「いいかげんにしとけよッ」
真人が拳を振り上げて圭一の顔面を殴りつけようとしたとき。
双子の健士と剛士が横合いから出てきて、真人を後ろから羽交い締めにした。
「なにすんだ。離せっ!」
「へへっ。そうカッカすんなや。な?」
クチャクチャとガムを噛みながら健士は小馬鹿にした笑いを浮かべた。
真人が舌打ちする。
双子は圭一とつるんでいたのだ。
真人の眼前で圭一は悠々と智史をなぶった。
「なにチンケな正義感ふりかざしてんだよ。キモイんだよ、そういうの」
「く、ああうっ!」
爪先立ちのまま智史は身をよじった。
圭一の指がひときわ深く秘部に食い込んだためだった。
「おおこりゃすげえ。本物と変わらねえな!」
「なんてことしてるんだよ!」
真人は怒鳴ったが、揃って大柄な双子に後ろから腕を掴まれて、完全に動きを封じられていた。
ニヤニヤ笑いを顔にはりつけたまま圭一は、身動きできない真人のみぞおちを蹴った。
「ぐっ……!」
「身体検査を邪魔するからだぜ、羽村君よォ。もっと協調性を身につけなきゃな?」
「佐渡! 今がどういうときか分かってるのか? こんなことしてる場合じゃ……ぐぇ!」
もう一度みぞおちを蹴られ、真人は息を詰まらせた。
双子が腕を離すと、真人はその場で腹を押さえて床にうずくまった。
「真人!」
僕はたまらず真人の側に駆け寄った。
真人は腹を押さえたまま半開きになった口からダラダラと唾液をこぼしていた。
「ちょうどいいとこに来たな、狩野。てめぇも身体検査してやらなきゃな」
圭一の言葉が終わらないうちに、ごつい手が僕の腕を捻り上げた。
双子のどちらかだった。
僕はとっさに飛び退いて逃れようとしたが、万力のような力で掴まれた手首を振りほどくことはできなかった。
「さて、おまちかねェ。真実解明のため、じっくり検査してやるぜ」
圭一のねばつくような声を聞いただけで総毛立つ思いだった。
脇の下に腕を通されて、先ほどの真人と同じように僕は身動きできなくされた。
「圭一君。好きなとこから検査始めちゃっていいぜ」
「へへ、元が男って知らなきゃ思わず欲情しちまいそうだ」
意思に反して僕は圭一と正面から向かい合う羽目になった。
圭一はようやく智史を解放したところだった。智史はぐったりとして逃げる気力もないらしく、
壁をに背をあずけ焦点の定まらない目で天井を見上げていた。
黒目の小さな三白眼で僕の全身をねめ回すと、圭一はぺろりと舌なめずりをした。
「まず……このオッパイが本物か確かめてやるかな」
「や、やめろ!」
ざざっと血の気の引いていく音が聞こえるようだった。必死で僕は叫んだが、そんなことで圭一が気を変えるはずもなかった。
ごつごつと節くれ立ったサイズの大きな手が一対伸びてきたかと思うと、
それは僕の胸に丸いふくらみを見つけてむんずと掴んだ。
「つうっ!」
僕はのけぞった。
遠慮会釈もなくそこをわしづかみにされて、純粋に痛かった。
肉を挟まれれば痛いのが理屈だ。
「へえ。智史のやつに比べるとひとまわり小さいな」
「この……変態……」
痛みと、身体の一部を男にもてあそばれることへの嫌悪感とに耐えながら僕は言葉を絞り出した。
「変態だァ? こんな身体になってるほうが、よほど変態じゃないのかよ。ええ?」
鷲づかみにされた胸が、さらに円を描くようにこね回された。
まるで子供が粘土細工できままに遊ぶみたいに圭一は乳房をこねくった。
圭一にとってはまぎれもなく、いいオモチャだった。この女の身体は。
「ああ、やわらけぇ……」
圭一はため息をつく。
感触を楽しむように、レモンの汁でもしぼるみたいな手つきで乳房をしぼられた。
「ううううっ!」
痛みで目尻にじわっと涙が滲んだ。
圭一が感じてるだろう心地よさとは裏腹に、その行為は女の側──僕だ!──にとっては苦痛以外のなにものでもなかった。
