緑色の彗星(第8話〜第10話)
制作者:ろってぃーさん
第8話・ラミウの作戦
ラミウ達は、邪光四天王と戦うことになった。
ドラム | 「ガハハハ…俺達邪光四天王に勝てるかな ? 」
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ホルン | 「やめといた方がいいんじゃない ? あたし達邪光四天王の強さは、下級兵士とは大違いよ」
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ラミウ | 「さっきから黙って聞いてりゃいい気になりやがって ! バカにするな ! 」
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ゼロ | 「おお ! ラミウが珍しく ! 」
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ラミウ | 「『じゃこう猫知ってんのー ? 』って何回も聞きやがって ! 」
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一同 | 「へ ? 」
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ラミウは、わざとらしく聞き間違えていた。
ラミウ | 「いいか ! ? じゃこう猫ってのはなぁ ! ! 」
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この後、ラミウの長ったらしいじゃこう猫の説明があるので、省略いたします。
ラミウ | 「…つまり…。お前のことだあぁぁ ! ! ! 」
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ラミウは、力一杯ホルンを指さして言った。
確かに、ホルンは猫科の動物がモチーフのようだが…。
ラミウ | 「全く…」
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リアン | 「…ラミウ、邪光四天王だってば」
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ラミウ | 「え ! ? 」
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エックス | 「邪の光の4人の中ボスってこと」
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リコーダ | 「コイツ、ひょっとして頭悪い ? 」
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ホルン | 「…あたしはねぇ…じゃこう猫って言われるのが、一番嫌いなのよ ! 」
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ドラム | 「この前はチーターって言われるのが一番嫌いだって言ってたぞ」
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リコーダ | 「その前はヒョウだったような…」
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アコーディ | 「一番イヤなのはジャッカルって言ってなかったか ? 」
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つっこみが厳しかった。
ホルン | 「だまらっしゃい ! いい ? よく聞きなさいよ ! あたしは…イリオモテヤマネコよ ! 」
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ラミウ | 「…だから何 ? 」
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ガルバ | 「天然記念物だから攻撃するな、とか ? 」
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ホルン | 「あのねぇ ! イリオモテヤマネコは、スゴイ猫なのよ ! 西表島の…」
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アルゴ | 「生態系の頂点に立っているんでしょ ? 知りませんけど」
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ホルン | 「セリフをとるな ! 」
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ドラム | 「さて、お遊びはここまでだ」
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リコーダ | 「そろそろ、焼かれてもらおうか」
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アルゴ | 「いまさら凄まれましても…ねぇ…」
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リアン | 「それこそ、何してんのー ? ってかんじ」
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四天王 | 「え ? 」
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2機隊はさらにつっこみが厳しかった。
エックスは吹き出してしまった。
ゼロも笑いをこらえている。
ラミウ | 「い、言われてやんの…」
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ガルバ | 「確かにあれだけしょーもないことを言われた後じゃねぇ…」
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しかし、自分で一番しょーもないことを言って、その結果としてホルンにもしょーもないことを言わせたのはのは、ラミウである。
エックスとゼロはそれに気づいていたが、口に出さなかった。
ラミウのおかげで、緊迫感がかなりやわらいだのだ。
ドラム | 「おい ! おまえのせいだぞホルン ! 」
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リコーダ | 「アホらしいことばっかり…」
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ホルン | 「だまらっしゃい ! ! あんた達もう許さないわ ! 」
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ホルンの怒りが最高潮に達した。
そのころ…。
レイズ達の乗った宇宙船が飛び立っていく。
そのあとに…。
ヴェロキリウス | 「…ちっ、逃がしたか…」
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ヤンバリオン | 「くっ…。いつか必ず…」
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そしてラミウ達は…。
ホルンの手のひらが赤く発光し始めた。
アルゴ | 「エネルギー手刀です ! ひっかかれたらやばいやばいことになりますよ ! 」
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ラミウ | 「あっそ」
