総合トップ>SS一覧>SS No.1-018-3
| 作品名 |
作者名 |
カップリング |
作品発表日 |
作品保管日 |
| 無題 |
サザム氏 |
ロニ×ナナリー |
2002/12/17 |
- |
ロニとナナリーも、カイル達と同じような部屋に倒れていた。
しばらく経った頃、ロニはうめき声をあげ、ゆっくりと起き上がった。
「…くそったれ、何だってんだ…」
意識をはっきりさせようと首を振りつつ、ロニは辺りを見回した。
ナナリーの他には人の気配すらなく、部屋の中には甘い香りが充満している。
「確かスゲェ光が出て…何かのトラップか?」
つぶやきつつ、ロニは部屋の中を調べて回った。
「扉は開かねえ…と。ん、何だありゃ?」
ロニは、ベッドから少し離れたところに、通風孔のような物を見つけた。
その下には、何かを調節するツマミがついている。
「こいつが扉のスイッチかな…どれ」
ロニは通風孔に近づくと、ツマミをぐいっと回す。
ブシュー!
「おわっ!ゲホ、ゲホッ!」
その途端、通風孔からは濃密な甘い香りが吹き出し、ロニはむせ返った。
ロニが慌ててツマミを戻すと、香りはゆるく漂う程度に落ち着いた。
「ゲホッ、ちくしょう、こいつもトラップかよ…っく!」
いきなり下半身に血が集まる感触が襲い掛かり、ロニは頭を抑えた。
(やべえ、こいつは…媚薬だ!)
ロニの頭の中から、急速に理性が失われていく。
(まずい、まずいぜ!ここには俺とナナリーしかいねえし…
襲い掛かったりしたら、今度こそ全身の関節外されちまうぞ!
いっそのこと、自分で処理するか?
ああでも、やってる途中でナナリーが目ぇ覚ましたら…)
薬に犯されたロニの頭の中に、取り留めのない考えが浮かぶ。
「ん、んぅ・・・」
「…起きたのか!?」
ナナリーのうめきが聞こえ、ロニは後ろを振り向いた。
だが、ナナリーは目覚めてはおらず、軽く寝返りを打っただけだった。
(うっ…)
ロニは息を呑んだ。
横になったせいで、腕に挟まれた豊かな胸の谷間が強調されている。
腰布のスリットからはみ出した足は、太股の付け根近くまで露出し、優美な曲線を描く。
それは、理性を失いかけているロニにとっては、あまりに刺激的な眺めであった。
「くそっ!もうどうなろうと知るもんか!」
ロニは小さく叫ぶと、腕からバンダナを解きつつ、ベッドに歩み寄っていった。
(ん…あれ…あたし…)
ナナリーは、近くから聞こえる荒い息に気付き、ぼんやりと目を開けた。
柔らかい寝台の上にいるため、一瞬自分がどこにいるか分からなくなる。
(え…なにっ!)
体の上で動く気配を感じ、ぱっと目を見開く。
そこでは、ロニが馬乗りになり、ナナリーの上着を脱がそうとしていた。
ナナリーはカッと頭に血を昇らせ、跳ね起きようとした。
「ちょっとロニ、あんた何やって…っと?」
しかし、途中で腕が引かれるようになり、ドサッと再びベッドに横たわる。
首を巡らすと、ナナリーの両手首は、ロニのバンダナでベッドの柵に括りつけられていた。
「ロニ、なんなのよこれは!?」
「…ああ、ナナリー、起きたのか…」
「起きたのかじゃないでしょ!?あんた何のつもりよ!」
ナナリーはもがきながら鋭く問い詰めるが、ロニは寝ぼけているかのように反応が鈍い。
不審に思ったナナリーは、ロニの顔が泣き笑いのように歪んでいるのに気付いた。
「…ロニ、なんかヘンよアンタ。一体どうしたって言うのよ」
少し穏やかに問い掛けると、ロニは抑揚の無い声で話し始めた。
「…甘い臭いがするだろ?」
「えっ?…ええ、そういえば」
「これがどうやら…媚薬らしくてな…」
「びっ、媚薬!?」
驚いたナナリーは、無駄と知りつつも息を止める。
「それで…スイッチを回して、思いっきり吸い込んじまって…」
「スイッチ?」
「………」
今度の問いには答えず、ロニは何かを耐える表情になり、
「…もう、もう、たまらねえんだよっ!!」
ビリイッ!
