Short short log -07-
「んっ……はぁっ……ダ、オスさ、んッ」
「ッ…………」
サイドテーブルに置かれた蝋燭の灯りが、荒々しく寝台に沈むふたつの影を作り出す。その影はすぐにひとつに重なって、再び離れることはない。
「お城を空けたの、1日だけ、ですよッ……?」
「……1日だけ、だと?1日でもお前の姿を見られぬことが、私にとって如何に苦しいか……お前に分からせてやらねばならないようだ」
はまるで解っていないのだ。滅びに瀕した故郷を救うべく己ひとりで遥かな星へ降り立ったこの男にとって、自身が大切な"希望"であるということに。必ずや自分が、故郷を救うことができるのだという、希望であるということに。
「ひッ、ぁッ、ごめん、な、さいっ……」
ダオスは寝台に押し倒したの上着に手をかけ、留め具を力任せに外してゆく。そして露わになった控えめな装飾の胸当てを強引に押し上げ乳房を暴き、刻み付けるようにその膨らみを鷲掴んだ。
「あッ、ゃんッ!」
の胸の頂は、かすかに触れるだけでも十分に快感を拾おうと、大きくその存在感を際立たせる。当然、そうなるように躾けたのはダオスであった。大切な希望が己から離れてしまわないように、時間も手間もかけて、己だけが生み出してやれる"悦び"で彼女を縛り付けたのだ。欲しがりな桃色の先端を遠慮なく口に含むと、それだけでの細い腰は踊るように跳ねた。
「ああ、お前はいつでも愛らしい。故に不安なのだ、いつ私の傍から消えてしまうやもしらぬ……」
「……ダオスさんのお傍から、いなくなったりなんてするものですか」
の腕がダオスの背に回ると、ふたりの熱がまたひとつになった。ダオスもまるで解っていないのだ。はこのアセリア生まれの人間でありながら、世界全てを敵に回してでも彼を幸せにしたいと願うほど、ダオスを深く、深く愛しているということを。
「……その言葉、真であると誓えるか?」
「当然ですわっ。神に、大樹に誓って、嘘などいうものですか」
「ふっ……上等、だ」
ここにあるのはふたりだけの世界。修羅の道は、ひとりで歩むにはあまりにも苛烈すぎる。互いを貪り食らっていなければ、まともな気さえ保っていられない程に。
リネンの擦れる音、不揃いの乱れた呼吸音が部屋に響く。ふたりの長い長い夜が、今夜も始まろうとしていた――
---END---
1000字でえっちなシーン書けるかな?という挑戦でした。
難しい……