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ラミウが気孔弾を撃つ。
ホルンは軽く避ける…が。
後ろにいたアコーディに当たってしまう。
ホルンはお構いなしにラミウに斬りかかる。
ホルン | 「あたしのせいじゃないからね」
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アコーディ | 「あんにゃろ…」
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ラミウ | 「ふっ…。んばぁっ ! ! 」
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ラミウは、もの凄く変な顔をした。
ホルン | 「…ぷっ ! アーッハッハッハ ! ハーッハ ! 」
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ホルンは爆笑した。
ラミウはハーネットMk−2のドライブブレードをオンにし、その顔のままで斬りかかる。
ホルンは何とか急所を外したが、左手首がもげてしまった。
ホルン | 「く…」
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ラミウ | 「見たか ! ? これが俺の隠し技、笑わせて隙を突く、その名も笑勝拳だ ! 」
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ラミウはいばって言った。
ゼロは呆れている。
ラミウ | 「威力があればそれでOK ! 」
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ホルン | 「あんた本当に許さないわ ! ! ! 」
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ホルンはエネルギー手刀を連打する。
ラミウは後ずさって避ける。
ラミウ | 「とっておきの技を見せてやる ! 追気孔弾 ! 」
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ブウゥン…。
ラミウの右手から、オレンジ色のエネルギー球が出て、ホルンにむかって飛んでいく。
ホルンは避けるが、エネルギー球はUターンしてしつこくホルンを追尾する。
ホルンはなおも避け続ける。
ホルンはエネルギー手刀で弾く。
が…。
ズドオォン ! !
ホルンは倒れた。
ラミウが大型の気孔弾を撃ち込んのだ。
ラミウ | 「ふう」
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リアン | 「やるじゃない」
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ラミウ | 「まあな。でもあいつ、まだ生きてるみたいだぜ」
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ホルン | 「うう…う」
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アコーディ | 「ホルン ! もういい ! 俺が代わる ! トドメだけはお前にささせてやるから ! 」
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ホルン | 「わ…わかったわ…お願いね…」
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アコーディ | 「よし、では…」
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と、その時 !
ドスウゥン ! !
ゼロ | 「ライドアーマー…。とうとう来やがったか…」
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VAVA | 「フ…」
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9話に続く…。
第9話・ラミウ捨て身の戦法
VAVAは余裕ありげに話し始めた。
プッツン
↑緊張の糸が切れた音。
VAVA | 「…VAVAだ」
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ラミウ | 「HAHO ? 」
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VAVA | 「…わざと間違えてるだろ ? 」
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ラミウ | 「ピンポン ピンポン ピンポーン♪」
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一同 | 「…(汗」
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リアン | 「…ひょっとして、『じゃこう猫知ってんのー ? 』の時も ? 」
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ラミウ | 「いや、あれは天然じこみ」
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しばし沈黙。
アコーディ | 「で、何しに来た ? VAVA」
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ドラム | 「まさか俺達の獲物を横取りしようってんじゃねぇだろうな ? 」
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VAVA | 「そのまさかだよ」
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リコーダ | 「けっ。冗談もほどほどにしな。俺達が本気で怒る前にやめときな」
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VAVA | 「本気で怒ってもただそれだけだろ」
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アコーディ | 「何 ! ? 貴様…ん、レイズ様…え ? そんな…」
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ガルバ | 「どうしたんだ ? あいつら」
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アルゴ | 「スカウターには通信機能もついているんですよ。おそらくレイズから通信が入ったのでしょう」
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アコーディ | 「く…撤退だ…」
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邪光四天王はエスケープユニットで去っていった。
VAVA | 「なんだかわからんがとにかく邪魔な奴らはいなくなった。後はお前達を片づけるだけでいい」
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ゼロ | 「そう簡単にはいかないぜ」