「きゃあっ!」
叫びと共に、ナナリーの上着の胸元をを力ずくで破り、強引に左右に開いた。
「ちょっ…やめっ!」
まろび出てきた乳房は、豊かな量感を備えながらも、たふんと胸の上に双丘を形作る。
そして、ロニの手から逃れようとナナリーが身じろぎするたびに、ふるふると揺れ動いた。
「ロニっ!いいかげんにしないと怒るよっ!今度こそ関節技で足腰立たないように…」
ナナリーが怒鳴りつけると、ロニはさらに顔を歪め、叩きつけるように叫び返した。
「俺だって、こんな事したくねぇよ!」
「ロニ…」
「よりにもよって、ホレた女相手に…こんな真似…」
「…え?」
こんな場面でありながら、ナナリーの胸が大きく高鳴る。
「いやでもだって、ロニってばあたしのこと男女とかさんざん…」
混乱した思いで、思わず抵抗の止まった隙をつき、ロニはナナリーの乳房に触れた。
「やっ!…あ、ずるいよロニ…そんなウソ言って…」
「…うそじゃねえよ…」
答えながら、ロニは両の乳房を揉みしだく。
「初めて会った時から…ずっと惹かれてて…軽口叩いてる時も…喧嘩してる時も…
夜中に寝顔を盗み見たりして…裸を想像しちゃあ、自分で何度も慰めて…」
「ロニ…あんた…」
自白効果でも含んでいたのか、ロニは秘めていた欲望を告白する。
ナナリーは余りに率直なロニの言葉に、思わず絶句した。
「そんなお前と二人きりで…こんな風になっちまったら、もう…!」
「やっ、痛っ!」
唸るように言うと、ロニはナナリーの乳房を力任せに握り締める。
敏感な部分を襲う激痛に、ナナリーは苦痛の叫びをあげた。
「ナナリー…」
「いっ、痛いよロニ…やっ、んっ、むうっ!」
ロニはナナリーの胸を揉みつつ、唇を顔へと近づける。
そして、なおも痛みを訴えるナナリーの口を、自分の唇で塞いだ。
「…む…もみっ…まめめ…むうっんん!」
「ふ…む…むうっ…ちゅ…」
『ロニ、やめて』と言おうとしたナナリーの声は、口を塞がれている為、意味を成さない。
首を振って逃れようとするが、ロニは片手でナナリーの頬をつかみ、逃さない。
ロニは荒い鼻息を洩らしながら、さらに舌を差し入れ、ナナリーの舌を絡め取ろうとした。
「むうう、っぶう、むううっ…」
「む、むふっ!!…んんっ!?んーっ!」
口腔を逃げ回るナナリーの舌を、ロニは執拗に追いかける。
とうとうナナリーの舌は捕らえられ、ロニの舌に翻弄された。
しかし、慣れない感触は、ナナリーに快楽よりも異物感を覚えさせる。
そうしてしばらく口腔と舌を犯すと、ロニは満足げな吐息を吐きながら口を離した。
「…っぷ、はあぁ…」
「ぷはっ!…けほっ、けほけほっ!」
ナナリーは、流し込まれたロニの唾液にむせ返り、激しく咳き込んだ。
その瞳の端には、うっすらと涙が浮かぶ。
その涙は、苦しさのせいか、それとも唇の純潔を強引に奪われた悲しみのせいか。
ナナリー自身にも分からなかった。
「くっ、くおおっ!もうがまんできねえっ!」
感極まったロニは、ベッドの上に立ち上がり、己のズボンに手を掛けた。
そして、もどかしげにベルトを外すと、下着と共に引き下ろし、足を抜く。
涙に霞むナナリーの目に、ロニの性器が映った。
(うそ…なに、あれ…)
滾りきったロニの怒張に、ナナリーは怯みを覚えた。
村の子供たちの世話をしていたので、異性の性器を見るのは初めてでは無い。
しかし、見慣れた子供たちのそれとは、全く形状が違っていた。
先端は大きく傘を張り、ごつごつとした幹と共に、赤黒く変色している。
