「10代目…!」 「あ…っ」 「俺も…!俺も好きです!愛してます!10代目、10代目…!」 「獄寺くん…っんん」 ぎゅうぎゅうと強く抱きしめられて、更に深くに熱い塊が迫るのを感じた。 どくどくと血が脈を打っているのが解る。重なる胸と、繋がった場所。 愛しい人が、これ以上無いくらい、傍にいる。 「全部、貴方に捧げます…俺で、いっぱいになって」 「ああ…熱い…獄寺くん、あついよう……」 「10代目の中も、熱いです…すっげーあつい…」 「んっ……あ!」 獄寺はゆっくりと動き始め、少しずつ馴染んだ体に再び鈍い痛みが走る。 「んっ……んん……」 「じゅうだいめ……っ」 「あ、…ふ…は……あ……ふあ…」 揺すられている内に、だんだんと痛みに、甘い疼きが混じってきて、体温が上がっていく。 「あっ…!ああ…!」 速度を増す律動に高い声をあげてしまう。押し寄せてくる快楽と苦痛に、ツナは翻弄された。 嵐の中に、いるみたいだ。熱くて、苦しくて、何だかもう、めちゃくちゃ。 俺は、君の名前を呼ぶ事しか、出来ない。 「獄寺くん………!」 「10代目え!」 ぐいと強く腰が押し付けられ、最奥まで、飛沫が叩きつけられる。 「ああ……っ」 その熱に震えて、ツナの体が痙攣する。 自分の体全てで、獄寺を抱きしめているのを感じて、ツナの胸は熱くなった。 だるくて重い指先を動かして、自分の上で、まだ荒い息を整えている獄寺の頭を撫でる。 雨に濡れたせいか、それとも汗か、しんなりした髪の感触が愛おしい。 「獄寺君…」 うっとりと呼ぶと、獄寺の体がびくっと震える。 繋がった箇所に振動が伝わって、ツナは腰に痺れを感じた。 「んっ…」 「すいません…10代目…」 「え?何が!?」 ふわふわした感覚の中を漂っていたツナは、いきなり謝りだす獄寺に驚いて、それどころではなくなった。 「……その、は、早すぎました…よね………」 「……え?」 「すいません!も、もーちょっと、もつはずだったんです!でもでも10代目が想像以上に素晴らしくて!!」 「はあ?」 「胸は柔らけーし、肌はすべすべで、どこ触っても気持ちいいし、挿れさせて頂いたら、中はもう熱くて狭くて ヌルヌルしたのがすっげえ溢れて、俺のにぎゅうぎゅうに絡み付いてきて、俺はもう……」 「ギャーー!!!!すとおおおおおっぷ!!!!」 ツナは慌てて、獄寺の口を押さえた。 「な、何言い出すんだよ!?一体何が言いたいの!?獄寺くん!!」 「10代目は素敵です!」 「あ、ありが…とう?」 「い、いえ、そうじゃなくて。いえ、10代目が素敵なのは揺るがないんですがね? 10代目に対して、その…不甲斐なくて、すいません…」 そう言って、ため息をつくと獄寺は項垂れた。 どうやら、先程のセックスが、彼にとって満足いく出来では無かったという事は、ツナにも分かった。 「あの獄寺君、俺別に、今の…悪くなかったと思うんだけど…」 「えっ」 「そ、それに、失敗したんだったら、俺が悪かったのかも…」 「ち、違います!そうじゃなくて!」 「あっ…!」 獄寺が動いたので、まだツナの中に入ったままだったものが、側面を抉った。 「す、すいません」 獄寺がズルリと引き抜くと、そこから白い液体が零れ出す。それには赤いものが混じっていた。 「あ……」 ツナがまだ誰とも関係を持っていない事を信じてはいたが、目の前に出された証は、獄寺の胸を突いた。 愛しい人は、確かに、全てを自分に捧げてくれたのだ。 「10代目…」 獄寺はツナをそっと抱きしめた。 「すいません…。痛かったですよね…」 「そ、そんな事…」 ツナは獄寺の腕の中で首を振った。 「大丈夫だよ、初めてって、痛いものなんでしょ?それより、獄寺君と…こう出来て、俺、嬉しいよ…」 「10代目…」 獄寺はツナを抱く腕の力を強めた。 「俺も、嬉しいです。愛してます、10代目」 「うん…」 どちらからともなく顔を近づけて、キスを交わした。 「実は、そのー……俺も、初心者で…本当は、もっと上手いことやりたかったんですけど…」 「獄寺くん…」 「大事に、しますから、許してください」 「そんな……いいのに…。…ていうか、ちょっとホッとした」 「?それはどういう?」 「だって獄寺くん、モテるからさー、ひょっとして誰かと、もうしてるかなーって、ちょっとだけ思ってた…」 「俺は10代目に会った時から、10代目一筋ですよ!」 「……うん。嬉しいな!えへへ」 「10代目…」 「獄寺くん…」 「貴方が、俺の腕の中で乱れて、イクところを、いっぱい見たいです…」 「獄寺くん、あのさ…」 「はい」 「“イク”って何?」 |