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VAVA | 「フフフ…。ところがいっちまうんだ…よおぉぉ ! ! 」
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VAVAは突進してきた。
全員がミサイルやバスターを連発する。
VAVAのライドアーマーにかなり傷がついたが、VAVAはお構いなしに突進する。
ラミウ達は散開してそれを避け、VAVAが反転する前に後ろから攻撃した。
VAVAはライドアーマーの周囲にフィールドを張った。
すると、ラミウ達の攻撃はVAVAからそれて、見当違いなところに飛んでいった。
ラミウの放った追気孔弾は、VAVAの方に向かっていって、それて、また向かっていって、またそれて、そして最後には地面にぶつかって消えた。
ラミウ | 「追気孔弾でもだめか…」
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VAVA | 「無駄無駄 ! このフィールドはどんな攻撃でもそらしちまうのさ。おおっと、だからって接近してぶった斬るなんて思うなよ、ゼロ。このフィールドの中にレプリロイドが入ったとたん、超磁力で電子頭脳がいかれて死んじまう。俺はバリア装置のおかげで大丈夫だがな」
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エックス | 「…くそっ。どうすればいいんだ…」
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エックス、ゼロ、リアン、ガルバ、アルゴに諦めムードが漂い始める。
するとラミウが…。
ラミウはいきなりVAVAの方に飛び出していった。
そしてフィールドの中に…。
しかし、ラミウは顔色一つ変えず、VAVAのライドアーマーに壁蹴りして、VAVAに飛びついてねじ伏せた。
ゼロ | 「おお ! 」
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ラミウ | 「残念だったなぁ ! 俺の体はオリハルコンでコートされているんだ ! こんな磁場は通用しないのさ ! !」
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VAVA | 「なっ、何 ! ? 」
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ラミウはその後にぽつりと言った。
ラミウ | 「…入隊して初めての任務で悲しいけど…これ、戦争だからな…」
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エックス | 「 ! ! あいつ…まさか…」
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ゼロ | 「俺と同じ事を…」<
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ゼロは思い出した。
シグマ要塞でエックスを助けて自爆したことを。
ラミウは、それを知っていたのか ?
VAVA | 「放せぇ ! 俺に触るな ! このヘッピリ糞キュウリ野郎 ! 」
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ラミウ | 「うるせぇ ! 俺だって触りたくねぇよ ! この腐れボケナス野郎 ! おまえを倒すにはこれくらいしないとなぁ ! 」
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ラミウの体が発光し始める。
ラミウ | 「みんな ! 離れてろ ! 」
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ガルバ | 「巻き添え食らうぞ ! 逃げよう ! 」
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リアン | 「で、でも ! 」
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ガルバはイーグルGの手でリアンのキメラを掴み、強引に引きずっていった。
アルゴもライデンGの手でラミウのハーネットMk−2を抱きかかえ走っていく。
エックスとゼロもつづく。
そして…。
ズドオォォン ! ! !
…………………………………………………………………。
ラミウを中心に大爆発が巻きおこる。
リアンの目から水滴が垂れているのが分かった。
エックス | 「…」
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ゼロ | 「…リアンは…エックスと同じ、涙腺をもつレプリロイドだったのか…」
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ガルバ | 「…」
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アルゴ | 「ラミウさん…」
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と、その時だった。
煙の中から、人影が…。
ゼロはセイバーを構える。
すると…。
出てきたのは、何とラミウだった。
しかも、傷一つ付いていない…。
しばし絶句。
ラミウ | 「あれ ? どうしたんですか ? 豆鉄砲食らったような顔して」
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ゼロ | 「…お、お前、何で自爆して傷一つ付いてないんだよ ! 」
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ラミウ | 「自爆 ? とんでもない ! あれは気孔弾の応用技ですよ。気孔弾のエネルギーを極限まで高め、全身から一気に放出する。まぁ、ギガアタックのラミウ版と言ったところです」
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エックス | 「ぎ、ギガアタックの… ? 」
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ラミウ | 「はい。アースクラッシュのラミウ版もありますよ。まぁ、入隊して初めての任務であんな大技使っちゃうのは、ちょっと悲しかったんですけどね」
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一同 | 「そういう意味かい(ですか ! ! ) ! ! 」
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ラミウ | 「うん。そういう意味っす。さてと、アルゴ、俺のハーネットどけといてくれてサンキューな」
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アルゴ | 「は、はい…。あの、ラミウさん…」
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ラミウ | 「ん、なんだ ? 」
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アルゴ | 「頭上注意…」
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ラミウ | 「へ ? 」
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スコーン !