おまけに、赤子の上腕ほどの大きさに膨れ上がり、びくびくと蠢く。
ナナリーには、まるで全く知らない別の生き物が生えているように見えた。
「ナナリー、いくぜ…」
ロニはそう言いつつ足元にしゃがみ込むと、ナナリーの腰布に手を掛ける。
その動きに、ナナリーはハッと正気を取り戻した。
(やっ…あんなの、入らない…)
ナナリーも、一通りの性知識は学んでいた。
セックスがどう言う物かも、もちろん知っているし、ロニとしたくないという訳でもない。
しかし、初めて男の怒張を見た衝撃に、恐怖心ばかりが膨らんでいった。
「やっ、いやっ!」
ガシッ、ブン、ドゴッ!
「ぐえっ!むぎゅう…」
ナナリーは無我夢中で、ロニの体を両足で挟むと、体を捻って投げ飛ばした。
ロニはベッドの脇に転がり落ち、踏みつけられたような声を上げ、動かなくなる。
急に動いたせいもあり、ナナリーは激しく息をついた。
「っはあ、はぁ…あっ?」
半回転してうつ伏せになったナナリーの目に、手首を縛ったバンダナの結び目が見えた。
「とっ、とりあえず、これを外して…」
自由を取り戻そうと、結び目に指を掛け、解こうとする。
しかし、無理な体勢の上、力一杯締められた結び目は、中々緩もうとしない。
「ああっもう、ロニの奴、こんなにきつく結びやがって…」
早く解こうと集中するあまり、ナナリーはロニが起き上がる気配に気づかなかった。
その隙に、ロニはナナリーの背後に忍び寄り、後ろからショートパンツの裾を掴む。
ナナリーはハッと驚き、慌てて後ろのロニを振り返って叫んだ。
「ロッ、ロニ!あんた、もう気が付いて…」
「まったく、いきなり何しやがるんだよ、ナナリー」
ロニは首をコキコキと鳴らしながら、いたぶるような声で話しかける。
「だ、だって、元はと言えばあんたが…」
「こいつは、ちょっとお仕置きする必要がありそうだな…」
ズルッ!
「きゃああっ!?」
ナナリーの反論には耳を貸さず、ロニは下着ごと、ショートパンツを膝まで引き下ろした。
「へへっ、いい眺めだせ…」
ロニは下卑た笑みを浮かべながら言った。
ナナリーは膝立ちになっており、ロニから見ると、丁度尻を突き出した格好になる。
もぎたての桃のように滑らかな曲線が、扇情的な陰影に彩られていた。
「ナナリー、お前、自分が今どんな格好してるか分かるか?
男の目の前に尻を突き出して、おま○こ曝け出してるんだ。
発情したメス犬みたいにな…」
「ちょ、ちょっとロニ、あんたどうしちゃったの…ってまさか!」
いきなり変貌したロニの言葉に驚いたナナリーだったが、すぐに思い当たる。
どうやら、床に落ちた際に頭でも打って、完全に正気を失ったらしい。
今のロニは、媚薬に引き出された情欲に支配された、あやつり人形だった。
「さあ、もっと良く見せてみろよ…お前のいやらしいところをな…」
「やっ、やめっ!」
ロニは、そう呟くと、ナナリーの尻肉を左右に広げる。
秘洞は尻肉に引っ張られてわずかに口を開け、その上の菊座もロニの目に晒された。
「ロニッ!あんた、やめろって言ってんのが聞こえないの!?」
「へっ、そう暴れるなよ…すぐに気持ち良くしてやるからよ…」
ナナリーは、羞恥で頬を染めつつも、尻を左右に振り、ロニの視線から逃れようとする。
しかし、正気を失ったロニには、その仕草も男を誘う媚態にしか見えない。
ロニは片手を尻から離し、自分の唾液で指を湿らすと、ナナリーの陰裂に差し入れた。
ぐっ!
