「特別性教育」の行われる部屋に連れて行かれる途中、麻奈と加奈が言葉を交わすことは許されなかった。

加奈はまださっきのセックスの衝撃が体中を突き抜けている最中で、目もうつろだった。
軽くオーガズムに達していたのだ。

麻奈のほうは、加奈の痴態が信じられず、加奈に対して俄かに不信感を抱いていた。
勝負のときをこのあとに見定めた加奈の行動ではあったが、
あそこまであっさりと官能に溺れることを選ばれたのでは、自分はどうしていいのかわからない。
麻奈は、体中を急激に流れ出す女性ホルモンに理性で対抗して、自分が男であると、
その強い意志で言い聞かせていた。

そして、麻奈の目には、加奈はすでに落ちたのではないか、とすら思えた。
そうすると、麻奈はたった一人で戦わなければならない。
落ちた加奈を目の前に、ひとりきりで戦うことが出来るだろうか・・・早くも双子は負けてしまったようにも思えた。

しかし、二人はこのあとかつてないほどの「抵抗」を見せる。
淫乱少女たちが誰一人なし得なかった、肉奴隷に「落とされる」ことへの激しい抵抗を・・・

「麻奈・・・一緒に頑張ろう・・・」
広いベッドに投げ出されたとき、加奈は自分を取り戻したのか、
今までずっと一緒だったきょうだいの目をじっと見つめてこういった。

「加奈・・・」
名前の呼び方は変わっていたが、二人の関係は変わっていなかった。

時にはライバル。時には助け合い、時にはひとつになる。
そして、今は協力し合って、自分たち二人、そしてクラスメートたちが男に戻る、
そして「人間に戻る」ための戦いを遂行するときだった。

たった一言、言葉を交わしただけで、二人は全てを理解しあった。
そう、名前は忘れてしまっても二人はずっと男として生きてきた。

ようするに、勝負のときは自分が女であることを認めさせられるときにそれを否定することだった。
しかも、勝つのはひとりでいい。どちらかでいい。
二人がともにそれを否定することはないのだ。

男たちが後ろから忍び寄る。
力による抵抗が無駄なことを知っている二人は、体をもてあそばれるそれ自体には特に抵抗せず、
真の戦いを・・・自分が女に落ちたと認めない戦いを、開始した。

小さな、ミニサイズの二人の体のあらゆる部分に、何人もの男が襲い掛かった。
今日の二人はやはり飛び切りの美少女だったため、
いつも交代で「特別性教育」を行っている男たちのうち、かなり多くが参加を希望し、この場に居た。

「ふぅん・・・はぁ・・・」
麻奈は自分の体が感じてしまうものすごい快楽を・・・抵抗するのではなく、
受け入れることで、自我を保とうとした。
右の乳首・・・左の胸・・・うなじ・・・背中をなめられ・・・脚をなでられ・・・唇には濃厚なキスが与えられた。

そして、それが名器であることが林の口からすでに男たちに伝えられた麻奈の大切な部分も、誰かが弄繰り回していた。
「うーん・・・あぁん・・・」
一つ一つの性感帯・・・その全てには違うリズムで快感が与えられた。
その全てが麻奈の脳の中でひとつに消化されると・・・
想像を絶する快感として全身をかけめぐった。

それを、麻奈は気持ちよく受け入れていた。
この世で、受けることの出来る最高の快楽とも思えた。だが、このとき限りだと心に決めていた。

加奈も同じだった。自分の体が本当にあるのかどうかもわからないほど、気持ちよかった。
もはや、一つ一つの刺激が、自分のどの部分に与えられているのかもわからないほどだった。

頭の中に思い出されるのは、先ほどの初体験の刺激だった。
加奈も、同じくこの快感を積極的に受け入れていた。
負けそう・・・そう思っていた。だが、何とかなりそうな気がした。

