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投稿小説

緑色の彗星(第1話〜第5話)
制作者:ろってぃーさん


第1話・2機隊

 ハンターベース本部…。
 シグマの反乱が何度も起こったため、イレギュラーハンターの隊員はかなり減った。
 だが、ホイール・アリゲイツのような暴力的なハンターもいなくなった。
 ナイトメアウィルス事件も終わり、人々は平和を取り戻しつつあった。
 だが…。
 平和と言う物は、取り戻すことより、維持することの方が難しかった…。

 ブロロロロロ…。
 一台のトラックがハンターベース本部に向かって走っている。
 荷台には男性レプリロイドが2人、女性レプリロイドが1人、運転席にも男性レプリロイドが1人…。
ラミウ「もうすぐ到着だな」
ガルバ「ああ」
リアン「ハンターかぁ…昔は、女の子がほとんどいなくって、隊員がみんなお酒飲んで博打やっていっつも乱闘騒ぎ起こして情けない所だったらしいけど…」
ガルバ「そりゃ軍隊だろうが」
リアン「武装してて階級があって、何処が違うのよ ? 」
 荷台ではけっこう盛り上がっている。
ラミウ「そりゃそうと、俺らが行く、第2機動部隊、略して2機隊って、ライドメカの部隊だよな ? 」
ガルバ「おう。俺は、ライドアーマーの操縦には自信が有るんだ」
リアン「あたしもあたしも ! 」
ラミウ「俺は、ライドチェイサーだ」
リアン「へぇ。何乗れるの ?  チェバル ?  ハーネット ?  ひょっとしてアディオン ? 」
ラミウ「なんでもいいんだけどさ、イレギュラーハンターで、自分に合ったライドチェイサーに会えればいいんだけど…」
リアン「なるほどね…」
 そのあと、ラミウは腹減ったとか言いながら居眠りをはじめた。
 リアンとガルバはボーッと空を眺めている。
 その時、
アルゴ「見えてきましたよ ! 」
 運転していたアルゴの声が聞こえた。
 …………10分後…。
シグナス「ようこそイレギュラーハンターへ。我々は諸君を歓迎する。諸君らには、第2機動部隊の所属のBランクハンターとしてがんばってもらう」
 シグナスは前に出て挨拶をする。
シグナス「突然だが、第2機動部隊は、君たち以外全員1週間休暇をとっている。よって、その間は、四人で任務をこなしてもらう」
ラミウ「えぇー ! ! ! 」
アルゴ「そんなぁ」
シグナス「まあ、最近は事件なんてそんなにおきたりしない。では、そう言うことで…」
 シグナスは部屋から出ていった。
リアン「あーあ」
ガルバ「ま、こういうこともあるさ。そりゃそうと、俺達のライドメカは…」
技術士「おおーい、新入り !  こっちこっち !  ライドメカ渡すからついてこーい ! 」
ラミウ「はーい ! 」
 4人は、格納庫に走って行った。そこには、整備班長のダグラスがまっていた。
ダグラス「えーと…、ガルバはイーグルG」
ガルバ「よっしゃあ ! 」
ダグラス「アルゴはライデンG」
アルゴ「はい」
ダグラス「リアンはキメラ」
リアン「やりぃ ! 」
ダグラス「ラミウはハーネットMK-2」
ラミウ「MK-2 ? 」
ダグラス「従来のハーネットより性能をアディオンに近づけた。まぁ、腕が良ければなんとか扱えると思う」
ラミウ「はあ、そうでっか。それではこれで」
 ラミウはやる気のない声を出して格納庫から出ていった。
リアン「あたしも…」
 その夜…ラミウ達新人は、ラミウの部屋に集まってテレビを見てオイルドリンクを飲んでいた。
リアン「ひまねぇ」
ガルバ「少しだらけすぎじゃないか ? 」
ラミウ「いいんじゃねーの ?  初日から事件なんておきやしないさ」
アルゴ「でも、この前、レプリフォースの軍事用レプリロイドが検問を突破した事件がありましたよね ? 」
ラミウ「たしかにな…だからって…」
 その時、
アナウンス「緊急事態発生 !  緊急事態発生 !  全員、総監室へ集合せよ ! 」

