その日の夜、みんなが帰った後レオとフカヒレは部屋で話をしていた。
いつもであれば、きぬとイチャついているような時間であろう。

しかし当の本人のきぬはと言うと・・・

レオ「おいきぬ、部屋入らないのか?」
蟹「何でですか?理由が無いですよ。
  それにこんな時間に、男性しかいない部屋に入るのも不健全です。」

という具合に一蹴され、きぬは隣の自宅に帰宅していた。

フカヒレ「しっかしあのバカのカニが記憶喪失とはなぁ〜。」
レオ「まったくだ。」

少しため息交じりに答えるとフカヒレが

フカヒレ「んで、お前はどっちのカニが良いんだよ。」
レオ「おいおい、いきなり何言ってんだよ。
   そういうお前こそどうなんだよ。」
フカヒレ「ん?俺か?」


そう言うとフカヒレは少し考え込んでこう答えた。

フカヒレ「確かによ、あのカニは性格も良くて料理も出来て文句無いよな。
   何か話し方とかも萌えだし、だって女として見てなかったあいつを
   俺が頭の中で裸にしてたんだぜ!!」

どこからともなく部屋の中に風が吹いた気がした。

レオ「・・・・・・・
   最後に何か聞こえた気がするが、まぁ聞かなかった事にしよう。」
フカヒレ「じょっ、冗談だって!!本気にすんなよ。」
レオ「お前が言うと冗談に聞こえん!!」

フカヒレ「でもよ・・・」
落ち着いた頃にフカヒレが再び話し始めた。

フカヒレ「確かに前のカニは救いようのないバカで、ダメ人間だけど・・・
   バカやってるカニの方が俺は好きだぜ。」
レオ「好きって・・・まさかお前・・」
フカヒレ「ばっ、馬鹿!!勘違いすんじゃねぇよ!!俺はカニなんかアウトオブ眼中だぜ。
   なんつーんだ?親友としてな。だってそうだろ?今のカニが前みたいにこの部屋に
   集まってみんなでバカやってるのなんか想像できないだろ?」
レオ「まぁな・・・」
フカヒレ「それによ」


フカヒレは少し間を空けているのか、こちらの様子を伺い話し出す。

フカヒレ「スバルは、あのバカな所も含めてそのカニに惚れたんだぜ。
   そんなカニの良い所・・・消すわけには行かないだろ?」

レオ「・・・・・・・」

少し空気が重くなったのを察したのか

フカヒレ「な〜〜んてな、俺はカニがおとなしくなってくれた方が楽でいいぜ。
   何よりも今のままならクラス内で萌えれる人物が増えるんだからな!!」

明らかに場の空気を換えようとするフカヒレの発言だがレオは何も答えない。

フカヒレ「まっ、どっちのカニが良いかなんて人それぞれだし、
   それに、前のカニに惚れたのはスバルだけじゃないはずだぜ?」

フカヒレはそれだけを言い残すと、帰る身支度を整えレオの部屋を後にした。
レオはフカヒレが部屋を出たのを確認してポツリとこうつぶやいた。

レオ「フカヒレ、ありがとな」

第二部へ続く


(作者・名無しさん[2005/09/19])


※関連 姉しよSS「きぬの記憶喪失物語
※関連 姉しよSS「きぬの記憶喪失物語・第二部


楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] ECナビでポインと Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!


無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 解約手数料0円【あしたでんき】 海外旅行保険が無料! 海外ホテル