『パラレルトゥナイト:零れ話』



『a shower time』

3)

「ん・・・」
泡で満たされたバスタブの中で、カルロは蘭世を引き寄せその桜色の唇を塞いでいた。
時折唇を離し蘭世が目を開けるたびに、見つめるカルロの緑の瞳がその目に映る。
「ランゼ・・・」「カルロ様・・」「・・・」
どちらともなく名前を呼び合う。甘く囁くように・・・
視線が熱く絡み合い・・・吸い寄せ合うようにして唇が再び重なっていく。
その彼との口づけに次第に夢中になり・・細い両腕がカルロの肩に廻されると
カルロはさらに深く口づけ、舌を絡ませていく。
 湯に浸かった初めはバスタブ一杯に満たされた泡が楽しくて無邪気にしていた蘭世も、
カルロの腕の中で甘くとろけるような感情に浸され始めていた。
(だいすきよ 愛してるわ・・・!)
蘭世の両手は愛しい男をかき抱くようにしながら彼の広い背中を彷徨う。
そして、カルロの両腕も華奢な肩から次第に白い腕へ降り、左手は背中へと廻され、右の手のひらは
首筋から、彼女をいとおしむような、それでいて柔肌を味わい尽くすかのような手つきで
胸元へかけてゆっくりと撫で降りていく。
やがてカルロは蘭世の身体に湯を吸ってぴったりとまとわりついているバスタオルの合わせ目に人差し指をかけ
クレープの皮をめくるようにしてゆっくりとそれを蘭世の身体から剥がし始めた。
「あっ・・・」
それに気づいた蘭世は唇を離し恥ずかしげに目を伏せ身を固くしてしがみつくようにカルロの肩へ額を寄せる。
だが、恥じらいはしてもすでに本気で抵抗するつもりがないことを蘭世自身も自覚しており、
そしてカルロもそれを見透かしていた。
やがて湯の中に役目を終えたタオルが沈み消え・・生まれたままの姿の蘭世の白い背中が泡の中にぽっかりと
現れる。
「あッ」
カルロの指先は蘭世の腰骨の辺りから脇腹、背中へと登り小さな肩をおしいだく。
そうして、カルロは覆う物がなくなり直に触れる蘭世の滑らかな肌の感触を腕に、身体に感じ陶然とする。
カルロは蘭世をきゅ・・といちど強く抱きしめ、いちど少し離すと彼女の小さな顎に手を添えこちらに向け
再び彼女の唇を奪い始めた。
・・・いくらでも、もう何時間でもキスをしていたい。・・・
蘭世はカルロとキスをするたびに、そんな想いを抱く。もっと、もっと・・・と願ってしまう。
カルロは口づけをしたまま泡を片手で掬うと、それを優しく押し当てるようにして蘭世の胸へ触れていく。
湯に浮かぶ泡の中で、カルロの指先は密やかにそして次第に大胆に胸を揉みしだく。
泡で滑りの良くなった大きな掌は、いつもよりも一層滑らかな動きで肌の上を巡っていく。
「はんっ・・・やあんっ・・・」
蘭世はキスをしているのが辛くなり唇を離し吐息を漏らす。
胸の蕾をつまみ指先で転がすたびに、ビクン、ビクンと身体が跳ね上がる。
彼女の表情が女になっていく・・・。

腕の中に俯せに倒れ込む蘭世の背中は、熱い吐息と共に呼吸に従って大きく上下に揺れている。
だが、まだその揺れは大きく深い。
蘭世を包んでいたバスタオルはカルロの手によって彼女を離れ、小さく丸まって とっくに
広いバスタブの隅に追いやられていた。
(もっと揺れて もっと乱れて見せてほしい・・・)
カルロは溢れる泡を両手で掬いそれを彼女の背中へ落とした。
やわやわと背中から腰のラインの敏感な部分を泡を塗り拡げていくようにして
手でゆっくりと螺旋になでていく。
「うんっ・・」

