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=== Love a Riddle ===
第四話
『由子さん、欠席する。』

written by 303E

 春が終われば梅雨が来る。梅雨が終われば夏が来る。そして夏が来れば学生にとって待ちに待った長期休暇である夏休みがやって来る。テレビの天気予報でも梅雨明けは来週頃になると告げられ、日々の気温も徐々に高まっていく。
 制服も冬服から夏服へと衣替えをして、学生たちは近付く夏の空気に期待を高まらせていく。クラブ活動に精を出す者。遊びに全力を注ぐ者。一年前は同じ位置にいたのだなぁと、受験用のテキストを前に溜め息を吐く者それぞれだが──彼らには夏休みを迎える前の大きなイベントが壁として立ちはだかっていた。
 定期試験。全五教科、各々で内容の違うテストという戦場を前にして生徒はそれぞれ準備を始める。

「とりあえず此処までがテスト範囲だ。今日も言ったがテストで出る部分は授業で大事だと言った部分。大体、ラインを引いた所を出す予定なのでしっかり勉強しておくように」

 現代文担当の『あずま文成ふみなり』がテキストを閉じて生徒に告げる。生徒は返答の変わりに深い溜め息をして、今までに学んだ部分を確認したり、隣の友人の教科書やノートを見比べて自分に足りない部分の補強をしていく。

「では以上。起立。──礼」

 簡潔に授業の終わりを告げて教師が教室を出て行くと先程以上の活気で、生徒が教室内を歩き回る。康平もその中の一人として哲哉の元に歩み寄り、

「山中、悪いけど教科書見せてくんない?」
「良いよ。一応お前のも見せてくれ。後、ノートも」

 自分も教科書とノートを手渡し、交換して自分たちの学習状況……というには少し大げさだが。教師が“重要”と言った部分をきっちりとメモしているかどうかを確認していく。

「これで全部かな」
「たぶんな。神崎辺りに見せてもらうのが確実なんだろうけど」

 康平、哲哉の共通の友人であり、クラスの中でも成績の良い──本人曰く『二人より少し上なだけだ』──神崎蓉の姿を探す。哲哉の席から少し離れた位置に座る蓉は周囲の生徒と違い席を離れる事もなく、早々と次の授業の用意を済ませて机に突っ伏していた。

「……今は止めとくか」
「うむ。それが賢明だ」

 授業間の休み時間に蓉が机で顔を伏せている時は『誰も私に近付くな。寄る者有らば神でさえも切り捨てる』──後半は由子が勝手に付け加えただけだが──という意思表示であり、仮に近付くとそれはもう凄い事になる。
 暴力を振るうとかではなく、ただ睨む。槍で一突きというより、特注の長い針でゆっくりゆっくり突き刺していくような感じ。実際そうと知らずに彼女の意思を無視して声を掛け、睨まれた人間は『自分がちっぽけな存在に思わされる』と語った。今はテスト前。無闇に竜の逆鱗に触れてテンションを落としたくはない。
 ──この行動に関して本人は眠くてそうしている訳ではなく『話が出来る状態ではないからそうしているだけだ』と言っている。女性特有の“お客さん”の相手をしているからではないか──同じ女性として由子が蓉の行動をそう推測した事が有ったが蓉はそれを否定。

「客が来ている時は、無差別だ」

 以来、彼女の意思表示を見た人間は誰も彼女に近寄らない。一つ救いなのは、そう頻繁に意思を表明する事がないと言う事だろう。

「じゃあ春日さん──」
「呼んだかね?」
「呼ぼうとしてた所だ」

 康平の声が途切れぬ内に由子が哲哉の背後から声を掛けてきた。その手には教科書とルーズリーフが数枚。

「珍しく哲哉が素直に……反抗期過ぎたの?」
「そんなもの、とっくに過ぎてる」
「じゃあ思春期──は、バブル経済真っ只中か。それは失礼、愚問でした」
「お前の所為で、不景気真っ盛りだっ! ……で。どうした」
「ノートと教科書見せてください。お願いします」

 二秒で頭を下げていた。

「お前授業中に、何をしていた」

 哲哉の知る限り由子は科目に関わらず、授業を欠席してはいなかった筈だ。それにも関わらず盗み見したルーズリーフは白紙。今からメモする分を書く為に新しく取り出したとも考えられないことは無いが……とりあえず教師が板書した事ぐらいはメモしている哲哉の疑問も当然の物と言えた。

「いや、それは──ねぇ。ほら、女の子の事情って奴を察して欲しいかなと」
「つまり良からぬ事を考えていた訳だな」
「失礼な。如何にして哲哉の心をたぶ……魅了するかと言うことを考えるのが、良からぬ事である訳ないでしょう」

