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投稿小説

緑色の彗星(第6話〜第7話)
制作者:ろってぃーさん


第6話・怒濤の南国力士(2)

ラミウ「気孔連弾 ! 」
エックス「ヤンマーオプション ! 」
 ラミウ達は、新生シグマ軍突撃隊と交戦中である。
 ラミウは気孔弾と呼ばれる、緑色のエネルギー弾を連射して攻撃、エックスとゼロはヤンマーオプションで、ガルバは空中からミサイル連射、リアンもキメラをホークにチェンジさせ、空中からミサイル。アルゴは…飛び道具が無いので、ガルバからエネルギーリボルバーを借りている…。
ヤンバリオン「ヤンバルスプリング連射 ! 」
 ヤンバリオンも特殊武器のエネルギーのバネ、ヤンバルスプリングで戦う。
 相手のほとんどが接近戦タイプのようなので、間合いを取って戦った方がいいという、ゼロの案である。
アルゴ「よーし、もう一息です ! 」
ガルバ「おい、逃げてくぞ ! 」
ラミウ「え ! ? 」
リアン「ホントだ !  撤退していく ! 」
 敵は、みるみるうちに引き上げていった。

そして、後にポツンと一人残った。
ゼロ「あいつが親玉のようだな」
エックス「ああ…」
アルゴ「多分、あいつキザなやつですよ…」
エックス「どうして分かる ? 」
アルゴ「勘です…」
ゼロ「…」
 レプリロイドは、ラミウ達の方に歩きながら、言った。
ベルク「やあ、イレギュラーハンターの諸君。僕の名は、新生シグマ軍突撃隊隊長のベルクさ」
アルゴ「ほら、言ったとうりでしょ ? 」
リアン「スゴイ !  大当たりよ ! 」
ラミウ「すげぇ勘だなぁ」
ベルク「 ? …とにかく、これ以上我々の仕事のお邪魔をするのなら、許さないよ。大人しくあやまってたちさりたまえ」
ラミウ「悪いけど、おまえらの「仕事」の「お邪魔」するのが俺達の「仕事」なんだ」
ガルバ「おっ。珍しくいいセリフ」
ベルク「ハハ…なるほどね。じゃ、仕方無いね。お互いがんばってお仕事しましょうか」
 そういうなり、ベルクはビームサーベルのスイッチを入れた。
 ブバン !
ラミウ「うわ !  でかい ! 」
リアン「でかすぎ…」
エックス「ザイン(GB版より)の大剣よりすこし大きいくらいだ」
ゼロ「俺が…」
ヤンバリオン「いえ、おいどんが行くでごわす」
 ヤンバリオンが前に出た。
ベルク「それじゃ、始めようか」
ヤンバリオン「オス ! 」
 ヤンバリオンも相撲のポーズを身構える。
ラミウ「はっけよーい ! 」
ゼロ「ラミウ ! 」
ラミウ「すんません、つい…」
 ラミウは、やはり緊張感が出ない。
リアン「さっきせっかくいいセリフ言ったのに…」
ベルク「じゃ、この葉っぱが地面に落ちたらね」
 ベルクはそう言って、近くの木の葉を宙に投げた。
 葉は、空中をひらひらと舞う。
 さすがのラミウも気が引き締まる。
 しかし。
 ヒュー……。
 突然の風で、葉は吹き飛ばされ、その吹き飛んだ先に、エックスの鼻があった……。
エックス「…へ…へ…へっくしん ! 」
 そして、そのくしゃみを合図に、
ベルク「い、行くよ ! 」
ヤンバリオン「お、オス ! 」
ガルバ「おおっ !  戦いのゴングが鳴った ! 」
 情けないゴングだ。
エックス「〜〜〜」
 エックスは、とんでもない恥ずかしさに襲われた。
ベルク「ハアァ ! 」
ヤンバリオン「どすこい ! 」
 が、ヤンバリオン達はそれどころではない。
 ヤンバリオンのヤンバルスプリングを、ベルクが大剣で弾く。
 ベルクの一撃を、ヤンバリオンが後ずさって避け、ヤンバリオンが一瞬の隙をつき、自慢の長い腕でベルクの顔面に張り手を食らわす。
 ベルクは攻撃を連打し、ヤンバリオンの胸を少し傷付ける。
 ヤンバリオンは、羽を開いて空へ舞い、バックして間合いをとり着地し、ヤンバルスプリングを大量に発射する。
 ヤンバルスプリングは、地面にびょーんびょーんとバウンドしながら、ベルクへ向かっていく。
ベルク「よっ ! 」
 ベルクは、セイバーから大型の横向きの波紋を飛ばして、それをなぎはらう。
 波紋はそのままヤンバリオンに向かっていく。
ヤンバリオン「…オオォッッッッス ! ! ! ! 」
 しかし、ヤンバリオンのかけ声と共に、波紋がフッと消えてしまった。
ゼロ「ヤンバリオンのやつ、今何をしたんだ ? 」
エックス「よく分からない…」
