della Tempesta




小さな水音をたて、ゆっくりと唇が離れると、銀糸が引く。
とろんとした瞳で、ツナは、ぼーっとそれを見つめた。

やわやわとツナの胸を揉んでいた獄寺の手が、下に降り、下着に指をかけて引っ張る。
ツナが少し腰を浮かせてやると、するりと抜けて、ツナが身にまとう物は何も無くなった。

昼の光の中ではないが、焚き火の明かりは充分に、ツナの姿を、獄寺に晒していた。
「綺麗です、10代目」
「な、何言ってんの…!」
ツナの両足に獄寺の手がかかり、大きく割り広げられる。
「あ…」
「10代目…」
とっさに脚を閉じようとするが、脚の間に獄寺の体が入り込んでいて出来なかった。
獄寺の視線を感じて、ツナは思わず両腕で顔を隠した。
「あ、あんまり、ジロジロ見ないで…」
「10代目を、全部見たいです」
「やだ…恥かしい…」
「10代目…」
「やぁっ…!」
じわりと僅かに濡れた裂け目を獄寺の指がなぞった。
何度も指を動かせば、雫はこぼれ出して、獄寺の指を濡らす。
「あっ…!あ…ああっ…や…」
「10代目…」
切なげな声を漏らして、悶えるツナの媚態に、獄寺の息も上がっていく。
細い割れ目を指で開くと、中心に、ゆっくりと指を差し込む。
「んっ!」
苦しげなツナの声に、獄寺は慌てて指を抜いた。
「すいません、痛かったですか!?」
「んーん」
ツナは首を振った。
「だ、大丈夫」
「すいません…」
「謝らないでいいからっ!」
ツナは深く息をすると、小さな声で言った。
「やめないで…」
「10代目……」
ツナの言葉に獄寺は一瞬目を丸くして、次にちょっと泣きそうな顔をし、
すぐに微笑んで、ツナを抱きしめた。

「やめませんよ、貴方を俺のものにするんですから」
ツナの耳元で囁いて、耳たぶを軽くかじる。
「あ」
「好きです、好きです……俺の…10代目…」
「あ…ふっ…ああ……」
獄寺の舌が、ねっとりと、耳の淵から中まで、舐めまわす。
手は太腿を撫でながら、内側に滑って、ツナの中心に触れた。

全体を柔らかく撫でて、そっと秘裂に指を差し込むと、くちゅりと音がする。
「ふ…くぅ…ぁ…ふぅん…ふ……あ…」
入り口付近をくすぐられると、甘い疼きに、ツナは子犬のような声が出した。
ゆっくりとした指の動きが、少しずつ速くなっていって、花芽に触れる。
「ひゃあんっ!」
一瞬、電流が流れたような刺激に、ツナの体がはねた。

「ここ、気持ちいいですか?」
「あああっん!!」
確認するように獄寺の指が、そこを撫でると、ツナはビクビクと震えて身をよじらせた。
「そこ…ダメっ…!だめえ……」
「10代目…」
「あ!いやっ!」

獄寺はツナの脚の間に顔を埋めると、ひくつく花弁に唇を寄せ、ねぶった。
「ああ…あっ!あっ!」
「もっと気持ちよくなってください…」
ツナの体の全てに、触れようとするように、丹念に舌が這わされていく。
「や…いや…そんなとこ…あっ!ああ……んんっ…!」
執拗な程に舐められて、粘液が更に溢れ出し、卑猥な音をたてて啜い上げられる。
「あ……ああああ!……あっ!ああっ!」
「ここも…全部、俺の…」
入り口付近を舌先を尖らせて突き、すっかり膨らんだ花芯を舐めあげた。
「ああああーっ!」
甲高い悲鳴を上げて、ツナはのけぞった。

「10代目…!」
獄寺はズボンの前を寛げて、痛いくらい張りつめたものを取り出すと、濡れた入り口にあてがった。
性急に押し入りたいのを堪えて、ゆっくりと擦りつけて、粘液をまとわせる。
「は…10代、目」
「あ…あ…獄寺くん…」
力の入らない体で、首だけ動かしてツナは獄寺を見上げた。
普段よりギラギラした目の色に、蕩けた体にまた、ぞわりとした疼きが走った。
「獄寺く……」
「入れますよ…10代目…」
「うん、うん…!」
ツナは、こくこくと頷いた。
ぐっと熱いものが押し当てられて、息をつめる。
ツナがゆっくりと息を吐くと、少しづつ獄寺は入っていった。
慎重にツナの狭い中に、自身を埋めていく。

「んっ……………」

「く……………」

「あ……も、はいった…?」

「もうちょっと……です…」

「ん…あああ…」

「はあ、10、代目…くっ……!」

「ひあっ!」

「はあ、はあ…………全部、入りました、よ…」

「ん…んっ……」

「苦しくないですか?」
自分の方が苦しそうな荒い息で、獄寺が尋ねる。

「んん………あ、ああ…ごくでらくんが……いっぱい……」

「10代目…?」
うわ言のように呟くツナに、思わず獄寺は聞き返した。

「おれの中、獄寺くん、で、いっぱいで…くるしいよ…嬉しい…」

「10代目…」

「もう…ずっと…」
はあはあと苦しげな息を吐きながら、ツナは続けた。

「俺は、君でいっぱいになって、苦しい……」

「10代目…」


破瓜の痛みがズキズキする。慣れない中は異物感で苦しい。背中も実は結構痛い。
でもそれが何だ。
獄寺君のせいで痛い目にあうのなんて、慣れっこなんだ、君に出会ってから、ずっと。
迷惑をかけられて、世話をやかれて、ずっと、傍にいてくれて――

もうとっくに、俺の中は君でいっぱいなのに、君は最後のピースをずっと隠したまま。

だから、俺は、ずっと、ずっと…


「好き…」
「じゅ……!」
「もっと、きみで、いっぱいになりたい…」

ツナは両手を伸ばして、獄寺にしがみついた。


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