには性の意味すらよく理解できていないだろう。 弘毅としては、それは萎えてしまう要因であった。