正樹は、その光景をじっと見ていた。
いつも「特別性教育」を見ていた正樹にとっても衝撃的としか言いようのないものだった。
二人は、抵抗などせずに、もう落ちているのかのように、
積極的に腰を振り、唇と舌を絡め合わせて、ついには両手にチンポを握らされると、激しくそれをしごいて見せた。

彼女たちは、もう淫乱少女そのものだった。
きっと何の躊躇もなく、自分たちが女であることを認め、今日は朝まで悶えまくるのだろう。
そう思わずに入られなかった。

しかし、隣で見ていた林は別の感想を持っていた。
彼女たちはあまりに快感を素直に受け入れすぎている。
それゆえに、林が割ってはいる隙間もないほど、目の前にある快楽を楽しんでいた。
あれほど快楽を簡単に受け入れることの出来るのは、なにか余裕があるからに決まっている。
二人のカラダは、女として特別だった。あまりにも出来がよかった。だから、なにか不気味だった。

そして、そのとおりだった。とろけるような・・・狂いそうな・・・激しい官能をカラダに与えられても、
その実二人は自我を失っていなかった。
お互いに「麻奈も戦っている」「加奈を助けるんだ」と、協同戦線を張っていたこともあったが、
彼女たちのカラダは、もっと、もっと激しい快楽さえも消化できるほど「出来」がよかった。
いかに何人ものテクニシャンが肉体に快感を与え、
精神に屈辱を与えようとしても、彼女たちには抵抗できないほどの激しいものではなかったのだ。

「いや・・・あぁん・・・ああ!」
加奈が先に、全身を激しく弓なりにのけぞらせて、絶頂を迎えた。
いつものように林が出て行って、
「ほら、これがほしいか?」
と、彼女の処女を奪ったチンポを目の前に差し出して聞く。
「そんなことありません・・・」

あれほど快楽に喘ぎながらも、抵抗できていた。
加奈は目をそむけることすらなく、はっきりとそう答えた。
この展開がすでに初めてのことだった。
少し予想できたとはいえ、林は驚いた。

仕方なく官能を与え続けることにする。
「いやあん・・・きもちいい・・・」
そう喘ぎながらも、完全に落ちてはいない。加奈は・・・手ごわかった。

麻奈も同じだった。
一度イかされたあと、林のチンポをしゃぶることを拒否した。

こうなると、紙とペンは登場しない。もっと深い快楽を与えないと、
彼女たちを落とすのは無理のようだった。

彼女たちは、その小さな体の中に、底なし沼のような快感を感じることが出来た。
その許容量がいっぱいになって、狂ってしまったり、自我を失うような状態にはなかなかならない。
くわえて、お互いの存在が近くにある。

男たちにはなす術がないようにも見えた。
しかし、林は単調な攻撃をねちねちと続けることを選んだ。
それでも、体力が奪われるとともに集中力も削がれ、その底なし沼にも限界が見え始めるはずなのだ。
そのときを林は待った。

「はぁん・・・ふぅん・・・あん、あん」
「くぅ・・・ふ・・・ぁ・・・あぁん・・・」
全身で快楽を感じていながらも、いざというときには林のチンポを拒否することが出来た。
加奈も麻奈も、心の奥底では林のチンポを熱望していた。それを早く突っ込んでほしかった。
欲求不満は徐々に募る。

すでに1時間以上が経過していた。
男たちにも疲れが見え始める。入れ替わりで他の男が彼女たちを攻撃する。

「はぁんん・・・ふぅん・・・」
男が代われば、その攻め方のリズムも換わる。
そのたびに、少しずつ、じわりじわりと加奈の集中力は奪われつつあった。

麻奈のほうはもっと深刻だった。
1時間半近くが立ったときに、彼女を支えていたのは、もう「加奈も戦っているから」という理由だけだった。
双子の協同戦線も限界が見えてきた。

正樹は、そのすさまじい戦いを涙を流しながら、直視することが出来なかった。
最初に彼女たちが性奴隷に落ちることを拒否したときには、「勝てるかも!」と思った。
女に順応しつつあった正樹にとっては複雑な心持だったが、
クラスメートの手で、ここの男たちに勝てること自体がうれしいことだった。

