『 ヒッタイト道中記 』 11 もはやキャロルはイズミルに逆らう余裕もなく、心地よい余韻に浸っている。 どうしてこの男に逆らえないのか、自分自身でも分からない。 でも、もうそれすらどうでもよい事のように思える。 するとイズミルの指が突然、キャロルの両脚の間をまさぐり始めた。 「あっ、イヤ!」 キャロルが足を閉じるより早く、イズミルの指はキャロルの一番敏感な部分を探り当てた。 「なっ・・・何・・・王子・・・あ」 肌着をくぐり、キャロルの柔らかな草むらを掻き分け、王子の器用な指先が敏感な真珠を捉えた。 その小粒な肉粒を指の腹でくすぐるように転がすとキャロルの身体がビクビクと波うち反応した。 キャロルは恥ずかしい声を出すまいと必死に唇を噛んでいる。 か細いキャロルの指が必死でイズミルの腕の動きを制止しようとするが、イズミルは指の動きを止めること無く、キャロルの唇を再び吸い始めた。 指先でいたぶられると真珠はどんどん硬さと大きさが増してくる。 王子は指先を割れ目の下方へと潜り込ませた。 すると何という事か、キャロルの花びらからは溢れんばかりのトロリとした蜜が滴っているではないか。 イズミルの指に手のひらに、蜜は次々と滴り落ちる。 初めて触れるこの少女のすべやかな花芯の感触と蜜のぬめりにイズミルは激しく興奮した。 「おお・・・この・・・素直でない姫をどうしてくれよう」 イズミルは憎らしさと愛しさの入り混じった思いで言葉を吐いた。 再び指を真珠に戻すと、硬くしこり始めたそれをじれったく円を描くように責め立てる。 「あぁっ・・・王子・・・あああっ!!」 なんとも甘く切ない声をあげるキャロルに駆り立てられ、イズミルの指はキャロルの真珠と割れ目の間を何度もリズミカルに往復した。 指が真珠に触れるたび、キャロルはイズミルの腕の中で何度も身体を仰け反らせた。 イズミルの指で執拗に愛撫されるそこが熱を持ち、今にもはじけそうだ。 12 「ああっ、ああっ・・・」 生まれて初めての絶頂感がまさにそこまで近づいている時、突然イズミルの指がピタリと止まった。 「・・・・・・・王子?」 キャロルは閉じていた瞳をあけて、すがるようにイズミルを見つめた。 「・・・ふふ、さあ、どうして欲しい? わが愛しの姫よ。 そなたの望みのままにいたそう」 依然としてイズミルの指はキャロルの真珠の上でピタリと止まったままだ。 キャロルはもどかしさにいても立ってもいられない。 キャロルの瞳に哀願の色と涙が浮かぶのを、イズミルは不敵そうな笑みを浮かべて見守る。 「あ・・・・そんな・・・・イヤ・・・・イヤよ」 どうして欲しいとも言えず、かと言ってこの状態には耐えられない。 「耐えるのは辛かろう、さぁ申すが良い。」 キャロルを見下ろしククッと意地悪く笑った。 「やっ・・王子は意地悪だわ・・・イヤ、言えない・・・イヤ」 キャロルはイズミルの首にすがりついて許しを乞うた。 「よし、では代わりに私の質問に答えてもらおうぞ。 姫は私を愛しているか否か」 再び王子の指先がゆっくりと動き出した。 「あっ・・・わからない・・・・わからないのっ」 「何が分からぬ? そなた自身のことであろう? 私を愛しているかそうでないか、答えは二つに一つ」 指先の動きが強さと速さを増してくる。 キャロルの真珠はいまや痛いほどにしこっている。 さきほど一旦中断された事により、いっそう大きな波が押し寄せてくる。 「わからない・・・嫌いじゃないでも・・・あぁ、まだよく・・・・あっ、あああっ!」 身を震わせ、イズミルの身体にしがみ付きキャロルは生まれて初めての絶頂を迎えた。 