「つっ、痛あっ!」
まだ濡れてもいない秘所に指を入れられ、ナナリーは叫ぶ。
尚も奥へと指を進めようとするが、強い抵抗に会い、ロニはしぶしぶ指を抜いた。
「ちっ、まだ駄目か。…まずは、よく湿らせねえとな…」
ちゅっ…
「やあっ!」
いきなり下の口に接吻を受け、ナナリーは背筋を反らした。
「む…るろっ…ちゅ…むちゅ…」
「やっ!い、いやっ!」
ロニは、先程口腔にしたのと同じように、膣内に舌を突き出し、奥を探る。
ぬめぬめとした舌が体の中を蠢く感触に、ナナリーは嫌悪の声を上げた。
しかし、ロニは構わず舌を使い、口腔に溜まった唾液を中へと送り込む。
「むむっ…ぶあっ。…っと、こっちもしてやらなきゃな…っちゅ」
「ひうんっ!」
ロニは陰裂から口を離すと、今度はナナリーのクリトリスに吸い付いた。
その途端、ナナリーの口から、甘い叫びが漏れる。
「ん?何だよ、ここがいいのか?じゃあ、もっとしてやるよ。…ちゅ、ちゅ、ちゅっ!」
「ひん!ひあっ!ひふんっ!」
そこが弱いと気づいたロニは、ナナリーの肉芽に、まるでついばむ様なキスを重ねる。
その度に、ナナリーは甲高い声を上げた。
「へへっ、じゃ、こういうのはどうだ?…んむっ…るろるろっ」
「ああああっ、やっ!」
さらにロニは、肉芽を口に含むと、飴玉を転がすように口中で嘗め回す。
その刺激に、ナナリーの体の奥から、熱い何かがこみ上げる。
ナナリーのクリトリスは次第に硬度を増し、ロニの舌にコリコリとした感触を伝える。
それをしばらく続ける内に、ロニの目の前の陰裂から、透明な液が出てきた。
「…おっ!?ナナリー、お前も感じてきたんだな?
おま○この奥から、いやらしい汁が溢れてきたぜ?ほら、自分でも分かるだろ?」
「やっ、うそ、そんな…」
ナナリーは必死に否定するが、膣口からは、確かに愛液が滲み出していた。
「いい匂いだぜ、ナナリー…」
すん、すんっ。
「ロッ…ロニッ!そんなとこ嗅ぐなっ!」
音を立てて愛液の香りを吸うロニに、ナナリーは真っ赤になって怒る。
しかし、そんな怒りをものともせず、ロニは再び尻肉を広げる。
「ナナリー、ここも可愛く震えてるぜ…」
「なっ、ロニ、そんなとこ…」
ロニは、今度は陰裂の上で硬く閉じている菊座へと指を伸ばした。
「こっちも可愛がってやらなきゃな…」
「やっ、ロニ、くすぐったい…」
指先で周りの皺をなぞると、むずむずとした感触に、ナナリーは体をよじる。
「じゃ、これは…?れろっ…」
「ひゃん!バカ、そんなとこ舐めたら汚…っふ!」
しかし、ロニがそこを舐め続けると、むず痒さは次第に快楽へと変わっていった。
「むちゅっ…ほら、ナナリー、段々こっちも口を開けてきたぜ…」
つぷ…。
「やはあっ!」
周りの皺を丹念に舐め上げながら、ロニが指で中央を押すと、第一間接まで潜り込んだ。
ロニはさらに菊座を舌と指で攻めつつ、もう片方の手を、その下の陰裂に伸ばす。
くちゅっ…
「ああっ!」
ナナリーの秘洞は水音と共に、今度は難無くロニの指を受け入れた。
「おやぁ?もうおま○こはグチャグチャじゃないか?