だが、男たちが次々に入れ替わるのに比べて、麻奈と加奈は、二人きりで戦っているに過ぎない。
一時間半が経過したとき、その二人の姿は、正樹が毎日見ている、「落とされる」寸前の少女のものになっていた。
林は、男たちにこう指示していた。休むな、とにかく果てることなく快感を与え続けろ、と。
そのことは確実に効果を現していた。

「ゃ・・・はぁ・・・ふぅ・・・ん・・・」
さっきまで快楽を楽しんでいた加奈と麻奈の呼吸が明らかに変わっていた。
くるしそうに、快感と戦っているようだった。
そうなると、もういつもと同じだった。

「やめろ」
林がそう一言命令すると、男たちは麻奈と加奈の体からいっせいに手を引いた。
麻奈と加奈は、それまでの戦いが一瞬にして終わったことに拍子抜けした。
全ての陵辱が突然ストップして、あの快楽から、苦しさから解放された。
その空白が、隙を生んだ。

「はぁ、はぁ・・・」
二人は、呼吸がうまく出来なかった。呼吸を整えるのに必死の二人に、林は語りかける。
「お前たちはよく頑張った。だが、もういえるだろう。どうしてほしいんだ?」
息を切らせながら、加奈は麻奈のほうを見た。麻奈は、加奈よりも激しく息を切らせていた。
麻奈は、すぐにわかった。加奈は今の状態なら勝てない。
だが、自分が先に「女であることを認め」て、林に落とされている間に、
加奈の呼吸が落ち着いて・・・そうすれば加奈が勝ってくれる。

今、一息ついて・・・そうすれば林ひとりが終わる間くらい、加奈なら我慢できる。
そして、かならず自分が女ではないと言い切ってくれるはずだ。
後は任せた・・・そういう願いを込めた。そして・・・

そう思って、麻奈は落ちた。
紙とペンを受け取って、要求される内容を書いて、自分が女であるという契約を済ませた。

「よく出来たな・・・麻奈」
「はい・・・せんせい・・あぁ・・・ん」
林の指が彼女の股間に向かう。そして熱い口づけを受けて・・・彼女はその瞬間、完全に落ちてしまった。

「はやく・・・いれてぇ・・・」
我慢できずにそう口走ってしまった。
「そう、あせるな」
林は、そういうと、彼女の口にチンポを突っ込み、イラマチオをはじめた。
まるで、「おまえは所詮俺のおもちゃに過ぎないんだ」と教え込むように。

「あぁん・・・あぁん・・・」
口の中で自分と加奈の処女を奪った林の太いものが暴れている。
口の中を蹂躙されるだけでも感じてしまう。
これが、おまんこに入ってきたら・・・その期待が麻奈の性欲をぐっと高めた。

股間からは自ら分泌した液体があふれ出し、麻奈の秘唇は受け入れ態勢を整えていた。

「ぷはぁ・・・」
林が麻奈の口からチンポを抜いた。
そして、すぐに麻奈を押し倒した。
「あぁん・・・はやく・・・せんせぇ・・・」
もう、麻奈は加奈のことも、クラスメートのことも全く考えていない。
ただの一匹のメス。完全な肉奴隷。淫乱少女の仲間入りを果たした。

もう、彼女の女性器は次々とあふれ出る汁にまみれ、
早く男を迎え入れたいと・・・まるで別の生き物のように、ひくひくと痙攣していた。

そこに、ゆっくりと林のチンポが入る。
驚くほど柔軟に広がるその入り口・・・柔軟に・・・少しの痛みと恐ろしいほどの快感が、彼女の体を飲み込んだ。

「いぃよお・・・あぁん・・・きもちいい」
チンポが根元まで入った後は・・・天国へと上る。
麻奈は我を忘れるようにもだえ狂っていた。
林のチンポが入ってきて、一突き、一突きが麻奈を天国のさらに高く間で押し上げるようだった。