ラミウの脳天にリアンのパンチが決まった。
リアン | 「バカバカバカァ ! 紛らわしいこと言って ! このっ ! このこのっ ! このっ! 」
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ラミウ | 「痛っ ! なにしやがるこんにゃろ ! オラオラオラオラ ! 」
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ゼロ | 「…」
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アルゴ | 「…」
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ガルバ | 「…あの…」
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エックス | 「…ん ? 」
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ガルバ | 「平和ですね」
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ゼロ | 「…そうだな…」
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こうして、コロニーヨーロピアンの戦いは終わってしまったのだった。
第10話に続く…
第10話・ムシャロイド騎馬隊の強襲
何者かが走っている。
何かに追われているようだが…。
………………………………
ラミウ | 「2機隊から0特隊へ ! 目標は予定どうりそちらへ逃走 ! 追撃を開始します ! 」
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あれから、犯罪の発生率が一気に増加した。
新生シグマ軍の出現がイレギュラーの発生を誘発したようだ。
しかも、エックスの姿が見えない。
エックスは、力で相手を押さえつける事に嫌気が刺し、平和的な解決法を求めて、第一線を退いたのだ。
そして休暇から戻ってきたラミウ達2機隊の先輩(と言ってもたった3名)も、それにショックを受けて第一線を退くのだった。
ゼロはユーラシア落下事件以来もう隊長ではないが、エックスの復活を信じて、ハンターを続けている。
リアンは、新型ライドアーマー・ネオキメラを、モニターの為に譲り受けた。
アルゴとガルバも、新型ライドアーマー・ライデン2とゴウデンのモニターのために機体交換となったが、その喜びもつかの間だった…。
そしてある夜に…。
ガルバ | 「気が滅入るなぁ」
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ラミウ | 「ああ。エックス隊長…いや、エックスさんはやめちまうし、事件は増える一方だし…」
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ロビーでラミウ達がぼやいている。
そこにはエイリアもいる。
エイリア | 「たしかに、気が滅入るわねぇ」
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アルゴ | 「エイリアさーん ! ゲイトっていう人から電話ですよ ! なんか、ヤバイこと考えてる予感がしますけど…」
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エイリア | 「…適当に応答して切っといて」
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エイリアは、アルゴの勘がよく当たる事を知っていた。
ラミウ | 「よし、アルゴ、俺に任せろ」
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アルゴ | 「は、はい」
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アルゴはラミウに受話器を渡す。
そしてラミウは受話器にむかって、
ラミウ | 「おっす ! オラ悟空 ! 」
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ガルバ | 「お ! 似てる ! 」
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ラミウ | 「かーめーはーめ…波ー ! ! 」
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カチャッ !
ラミウは電話を切った。
ラミウ | 「はい一丁あがり ! 」
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エイリア | 「あがってないあがってない ! 」
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ラミウ | 「適当な対応でいいんでしょ ? 」
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エイリア | 「まぁ…ねぇ…」
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ガルバ | 「そりゃそうとリアンのやつは ? 」
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アルゴ | 「風呂に入ってます」
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と、その時 !