ナナリー、お前ひょっとしてアナルの方が感じるんだろ?
尻の穴の方がいいなんて、こいつはとんだ淫乱さまだな、おい?」
「うっ…うそだ…わたしは…」
ナナリーは激しく首を振って否定するが、ロニはくちゃくちゃと音を立てさらに責める。
「うそなもんかよ。この音が聞こえるだろ?
前も後ろも、俺の指を銜え込んで離しやしねえ。
お前は、どんな穴でも感じまくる、すけべで、恥知らずな淫乱女なんだよっ!」
「やっ…やああ、いやあああっ!」
快楽と共に、言葉責めで羞恥心を刺激され、ナナリーは一気に絶頂を迎え、力尽きた。
ドサッ…。
「ん…ふ…ふあ…」
ピュウッ!ピク、ピクッ…
ナナリーは脱力して横倒しに倒れ、その瞳は焦点を失っていた。
秘所からは激しく潮を噴き出し、体は絶頂の余韻に痙攣している。
その痴態を見下ろしながら、ロニは呆れたように呟いた。
「やれやれ、まだ入れてもいないのにいっちまったか。
…まあいいか、これだけ濡れてりゃ問題ないだろうし。
次は俺を気持ち良くさせてもらうぜ」
そう言いながら、ロニはゆっくりとナナリーの上に覆い被さる。
その姿を、ナナリーはぼんやりと見つめてながら、考えた。
(ちがう…こんなの、ほんとのロニじゃない…)
今のロニは、情欲に醜く顔を歪め、獣のような目をしている。
(こんなロニとなんて…ぜったいに…)
「い…やだ…」
「何だって?」
ナナリーの呟きに、ロニはいぶかしげに問い返す。
残る力を振り絞り、ナナリーは叫んだ。
「今のあんたとは、絶対に御免だよ!
それ以上やるつもりなら、舌噛み切って死んだ方がましってもんさ!」
「お、おい、ナナリー…」
激しい剣幕に、正気を失ったロニすらもたじろいだ。
「あたしだって、あたしだって…
あんたの事、前から…いや、初めて会った時から好きだったんだ!
ガキみたいだけど、強くて、本当は優しくて…でも、今のあんたは違う!」
「ナナリー…」
ナナリーの声に、ロニの瞳から次第に狂気の色が薄れていく。
「好きな人との初めての時がこんな風なんて、耐えられないよ!
…お願いだよ、ロニ!いつものあんたに戻って!」
「…!」
そう言いながらぽろぽろと涙を流すナナリーの姿に、ロニは電撃を受けたように震えた。
「すまねえ…ナナリー…」
ロニはナナリーの乱れた髪を掻き上げると、頬に流れた涙をそっと拭う。
「ぐすっ…ロニ…?」
泣きじゃくりつつも、様子の変わったロニに、ナナリーは安堵した。
「ひっく…良かった…。ロニ、正気に戻ったんだね…」
今まで見たことの無いナナリーの泣き笑いの顔に、ロニは思わず顔を逸らす。
「本当にすまねえ…薬のせいとは言え、お前にこんな事…。
いくら謝ったって、許されるもんじゃねえよな…。
まったく、今回ばかりは、つくづく自分に呆れたぜ…」
自嘲で顔を歪めるロニに、ナナリーは優しく囁く。
「ふふ…。そんなに気にすることはないさ。あんたのマヌケさは、よーく知ってるし」
「…言ったな、この」
ロニは、その言葉にいつもの調子を取り戻し、やり返しながら体を動かす。
「あ…」
「え…?あっ…」
その拍子に、ロニの一物がナナリーの腿に触れ、ナナリーがそれに目を向ける。
「あっ、いやその、これはなんちゅうか…」
慌てるロニに、ナナリーは微笑みかける。
「いいよ…ロニ」
「えっ、いやでもさっき…」
ロニは戸惑いつつそう言ったが、ナナリーは続けて言った。