ただの苦痛なら、まだいい。
自分の身体の一部が他人の意のままにオモチャにされているという、その屈辱感。それが一番、辛かった。
男だったら、たとえ喧嘩で負けて袋だたきにされても、それまでだ。
だけどこの女の身体になってしまったせいで、僕は自分の意思と関係なく、圭一に快楽を提供してしまっている。
──オモチャの位置にまで落とされてしまったのだ。
やがて、圭一の手の動きが止まった。
「少し攻め方かえるべ」
 今度は圭一の手は乳房の下側からあてがわれた。
ふくらみが下から支えられ、まるで盆にのった饅頭のように圭一の手のひらにのせられた。
そうやって弄ばれるだけで激しい嫌悪の念が全身を駆け抜けた。
乳房をのせた手が小刻みに揺れだした。
それにつれて否応無しにやわらかく弾力のある乳房は、ふるふると水風船のように揺れて、圭一の手のひらからこぼれた。
するとまた乳房をすくい上げ、同じことを繰り返す。
そうやって与えられる刺激が次第に、いわく言い難い感覚となって伝わるようになってきた。
「乳首、ビンビンに勃ってきたな?」
囁くように言われて僕は愕然とした。
悔しいことに圭一の言う通りだった。
いつのまにかこの身体は圭一の『愛撫』に反応し、乳首をとがらせていたのだ。
固くなった乳首は男のそれとは明らかに違う質感をもって突き出ていた。
それをことさら強調させようと健士と剛士が後ろからシャツを引っ張って、胸に布が密着する状態を作り出した。
鉛筆の後ろにつく消しゴムと同じくらいの大きさの乳首が胸のふくらみの先端に突き出ていた。
すべては僕の意思に反して、この身体を弄られそれに身体が勝手に反応した結果だった。
ぴんっ、ぴんっ。
圭一は人差し指の腹で固く尖った左右の乳首を弾いた。
「ア! アッ!」
電流が頭の中で弾けたような強烈な刺激に、自制する暇もなく悲鳴が口をついた。
「へッ……いい反応するじゃん。感度はいいみたいだな」
「もうやめ……ふううっ!?」
今度は妙に優しい手つきで乳首を指で挟まれ、やわやわと擦られた。
「くふっ……うあっ、あああ……」
双子に拘束されたまま、僕は身体を震わせてその感覚に耐えようとした。
声をあげればあげるほど圭一を喜ばせるだけだ。
そう分かっていても、嗚咽のような声が出てしまうのを止めることができなかった。
「ヨダレ垂らすほど気持ち良かったのかよ?」
「う、あ……?」
情けないことに僕は知らず、口の端から涎を垂らしていた。
「まるで淫乱女だぜ、その顔。お前さ、最初から女に生まれてたほうが合ってたんじゃねえの?」
侮蔑の言葉を投げかけながら、やつの手は休み無しに愛撫を続けてくる。
今度は乳房全体を手でつつみこんで、円を描くようにそれを揉み上げてきた。
乳房をオモチャにして遊んでいることを僕に意識させようとしている愛撫だった。
それでも、嫌悪感だけでなく、甘ったるい快感をこの身体は感じ始めていた。
時折、思い出したように乳輪のあたりに指を這わされると、それだけで切ないため息がもれそうになるほどだった。
じぃん……
下半身の芯が収縮して、痺れるような感じがあった。
不意に、圭一は愛撫を止めた。
「……へえ。欲情した女の匂いさせてるじゃんか」
「う……え……?」
さんざん甘い刺激に翻弄されて、まともに受け答えすらできなくなっていた。
圭一は僕の股間に手を密着させてきた。
「……智史と同じだな。チ●ポは影も形も見当たんねえ」
僕はただ乱れた呼吸を整えようと努力するのが精一杯だった。
そしてすぐにその努力は打ち砕かれた。
さっき智史にしていたと同じように、圭一の指が秘部にあてがわれたからだ。
「それだけは……ぁ!」
僕は正確に智史と同じ反応をしていた。
少しでも指から逃れようと、必死で爪先立ちになってあがいた。それが圭一の嗜虐心を煽るだけと尻ながら。
