『 遠い約束 』

21
「これはシーク・イズミル!」
ライアンは客間でくつろぐ長身の男性を見て心底驚いた。いつアポイントメントを取ろうかと考えていた当の本人が自宅にいたとは!
キャロルは大急ぎで事情を説明した。イズミルはゆうゆうと立ち上がると、まだキャロルの身体が心配だと言わんばかりに控えめにその細身を支えてやった。
ライアンの嫉妬心は一気に燃え上がった。
「ありがとうございます、シーク。ご多忙であるあなたが私の妹にして下さったことに何とお礼を申し上げればよいか」
イズミルは自分より先に話したライアンの「無礼」にわずかに眉を顰めた。
「いや。私も貴殿と話をする機会を持ちたいと思っていた。お互いの懸案事項にカタをつけるためにね。
貴殿の大切な妹御へのささやかな心遣いに過剰に感謝していただく必要はない。だが、どうしてもと言われるのなら少々、時間を割いていただきたい。
私は臨機応変であるのが好きなのでね」
イズミルは冷徹な為政者、有能なビジネスマンの貌になって言った。ライアンもまた相手の発する心地よい緊張感を感じながら言った。
「もちろんです、シーク。私の書斎に場所を移すことにしましょう。ロディも同席させます。
・・・キャロル、お前はもう下がっておいで。ばあや、後は頼む。大事な客人のおもてなしをね」

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抜き打ちの会談であるのに、充分に言葉を吟味し、自分に挑んでくるライアンの頭の良さにイズミルは心地よい興奮を味わった。
(なるほど、ライアン・リードはアル・シャハル進出を真剣に考えている。
だが簡単には許さない。もっともっと我が国に有利な条件を引き出さねば)
イズミルとライアンは持てる限りの知識と言葉を剣のように駆使して、刺激的なやりとりを交わした。
だが、やがて二人の男性は固い握手を交わした。
「さて・・・後は貴殿がアル・シャハルの王宮に表敬に来て下さるのを待つのみだ。我が国はリード・コンツェルンのアル・シャハル来訪を歓迎する。
どうか二つの国の人間が力を合わせてアル・シャハルを発展させていけるように」
「お言葉恐れ入ります、殿下。我が社のプロジェクトがお国により一層の繁栄をもたらしますように」
沈黙。
やがてライアンが口を開いた。
「殿下、私の妹を送ってくださったことに改めてお礼を申し上げます。やはりエジプトの熱気は身体に合わないのかも知れません。
・・・殿下はカイロ学園においでになったのですか?」
ライアンは神経質そうに眉間にしわを寄せた。
(ただの視察かもしれない。そうに決まっている。キャロルを送って来て図々しくも客間に座り込んでいたのも偶然となりゆきかもしれない。そうとも。
・・・だが、こいつはキャロルの腰を支えて・・・抱いた!貧血で倒れたキャロルを抱き上げたかもしれない!

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イズミルはライアンの変化に気付いた。
(私がここにいるのがよほど気になるらしいな。確かにキャロル嬢のあの様子では、彼女を溺愛しているらしいことはすぐ分かるが)
「何・・・先進的な教育施設の視察と言うことでね。キャロル嬢はなかなか頭の良い方のようだ。考え方も話し方もしっかりしている」
「・・・ずいぶんと・・・お詳しいようですね?」
「授業での様子、それに私をもてなしてくれた物腰などから見てね。これでも人を見る目には自信がある。貴殿もそうだろうが、人を見て評価するのも私の仕事の内だ」
「なるほど。しかし・・・このようなことを申し上げるのは無礼かもしれないが」
ライアンは巨大企業のトップの貌を捨て、一人の男の貌になった。
「独身であられ、万人が認める魅力と頭脳を兼ね備えられた殿下が、いくらなりゆきとはいえ特定の人間に、よりによってリード・コンツェルンの一人娘に興味を示されるのはいかがなものか。
互いにそんな気はなくても世間は姦しい。私の大切な妹が傷つく可能性のある行動は控えていただきたい。
無論、スキャンダルは殿下のためにも、殿下と我が社がこれから進めるプロジェクトのためにもならないでしょう」
「ライアン兄さん」
ロディがライアンを黙らせようとした。ライアンは何故、今日に限ってこんなにカリカリしているのだろう?らしくない。
イズミルは、「未来の義兄」と見なしている男の雑言に片眉をあげた。危険なしるしだ。