2話へつづく…


第2話・シグマの影

ラミウ「初日から緊急かよ !  まったくもう ! 」
リアン「文句たれないの ! 」
 そして総監室…。
シグナス「たった今、中型宇宙コロニー・ヨーロピアンからSOS信号をキャッチした。なんでも、新生シグマ軍を名乗る集団による侵略行為を受けているらしい。シグマがまた復活したのかは分からないが、とにかく、イレギュラーハンター全体に緊急出撃命令を下す !  しかし人手不足のため、民間レプリロイドの中からも、戦闘に慣れたレプリロイドに一緒に来てもらうことになった」
 そう、その夜、世界各地の腕自慢のレプリロイド達が、コロニー・ヨーロピアンに集結しつつあったのだ…。
 ラミウ達を乗せてコロニーへ向かう宇宙船の中では…。
ガルバ「…ラミウ、なに飲んでるんだ ? 」
ラミウ「オイルドリンク・納豆味」
ガルバ「……リアンは ? 」
リアン「オイルドリンク・クサヤ味」
ガルバ「……緊張感無いな…」
アルゴ「そう言うガルバさんは、何飲んでるんです ? 」
ガルバ「…甘酒味…」
ゼロ「本当に緊張感無いな…」
 ゼロが後ろから話しかけた。
ラミウ「うわ、出た ! 」
ゼロ「化け物みたいに言うな ! 」
リアン「ところでエックス隊長は ? 」
ゼロ「…寝てる」
ラミウ「じゃ、俺も寝るか」
 ラミウはますます緊張感が無い…。
リアン「それにしても蒸し暑いわねぇ。かき氷食べたーい ! 」
ガルバ「確かに暑い…」
エックス「…スイカ…」
ゼロ「 ! ! ! ? 」
エックス「ムニャムニャ…食べたい…」
アルゴ「…エックス隊長って、レプリロイドなのに寝言まで言えるんですね…」
ゼロ「ああ…」
ラミウ「見てると顔に落書きしたくなる…」
リアン「あたしも…」
 もはや、任務の緊張感などなかった…。
 そしてコロニーに到着…。
ラミウ「さーってと、ハーネット乗って行きますか ! 」
 ラミウ達は、ライドメカを出し、コロニーの内部へ行った。
 その後をエックス達が行く。
 そこには、すでに何体かのイレギュラーが待ちかまえていた。
 みんな同じようなアーマーを装備し、そのアーマーには、はっきりとΣのマークが刻まれていた。
イレギュラー「フン !  ハンターか…」
ラミウ「ハンターで悪かったな、この犯罪者 ! 」
イレギュラー「なに ?  犯罪者とは俺達のことか ? 」
ガルバ「あったりめぇだ犯罪者 !  善良な市民の住むコロニーを侵略するなんて犯罪者以外の何者でもないじゃないかこの犯罪者 !  ええ ?  違うってのかいこの極悪非道の犯罪者 ! 」
イレギュラー「犯罪者、犯罪者、犯罪者、犯罪者、犯罪者言うな ! 」
ラミウ「ガルバより多く言ってるし…」
イレギュラー「黙れ !  行くぞ ! 」
 イレギュラー達は一斉に襲いかかって来た。
ラミウ「しゃーねーなー、いくぜ悪党ども ! 」
 ラミウはハーネットMK-2のアクセルを踏み込み、ドライブブレードのスイッチを入れて、先頭にいるイレギュラーに体当たりしていった。
イレギュラー「ふん、返り討ちにしてやる ! 」
 イレギュラーもセイバーを構える。
 しかし、ラミウは、斬りつけられるギリギリの所でジャンプし、ドライブブレードでイレギュラーの頭を真上から切り裂いた。
ガルバ「オラオラオラオラオラオラ ! ! ! 」
 ガルバもイーグルGのミサイルを連発する。
 イレギュラーはあっという間に全滅した…。
ゼロ「……」
 ↑ 活躍できなくて少し悔しいゼロ君。
エックス「………」
 ↑ 活躍できなくて少し悔しい上に新人4名+ゼロに恥ずかしい寝言を聞かれてしまったことを知って非常に恥ずかしいエックス君。

