「痛い熱い擦れてるよドクロちゃん!それにさっきも言ったけど、僕には何の責任もないでしょ!?」 「言い訳しないの!めっ!!」 ドクロちゃんは僕をベッドに寝かせると、僕のお腹にちょこんと跨がりました。 これは…いつぞやもやられたマウントポジションではありませんか! 「あのー、ドクロちゃん?」 「これには振り仮名がふってあるから…桜君には本を読む代わりに、 書いてある事が本当か確かめるのに協力してもらうからね」 彼女は当たり前のように言い放ちました。 「ドク―」 ドクロちゃんは僕の唇に人指し指をあて、言葉を紡ごうとする僕を制止しました。 「桜君、ダメだよ。こういうのはムードが大事なんだから」 そう言って、ウインクを一つ。 「えっと…『ふふっ。こんな簡単に女の子に押さえつけられちゃって、恥ずかしくないの?』桜君」 「えぇ!?」 ドクロちゃんの口からそんなアダルティな台詞が出る筈がありません。これはどうしたことでしょう? ぐぐぐと首を無理矢理回して、開かれた本を見てみました。 そこにはゴシックの太字で『たまには男の子を可愛がっちゃおう。実践テクニック』 と書いてあるのが読みとれました。 「な…何じゃこりゃあぁぁ!」 さすがあの『からだのひみつ』というべきか、二冊目にはそんなオトナな事まで載っているようです。 っと。感心してる場合じゃありません!猛烈に嫌な予感がします。 僕はじたばたともがいてみましたが、腕を両膝で挟まれているので殆ど意味がありませんでした。 「『ほぉら、もう逃げられないんだから。諦めて楽しんじゃいなさい。まずは相手の羞恥心を煽ろうほし』」 「ドクロちゃん、そんなの読まないの!早くどいてよ!って言うか最後の☆は読まなくていいよ!?」 たどたどしい棒読みとはいえ、ドクロちゃんのくりくりロリータボイスでそんな事を言われては、 僕は変な気持ちになってしまいます。 しかしドクロちゃんは僕の体から離れる気配もみせず、にやーっと笑いました。 「そんな生意気な態度とっちゃって、いいのかなぁ・・・桜君? ボクは今、桜君をどうにでもできるんだよ?」 「どうにでもって・・・くぁっっ!?」 あろうことか、ドクロちゃんは右手を僕の胸に置き、Tシャツごしに僕の乳首を摘んだのです。 「駄目駄目やめなさいドクロちゃん!駄目だったら…ひぃっ!お願いだからやめてえぇぇ!」 ドクロちゃんは僕の必死の懇願も気にせず、両手で悪戯を続けます。 人指し指の腹で円を描いたり、親指と人指し指の爪で挟んで軽く引っ張りあげたり… エスカリボルグを振り回している時の豪快さとはうってかわって、繊細な力加減です。