sequel.3 天使のお留守番 #08
注:性描写あり
「んん、あ…」
ザックスは濃厚な口付けを幾度も繰り返しながらクラウドの身体へ丹念に愛撫を繰り返す。
目の下で快楽に震える愛しい存在を早く抱きたい衝動に駆られる。
だが事を急くとこの小さな身体が悲鳴を上げてしまう。
衝動を抑えながら首筋を吸っているとクラウドがザックスの髪を弱く引っ張った。
「はぁ……ね、もう入れて」
「でもまだ慣らさないときついだろ?」
「いい、入れて…」
堪えきれずに訴える声にザックスの理性は飛んだ。
ぐいとクラウドの脚を開き、いつも自分を受け入れてくれるそこへ自身を挿入した。
「ひっ…あう」
「…っ痛くないか?」
「うん、平気」
眉根を寄せているのはそれが苦痛からではないとザックスにはすぐわかった。
クラウドの腰を少し上げると更に奥へと進み入れる。
ぎゅうぎゅうと自身を締め付けられながらザックスは挿入を繰り返した。
5日ぶりの身体を思う様堪能する。
「クラウド…っすげ、いい…」
「あ、あっ!激しい、よぉ」
快楽の波に耐え切れず、クラウドはすぐに白濁を吐き出した。
ザックスはそこで動きをぴたりと止めると、自身を中から抜き出した。
「え…?」
突然のことに目を丸くするクラウドの下腹部へ何かに取り憑かれたように顔をゆっくりとスライドさせる。
そして今達したばかりのそれを口に含んで吸い上げ始めた。
「あんん!なに、するのっ?」
「もったいねえじゃん。クラウドの」
「ふあ!また出ちゃう…っ」
与えられる刺激に悶えながらクラウドはまた白濁を吐き出した。
ザックスが全て舐め取るとクラウドが物欲しそうな顔をして見つめる。
「早く、こっち…」
そう言いながら窪みを自分の両手で広げた。
誘われるままにザックスは自身を再びそこへと挿入した。
* * *
玄関で愛し合った後もそれだけで足らず、場所をリビングに移して二人は再び身体を重ねた。
クラウドはソファに座るザックスと向き合うようにして跨りながら数日間のことを話し始めた。
「え?…セフィロスとメシ食いに行ったのか?」
「うん。食べたいものたくさんあって、どれがいいか迷ってたら全部も頼んでいいって言ったから、全部頼んじゃった。でも野菜もちゃんと食べたよ」
「そーか、そーか」
クラウドの頭を撫でるとザックスは横を向いて毒づいた。
「くそ…あんにゃろう。油断も隙もねえ」
「あとエアリスが来たよ」
「え、エアリス…?」
どこかで聞いたような…いや気のせいか?
突然告げられた名前にザックスは首を捻る。
「友達の天使。オレに会いに来てくれたんだ」
「へー」
…今さらりとクラウドはすごいことを言わなかったか?
ザックスは一瞬間をおいてからクラウドを見つめた。
「…会いにって、上から?」
「うん」
「ちょっと待った…そんな気軽に来れるもんなのか?」
「特別に許可もらって来たんだって」
一体何をしに?
ザックスの脳裏に浮かんできた疑問の答えはすぐにクラウドの口から告げられた。
「エアリスが言ってた。こっちに来る時にオレを連れ戻してくるようにミカエル様に言われたんだって」
「な、何だとぉ!?」
「でも『クラウドはザックスと楽しくやってるからこっちにいた方がいいね』って、帰っちゃった」
「え?あ、そうなの?」
「また時間出来たらこっちに来るって。今度はザックスも一緒に遊ぼうね」
「お、おう…」
何か引っかかるものを感じながらもザックスは返事を返した。
怪訝な表情を浮かべるザックスをクラウドは不思議そうに覗き込む。
「ザックス疲れた?もう寝る?」
「んー…そういえば腹減ってないか?」
「うん、お腹空いた」
気がつけばすでに日が暮れている。
いつもならそろそろ夕飯の準備を始める時間帯だ。
「なんか作るか…」
もそもそと身体を動かすと、ザックスは下の服を穿き始めた。
「疲れてないの?さっき帰ってきたばっかなのに」
「…クラウド、オレの作ったメシ食べたくない?」
「食べたい。あ、でも…」
「じゃあ作る」
座ったままのクラウドにキスを落とすと、ザックスはキッチンへと向かった。