3話へつづく…。


第3話・もう一人の復讐鬼

ラミウ「なんでぇ、大したことねぇなぁ」
リアン「ホントホント ! 」
ラミウ「そういえばリアンは強いのか ? 」
リアン「あたしはあんまり強くないけど…ま、犯罪者をこらしめるには充分でしょ」
死にかけ
イレギュラー
「ケケケ…それはどうかなぁ… ? 」
リアン「 ! ! 」
 ガルバのミサイル乱射で体の半分が吹き飛んだイレギュラーの口が動いた。
死にかけ
イレギュラー
「おまえらがいくら強くても、俺達には勝てない…」
 そう言って、イレギュラーは、おもむろにリアンの脚を掴んだ。
リアン「キャッ ! 」
エックス「まさか自爆するきか ! ? 」
死にかけ
イレギュラー
「そのまさかさ…ケケケ……ケーッケッケッケ ! 」
リアン「……へんたーーい ! ! ! 」
一同「へ ? 」
 リアンの右手から青白い帯が出て、それが新体操のリボンのようになって、リアンの脚を掴んでいるイレギュラーの腕をバシッ ! とはじき飛ばした。
死にかけ
イレギュラー
「ギエエェェ ! 」
 イレギュラーの悲鳴が夜のコロニーに響き渡る。
ガルバ「じょ、成仏しな ! 」
 ブシュッ !  ブシュッ !  ブシュッ !
 ガルバが愛用の対レプリロイド用エネルギーリボルバーを頭に三発撃ち込む。
 サイレンサーをつけているので音は少し小さい。
リアン「ああ怖かった…」
ラミウ「おまえの方がよっぽど怖いっつーの…」
リアン「へ ?  …あ…おほほほほ…あーらやだあたしったら…あはははは…」
ゼロ「……(コイツ、顔は少し似てるが、性格は似てないな。…イ…スに…)」
ガルバ「それはそうと、こいつらも哀れだなぁ、いろいろと」
アルゴ「地球に帰ったら、墓くらい作ってやりましょう」
エックス「そうだな…ついでに、シグマの墓も…」
ラミウ「そうですね…こう何度も復活されちゃたまりませんからね…」
ゼロ「ああ。それだけ、俺達はあいつに怨まれているんだろうがな…」
???「おまえら怨んでいるのは、一人だけじゃないぜ…」
一同「 ! ? 」
 ガコン !  ガコン !  足音がして、一体のライドアーマーが現れた。
ラミウ「やばい ! みんなライドメカに乗れ ! 」
 ラミウ達2機隊は、素早くそれぞれのライドメカに乗り込む。
 そして…。
VAVA「久しぶりだな…」
エックス「 !  VAVA! !  なぜここに ! ? 」
VAVA「何故ここに、だと ?  決まっているじゃないか。貴様らがここにいるからだよ ! 」
ゼロ「お前がまた復活したってことは、またシグマが… ? 」
VAVA「フン…違うぜ。シグマの意思を次ぐ女が現れたのさ…」
エックス「何 ! ? 」
ゼロ「シグマの意思を ! ? 」
 エックスとゼロはあっけにとられた。
 VAVAが復活したことよりも、シグマの意思を次ぐ者がいたことに…。
ラミウ「シグマの意思を次ぐ女…レディシグマとか ? 」
 ラミウが口を挟んだ。
ゼロ「…い、言うな !  想像してしまうだろ ! 」
VAVA「……オエ…」
 VAVAは想像してしまったらしい…。
 ドレスを着て、指輪をはめ、ピアスをつけ、髪飾りをつけた(髪はないが…)シグマ、レディシグマを…。
リアン「ラミウ君って、有る意味スゴイと思う…」
ガルバ「ああ…有る意味な…」
VAVA「…とにかく、今こそ怨みをはらしてやる ! 」
リアン「ちょっと !  勝手に話をすすめないでよ ! 」
ラミウ「そうだそうだ ! 」
アルゴ「我々2機隊を忘れてもらっちゃ、困りますね」
VAVA「うるさいやつらだ…まずはおまえらから始末してやる…」
 VAVAは猛スピードで突撃してきた。
アルゴ「くっ…」
 アルゴはライデンGのシールドで防御するが、ダッシュエルボーを食らってはじき飛ばされてしまった。
ガルバ「アルゴ ! 」
 VAVAは今度はガルバのイーグルGにダッシュエルボーを食らわせて、はじき飛ばす。
 そしてライドアーマーの手を飛ばして、そばにいたリアンにつかむ。
 キメラにではなく、リアンに直接…。
リアン「キャーッ ! 」
VAVA「撃つなよ。撃ったらコイツも死ぬぜ…」
エックス「クソッ…」