 “魅了”の言葉の前に似たような、しかし、より不穏当な言葉が聞こえた気がするが無視する。地雷は探すよりも避ける方が簡単だから──人、それを、逃避と言う。

「ね、お願い。物理とかなら協力出来るからさ」

 板書すら取らないのは問題かもしれない、と哲哉は思うが、彼女自身が言ったように由子は理系科目に関して一日の長が有る。浪岐学園は進学校としてそこそこ有名な学校であり、そこに通う生徒達も少なからず優秀な生徒が多い。
 哲哉達二年生はまだ違うが、三年生ともなれば自分が目指す大学に合わせて文系を重視、理系を重視して学習するクラスとに分けられる──つまり、その程度のレベルは有していると言えよう。
 それでも基本的には哲哉や由子、康平や、広義で見るなら蓉といった『中の中』から『中の上』のレベルにある生徒が大多数である。どんぐりの背比べと言ってしまえば、それまでで有るが……理系科目が苦手な哲哉と康平にとっては由子や蓉のような理系に強い知り合いがいる事は、この戦いにおいて重要な補給となる。

 ──赤点だけは、避けねば。

 それぞれ浮かんだ言葉は違えど、哲哉と康平は同じことを考えて、由子に協力する事にした。

「いつ借りられる?」

 二人は自分のノートと教科書を差し出しつつ、由子に聞いてみると『今すぐにでも』と、中々に頼もしい返答が帰って来たが、今すぐ借りようとはしなかった。今は三時間目と四時間目のトイレ休憩。直に次の科目である数学Uの担当教師がやって来る。

「昼休みか放課後に渡すね」

 授業時間が迫ってきているのを悟って由子は自分の席に戻り際、そう伝えた。
 ──チャイムが鳴る。慌ただしく用を足す為に教室から出ていた生徒たちが前と後ろ、二つの入り口からどたばたと席に帰っていく。突っ伏していた蓉も、ゆっくりとではあるが頭を起こし周囲を観察、後ろから見ても分かるぐらいに大きく伸びをして授業に備えていた。
 チャイムから約五分後。数Uの教師が入室し、日直に始業の挨拶を促した。

***


 “──昼休みか放課後に渡すね”

 そう話した由子の言葉は、同じく彼女の『いっそのこと、テストの有る教科の勉強をしよう』という提案の下、放課後に由子、哲哉、康平、蓉の四人が図書館に集まる事で果たされた。
 “図書室”ではなく“図書館”と呼ばれている辺り、その規模が容易に伺えるが、確かにそれは事実であった。有名、無名を問わず大学ともなれば複数の階に渡って本が並べられている事は珍しくないが、高校で大学規模の蔵書を誇るのは<浪岐市>近辺ではこの学園ぐらいだ。仮にこの図書館が一般の入退室も許可されているとしたら、知識を求める人々が次々に訪れていたに違いなかった。
 遮音の意味を持たせるために敷かれてあるカーペットの上と、ドミノ状に設置されている本棚の間を進みつつ、人の座っていないテーブルを探す。

「あそこで良いんじゃないか」

 由子と先頭を歩いていた哲哉が図書館の奥のテーブルを指す。長方形の大きいテーブルの周りには木製の椅子が十脚。その内の四脚──向かい合わせではなく、横一列に左から康平、哲哉、蓉、由子の順にそれぞれ座り、教科書やノート、筆記用具を出しつつ、

「では何から始める?」

 蓉が尋ねる。

「私は現代文のノートと教科書見せて欲しいな」
「俺は生物……河本は?」
「じゃあ、理系繋がりで物理。その後で数学かな」
「物理ならノートを持っているが……私が貸す事にしよう」
「全部は無いけどそれでも良いなら生物貸せるよー」

 それぞれ持ち合わせている物を交換し合い、皆、暫しの間教科書とノートとにらみ合いを始める。
 シャーペンが紙上を走る。アナログ時計が静かに時を刻む。聞こえる音はその二つ。窓の外で揺れる葉の擦れ合いの音さえも聞こえない。まして常識知らずな人間の騒ぐ声など──、

「んー……むー……う〜……」

 声など……。

「あー……」

 聞こえる筈が……。

「……」
「……あぁん」
「煩いぞ、そこっ」
「はぇっ?」

 哲哉の二つ左の席に座る由子のやけに悩ましい声を聞いて哲哉が口を出す。

「何をさっきからうなってるんだ、お前は」
「何を、と言われても。ノートに書かれてある事が全く分からない次第でして」
「はぁ?」

 由子が勉強しているのは確か現代文だった筈だ。文系の哲哉にとって現代文はそれ程難しいものだとは思わない。それこそ由子や蓉が得意とする理系の科目に比べればずっと。
 理系の科目は答えを導き出すのに必要な公式や定義を駆使しなければ解答出来ない問題が多いのに対し、現代文は最低限の読解力があれば解答できる問題が殆どだ。漢字の読み書きになれば話は別だが、テストで主流となるのはテスト範囲として示された問題文──どこかの作家や教授が書いた物語や論説を読んで『ここの作者が伝えたいことは何か』とか、『(A)に挿入される文章で正しいと思われるものは次の4つの内のどれか』といった、問題文を読めば答えが書いてあるようなばかりだ。
 簡単な例を挙げてみよう。