「さっきまでのロニだったらお断りさ。
でも、今のロニにだったら、最後までだって許してやるよ。
…ただ、あたしは初めてだから、できればその…優しくして…欲しい…」
「ナナリー…」
言いながら恥ずかしくなったのか、ナナリーは顔を朱に染め、目を伏せる。
その仕草に、ロニも真っ赤に照れながら、愛しい人の名を呼ぶ。
そして、二人の影はゆっくりと重なって行った。
「ちゅ…ちゅっ…」
「ん…ふぅ…ロニ…」
まずは、軽く口付けを交わす。
正気を失っていた頃の荒々しいそれとは違い、あくまで優しく。
上下の唇をついばむと、まだ涙の残る目尻に、そして頬に、耳たぶにと場所を変える。
その感触に、ナナリーは殆ど陶然とした。
「あっふ…ロニ…ふっ!」
首筋にロニの舌が這い、ナナリーは小さく息を呑む。
ロニは舌で首筋をゆっくりと伝い、鎖骨を撫で上げると、さらに体を下にずらす。
ロニの目に、力一杯掴まれて、指の跡が赤く残る双丘が映った。
「ごめんなナナリー…痛かっただろ…んっ」
「あっ!ふううっ…」
ロニは、赤くなった場所を、癒すようにそっと舌でなぞる。
その間、もう一方の乳房は、手の平全体を使ってゆるゆると撫でる。
軽く沁みるような痛みと、それを上回る心地良さに、ナナリーは満足げな吐息をついた。
「ナナリー、かわいいぜ…」
「んっ!…くはっ…あ、やっ…そこ…」
双丘への愛撫を続けながら、残った片手の指を胴体へと這わせる。
鍵盤を弾くように五指を蠢かせながら、脇から臍をくすぐり、さらに下へ。
触れるかどうかの微妙な距離を取り、ナナリーの反応した処をさわさわと刺激しながら。
柔らかな羽毛でくすぐるような感触に、ナナリーの肌に鳥肌が浮かぶ。
しかし、それは決して不快ではなく、むしろナナリーはもっと触れられたい、と感じた。
「よっ…と」
ちゅぴ…。
「はあんっ!」
ロニの指がナナリーの柔らかな茂みを抜け、熱い泉のほとりに辿り着くと、軽い水音が響く。
ナナリーの陰裂は妖しく花開き、奥からはかぐわしい蜜が次々と湧き出している。
ロニはそれをいとおしむように、そっと撫で上げた。
「んっ…はあ…気持ちいいよ…ロニ…もっと…」
ロニはゆったりと指を動かし、花弁の襞を丹念に伸ばすように愛撫する。
時に動かした指が、亀裂の上の小さな肉芽を、すっと掠める。
強引に掻き回された時とは違い、触れてもいない奥の方から、次第に官能が込み上げる。
ナナリーはさらなる刺激を求め、ロニの手に腰を擦り付けるように動かした。
「ね…ロニ、キス…して…うんと甘いの…」
「ああ…ちゅ…」
「ん…ふあ…むちゅ…」
ナナリーはロニにせがむと、今度は自分から舌を突き出す。
二人の舌が、互いを求め合うように絡み合う。
充分に堪能し合い、ロニが顔を上げると、唇の間に銀色に煌く糸を引いた。
その間も、ロニの両手は乳房と陰裂を這い回り、ナナリーを高みへと導いていた。
再び絶頂が近づく感覚に、ナナリーはロニへと語りかけた。
「ん…ロニ…もういいよ…っ。これ以上されると…あたし…」
「あっ、ああ…」
ロニはその言葉に我に帰ると、体を起こして自らの怒張に手を添えた。
そして、反り返った先端を押し下げ、ナナリーの花弁に押し当てる。
しかし、そこでロニは困ったような顔をして、ナナリーに問い掛けた。
「な、なあ…本当にいいのか?最初の男が俺なんかで…」