ラミウ「気合いで衝撃波のようなものを起こして、あの波紋をかき消したんですよ。きっと」
リアン「気合いって、レプリロイドにそんなことできるの ! ? 」
ラミウ「人間もレプリロイドも、厳しい修行をすれば、気の力を使うことができるって、俺を作った博士が言ってた」
リアン「じゃ、あたしでも ? 」
ラミウ「できるんじゃないの ? …多分」
リアン「何よ多分て ! 」
 ポカポカ !
 リアンはラミウの頭を軽く殴る。
ゼロ「やっぱり性格は………」
リアン「 ? 」
ベルク「やるね。じゃ、これならどうかな ? 」
 ベルクは、地面に剣を突き立て、勢い良く引き抜く。
 すると、地を這うエネルギー波が発生し、ヤンバリオンに向かって進んでいく。
 ヤンバリオンは腕をクロスして防御する。
 力士、それも甲中型だけあって、防御力は高い。
 ヤンバリオンは、ベルクの頭上にヤンバルスプリングを投げた。
ベルク「このくらい…」
 ベルクは弾こうとする。しかし…。
ヤンバリオン「開け ! 」
 ヤンバリオンの声と共に、なんとバネがグンと広がって幅が太くなった。
ベルク「 ! 」
 ベルクは、降ってくる巨大化したバネの中に入ってしまう。
ヤンバリオン「閉じろ ! 」
 今度は、バネがキュッと締まる。
ベルク「ぐあぁぁぁあ ! ! 」
 ベルクが悲鳴を上げて倒れる。
 しかし、バネが消えるとすぐに立ち上がる。
ベルク「…す、すごいや。じゃ、僕もとっておきのを見せようかな」
ヤンバリオン「む ! ? 」
 ヤンバリオンは身構える。
 と、その時 !
 ドギューン !
ベルク「 ! !  ぐはっ…」
 ドサッ !
 いきなり銃声がして、ベルクが倒れる。
 ベルクの頭からオイル(血)が飛び散る…。
ガルバ「お、俺じゃないぞ !  俺のリボルバーはサイレンサー付けてるから、もっと音は小さい ! 」
 ガルバはそういって、自分の銃を見せる。
 確かにサイレンサーが付いている。
ヤンバリオン「ベルク殿 ! 」
ベルク「ヤ、ヤンバリオン…き…君との…決着…つけ…たか……ゲフッ ! 」
 ベルクは、口からオイル(血)を吹いて息絶えた。
ヤンバリオン「 !  ベルク殿 ! ! 」
???「…全く、このヘボ騎士が…」
一同「 ! ! 」
 見ると、ビルの上に黒いレプリロイドが立っていた。
???「敵にまで行儀良く挨拶し、試合じゃ有るまいし、気取りやがって…」
ゼロ「今のは貴様か ! 」
???「フン。だったらなんだというのだ ? 」
ヤンバリオン「仲間を撃つなんて、ベルク殿はまだ負けたワケじゃなかったんでごわすよ ! 」
???「俺はあいつが気に入らないから、そして我々新生むシグマ軍にとってお荷物だから撃っただけだ」
 謎のレプリロイドはそう言って、銃を構える。
 パチン ! パチン !
???「ちっ、弾切れか。運のいい奴らだ…」
 謎のレプリロイドは、そう言ってビルを飛び移って去っていった。
ヤンバリオン「…」
アルゴ「これは、対レプリロイド用エネルギーデリンジャーの跡ですよ」
 ライデンGから飛び降りたアルゴが、ベルクの頭を見て言う。
 傷跡を見ただけで、使われた武器が何かを当てるのが、アルゴの特殊能力だ。
ガルバ「デリンジャーって、小さくて、持ち運びが便利だから、暗殺や、護身用によく使われる…」
エックス「あいつは暗殺者か ? 」
ゼロ「あの距離でデリンジャーを命中させるくらいだから、かなりの腕だな…」
アルゴ「それは分かりませんよ。こいつらが頭の左側に付けてるゴーグルみたいな機械、スカウターって言う多機能メカで、もしかしたら、コイツを使ってロックオンしていただけじゃないですか ? 」
 そういいながら、アルゴはベルク頭からオイル(血)まみれのスカウターを外して、ふき取る。
ヤンバリオン「どっちにしろ、おいどんはやつを追うでごわす !  そして…」
 ヤンバリオンは飛び立って行く。
ラミウ「待て !  これもってけ ! 」
 ラミウはヤンバリオンに何かを投げ渡した。
 ベルクのサーベルだった。
 ヤンバリオンはそれを受け取って、飛び去っていった…。
ガルバ「くそったれ !  好勝負を台無しにしやがって !  許せねぇ ! 」
ラミウ「部下にあんな事をさせるなんて、いったい何考えてるんだ ! ?  何者なんだ! ?  『レディシグマ(仮)』とは ! ? 」
ゼロ「…その呼び方しかないか ? 」