13 イズミルはキャロルの答えを最後まで聞きたかったが、その前に彼女は腕の中で崩れ落ち意識を失ってしまった。 そのまま深い眠りに落ちてしまったキャロルの寝顔に優しく口づけをした。 愛しくて堪らないという風にキャロルの身体を抱き、共に寝台に横たわった。 イズミルの腕に抱かれ穏やかに眠るキャロルをよそに、眠るに眠れないイズミルは切なげに、しかし満足そうに呟いた。 「なるほど・・・嫌いではない、という訳か…ならば良い。 そなたを早く身も心も私の妃にしたい、私はもはや待たぬぞ!」 14 Ψ(`▼´)Ψ 温かい何かに包まれ、まどろみの中で寝返りを打つと、キャロルはふと自分を見つめる視線に気づき目を覚ました。 「うん、気づいたか・・・?」 自分の身体に男の低い声がじかに伝わる。 男の堅い筋肉質の胸に顔をうずめるようにして眠っている自分に気づき、ハッとして顔を上げると、王子の端正な顔がそこにあった。 憂いのある瞳に影が落ちて表情はよく分からないが、見守るように優しげな視線を感じる。 この心地よい温もりはイズミルだったのだ。 眠っている間もずっと無意識にこの胸の温かさを感じていた気がする。 「よく寝入っておったな。 あまりに心地よさそうに眠るものだから、可愛そうで起こせなかったぞ」 壊れ物でも扱うかのように優しくキャロルを抱き寄せると、まぶたや頬、唇、額や髪にまで何度もキスをした。 何という心地よさだろう。 また深い眠りに誘い込まれそうだ。 イズミルは少し身体を起こすと、キャロルの寝乱れた夜着の隙間から指を滑り込ませ、背中を愛撫した。 「あの・・・王子」 軽く腕で抵抗してみせたものの、もはや以前のような頑なさはキャロルには無い。 キャロルの身体をイズミルの身体にぴたりと寄せても、以前のように身体をすくめて硬くなる事も無く、腕の中で大人しく柔らかな呼吸を繰り返すだけだ。 15 Ψ(`▼´)Ψ (あれほど私を恐れていたというに、何と、少し肌をあわせればこれ程までに馴染むものか・・・・) イズミルは肌が合うという感覚を今身をもって知った気がした。 キャロルの肌は暖かくなめらかで、触れているだけでイズミルの心を癒す。 恐らくこれはキャロルも無意識に感じているに違いないとイズミルは確信する。 「姫・・・昨夜の私の問いを覚えておるか? まだそなたは答えておらぬぞ。 言いかけて途中で気を失ったからな」 「あっ・・・・」 昨夜の王子との営みが突然思い出されて、キャロルは真っ赤になった。 まるで霧がかかったようで、はっきりと思い出せないが、とても恥ずかしい姿態を王子に見せてしまった。 しかも途中から記憶が全く途切れて、いつ眠ったのか覚えていない。 「恥ずかしいのか? ・・・ふふ、何も恥じる事などない。 昨夜のそなたは・・・この私を狂わせるほど愛しかった」 「途中から・・・何も覚えてないの・・・いつ眠ったの私達?」 イズミルの甘い色の瞳が欲情し熱く潤んでいる。いつもの冷静さはもはやそこには無かった。 「そなたは私の腕の中で・・・激しい絶頂を迎えて気を失ったのだ。 ふん、私が・・・眠れる訳がなかろう! 眠るに眠れず、そなたを腕に抱きながら一晩寝顔を見ておったわ」 あの身体が蕩けそうになる感覚が思い出されると、キャロルはめまいを覚え目を閉じた。 16 Ψ(`▼´)Ψ 「私恐いわ、あんなの・・・」 「恐れずとも良い、もっとそなたを心地良くさせてやる」 キャロルの夜着を手際よく解くと、むき出しになった白い肩に唇を押し当てた。 「あっ・・・」 「さあ、そなたの答えを聞かせよ。」 イズミルの指がキャロルの身体を優しくまさぐりながら、夜着をはだけさせる。 