立ったままの越後屋の前にかしずくように、代官は膝を曲げて
越後屋の股の間に顔を埋めた
代官は、少し頬をすぼめて、肉棒を飲み込むように吸い上げた
手と顔の動きは連動し
一定の速度で、越後屋の肉棒を手と口で摩擦し始めた
吸い上げる口元から唾液がこぼれる
その唾液のせいで、いやらしい音が出る
「あっ。あっ・・・・ああん・・・・あうっ、いいっ!!」
ジュボッ ジュボッ ジュボッ
静かな闇の中に、生々しい音と声が響いた
代官は、口と手と両方使って越後屋を快感へ導いた
代官の動きに連動するように、越後屋の声と肉棒も大きくなっていった
そして、ついに越後屋は絶頂を迎え
代官の口の中で・・・果てた
「はぁっ・・・・はぁっ・・・」
石畳で出来た土手にもたれかかるように、越後屋は座り込み荒い呼吸を繰り返した
射精なら、毎晩自分で慰めて繰り返していたが
やはり、自分でない他人が与えた刺激で射精するのは別格で、全然違うものだ
越後屋は、ひさしぶりに感じる倦怠感にうっとりしていた
「やはり、おぬしは感度が良い。愉快なくらいに感じてくれる
私は、おぬしのそういう可愛い所が好きなのだ」
トドが波打ち際で、まどろんでるような風貌で
脂肪のたっぷりついた腹を出して、ドデンと座り込んで、まどろんでる越後屋の前に座って
微笑みかけながら代官はそう言った
提灯の灯りで、ほんのりと見えた代官の微笑は、越後屋の心をキュウと絞め詰めた
愛しい
素直にそう感じた
あぁ、この人が愛しい。誰よりも愛しい
決して実らぬ恋であっても、決して恋してはいけない相手であっても
何よりも誰よりもこの人が愛しい
たまらない感情が越後屋の中に込み上げ、それは一気に爆発した
おもきり抱きつき、声をあげて泣いた
抱きつかれた時、代官は勢いで尻餅をついたが
そのまま、子供のように泣く越後屋をギュウと抱きしめた
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