自分の身体の内側に他人が侵入してくるおぞましさを想像を絶していた。
「そうだ、いいものがあったな。狩野由之クンには特別にこいつをプレゼントだ」
圭一がポケットから取り出したのは、インターネットのアダルトサイトで見るような小型のローターだった。
それでやつが何をするつもりかは火を見るより明らかだった。
僕はなすすべもなく下半身を露わにさせられた。
視線から秘部を隠そうとしても、すぐに双子によって惨めに脚を開かされてしまった。
「ここにいま、挿れてやるからなぁ……」
「う、んん……ん、あっ、あっ……!」
圭一の、男の指が秘部に割り入ってきて、そこで小刻みな往復運動をした。
トイレの個室で自分の指でオナニーしてしまったときの何倍もの強烈な刺激に圧倒された。
「ヨシ、ヨシ!」
真人が僕の名を呼んでいるのが聞こえたけど、僕はそれに答えることができなかった。
圭一のなすがままに僕は弄ばれた。
圭一はローターを僕の秘部にあてがうと、そこでまたじらすようにツン、ツンと敏感な肉芽をつついた。
それだけで僕は圭一の思惑通り嬌声をあげ、のけぞってしまう。
惨めだった。
みんなが見てる前で僕は生きたダッチワイフの痴態を晒し続けていた。
「せーの」
と圭一がつぶやいたとき、股間が引き裂かれるような痛みを覚えた。
やわらかな粘膜を容赦なく押し広げてプラスチックが押し込まれる。
ローターだ。ローターの先端がほんの少し奥に挿入されるたびに、身体の一部を裂かれる強烈な痛みが襲ってきた。
僕はくるったように首を振り、歯を食いしばってその痛みと戦った。
腰を浮かせば浮かすほど、追い討ちをかけるように強い力でそれは挿入された。
「……これでよしっと」
という言葉を聞いたとき、不意に強烈な痛みから解放された。
股間から細いコードが垂れ下がっていた。
この女の身体は、秘部の中にローターをすべて呑み込んでいた。
股間全体に木の棒でも突っ込まれたようにざらついた異物感が残っている。
圭一がコードの先にある電池ボックスをいじった途端、低周波音と振動が始まった。
秘部の奥から震えるローターの振動が送られ、それが周辺に伝わっていく。
目がくらむような刺激ではないものの、充分すぎるほど効果的で、屈辱的な責めだった。
秘所で生み出されるささやかな刺激は蓄積していって、次第に無視できない甘い疼きへと変わっていく。
甘い疼き──!
男に身体を嬲られながら、僕は感じていた。
その事実が僕の精神を打ちのめす。
棒立ちになるしかなかった僕の腕を、双子が背中でタオルで固く縛った。
「さァて、次だな」
圭一が合図すると、健士と剛士は次の犠牲者を捕まえに動いた。
女性化していた瀬川が教室から逃げようとして、双子にタックルされ馬乗りになられて逃亡を阻止されていた。
そんな光景を目にしていながら、僕にはどうすることもできなかった。
後ろでにしばられてローターを挿入され、僕にできるのはもじもじと腰を振るくらいのことだった。
その場を離れるにはローターを引き抜かないといけなかった。
けれど後ろ手に縛られたままでそれは不可能だった。ローターのコードが犬のリードのように圭一に僕を縛りつけていた。
女性化していた三人が黒板の前に横一列に並べられた。
圭一はローターの電池ボックスから手を離したが、いまさら逃げる気になれなかった。逃げてもすぐ追いつかれるだけだ。
いや、それ以前に情けないことに身体がいうことを聞かない。腰がとろけたみたいになってる。
ぺたりと床に尻をつけたとき、股間から床に雫がぽたぽたと落ちた。
愛液がしたたり落ちてしまうほど、僕は秘所をグショグショに濡らしてしまっていたのだ。


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