 問:『さきほど由子がノートを見て声を挙げていたが、それは何故か?』

 答えは『ノートに記載されている内容が理解できなかったから』である。良い意味でも悪い意味でも非常に極端だが、一般の高校生が受けるテストの問題はこの手の問題を応用した物が大多数だ。
 応用という、その技術。理系科目が得意な由子の十八番ではないのだろうかと哲哉は疑問を持ってしまう。

「ちなみに聞くがどこが分からないんだ。まさかと思うが『何処が分からないか、分からない』なんて事は無いよな」
「まさか、まさか。この由子さんを舐めてもらっては困りますな」

 言いつつも、しっかりと目を逸らしている由子を見て、哲哉は溜め息を吐いた。

「……どこだ?」

 そう言ったのは哲哉ではなく蓉だ。机の上に広げられている教科書は化学と、これは自分で購入したものだろう、『実践化学』と表紙に書かれた問題集を開いて勉強を行っていたらしい。
 ルーズリーフに細かくも見辛くない間隔で書かれた文字だけを見ると、この短時間で相当な量の問題を解いているように哲哉には見えた。ただし何を問われて、何を解答しているのかまでは分からない。
 何せ複数行にも渡って延々と計算されている式を見るだけで『読む』という行為を放棄したくなるのだ。数学と違って化学の計算式で用いられるのは数字だけに止まらず記号も含まれる。数字だけでも手一杯なのに原子、熱量、他、様々な物の単位を示す記号などが混ざられては最早何が何やら、である。
 問題の文末で原子量はどれだけで条件は何々であると注釈されても、それは変わらない。
 こうした問題が理解できない時、得意とする人間が解説してくれる度に、自分は典型的な文系人間だなぁと哲哉は思うのだ……目の前の蓉を含めて。

「ああ、ここか。何、難しく考える必要は無いさ」

 その蓉はひとまず自分の仕事を休憩して由子に問題を解説していた。どんな問題なんだ──二人の背後からこっそりと様子を伺ってみる。

「要するに春日は"知らない"だけだ。現代文に限らず古文も、漢文も、英語も、例外無く問題文の中に答えが載っている。理系の科目では問題を解く為に知っておかなければならない公式や定義は覚えておかなくてはいけないが、文系の科目には明確な定義や公式は無い。古文や漢文に関してはレ点など、特別な読み方をする物などが有るが、ここでは省こう。つまり問題の解き方──どこに問題の解答が記されているかを知っていれば安定して得点は稼げる。春日が分からないと言ったのは“ここ”だろう?」

 教科書の本文、その一部分を蓉は指差す。由子が頷き、全てに通じるわけではないがと断ってから、

「現代文で出題される問題の答えは問われている文章よりも前に記載されている。文章の中に『それ』『あれ』『これ』と言う言葉が入っていると分かり易いな。『あれ』『これ』というのは既に記された文章の内容を省略する為の"代わり"──正しくは指示代名詞というが、この部分を問われている時はそれより前の文章、特に一行から五行以内を最初に読み返すと良い。代名詞は問題の解答となる本文から離れると別の代名詞になってしまうからな」

 蓉が指差している部分にはこうした文章が記されていた。昨今の世情を反映してか“表現の不自由”というタイトルの論説だ。


 ──無慈悲に死んでいく人々を報道したニュースや、昔のスプラッタームービー等は児童に鑑賞させるには確かに過激すぎる表現だろう。しかし、表現が過激だからという理由だけで規制し、人々の目に触れる機会を著しく減少させる。果たしてそれは正しい行為と言えるのだろうか。
 説明の無い隠匿は人々の興味を刺激するだけではないだろうかと、私には思えてならない──


「『果たして"それ"は正しい行為と言えるのだろうか』──春日、ここでの『それ』は何を意味する?」
「えー……『表現が過激』からのくだりかな?」
「正解。ひねくれば難しくも出来るだろうが、実際のテストではそんな事も無いだろう。他にも幾つか有るが、“問題文の近くに解答が有る”事を覚えておけば問題は無い」