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「スキャンダルと言うのか?」
イズミルは静かに問い返した。静かな口調、感情を抑えた穏やかな顔。だがそれは全て、内に波立つ激しい感情の波の裏返しだ。
「困っている人間を助けるのは宗派を問わず当然の行為であるし、助けられた礼をするのも自然な感情だろうと思っていたが。
そのような気の回しかたをしては、キャロル嬢が可哀想だと思わないのか?
心配だといいながら貴殿はまるで妹君が過ちを犯しかけたように言っている。
私は人を見る目は確かなつもりだが、キャロル嬢は淑やかな優しい兄思いの女性のようだ。‘大好きなライアン兄さん’の言葉を知れば、さぞ落胆するだろう」
さすがのライアンも赤面し、言葉が一瞬出なかった。
「それに、だ。スキャンダルというのは私がキャロル嬢の名誉を傷つけた場合にのみ当てはまる言葉だ。貴殿が我が国にどのようなイメージを抱いているかは問わないが・・・」
イズミルは誰もが竦み上がるような冷たい有無を言わせない威圧感を漂わせながら言った。
「私はキャロル嬢をいい加減に扱うつもりはない。尊敬と誠意を以て大切に接する用意がある」
(・・・! この男・・・!やはり!)
ライアンは、イズミルの王族特有とも言える高圧的な求愛の言葉にすぐ気付いた。
「・・・殿下、私の言葉を不快に思し召したのなら謝罪します。
ですが、自分の妻にと思い定めた女性を守ってやりたいというのも男として当然の感情でしょう。
そして殿下は我が社の重要なパートナーであられ、私個人としては大切な友人ともなりたいと考えております。どうかそれをお汲みおきください」
「殿下、どうか兄の無礼をお許し下さい。僕からもお詫びいたします。そして申し上げます。僕たち兄弟はキャロルを心から大切に思っていることを」
ロディも言葉を添えた。

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だがイズミルはそれどころではなかった。
(妻・・・?!キャロル嬢を・・・自分の妹を妻にすると言ったのか、ライアン・リードは!どういうこと・・・・では二人に血のつながりはないのか?
・・・そうか、だからさっき会話が噛み合わなかったのだ!)
イズミルにとって、未来の義兄ライアンは今や恋敵ということだ。
ライアンは敏感にイズミルの狼狽を感じ取っていた。身分と地位故のたしなみか全く感情を表さない顔の下でイズミルが激しく動揺しているのが分かる。
「・・・これは・・・驚いたな・・・」
ようやくイズミルは言った。
「妹である女性を・・・妻に・・・?」
「血はつながっていないのです、殿下。キャロルは私たち兄弟の又従姉妹の間柄になります」
「は・・・。しかし・・・表向きは兄妹で通っている二人が結婚とは。それこそスキャンダル・・・もとい社交界の話題になるだろう」
黒々とした醜い嫉妬の蔓草がイズミルの心を絡め取る。
(何と言うことだ!ようやく見つけた私の娘がよりにもよって兄と婚約しているとは!私と彼女の間柄より何倍もスキャンダラスな関係ではないか。
・・・いや、待て。落ち着け!くっそう、こんな若造に笑い者にされてたまるか、この私が!)
イズミルは少し笑ってみせた。その笑みにライアンも不敵に微笑を返す。
「まぁ確かに。しかしリード・コンツェルンの一族の動向など多かれ少なかれ何だって話題の種になります。
私たちの間柄は母も、親族達も認めてくれています。何より、キャロルが私を夫となる男性と受け入れ、認めていてくれます」
「それは・・・重畳と・・・言うべきだろうな。欧米の上流階級では閨閥作りに熱心だと聞いていた。貴殿にしてもキャロル嬢にしても縁談は降るほどあるだろうに」
「だが結局のところ、結婚は当人同士の問題です。私はキャロルを愛しています。妹としても一人の女性としてもね。
キャロルが16歳の誕生日を迎えたら、婚約を公にするつもりです。あと一ヶ月ほどですか」

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(何だか・・・私・・・変だわ・・・)
キャロルはぼんやりとベッドに横になっていた。頭の芯が冴え返って熱でも持ったようなかんじで落ち着かない。

頭の仲に繰り返し流れる不思議な映像。見慣れない衣装をつけたシーク・イズミルが繰り返す言葉。
――愛しているのだ―― 哀しそうに愛しそうに、怯えるように・・・囁く言葉。まるでそれを口にするたびにどこか痛むかのように。
その映像に交錯するように、アラブ風の衣装を着けたイズミルや、グレイのスーツをかっちり着こなしたイズミルの顔が浮かぶ。
―私だってかがみ込める―
―キャロル嬢は何が好きなのか?どのようなことに興味があるのだ?―
―この菓子はおいしいな―