第7話へつづく…


第7話・親玉登場

 ラミウ達は、ヤンバリオンと別れ、シェルターに到着する。
エックス「イレギュラーハンターです !  開けて下さい ! 」
 ガコン !
 シェルターの扉が開く。
 中には、沢山の子供や、老人などがいた。
 レプリロイドも何体かいる。
少年A「うわぁ、本物のライドアーマーだ ! 」
少年B「ホントだ !  おっきい〜 ! 」
 子供達がはしゃぐ。
 周囲には、シールドが張られている。
 ダグラスが作った、広範囲シールド装置である。
 エックスは、エイリアと連絡を取っている。
 ラミウが、よこからエイリアにレディシグマのことを告げると…。
エイリア「…ぅ…おぇ…」
ラミウ「ふふふ…」
ゼロ「おーい、ラミウ !  こいつらをなんとかしてくれー ! 」
 ラミウは、ゼロに子守を頼まれた…。
 その後、エックスとゼロはシェルターの中にいた住民に、食料を渡したり、現在の状況の説明をしたりしている。
 2機隊は全員子守である。
 そして、エックス達は、住人をそばの民家へ移し、シールドでその民家を覆った。
 その後、ラミウ達は別なエリアに移動を初める。
 と、その時 !
エイリア「高エネルギー接近 !  注意して ! 」
ラミウ「高エネルギー ? 」
リアン「メガ粒子砲とかギガ粒子砲かしら ? 」
エイリア「それにしては速度が…」
エックス「なんにしろ、逃げた方がいい ! 」
 エックスの指示で、ラミウ達は今いる場所から撤退する。
 だが、
エイリア「高エネルギーは追いかけて来るわ ! 」
エックス「なんだって ! ? 」
エイリア「あ、急にスピードアップした ! 」
 次の瞬間、ラミウ達は見た。
 『高エネルギー』の正体を…。
ガルバ「女性型レプリロイド ! ? 」
アルゴ「買}ークのアーマーとスカウターを付けてます !  敵です ! 」
レイズ「ふふふ…初めまして、あたしが新生シグマ軍のボス、レイズよ」
ラミウ「 ! !  じゃあ、お前が『レディシグマ』なのか ! ? 」
レイズ「レディシグマ ? ……ククク…」
 女は急に黙った…。
ラミウ「 ! ? 」
レイズ「レディシグマ…ああ、なんて言い響きなんでしょう ! ! 」
一同「 ! ! ! ! ? ? ? ? ? 」
 ラミウ達は寒気をおぼえた。
 まさかこんな反応をする者がいるとは、思ってもみなかったのだ。
リアン「ちょ、ちょ、ちょっと !  今のレディシグマっていう言葉を聞いていったいどんな想像したの ! ? 」
レイズ「あら、決まっているじゃない。美しいドレスを着て、すばらしい指輪、カツラ、髪飾りをした、神々しいシグマ様を想像したのよ…ハァ…」
一同「(ゾクゾクゾクゾク ! )」
 ラミウ達は、寒気だけでなく、吐き気と混乱にも襲われた。
ラミウ「隊長ぉぉ !  コイツヤバイっす !  危ないやつです !  完全に変態です ! !  俺こんなやつと戦いたくなあぁぁい ! ! 」
エックス「ラミウ、落ち着け ! 」
リアン「そ、そそそそ、そうよ ! ひ、ひ、人のしゅ、しゅしゅ、趣味を、え、ええ、ええと…ほ、ほほほほほほほほほ、ほら…」
 リアンも声が震えている。
アルゴ「あ、あはは…」
 アルゴはぐったりしている。
 ゼロがいきなり膝を地面についてしゃがみ込んだ。
ゼロ「…………」
ガルバ「ぜ、ゼロ隊長 ? 」
ゼロ「…………」
ガルバ「た、大変だー !  ゼロ隊長が明後日の方見たまま動かなくなっちまった ! ! 」
ラミウ「なにぃ !  お、おのれレディシグマ…じゃなくてレイズ !  い、一瞬の隙を突いてゼロ隊長をイレイズしたな ! ! 」
レイズ「そんなことができるわけないでしょ ! 」
ラミウ「ソウルのイレイズができるからレイズって言うんじゃないのか ! ? 」
レイズ「無茶苦茶言わないで ! 」
エックス「ゼロ !  しっかりしろ !  ゼロ ! 」