背中の手は次第に腰を滑り降り・・むきたてのゆで卵のように白く弾力のある蘭世の
丸い双丘に手を伸ばす。
”そこ”へ到達して欲しくないような、それでいて甘い期待を抱いてしまいそうな・・複雑な思い。
(あ・・・)
丸みの柔らかい感触を楽しんだ後、カルロは背中から指先で尾てい骨を弄ぶ。
「あんっやあんっ・・!カルロ様っ・・」
思いも掛けない場所を悪戯されて・・蘭世は思わず抗議の声を上げた。
だがその刺激に・・思わず猫のように背を反らせ腰が上へと上がってしまう。
その指がそこからさらに下へ降り・・
「!!」
蘭世の目が一瞬大きく見開かれ・・彼女は思わず息を飲みこんでいた。
カルロが彼女の合わさっていた花びらのような襞を両手の指先でたぐるように割り開いたのだ。
(・・・っ)
蘭世は恥ずかしさで頭を振りカルロの首筋に顔を埋めるように押しつけた。
後ろには誰もいないのに・・・秘密の場所が開かれ空気に触れているというだけで
まるで見られているかのように・・とてつもなく淫靡に思えてしまう。
カルロはそのこめかみに軽くキスをすると、片手で泡を掬って さらにはその割り開いた場所に
泡を塗りつけるようにしてから、そこを手のひらでぴったりと包み込んだ。
「やあんっ カルロ様っ・・・!!」
蘭世にはそれがとてもイケナイ遊戯のように思えていやいやをする。
それでもカルロは構わずに、今度は耳へそっと口づける。
カルロはそうして何度も泡を掬っては揉み込むようにして秘所全体を愛撫し続けた。
蘭世のほうも完全に嫌ってその場を逃れるようなことはしなかった。
カルロに抱かれていたいし、不思議な感覚に溺れてみたいような好奇心も顔を覗かせる。
蘭世はそのままカルロの肩に頭を寄せ、細い両腕で抱きつくようにして
されるがままに身を預けていた。

蜜壺の周りを、指はじらすように、そして泡の力で滑るように巡っていく。
一瞬中心に触れた・・かと思うとまた離れていく。
「あぅっ・・はっあぁっ・・」
きゅ・・と口を結んでいた蘭世だが・・思わず声が漏れ始めていた。
そこは泡と自ら分泌する蜜とが混ざり合い、男を迎え入れるのに
十分なほどぬるぬると濡れ光っていく。
やがて蘭世はいつもと違う感触に気が付いた。
「いやっ・・なんだか・・・変!!」
「どうした?」
「あのっ・・・痺れるみたい・・・ジンジンするのっ・・・」
「・・・どこが?」
そう問いかけるカルロの表情には、笑みが浮かんでいる。
・・・何もかも知っているというような・・少し意地悪な笑みだ。
「どこ って そっ・・そんなのっ・・」
(言えないよぉ・・・!)
泡にはメントールが含まれている。
それが、粘膜でできている蘭世の秘所に悪戯をしかけているのだった。
含み笑いをしながらカルロは泡で満たされた蘭世のそこへ指を滑らせる。
「ここ?」
「ひぁっ・・・かっ・・カルロ・・さまっ」
「ランゼ。私を名前で呼んでくれないか」
「えっ・・・ダー・・ク?」
「そうだ。」
蘭世がカルロの名前を呼んだ途端、彼は泡で満たされた花園の中心にぐっ・・と指先をあてがう。
勿論、そこへ滑り込ませるつもりなのだ。
「やっ・・中にっ・・泡が入っちゃううっ・・」
「入っても大丈夫だよ」
「いやっ・・!」
蘭世は不安で再び一層強くいやいやをする。
だがカルロは彼女を高みへ引き上げるべく半ば強引に指を差し入れる。
蘭世のそこは、その言葉とは裏腹に泡の力も手伝っているせいか するりと彼の長い指を飲み込み・・
恥じらってそれを押し出そうとするかのように きゅうっと締め付けていた。
「あああっ」
だがカルロの長い指はその動きに逆に吸い込まれるように、ますます奥へ奥へと侵入していくのだ。
カルロの一差し指は内側を丁寧に撫で、拡げるように蠢いていく。
すると・・確かに泡がしみこんでいるらしい。
メントールの入っているその泡の刺激で内側が熱くじんじんと痺れ出すのだ。
「ひあっ・・!」
今まであまり意識していなかったその部分が際だって感じられる。
指の動きがいつもよりも一層敏感に内部に伝わり、つい、その部分に意識が集中してしまう。
「きゃああっ・・・やあんっ・・・ああんっ・・・!」
蘭世は必死にカルロにしがみつきながら、そのいつもよりも強烈な感覚に溺れていく。
(違う人の手みたい・・!)
指が奥を突いては入り口まで引き戻し再び奥へと埋め込まれ・・
やがて1本であった指が2本へと増やされる。
バスタブの水ではない淫靡な水音が二人の耳に届く。
そして、カルロの指は水ではないねっとりとしたもので濡れ光り・・それは手の甲まで伝い落ちていく。
「あっ あっ あっ・・・」
指の動きに合わせて蘭世の腰がひくつき始め・・その呼吸も浅く早くなっていた。




つづく

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