林は、再びこの名器に自分を突っ込み、この美少女を奴隷のごとく、
自分の目の前にもだえさせることの決定的な勝利感でいっぱいだった。

一突き一突き・・・そのたびに、チンポとおまんこの結合するその部分からは液体が音を立てて流れ出る。
ぷしゅー・・・そんな音を。心だけでなくカラダも、我慢したぶんこのセックスに期待していた。

林の一挙一動に、麻奈の全身は激しく、敏感に、反応した。

加奈は、それを見ながら、そしてその音を聞きながら、呼吸はたしかに整った。
「はぁん・・・」

すでに他の男たちが再び加奈に快楽の嵐を与え始めていたが、
そのようなことで自我を失うような加奈ではなかった。
だが・・・麻奈が完全に肉奴隷に落ちて、もだえ狂っていることはどんな快楽よりも、
彼女を淫乱少女に落とすのに十分な衝撃だった。

そして、もだえ狂う麻奈は、加奈の経験したことのないほどの激しい快楽に、浸っているのがわかった。

処女を失ったときと一緒だった。
麻奈が目の前で性奴隷に変わり果てた今、自分がひとりで抵抗することなど・・・できるとは思えなかった。

双子である故に、一緒に戦った。
しかし、それゆえに、ひとりが落ちたとき、もうひとりはまだ戦うことが可能でも、その戦いそのものを拒否してしまった。

「いやぁ・・・あぁん・・・いくぅ!」
麻奈は、何度も高みに押し上げられていた。
「お。おぉ・・・でるぞ!・・・あぁ・・・」

林がそういうと、彼女の中に、今日3度目の精液が放たれた。
麻奈が受けた一回目よりも勢いも量も減ってはいたが、麻奈にとっては、ずっと価値のある発射だった。
もう、迷いはなかった。
麻奈は・・・快楽に溺れることを選択し、完全に肉奴隷である自分を受け入れていた。

そして、息を激しく荒れさせながら、加奈を見つめた。
「きもちよかったよ・・・加奈も早くこっちにおいで・・・」
そう、本音を漏らしてしまった。
もう、さっきまで一緒に戦っていたことなど忘れてしまったようだった。

(終わった・・・)
正樹は心の中でつぶやいた。
目の前に紙とペンを差し出された加奈は、ものすごい勢いで署名まで済ませると、
自分から林に飛びついて、麻奈の愛液と林の精液にまみれているチンポにむしゃぶりついた。

さっきと、午後3時の陵辱のときと同じように、射精したあとの林のチンポが萎える前に、それで自分を再び貫いてほしかった。

それは、まさに、カラダに走る快楽と性欲に支配された、「メス」の姿に他ならなかった。
思わぬ加奈の行動に戸惑いながらも、林は加奈の髪をむんずとつかんで、
自分の望むリズムで加奈の口のピストン運動をコントロールした。

「あぁん・・・あぁん・・・」
美少女の可憐な顔は・・・チンポをくわえたぶんほほをこけさせた、ひどく淫靡なそれに変化した。
真っ白・・・というより透明ともいえるほど透き通るような肌は、
紅潮し、それでも透明といえるほど透き通ったままだった。
乳首は勃起し・・・乳房が軽くふくれ・・・股間からは液体が滴り・・・加奈もまた、メスと化した。

「はやく・・・いれて・・・」
口の中に林のチンポを突っ込みながらも、彼女は哀願した。
「お望みどおり、そら!」
チンポを抜き出して、加奈を転がすと、林は最後の力を振り絞るようにして最高の名器へとそのチンポを突っ込む。
そして、最後の力を振り絞って腰を振り出す。

「あぁん・・・いやぁ・・・すごい・・・」
自分が女であること・・・淫乱少女として快楽を追求することを受け入れた加奈は、
さっきまでよりもずっと深く感じることが出来た。
本当に気持ちいい。

