「俺って・・・キモイのかなぁ・・?女の子に会うからさ、俺なりに服装には気をつけていたんだぜ?
ほら今日も履いてるケミカルウォッシュのジーンズ。
これお気に入りなんだよ・・・ウエストゴムだしさ〜
楽なんだよなぁ〜・・・
ジーンズって今みんな履いてるだろ?何がいけないんだ?
あの時靴だって、いつものスニーカーじゃ失礼かと思ってさ、ローファー履いていったんだぜ?
靴綺麗だったろ?お前アクセルから見てたもんな。
上着だってさ、少しマシなTシャツにしたつもりなんだぜ。
ほら、なっちゃんのTシャツ!ジュースのなっちゃんのさぁ〜
お前は“かわいい”て誉めてくれたもんなぁ〜〜」
そんな辛い経験をしていたなんて・・・そう言えばあの時ファミレスから出てきたのは
ご主人様一人だけだった
その時は特に何とも思わなかったけど・・・
あぁ、ご主人様は私に心配をかけさせまいと・・・そう思ってこの事は黙っていたのですね
それを私は気付かず・・・
あぁ!バカバカ!B4のバカバカ!私の一言でご主人様をこんなにも苦しめるなんて!
B4は自分を責めた
そういうB4の気持ちは何も言わなくても男には伝わる
そう男は何よりB4が一番好きなのだから
「いいよ。B4ありがとう。責めなくていいよ。お前がいれば俺はそれでいいんだよ・・・
ずっとお前が傍にいてくれれば幸せなんだ。こうして週末にはお前とドライブを楽しむ・・
それが一番幸せなんだ。女なんて見た目だけで男を判断してさ・・・もうこりごりだよ」
B4はそう言われて嬉しかった
しかし、男の強がりな寂しい空気がB4をなんともいえない気分にさせた
「ご主人様・・・私もご主人様が好きです。ずっと一緒にいたいです」
B4はドキドキした
エンジンは切れてるというのに、水平対抗の激しいピストン運動が
体内(車内)で起きているのを感じた
「B4・・優しいなぁ・・・なんてかわいいんだB4」
男はハンドルを指でなぞった
その柔らかい感触にB4は一瞬ブルっと体(車体)が震えてしまった
男は驚いた
「B4・・・感じてるのか・・?」
バカバカしい質問だ、何を言ってるのだ俺は?と思いながらつい言葉に出てしまった
「そ・・・そんな事・・・恥ずかしい・・・」
B4は恥らった。否定は出来ない、そう瞬間的に感じてしまったのだ
いつも触られてるご主人様の手、いつもの手と代わり映えしないのに・・・・
何故か妙な波が押し寄せてきたのだった
「B4嬉しいよ。俺に感じてくれるなんて・・・お前だけだよ。あぁ、B4・・・B4・・・」
男はシートを倒してその上にうつ伏せになり、唇を何度も押しあてた
強くシートを抱きしめたり、後部座席まで這って後部シートを手で優しく撫でたりした
「ああ・・・ご主人様・・・いけません・・・私は車で・・・あなたは人間なのです・・・」
男の熱い抱擁に戸惑いながら、嬉しさを隠せないB4であった
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