「あふゃ……くっ…う゛うぅぅぅー!」 
千佳は何とか腕を振りほどくと、由美に向き直った。 
「はぁ…もう、由美ちゃんのエッチ!」 
「だって、罰の最中なのに、千佳から攻撃しようとしてたから。 
それより千佳、意外と胸大きいんだねー」 
由美のその言葉に、千佳はさらに顔を上気させる。 
「最近、おっきくなってきちゃって…とにかく、胸はダメ!恥ずかしいもん!」 
「……」 
「由美ちゃん?」 
「…そっか。そうだよね。それじゃ、胸だけはやめとこっか?」 
由美が唐突に、口調を優しいものへと変える。 
「うん。胸はナシでお願い」 
千佳は急に態度の変わった由美に不信感を覚えつつも、きっぱりと答えた。 
「しょうがないなぁ…じゃあ、胸だけはやめてあげる。それでいい?」 
「うん!」 
その瞬間、由美の目がキラリと光った。 
「『胸だけは』って認めたよね〜。ってことは…電気あんまはいいんだ?」 
「え…あっ!電気あんまも―」 
「約束は守ららなきゃだめだよ、千佳」 
台詞を遮ってじりじりと近づいてくる由美に、千佳は立ち膝になって身構える。 
「抵抗するんだったら、無理矢理やっちゃうよ?」 
「うー。力比べなら負けないもん」 
両手を前に出して抵抗の意を示す千佳の背後に、今度は麻美が忍び寄っていた。 
「隙あり〜!」 
麻美は千佳のお尻に手を当てると、サワサワと撫で回した。 
「〜〜っっ!」 
背筋に走ったいいようのない感覚に、千佳の体が大きくのけぞる。 
千佳が振り向くと、髪を乱した麻美がしてやったりという顔をしていた。 
「やっとほどけたよぉ〜。千佳ちゃん…覚悟はいいよね?ダメでもやっちゃうけど」 
前後からそれぞれ由美と麻美が迫ってくる。 
「や…二人っとも!ちょっと待って…」 
「「待たない〜」」 
運動神経の良い千佳でも、二方向から伸びてくる手には対処しきれない。 
足首を掴もうとする麻美の手を払いのければ、由美の手がお尻を撫でてくる。 
慌てて由美に向き直れば、麻美がぐいっと足を引っ張ってくる。 
「ほらほら千佳ちゃん、お尻触っちゃうよ〜」 
「こっち向かないと、足広げちゃうよ?」 
「あっ・・・やっ!ダメだってばぁっ!」 
二人に翻弄され、千佳の動きが少しずつ鈍くなってくる。 


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