加奈の体は、林が動くリズムをうけいれ、収縮し、膨れ上がり・・・そして、徐々に高みに近づく。

「あぁん・・・いや・・・いくぅ!」
そして、絶頂が訪れる。だが、それで林が終わるわけではない。
加奈のカラダは再び林のリズムを受け入れ・・・徐々に絶頂に向かって進みだす。
「あはぁん・・・また・・・すごい・・・」

長く、続いた。
4度目かつ休みなく名器に差し入れられた林のチンポは、簡単には果てることがなかった。
だが、まるでそれ自体が生きているかのような加奈の肉ひだは、
そんな林のチンポを容赦なく、そして絶妙の感覚で締め付け、解放する。
それを林の動くリズムに合わせ続けていた。
彼女のあそこが、名器たるゆえんだった。

長持ちした・・・だが、終わりのときがやってくる。
「はぁん・・・せんせえ・・・いやぁ・・・!」
林が絶頂を迎えつつあるのが、顔からもはっきりわかった。
そして、林は加奈の中で果てた。

麻奈と加奈・・・二人の股間からは同じように精液交じりの愛液が流れ出していた。
これから、自らが選んだ、肉奴隷として、特別性教育は続いていく。
林は、正樹と一緒に部屋に帰る。

麻奈と加奈は・・・特別性教育の次の段階に移る前に・・・まずはお互いの、
林の精液まじりのおまんこを「掃除」させられた。
シックスナインの体勢で・・・

「はぁん・・・かなぁ・・・きもちいい」
「まなぁ・・・あぁん・・・」
双子の彼女たちは、「掃除」だけを求められて板のにもかかわらず、
いつのまにかお互いの感じるところを・・・ほとんど自分と同じところにあるが・・・刺激しあい、
レズプレイを始めてしまった。

その行為に、男たちが割ってはいる。
そこから、飛び切りの美少女である、双子の麻奈と、加奈に施される「特別性教育」の第二幕が上がった。

林と一緒に、いつものように部屋に帰った正樹の機嫌がよくないのは、麻奈と加奈に対する嫉妬からだけではなかった。
単純に今日、自分の目の前で起きたことの一つ一つが衝撃的過ぎたのだった。

激しく快楽を与えられてもそれに耐えていた麻奈と加奈。
その二人に対して、しつこく、ねちねちと快楽を与え続けて、ついにはいつもと同じように肉奴隷に落としてしまった林・・・

いつも、自分と一緒にいるときに優しい目を見せてくれる林と、冷酷な男が同一人物とは思えなかった。
今日も、帰り道から、林は優しかった。
「アァ、疲れた。なんかおいしいもんたべよう」
そういって、いつものように正樹・・・「美奈」に微笑みかけてきた。

だが、いつものように心から微笑み返すことが出来なかった。

ただ・・・正樹は意味もなく期限悪く振舞っていたいだけだった。
意味もなく・・・ただおこっているだけだった。
だが・・・どこかで林に感じ始めていた信頼に大きな穴が開いてしまったのも確かだった。

「先に風呂は言ってきてもいいよ」
「う・・・うん」
どこか心ここにあらず、といったふうに生返事で答える。
「ううん、先生先にどうぞ」
「そうか、じゃ、お先に」

自分の心を整理することが必要だった。
林は、あれほど激しい欲情を麻奈と加奈に示しながら・・・
彼女たちの肉体に溺れながら・・・正樹との時間になるといつものようにプラトニックな愛を追及し始めた。

林はそうなったときには、かなり敏感だった。
もう、正樹の心の変化を感じているだろう。はっきりと。
それをどうごまかすか・・・どうしたら、いつものかわいい自分に戻れるか・・・
だが、感情のコントロールが、まだ女として日が浅い正樹には難しかった。

林は、正樹のことを心の中で「美奈」とよんでいる。
正樹も、自分は「美奈」なのだと思い始めていた。でも、まだそうは呼んでくれない。
二人の関係は・・・想像以上に複雑で、このプラトニックな関係はちょっとしたことで崩れていきそうだった。