リアン | 「キャアァァァ ! ! 」
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ラミウ | 「リアンの声だ ! 風呂場からきこえてきたぞ ! 」
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ラミウ達は風呂場に駆けつけた。
覗きだった。
リアンの話では、入浴中、窓に人影が映っていたという。
エックス | 「うーん、いったい誰が…」
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ラミウ | 「俺達はロビーにいたし、エックスさんとゼロさんは、夜の見回り中。まぁ、コロニーヨーロピアンで一緒に戦った人は絶対に違うだろう」
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リアン | 「え ? なんで ? 」
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ラミウ | 「俺達はリアンにそういう事をするとどうなるか、あの哀れなイレギュラーのおかげでよーくわかっている」
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リアン | 「そういえばそうねぇ」
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リアンは否定しない。
シグナス | 「まぁとにかく、今は覗きなんて気にしている状況ではない。一刻も早く新生シグマ軍壊滅の作戦を練らねば…。それに最近、レッドアラートとかいう、新手の自警集団が出てきたし、イレギュラーハンターもがんばらねば…」
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ラミウ | 「まぁ、そうですよねぇ…」
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リアン | 「レッドアラートって、確かリーダーのレッドを中心とする非合法の自警集団…と言っても、メンバーはならず者のバウンティ・ハンターで、その中でもずば抜けた実力を持つ9人は、レッドアラート9人集とか言われてるらしいけど…」
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アルゴ | 「変に詳しいですね」
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リアン | 「あたし、元ジャーナリストだから鼻が聴くのよ」
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ゼロ | 「じゃあ、俺達は見回りに戻るから…」
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そう言ってエックスとゼロは去っていった。
ゼロ | 「妙だな」
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エックス | 「何が ? 」
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ゼロ | 「リアンはジャーナリストだったって言ってただろう ? でも第2機動部隊に入隊した。なぜだと思う ? 」
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エックス | 「ライドアーマーの操縦に自信があったんだろう ? 」
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ゼロ | 「そこだ」
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エックス | 「どこだ ? 」
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ゼロ | 「…頼むからラミウみたいな、しょーもないギャグはやめてくれ…空きっ腹にこたえる…」
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エックス | 「ご、ごめん…」
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ゼロ | 「で、リアンはジャーナリストだった。しかし、ライドアーマーの運転免許を持っていた」
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エックス | 「なるほど。確かに妙だ」
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ゼロ | 「エックス、現場復帰する気はないのか ? 」
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エックス | 「な、なんでまたいきなり…」
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ゼロ | 「いや、いきなり言えば心境がコロッと…なんてな」
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丁度その時、エックス達はハンターベースから出て、ハンターベースの周囲の見回りに入った。
ズガーン !
ゼロ | 「な、なんだ ! ? 」
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??? | 「だれかーっ ! 助けてくれーっ ! 」
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少年レプリロイドが走ってきた。
額に大きめのレンズがあり、手には銃を持っていた。
そのレプリロイドが指さす先には、馬型メカニロイドにまたがったムシャロイド数が10人迫っていた。
ゼロ | 「おい ! なんなんだ ! お前達は ! 」
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ムシャロイド騎馬隊の大将 | 「うるさい ! お主らの知ったことではない ! ただ黙ってそいつを、アクセルを拙者に渡せばいいだけのこと ! 」
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ゼロ | 「理由も聞かずにそんな事はできないな。ワケを全部話してもらおう」
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ムシャロイド騎馬隊の大将 | 「でえぇい、渡さぬ気なら…者ども ! かかれぃ ! 」
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ムシャロイド騎馬隊は一斉に突進してきた。
ゼロ | 「エックス、応援を呼んでこい ! ちょっと腹が減ってて、俺だけじゃ無理だ」
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エックス | 「わかった ! 」
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エックスはハンターベースに入って行った。
ゼロ | 「アクセル…だったな。しばらく俺達二人で耐えるぞ。ちなみに俺の名はゼロだ」
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アクセル | 「わ、わかった。宜しく」
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第11話に続く…