4話へつづく…


第4話・影を支配する大怪盗

VAVA「ククク…」
 リアンを人質にとったVAVAは、右肩の銃を動かして、エックスとゼロに照準を合わせる。
VAVA「じっとしてろよ…」
ラミウ「 !  卑怯者 ! 」
VAVA「ふん。何とでも言え」
ラミウ「…なんとでも言って、いいんだな ? 」
エックス「お、おいラミウ…」
ラミウ「卑怯者卑怯者卑怯者 !  悪党悪党悪党 !  極悪非道 ! 」
 ラミウは適当に好きなことを言った。
リアン「変態変態変態 !  痴漢痴漢痴漢 ! 」
 掴まっているリアンも適当に好きなことを言う。
ラミウ「第一さっきリアン捕まえたあれ、ロケットパンチだろ ! ?  古いよ ! 」
エックス「…」
ゼロ「…スゴイ新人だな…」
 エックスとゼロは唖然としていた…。
リアン「それにそのライドアーマー趣味悪いわよ !  格好悪すぎ ! 」
VAVA「…そこまで言って、生きて帰れると思うなよ…」
VAVAがライドアーマーの操縦桿のボタンを押して、リアンを絞め殺そうとした。  しかし…。
VAVA「… ! なぜだ !  なぜ押しても反応しない ! 」
???「俺が切断したからだよ」
 見ると、VAVAの後ろに、一体の恐竜型レプリロイドが立っていた。
 そして、ライドアーマーの本体と手を繋いでいたワイヤーが切断されていた。
ラミウ「よお、ヴェロキリウス。やっぱりお前も招待されてたのか」
ゼロ「おいラミウ、あいつを知ってるのか ? 」
ラミウ「元レプリロイド盗賊団Ωの団員で、ヴェロキラプトル型、影を支配する大怪盗、シャドウ・ヴェロキリウス。今では心を入れ替えて芸人をやってます」
VAVA「ちぃ… ! 踏みつぶしてやる ! 」
 VAVAはヴェロキリウスを踏みつぶそうと脚を上げる。
ヴェロキリウス「シャドウダッシュ ! ! 」
 叫び声と共に、ヴェロキリウスが2体に分身した。
 そして一体が素早くVAVAの後ろに回り込む。
ヴェロキリウス「×(ばってん)昇竜拳 ! 」
 ヴェロキリウスが2体で昇竜拳を放つ。
 しかし、普通の昇竜拳とは違い、拳ではなく、脚を付きだしていた。
 グワシャ !
 VAVAのライドアーマーの右足を破壊し、左肩のアーマーを吹き飛ばした。
ゼロ「すごいパワーだ…」
VAVA「くそっ !  奥の手だ ! 」
VAVAはライドアーマーの右肩のハッチを開けた。
 そこには誘導ミサイルが6つ詰まっていた。
 ミサイルが発射3発され、ヴェロキリウスを追う。しかし、
ヴェロキリウス「フン ! 」
 ヴェロキリウスは分身を身代わりにして避けてしまう。
VAVA「ならば…」
 VAVAはエックス、ゼロ、ラミウに残りの3発を発射した。
ラミウ「ゲッ ! 」
 エックスとゼロ、そしてラミウはなんの対応もできなかった。
 油断し、VAVAがいきなり自分たちを攻撃してくるとは思わなかったのだ。
ゼロ「(くそっ !  俺としたことが…)」