この期に及んでなおも躊躇うロニの姿に、ナナリーの胸に愛しさとおかしさが込み上げる。
「ぷっ、くく。まったく、普段口ばっかりの癖にだらしないね。
女に何度もそういう事聞くもんじゃないよ。…じゃあ、今度ははっきりいってやるさ。
…ロニ、あたしも、あんたが欲しいんだよ…」
「ナナリー…」
情欲にきらきらと潤むナナリーの瞳に、ロニはすっかり魅了されてしまった。
「じゃ、じゃあ行くぜ…」
じゅぷっ…
「…っつ!」
ロニの亀頭が半分も埋まらない内に、ナナリーは痛みで顔を顰めた。
ナナリーの秘洞はかなり濡れていたが、それでも引き攣れるような痛みが襲う。
「お、おい、大丈夫か?」
「…んっ…く…平気だから…続けて…」
心配するロニに、懸命に破瓜の痛みを堪えながら、ナナリーは答える。
ロニは、ナナリーの痛みを気遣いつつも、さらに腰を進めた。
ずぬっ…ぐっ、ぐっ。
「くううっ、くうっ!」
しかし、いくらも進まない内に処女膜に突き当たり、ロニの侵入を拒んだ。
軽く体重を掛けても、そこから先には進まず、ナナリーが堪えきれずにうめいた。
「こりゃキツイな…。ナナリー、ちょっと深呼吸してみな」
「え?…う、うん…ちょっと待って…っ。すうぅ…っ、はあぁ…っ」
ナナリーは、言われた通りに深呼吸を始める。
ロニは、ナナリーが息を吐き切って体が弛緩した瞬間に、ぐっと体重を掛けた。
ずっ、ずぶぶっ!
「んんんっ!くんっ!」
ロニのものは処女膜を一気に突き破り、その痛みにナナリーは強く唇を噛み締める。
剛直は一気に根本まで埋まり、その先端はナナリーの子宮の奥近くまで届いていた。
「くふんっ…ふっ、ふっ…」
「悪いなナナリー…痛かっただろ…」
「ふっ…はあ…いいよ…でも、動くのは、ちょっと、待って…」
ナナリーは、腹の中から圧迫される感覚に慣れようとしながら、途切れ途切れに言う。
ナナリーのそこはロニのものを強く締め付け、一寸たりとも動かせまいとしている。
ロニは、そんなナナリーの髪を、優しく撫でながら頷いた。
「ああ、いいぜ…俺も、つらくないように手伝ってやるよ…」
「えっ、ロニ、なにを…きゃふうっ!」
ロニは結合部へと手を伸ばし、茂みに隠れた小さな突起をこね始めた。
突然の刺激に、ナナリーは大きく腰を跳ねさせた。
「やっ、だめぇ…ロニ、わたし、そこ、弱くて…っ!」
逃れようとするナナリーだったが、両手は縛られ、腰はロニの剛直に刺し貫かれている。
わずかに自由になる上半身をくねらせる様は、情熱的なダンスを思わせた。
さらに、身動きする度に、膣内の陰茎が周囲の襞を、子宮の天井を刺激する。
襲い来る快楽に、ナナリーの神経は再び頂点へと押し流された。
「っや、ロニっ、でちゃう、またでちゃうっ…くうぅぅん!」
びくん!ぴゅっ、ぴゅぴゅっ…
絶頂を迎えると同時に、ナナリーの陰核から再び潮が吹き出し、ロニの指と下腹部を濡らす。
そしてその後、ナナリーの秘洞は、ふわぁっ、とその締め付けを緩めた。
そこを狙って、ロニは小刻みに腰を前後に動かす。
「ふあっ!?」
絶頂の直後で少し緩んだ肉壺の中は、適度な余裕を持って、その動きを受け入れた。
「どうだ、今度は、そんなにっ、きつく、ないだろっ…」
「んっ、ロッ…ニィ、ふっ、ああ、ロニッ…!」
ロニは、ナナリーの様子を伺いつつ、次第にストロークを大きくしていく。
破瓜の痛みを打ち消すほどの圧倒的な快感に、ナナリーは両足をロニの腰に絡ませる。