でも、正樹は崩したくなかった。だから悩んでいた。林のことが好きだった。
今日、嫉妬を感じたことでそれを完全に自分の中でも認めた。
しかし、今日の林の姿が、正樹にはたまらなくショックだったのだ。
どうして・・・なにがショックだったのか・・・うまく説明できない。
でも、なにか整理できない感情が絡まりあって、正樹を深く悩ませていた。

悩んでいた正樹にとって、林が風呂から上がってくるまでの時間はものすごく短く感じられた。
風呂につかって、林は今日一日のことを思い出して振り返る。

それにしても、麻奈と加奈を落とした「勝利」は・・・偶然の産物といってもよいほどの運の良いものだった。
双子の片方、麻奈が・・・もう片方の自我を取り戻す時間を稼ぐために、自ら落ちた・・・
そして、残った加奈が落ちたのは・・・快楽を我慢できなかったのではない。

麻奈が落ちたことで・・・双子の自分の運命を勝手に決め付けてしまった・・・
双子は、二人で戦っていた。だから手ごわかった。
だが、最後にはその結束の強さがあだになった。

つまり、林たちの「特別性教育」そのものの勝利ではない。
快楽だけでは落ちなかったかもしれない。
双子の協力を裂いて、別々の部屋で特別性教育を施したら・・・あるいは結果が変わっていたかもしれない。

それほど、彼女たちは強かった。
それだけに、肉奴隷に落とした感慨もひとしお、
林は今日一日の仕事を成し遂げた感慨をかんじながら・・・疲れた体を癒している。

林がゆっくりと風呂につかって、そこから上がったあと、正樹が続いて風呂に入った。
正樹は・・・いとしい人・・・林のつかった湯船に、体を洗ってからつかる。

林のにおいと・・・麻奈と加奈のにおいがかすかに混ざり合っていた。
林は、体を洗わずに湯船に入ったのだろう。
そして、かすかに香る麻奈と加奈のにおい・・・ますます正樹は混乱した。
風呂の中でくらい忘れようと思っていたことが結局頭から離れなかった。

正樹が、このような感情を抱いて、苦しんで、林への愛について真剣に考えても、明らかなことがひとつある。
林と正樹は・・・恋人でありながらも、対等な関係では有り得ないことだった。
たとえ、正樹が一方的に機嫌をまげて、この関係を終わらせようとしても、
林は強制的に自分を肉奴隷にすることが出来る。

そうなれば、今ある恋心にくわえて・・・体でも林を求め続ける、淫乱少女になってしまう。
林から自分の意思で逃げることは実質的には不可能なことだと・・・
今日の麻奈と加奈の有様を見ていると、そう実感するのだった。

でも、だからこそ、これまで自分を特別に扱ってくれていた林の愛をたしかなものだと信じたかった。

だから機嫌を曲げてみて、林を試しているようなところがあった。
これは、正樹にとっては駆け引きでもあったのだ。

自分を性奴隷に落とすことがたやすく出来て、19人もの処女を肉奴隷に落とし、
正樹よりも9歳年上の林とでも、一対一の恋愛関係なら、フィフティの関係で対抗することが出来るはずだった。

処女の正樹でも、それはそう思っていた。だから、ちょっとすねてみたのだ。

だが、このちょっとしたボタンの掛け違いのような、意識のズレは、
残りの処女たちを肉奴隷に落としていく過程で、微妙な変化を絶え間なく続けることになる。

今日の、飛び切りの美少女である双子の姉妹を、完全に性奴隷に落として、
林が勝利を宣言したことで・・・残りの処女たちの運命も見えた。

あとは、その中で正樹という特別な存在がどのような位置におかれるのか・・・
正樹がどのタイミングで、どのように処女を奪われるのか・・・
そして、そのあと正樹はどうなるのか・・・そんなことだけが、
客観的に見たときに注目すべき点であるといっていいかもしれない。