 しかし…。
 ブシュッ !  ブシュッ !  ブシュッ !
 銃声の後、ミサイルはラミウ達にとどく前に爆発してしまう。

ガルバ「…俺のこと忘れてただろ ? 」
 リボルバーを構えながらガルバが言った。
リアン「エネルギーウィップ ! 」
 リアンもあの青白いムチを振る。
 ムチはVAVAの脳天に炸裂した。
 VAVAの頭が砕け、電子頭脳が半分むき出しになる。
VAVA「ぐ…くそ…」
ラミウ「おっしゃ !  とどめは俺の気孔弾で ! 」
 エネルギーがチャージされ、ラミウの手が緑色の光に包まれる。
VAVA「……ちっ…脱出装置 ! 」
 VAVAが緊急脱出装置のスイッチを押した。
 ライドアーマーから脱出ポッドが分離し、飛んで行く。
ゼロ「待ちやがれ ! 」
 ゼロとエックスがバスターを撃つ。
 ガルバもイーグルGのミサイルを撃つ。
 しかし、VAVAは何とかそれをかわし、飛び去っていった。
ラミウ「畜生 ! 次に会うときには必ず気孔弾ぶちかましてやる ! 」
リアン「あたしも、エネルギーウィップの最大出力と、キメラのパンチをぶちかましてやるわ ! 」
エックス「そういえばアルゴは ? 」
アルゴ「大丈夫ですよ。私も戦いたかったのですが、私は、バスターやセイバーを持っていませんし、ライデンGの電磁ブレードを食らわす隙も、ありませんでしたし…」
ラミウ「そうか…まっ、無事でよかったよ」
 ラミウは笑って言った。
ヴェロキリウス「じゃ、俺は別なエリアに行ってみる」
ラミウ「おう。サンキューな」
リアン「ホントにありがとうございました」
ヴェロキリウス「いいってことよ。そろそろ夜が明けるな…」
 そう言って、ヴェロキリウスは素早くどこかへいつてしまった。
ゼロ「影を支配する大怪盗…か…まさにそうだな…」
エックス「能力としては、盗賊団にいても不思議はないな。あのシャドウダッシュとか言う特殊武器…今の俺達では、戦ってもかなわないかもしれない…」
ラミウ「さーて、エックス隊長達、またあまり活躍できませんでしたね…あ、俺もか…」
エックス「…そだな…」
ゼロ「…ああ…」

第5話へつづく…。


第5話・怒濤の南国力士(1)