ナナリーの脳裏には間断なく絶頂の花火が舞い上がり、意識を真っ白に染めていく。
すぐに体内の潮も底をつき、その後はただイクたびに、陰核がビクッ、ビクッと痙攣した。
「あ…だめ…ロニ…わたっ…し、これいじょ…うっ、やっ、壊れちゃ…」
「…くっ…待ってろ…ナナリー、俺も…もうすぐ…っ」
ナナリーの限界が近いのを感じ取ると、ロニはラストスパートをかける。
「ふっ…ナナリー…いくぞ…出すぞ…ああああっ…く…くはあっ!」
「…!…っ!ロニッ…!わたし…わたしが…消えちゃう………んんっっ!!!」
最奥に吐き出される精液の感触を意識の隅に感じつつ、ナナリーの意識は薄れていった…。
しばらくして、ナナリーの意識は、ゆっくりと覚醒していった。
「あ…痛…」
手首の痛みに頭上を見上げると、両手は今だ縛られたままだった。
「…ちょっとロニ、いい加減にこれ解いてよ。…ロニ?」
「…ん…むにゃむにゃ…」
返事が無いので目を向けると、ロニはナナリーの胸に顔を埋める様にして眠っていた。
その無防備な寝顔に、ナナリーの口から笑みがこぼれる。
「ふふ…。やることやったら眠っちまうなんて、あんたらしいね。
まったく、寝顔だけ見てると、うちのチビどもと変わりゃしないよ。
…まあいいさね。もう少しだけ、ゆっくり良い夢見させてやるよ」
ロニの体の重みを愛しく感じながら、ナナリーは慈母の笑みを浮かべて囁いた。
しかしその時、ロニは乳房に手を伸ばしつつ、寝言を呟いた。
「むにゃ…ルーティさあん…」
「………ルーティ、さんんっ!?」
ロニの呟きを聞き咎めたナナリーは、語尾を跳ね上げると、ビシッと額に青筋を立てた。
慈母の笑みが、あっと言う間に般若の形相に変わる。
「こっ…こいつはぁぁっ!」
ギシイッ!ブチッ、ブチブチッ!
怒りを込めた両腕は、戒めのバンダナをいとも容易く引き千切る。
すっくと立ち上がったナナリーの体からずり落ち、ロニは目を覚ました。
「ん…あれ?ナナリー、どうしたんだ?」
「…どうしたんだ、じゃないでしょう…」
「へ?」
状況が把握できないロニは、間抜けな声で問い返す。
「人の事を縛り上げて、やることだけはきっちりやって、挙句の果てに『ルーティさん』?
こんな奴に少しでも心を許したあたしがバカだったわ。
…もちろん、覚悟は出来てるんでしょうね…」
低く平坦な声で告げながら、鉤爪のように曲げた両手の指を、ゴキッ、ゴキッと鳴らす。
状況を理解したロニは、サーッと血の気を引きながら、ズルズルと後じさる。
「あっあの、ナナリー、いやナナリーさんっ?そっ、そりゃ誤解だよっ?
ほらほら、俺ってば、ルーティさんの孤児院で育ったって話しただろっ!?
それで、ナナリーさんの豊かな胸に、小さい頃に添い寝してもらった事を思い出し…
あっ、いやいや、違う、そう言うんじゃなくて…」
ロニの言い訳には聞く耳持たず、ナナリーはゆらりと近づくと、ロニの両腕を捕らえる。
「…最終奥義…」
「なぬ?」
「赤熱流星乱舞!!!」
ゴキャメキバキグキコキッ!!
「ぐげろがぎゃあぁぁぁぁぁぁぁ…」
狭い部屋に、血も凍るような異音と、ロニの断末魔の絶叫が響いた…。
カイル×リアラ ジューダス×ハロルド エピローグ
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