(どうしてこんなに気になるのかしら?今までこんなことなかったわ。
あの人に会ってまだいくらも経っていないのに・・・昔から知っていたような気もする)
キャロルはイズミルに触れた指先を眺めた。
(まるで電気でも走ったみたいだったわ。不思議な絵が見えて・・・。
そう言えばシークは私が何を見たかずいぶん気にしておられるみたいだったわね・・・? シークも何か見えたのかしら?)
「馬鹿ねっ!」
キャロルはがばっと起きあがった。貧血で血が足りなくなった脳味噌が見せた幻なのだ。ろくに知りもしない砂漠の国のシークが自分に愛を囁くなど。
(それよりもライアン兄さんがまた機嫌が悪くなったら嫌だわ)
その時、当のライアンが部屋に入ってきた。
「ああ、起きなくてもいい、キャロル。貧血を起こしたそうじゃないか。大丈夫なのか?・・・・シークはもう帰ったよ。お前に・・・よろしくだそうだ」
ぎし、と音を立ててライアンはベッドに腰かけた。キャロルが自分の顔を見た途端、小さく「あのシークは・・・」と聞いたのが不愉快だった。
ライアンはいきなりキャロルに覆い被さって唇を、頬を、首筋を接吻で覆った。相手のことなど思いやる余裕もないままに。

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「・・・・兄さん?怒ってるの?あの・・・私がシークといたから?」
はぁはぁと息をつきながらキャロルは兄のいつにないやり方から逃れた。青い瞳は潤んで、怖がっているような、怒っているような色が浮かんでいる。
ライアンは、はっと胸を突かれてキャロルを抱き起こし、そっと服と髪を整えてやった。
「すまない・・・。つい・・・どうかしていたんだ。大丈夫か?」
「ええ・・・。あのシークは私を送ってくださっただけなの。スキャンダルとか兄さんが困るようなことは起きないわ、大丈夫よ」
ライアンは年下の妹の気遣いに自己嫌悪を覚えた。本当に自分はどうかしている。
嫉妬?不安?キャロルへの不信?全ては自分が生みだした醜い怪物ではないか。でも、この不安は何だろう?
(世間知らずでろくに男慣れしていないキャロルが、会って間もないシークと親しげに過ごしていた・・・かもしれない。シークの様子ではずいぶん話しも弾んだようだ。
キャロルが・・・恥ずかしがりやで人見知りもするキャロルがシークにはあまり警戒心を抱かない・・・とか?
あのシークは女性なら誰でも絡め取られるような容姿だ。もし、もし僕のキャロルが・・・)
「・・・ライアン兄さん?聞いている?私、兄さんが怒ったり困ったりするようなことしてないわ。
ただ、シークがお帰りになるときはお見送りして改めてお礼を申し上げたいと思っていたの。とっても親切にして下さったのよ?」
ライアンは腕の仲の妹をしっかりと息も止まらんばかりに抱き寄せた。
「やれやれ・・・僕はどうかしているな。これが焼き餅か。
キャロル、その話はもういい。あと一月すれば僕はお前をアメリカに連れて帰って婚約披露をしよう。・・・そう、あのシークを招待しても良いな」
「兄さんったら変よ・・・?どうしたの?焼き餅だなんて」
キャロルは自分を絡め取るライアンの腕から逃れるようにして言った。

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アル・シャハルのシーク・イズミルがエジプトにある自国の領事館でパーティを催したのはカイロ学園視察から数日たってからのことだった。
摂政の君の29回目の誕生日を祝う催しは本来ならばごく近しい間柄の人間しか招かれないはずだったが、シークは特例としてリード・コンツェルンの総帥、ライアン・リードを招待していた。
アル・シャハルでのプロジェクト受注を勝ち取った、世界に冠たる大企業集団の総帥を、イズミルが招くことに誰も異を唱えはしない。シークは外国で迎えることになった誕生日を欧米風のパーティで祝うことにした。
招待客は男女同伴で現れるはずである・・・。