「王子が恐い・・・」 「なぜ? これほどまでに愛しく思う姫を私が恐がらすというのだ?」 「だって・・・私、王子が触れると何も考えられない・・・動けない」 イズミルは満足そうに微笑んだ。 「ふふ・・・、そうだな。少なくともそなたの身体はそなたよりも従順だし素直だ。 しかし、私を嫌いではないと・・・そう昨夜私に言ったな、覚えているか?」 キャロルは目を伏せて頷いた。 「その続きを聞かせよ」 口調は優しいが威厳に満ちた低い声で問いかける。 「わからない・・・だって何も考えられないのに・・・嫌いじゃないけど・・・」 「そうか、ならば私は期待するぞ。よいな」 そう言うと、一気にキャロルの胸元を開く。 17 Ψ(`▼´)Ψ 柔らかに盛り上がる両の乳房がイズミルの眼前に露わになった。 「おお・・・ そなたはまこと、穢れの無き乙女の身体を持つ・・・」 小ぶりながら形よく盛り上がった柔らかな二つの膨らみは王子の手で優しく包み込まれた。 「いや・・・王子、恥ずかしいっ・・・!」 イズミルは手のひらに吸い付くような柔らかな双丘を揉みたて、その頂きの桜色に色づいた部分を唇に含んだ。 キャロルの目は閉じられ、眉根が苦しそうに寄せられる。 「はぁっ・・・」 柔らかな頂は、イズミルの口中であっという間に固く尖り始めた。 敏感なその頂きを舌や唇で苛まれると、キャロルは気が遠くなりそうになった。 「いや・・・やめて王子。 私、王子に触れられるとおかしくなっちゃう・・・。 こんなの恐い」 「・・・敏感すぎるだけだ」 しかしイズミルはキャロルの願いを聞き入れず、甘い果実のような乳房とその頂きを容赦なく吸い立てた。 「あぁん・・・王子」 明らかに自分を求めるキャロルの甘い声を聞くと、イズミルはたまらず自分の夜着を乱暴に脱ぎ捨てた。 キャロルの白く柔らかな身体とは対照的に、浅く陽に焼けた引き締まった筋肉質の身体。 長い明るい茶色の髪がサラサラとキャロルの肌に落ちてくる。 「さあ、そなたの一番心地よい処を愛でてやろう」 イズミルはキャロルの腰のあたりに纏わり付く夜着を荒っぽく剥ぎ取り、手際よく一糸まとわぬ姿にしてしまった。 18 Ψ(`▼´)Ψ 「あっ・・・」 身体中に朝の冷気と王子の熱い視線を同時に感じて、キャロルは何とか身体を隠そうとする。 だが、それはすぐイズミルによって制止された。 「姫・・・恥ずかしがらなくとも良い。 私にそなたの全てを見せよ」 キャロルは恥ずかしさのあまり身体が震え、息苦しくなるのを感じた。 イズミルはほっそりとしながらも、女らしく膨らんだ乳房、丸く滑らかな曲線を描く腰のライン、見るからに柔らかそうな腹部を確かめるように指でなぞった。 柔らかで滑らかな肌がしっとり汗ばみ、王子の指に吸い付くようだ。 「・・・そなたは・・・私こそ私を狂わせる・・・!」 髪の色と同じ黄金の柔らかな淡い草むらを指で掻き分けると、閉じられた両腿の間に淡く色づいた割れ目が覗いている。 イズミルは苦しいほどに欲情している自分を抑えながら、キャロルを驚かせぬようゆっくりと優しく指を進めていった。 イズミルの指がキャロルの割れ目をそっと開くと、その奥に密かに息づく秘密の真珠がある。 昨夜、イズミルが指で愛でてやった場所だ。 その秘所をもっと露わにすべく、両脚を持ち上げて広げようとするとキャロルの身体がガクガクと大きく震えだした。 「いやぁ!」 キャロルの目は大きく見開かれ、涙が溢れ出ている。 喉から嗚咽が漏れ、しゃくり上げそうになっている。 王子はあまりに性急に事を急いではキャロルを本当に恐れさせると悟った。 