エックス「さて、住民はシェルターかどこかに避難してるんだな。そっちに行ってみよう」
ラミウ「それにしてもイレギュラーが多いですねー」
ゼロ「ああ。結構大規模な組織みたいだな」
リアン「でも、いったい何者何でしょう ?  『レディシグマ(仮)』って…」
エックス「…ぅ…」
ゼロ「…その呼び方よせ…」
 ラミウが言い出した、レディシグマ。
 想像するととんでもないほど不気味だ…。
アルゴ「そういえば、何人くらい民間から助っ人が来てくれてるんでしょうか ? 」
エックス「うーん…」
 その時、
???「どすこいどすこい ! 」
ラミウ「 ! ? 」
 いきなり、腕の長い昆虫型レプリロイドが、大型のイレギュラーに張り手を食らわせて、20メートルくらいはじき飛ばした。
???「とどめでごわす !  ヤンバルスプリング ! 」
 昆虫型は、バネを投げつけ、イレギュラーの首を見事にはねた。
ガルバ「おい、あいつ、レプリロイド大相撲で今人気上昇中の、ヤンバリオンじゃないか ? 」
ラミウ「本当だ !  ヤンバルテナガコガネ型レプリロイド、通称、怒濤の南国力士、スプリンガー・ヤンバリオンだ ! 」
ヤンバリオン「ん ?  あなた達は、ハンターでごわすね ? 」
エックス「はい。あなたは、シグナス総監に頼まれて助っ人に来てくれたんですか ? 」
ヤンバリオン「はい。おいどんは、腕には自信有りますからに…」
リアン「そうですねぇ、長い腕ですねぇ」
 ヤンバルテナガコガネと言うだけあって、ヤンバリオンの腕は、自分の全身よりわずかに長いくらいだった。
ヤンバリオン「ははは…さて、どうするでごわす ?  一緒に行くでごわすか ? 」
ラミウ「道中にこれだけイレギュラーがいるんだから、俺達だけじゃ、いくらライドメカがあっても…」
エックス「そうだよなぁ…一緒に来てもらいましょう」
 ヤンバリオンを仲間に加え、ラミウ達は行く。
 リアン、ガルバ、アルゴは、ライドアーマーに乗ったまま。
 ラミウも、ライドチェイサーで低速走行している。
ラミウ「…と、言うわけで、我々は、そのシグマの意思を次ぐ女のことを、仮にレディシグマと言うことにしたのです」
ヤンバリオン「はぁ、レディシグマ…ォェ…」
 ヤンバリオンも、想像してしまった。
 着物を着て、簪をして(やっぱり髪は無いが…)、正座をしているシグマ、レディシグマ(和風)を…。
エックス「ラミウ、あんまり変なことを…」
ラミウ「すんません」
リアン「さてと、シェルターもうはすぐ近くね」
ラミウ「それはいいけど、扉を開けてくれるのか…」
ガルバ「なんでだ ? 」
ラミウ「俺達をイレギュラーと勘違いするかもしれないぞ」
アルゴ「それは大丈夫ですよ。あいつらのアーマー、あのVAVAとかいうヤツもみんな同じ形でしたし、買}ークがついて無ければ、多分迎えてくれますよ」
ラミウ「あ、そうか」
ヤンバリオン「ん、あれは… ? 」
 ヤンバリオンが遠くからレプリロイドが沢山走ってくるのを見た。
 そいつらは、「新生シグマ軍突撃隊」とかかれた旗を持っていた。
ラミウ「 ! ! 」
エックス「どうする ? 」
ラミウ「行くっきゃないでしょ ! 」
ヤンバリオン「そうでごわすね…」

第6話につづく…。




制作者コメント
投稿しようか悩みましたが、思い切って送りました。
ちなみに主人公は一応ラミウです。
密林さんのページで、オリジナル部隊名で第2機動部隊と言うのがあったので、
勝手に「略して2機隊」とか考えちゃったり…。
じゃ、そういうわけで…


管理人コメント
面白いです。オリキャラがみんな個性的でいい味出してます(^^)
緊張感のない会話がいいですね。こういう独特のノリ、大好きですよ。
『レディシグマ』には思わず吹き出してしまいました(笑)
ナイスです、ラミウくん(>▽<)
ではでは、ありがとうございます〜。
続き、楽しみに待ってますね♪
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