 蓉の説明を聞いて今一つ理解しきれていない素振りを見せる由子だったが、最初に比べると幾らかは納得できているようだった。

「──さて、春日は良いとして。山中、お前はどうなんだ」
「俺?」
「春日の様子を見て溜め息を吐くぐらいだ。自分の分は問題ないのだな?」

 今度は哲哉が黙る番だった。由子の疑問に対して少なからず呆れたのは事実だが、人の事を注意できないのは哲哉も同じで──勉強を始めてから数十分が経過していたが、進んだのは教科書で言う所の半ページ程度。
 その事を、蓉は“それとなく”批難しているのだった。

「おやぁ? 哲哉君……まさかと思いますが“何処が分からないか、分からない”なんて事は有りませんよねぇ?」
「──ああ、そんな事は無いよ。分からない所は自分でもよく分かってる」
「山中……それ、何一つ偉くないよ?」

 蓉の言葉を受けて、且つ先程までの自分は見事に棚上げして揶揄する由子。それに反論する哲哉。その哲哉を僅かながらの同情を持って突っ込む康平。
 放課後の自習はもう少し長引きそうだった。

***


 放課後の自習を行った日から一週間が経過して、ついに学期末テストという開戦の日を迎えた。哲哉が学園に登校し教室に入ってくると、既に教室の中はぴりぴりとした空気が充満している。
 あちこちの机を渡り歩き、出題される問題を予測し合う者。対照的に自分の机に座り一時間目の教科のノートを睨み付けて必死に知識を脳に溜め込む者、机に突っ伏して寝ている者──は蓉一人だったが。
 気楽なもんだ。哲哉は思う。その蓉が寝ている机を見てテスト期間中は出席番号順に座ることを思い出し、前後に座る人物から自分が座る席を探し出し鞄を置いた。
 座った席からは教室の全体が見渡せる。蓉、そして康平がそれぞれの椅子に座っているのもよく見えた。しかし全体が見渡せると言ってもまだ来ていない人物──由子の姿は見付けられない。
 普段、ホームルームの始まる十分前には教室に来ている由子だったが、今日はどうしてか遅れている様だった。時間は八時三十分に差し掛かろうとしている。ここから先に来る者は校門で止められるか、止められなくても遅刻扱いに成り兼ねない時間帯。

「何してんだ、あいつは」

 一言呟いて哲哉も他の皆と同じように鞄から教科書を取り出して最後の悪あがきをする事にした。やがて試験官を兼ねるであろう、担任の『須崎由紀江』が生徒に着席を促す。
 担任が来た以上、由子は遅刻扱いになる。哲哉を含め、蓉も、康平もそう思っていた。
 由紀江が由子の名前を飛ばして次の生徒の名を呼ぶまでは。

「先生ー。春日さんはどうしたんですかー?」

 生徒の一人が由紀江に問うた。たった一つを除いて全員が着席している教室の中で由子が座る予定の席の空白だけがやけに目に付く。

「春日さんは欠席すると連絡が有りました。風邪って聞いてますよ」

 電話口で声を聞いた訳ではない生徒達からすれば担任の言葉は絶対の真実に聞こえる事だろう。哲哉も一瞬だけそう思った。一瞬だけだったのは日常の彼女が如何に健康で、自分がどれだけその健康の被害に遭っているかをよく分かっているからだ。
 康平が担任に見つからない様にそっと哲哉の方を見た。『風邪だってさ』。その目が語っていた。『みたいだな』と哲哉も目で返して付け加えた──あいつも風邪ぐらい引くだろうさ。
 後は何て事は無い。試験問題を取りに由紀江が一旦教室を離れると、朝と同じく教科書を広げてテスト範囲の最終確認をする者や、『何でテストなんかせにゃならんのだー!』と叫ぶ者など、由子がいないという事実だけを除いて普段と変わらない風景が広がっていた。
 担任が戻ってくる。試験用紙が配られる。テストの開始を告げる。沈黙。時計の秒針と問題を埋めるペンの動きがリズムを取り合い短い時間、ダンスを踊る。
 プログラムは一日約三回。それが三日続く。短い、短い、夏を前にしたテストという名のダンスショー。踊り手は四十数名の生徒達。その、たった数日のプログラムに、由子は一度も参加する事は無かった。

***


「何か知っているか?」

 テスト最終日、最終科目が終わってから蓉が哲哉の元を訪れて、開口一番に聞いた。

「何かって、春日が休んだ理由か?」

 蓉が哲哉に質問する事など、現状ではそれ以外無い筈だったが、敢えてそう聞いた。

「俺も気になってたんだよ。春日さん、去年もこの時期に休んでたでしょ?」
「そうだな」
「……山中。『もしかしたら』と思う事があるが」

 蓉が含みの有る事を言って、哲哉も言った。

「あいつに聞けば分かるよ」

 それは様子を見に行こう、という哲哉からの提案だった。





[第三話]

[第五話]



【コメント】

 この話、次回に続きます。


【第一稿:2004/06/20】
【第二稿:2004/11/07】
【第三版:2005/03/25】


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