 もはや、なにがなんだか分からなくなった。
ガルバ「やめんかーーーい ! ! ! ! 」
 なぜか唯一正常な状態( ? )のガルバが大声で静止する。
レイズ「とにかく、一言だけ言いたくて来たの。我々はここから撤退するわ」
エックス「なんだと ! ? 」
レイズ「考えてみれば、人間が作ったコロニーを、レプリロイドだけの理想郷にするのはイヤだし、新生シグマ軍の半分があなた達にやられちゃったし、とりあえず撤退して、近いうちに、別なところでまたやるつもりよ」
エックス「ふざけるな ! 」
ラミウ「いまここでお前を倒してやる !  ゼロ隊長の仇 ! 」
レイズ「だから違うって…」
 エックスがフルチャージでバスターを撃つ。
 しかし、レイズはたやすくはね除けてしまう。
 ラミウは、大きめの気孔弾を撃つ。
 レイズは避けてしまう。
レイズ「まぁまぁ、今は戦う気は無いわ。自分の意志でここに残ってあなた達と戦うと言った戦士5人を置いて行くから、あたしと戦いたかったら、その5人を倒す事ね。それじゃ、また会いましょ」
 レイズはそう言って高速で飛び去っていった。
 ラミウ達は、追う間も無かった。
ラミウ「……なんか遊ばれてるような気が…」
ガルバ「それよりゼロ隊長が…」
エックス「ゼロ !  しっかりしろ ! 」
リアン「こうなったらショック療法よ ! 」
アルゴ「エネルギーウィップはやめといた方が…」
リアン「大丈夫よ !  出力調整するから !  治療開始」
ラミウ「荒療治だな」
 バシッ !
ゼロ「ぐえっ ! 」
 荒療治は見事成功した。
エックス「大丈夫か ?  ゼロ」
ゼロ「ああ…」
 エックスは、レイズに聞かされたことをゼロに伝えた。
ゼロ「そうか…そのうちの一人はVAVAだな」
エイリア「レプリロイドが4人そっちへ向かってるわ ! 」
ガルバ「来なすった。残りの4人だ」
ラミウ「逃げても無駄っぽいですね」
エックス「ああ」
リアン「来るなら来なさい、犯罪者 ! 」
 少しして、人型レプリロイドと異人型レプリロイドが2人ずつ現れた。
 異人型の一人は女型だ。
???「お待ちかねのようね…」
エックス「……」
???「俺達は、レイズ様直属の親衛隊、邪光四天王だ…」
ゼロ「…」
 ゼロは無言でゼットセーバーを抜く。
ホルン「私は親衛隊、風のホルン ! 」
アコーディー「同じく、林のアコーディー ! 」
リコーダ「同じく俺は、炎のリコーダ ! 」
ドラム「そして俺様は、山のドラム ! 」
ガルバ「風林火山か…」
アコーディー「4人そろって ! 」
ホルン「邪 ! 」
アコーディー「光 ! 」
リコーダ「四天 ! 」
ドラム「王 ! 」
 4人はポーズを取った。
エックス「……」
ゼロ「…」
ラミウ「あ…う…ん」
 ラミウ達はあきれ顔だ。
リアン「なんか、昨日の夜にラミウが読んでたマンガに出てきた、『ギニュー特戦隊』みたいなかんじ…」
 おいおい !
 この時代にまだドラゴン○ールがあるのか ?
 とにかく、ラミウ達は、四天王と戦うことになった…。

第8話へつづく…。




制作者コメント
うーん、駄目ですな…。
第7話、シリアスにしたつもりなのですが…。
ベルクの最後のセリフ、なんだかなぁ…。
第8話、レイズとのやりとりですが、書いていて恥ずかしくなりました…。
では、そういうことで…。


管理人コメント
いやぁ〜、相変わらず騒がしくって楽しいです。
『レディシグマ』に対するレイズさんの反応・・・素敵すぎます!(笑)
ベルクは、理不尽な死に方をして可哀想でしたね。
ヤンバリオン、仇を討つでごわすよ! 頑張れ!
今回も楽しませてもらいました。ありがとうございます♪

あ、そういや邪光四天王、みんな楽器の名前なんですね(^^)
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