19 Ψ(`▼´)Ψ 「どうした姫・・・そのような悲しい顔をしなくても良いではないか。 よしよし・・・そうだな、そなたには初めてのこと。 このような事は辱めを受けているかのように恐ろしいのかも知れぬな」 王子はいったんキャロルの脚を閉じさせてやると、優しく身体を抱きしめ、軽く唇を吸った。 髪や背中をなだめるように撫でてキャロルを落ち着かせる。 「恐らく私を受け入れるには、徐々にそなたの心と身体を慣らしてやらねばならぬだろう。 時間をかけてそなたの蕾のような身体を女にしてやろうぞ。」 そして耳もとで何度も何度も愛をささやいた。 「そなたを愛している。 これほど女を・・・誰かを愛しいと思った事はない。 姫、そなたに私の思いが分かるかな」 キャロルは王子の胸に顔をうずめたまま、コクンと頷いた。 「私を愛しているかどうか今はわからなくとも良い。 私がわからせてやろう・・・そなたとて切ないほどに私を欲しているという事をな」 幾分かの間、そうしてキャロルを慰めていたイズミルであったが、キャロルの涙が止まったのを見計らうとそっと指をキャロルの秘所に忍ばせた。 そこが蜜で濡れているのを確認すると、再びキャロルの両脚に手をかけた。 「ああっ!」 脚を閉じようとしても、イズミルの力にはかなわない。 広げられた脚の内側にはすでに、甘い蜜が溢れ幾筋もの流れを作っていた。 王子は乾いた喉を潤すかのごとく、キャロルの神秘の泉に滴る蜜を吸った。 キャロルの唇にいつもするように、そこを唇や舌で丹念に愛でる。 愛する少女の甘い蜜を舌で絡め取りながら、未だ男を知らぬそこを手荒にならぬよう慈しむ。 キャロルは自分の鼓動が耳鳴りのように大きく響き、呼吸もままならぬ程息苦しい。 ただ王子の舌が触れるその部分だけが焼け付くように熱い。 20 Ψ(`▼´)Ψ うわ言のように王子を呼ぶ自分の声も、遥か遠くに聞こえる。 イズミルの柔らかい舌が小粒の真珠を捉えた。 指で秘所を広げると、真珠が鞘から少し顔を覗かせる。 舌先が真珠の先端の最も敏感な部分を舐め上げると、鋭い快感が背中を走った。 湿った蜜の音に混じり、秘所を吸い立てる淫靡な音が天幕に広がる。 「いやっ、王子・・・許して・・・もぅ、あああっ!」 容赦なく激しく舐め上げられ、キャロルは身体を痙攣させた。 身体を大きく反らせて喜びの声を上げると、寝台に崩れ落ちた。 「姫・・・? くっそう、また気を失ったのか。 くっ・・・、この姫にはそうとうな手加減が必要だな! 私とていつまでも生殺しでは、この身がもたぬわ!!」 イズミルは怒張しきって今なお脈打つ自身をもてあましながら、悶々として寝台に身体を横たえた。 安らかな寝息を立てて満足そうに眠るキャロルを見つめながら、恨めしそうに長いため息をつく。 頬や髪をそっと撫でても、激しい悦びのあと脱力し、幸せそうに眠る少女が目覚める気配はない。 「まったく、手のかかる姫よ・・・。 まぁ、しかし、ついに私を受け入れ始めたのだから・・・たいした進歩ぞ」 あと数時間の後にはこの地を引き払い、首都ハットウシャへと出発する。 ハットウシャの王宮に到着すれば、もう姫に言い逃れは許さない。 名実ともに妃にするのだ。 「・・・待つのは辛いが、そなたの初めての男になると思えば・・・待つ価値があると言うもの」 王子はまだほの暗い夜明けの光の中で、我が物になりつつある愛しい少女を胸に抱きしめた。 今すぐにでもキャロルを抱きたいのは勿論であるが、清らかな乙女をじっくりと自分の手で女にする喜びをも大切にしたいという複雑な思いが王子の胸にあった。 ぼんやりと明るい早朝の光のなか、愛しい姫を見守る王子であった。 |