「兄さん、ネクタイ、締めてあげるわね!」
大好きな兄と出かけられるせいで、いつになく浮き浮きとした様子のキャロルは兄の部屋のベッドの上に拡げられていたスーツ一式を次々と兄に手渡していた。
ライアンは上機嫌でキャロルに「着替えのお手伝い」をさせていた。
シーク・イズミルから「ヨーロッパ風のパーティ」の招待状が来たときはリード夫人も不在であり、シークの見え透いた(とライアンは思った)招待が疎ましくも思えた。
しかしこれこそキャロルは自分のものだと誇示する絶好の機会になるかも知れないと思い直して、シークの誕生祝いの席に臨むことにしたのだった。
「ふふっ、キャロル。くすぐったいな。あ、結び目はもう少し小さくなるようにしてくれ。・・・うん、よくできました、お嬢さん」
「やだっ、兄さんたら。・・・・兄さん、とってもすてきに見えるわ」
キャロルは兄の接吻を避けるようにして笑った。
シークの名前が出ると何となく不機嫌になっていた兄が、今日はいつも以上に機嫌が良く優しいのが嬉しかった。
「お前の可愛いよ。よく似合っている」
ライアンは白い絹のドレスを着た義妹の髪に薔薇の花を飾ってやりながら笑った。胸高の切り替えの優雅なエンパイア・スタイルのドレスは彼が見繕ったものだった。まるで花嫁衣装のようにも見える楚々としたドレス。
(キャロルには花があるな。誰もが惹かれる花だ。でも僕だけのものだ)
ライアンはガーネットの首飾りに彩られた白いうなじにそっと唇をつけた。淡い淡い刻印が少女に押された・・・。

29
アル・シャハル領事館は華やかに光り輝いていた。明るい照明は伝統的な内装を施された室内を工芸品か何かのように美しく浮かび上がらせ、着飾りざわめく人々を鮮やかに照らし出した。
アル・シャハルに縁あるアラブ諸国の王族、各国の外交官達、ビジネスマン達・・・。
「華やかな席ね・・・。気後れしそう」
「これでごくごく内輪のささやかなパーティと言うんだからな。アラブ風の謙遜なのか、文字通りの意味なのか、僕たち外国人には判断に苦しむところだ」
ライアンは苦笑して義妹に笑いかけた。
「お前は誰よりも綺麗だと思うね。萎縮することなどないよ、僕の・・・花嫁さん」
長身で容姿の整ったライアンと、小柄で愛らしいキャロルのカップルは人目を引いた。ライアンに守られるようにして歩くキャロルは愛らしく、気難しいアラブの王族ですら、恥ずかしそうに、でも萎縮することなく楚々として挨拶をする金髪の少女を好ましげに眺めていた。
多くの人々がライアンに挨拶する。アラブ系の人々は、豊かで歴史あるアル・シャハルの世継ぎの個人的な祝い事に招待されたリード兄妹に、それが如何に大きな恩恵であるのかを匂わせた。
(やることが派手な男だな。大人しそうな顔をしながら・・・。旧習を墨守していた砂漠の王国か。どういうふうにつき合っていけばいいのやら)
ライアンは如才なく挨拶を交わしながら、今後のことを考え少し厳しい顔つきになった。

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「ようこそ、ミスター・リード。招待に応じていただけたことを光栄に思う」
シーク・イズミルはにこやかにライアンに手を差し出した。握手する二人の男性。
シークは白い絹の寛衣を着て、腰帯には反った短剣を挟んでいた。長い髪はゆったりと編まれ、かぶり布から豊かに流れ出している。
伝統的な衣装のせいか、それとも彼を取り巻く室内の豪華な雰囲気故か、シーク・イズミルはいつにもまして威風堂々と見える。
だがそんなシークの炯々たる眼光はキャロルを見ると優しくなった。
「ようこそ、ミス・リード。どうかくつろいで楽しんで欲しい。後で私の妹ミタムンを紹介しよう。・・・知らない人ばかりで怖いか?」
からかうようにかけられた言葉。キャロルは緊張に強ばった身体と心がくつろいでいくのを感じて微笑んだ。
(私の願い通り、お前はやって来た。さぁ、どうやってお前の心を取り戻せばいいのだろう)
イズミルはライアンに守られるようしているキャロルの姿を見守りながら考えた。

「さて・・・では,ミスター・リード。貴殿に紹介したい者がいる」
シーク・イズミルが目配せすると、たちまち威厳溢れる顔立ちのアラブの男性が歩み寄ってきた。
「こちらは石油担当大臣、国土交通担当大臣、それに財務大臣、外務大臣の面々だ。皆、私の叔父や親戚筋の者だ。今後のこともある。まずはくつろいだ席でビジネス抜きで互いに知り合うのも良いだろう」
(なるほどね・・・。こういうことか)
ライアンは、あるかなきかの微笑を浮かべ意地悪く、でも興味深そうに自分を見つめる青年を見つめ返した。自分はありとあらゆる機会に試されるらしい。
頭の良いビジネスマンか、思慮深く冷静な人間であるか。あるいは・・・いや、おそらくはイズミルの相手として相応しい人間であるか・・・・を。
ライアンとアル・シャハルの大臣達は穏やかな歓談を装いながらも、油断なく相手の出方を見定め、鋭い剣戟を繰り広げる古代の剣闘士さながらに権益を巡って渡り合うのだった。

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