正樹は、さらに、風呂の中で、麻奈と加奈が今どのような目にあっているか、について思いをはせた。
正樹の想像は大体当たっていた。
麻奈と加奈の二人は、その名器と、飛び切りの美貌・・
そしてにわかに身につけた天才的な淫乱さで、男たちを次々と果てさせた。
百戦錬磨のつわものたちが、麻奈や加奈のカラダにかかると、驚くほどすぐにイってしまう。

あふれる蜜と、男の望みどおりにチンポを刺激する生き物のような肉ひだが、
男を包み込んで天国へと運ぶ、最強の名器はもちろん、
その性器にも引けをとらないほど男を虜にしたのは二人の小さな口と、その舌によるフェラチオだった。
おまんこと同じように・・・「上の口」は男たちを次々とくわえ込み、次々と果てさせた。

それは、もう、「上のおまんこ」といってもよいほどだった。
そして、しなやかな手は両手でも、片手でも、おまんこや口にはかなわなくとも、最高の「手」だった。
同時に2〜4本のチンポが常に彼女たち二人のカラダによって快楽を与えられているような状態が、ずっと、続いていた。

この建物自体が、一気に活性化していた。
処女たちを淫乱少女へと変貌させる、この建物の中でのプロジェクトは・・・山を越えた。
昨日までとは、一段レベルの違う・・・享楽の館となった。
その情景を想像すると・・・正樹は自分もそうなることを望んでいることを自覚する。
囚人のような扱いを受ける残りの処女たちも・・・ほとんどあきらめていた。
今日、この建物の雰囲気がすこし変わったことを感じ取っていた。
もう、抵抗は無意味なのではないかと、弱気になるものばかりだった。

その雰囲気の変化は、林と正樹の平和な部屋でも感じられるほどたしかなものだった。
しかし、それゆえに、いつもと変わらない笑顔で風呂上りの正樹を出迎えた林をみたとき・・・
正樹は、風呂の中で色々と思い悩んでいたことがすぅっと頭から抜け・・・安らぎを感じてしまうのだった。
指一本触れられることなく・・・正樹は林の手に落ちてしまっている。
他のクラスメートたちとは違う方法で、違う種類の女として・・・すこしずつ・・・嫉妬と不満を募らせながら。

3種類の夜は更けていく・・・処女たちは消灯時間を過ぎると、真っ暗な部屋で眠りにつき、
淫乱少女たちは、強力な双子の参戦により、その性欲とプライドを刺激され・・・皆が激しいセックスに浸っていた。
いつ果てるともわからないその悦楽の宴は、この建物のいたるところで続き・・・

今日、麻奈と加奈がしたように・・・レズプレイもいたるところで行われた。
中心にいたのは麻奈と加奈・・・何十回も、数え切れないほど、
時間の許す限りものすごいペースで男たちを受け入れ・・・消費していく。

それと同じ建物の中とは思えないほど、静かで幸せな時間が、林と正樹の部屋では流れていた。
正樹の機嫌はいつのまにか直り・・・二人はキャンドルをともした薄暗い部屋で、
指一本も触れ合うことなく・・・愛を語り合っていた。

正樹は、外見こそ、美少女だったが、その実メンタルはまだ男性のままの部分を多く残していた。
正樹たちクラスメートの体は、例外なく、処女膜を破られることにより、
女性ホルモンの分泌が激しく増し、男としての意識まで「科学的に」押しつぶしてしまうことによって、
彼女たちをオンナにするように作られていた。

だから、正樹が感じている恋心は・・・勘違いに過ぎない部分がある。
優しくしてくれるただひとりの見方なら・・・心を許してもいいと思ってしまっただけなのだ。
女性としての正樹は、いわば17歳の頃の姉、美奈を演じているに過ぎなかった。
それ以上に女性として生まれ変わったばかりの、女としてはまさにコドモ、だった。

それが林というここでの絶対的な支配者に気に入られるための処世術でもあった。
ココロに「男」を多く残したまま、処女のまま、オンナとして扱われて、
自分もオンナだと思い込もうとしていたことが、後に正樹を苦しめることになる。


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