尿を我慢している時の仕草にも似ていたが、快楽に心を溶かされつつある菜々の表情が、 そうではないと物語っていた。 「そっか。じゃあこっちもサービスしてあげないと」 智恵は羽交い締めにしていた腕を菜々の胴に回し、脇腹に指をくいこませる。 「きゃふっ!いゃ…やっ!ぁふ、ぁああっ!」 電気あんまに加えて与えられた刺激に、菜々の口からは悲痛な叫びが迸る。 脇腹や胸のあたりを揉みこまれるくすぐったさを伴った感覚は、意識の飛びそうな快感をさらに増幅させる。 また、責め手の二人や千尋も自分たちの行為に興奮し、息を荒くしていた。 「先輩、気持ちよくってしょうがないって感じですね」 「そ…っんな…」 「いいんですよ。そのまま素直にイっちゃって下さい」 祐香は菜々の秘部に踵をあてがい、一気に踏み込んだ。 圧倒的な振動が菜々の体を襲う。 「ひぃっ!ダメ…ゃ……い…っちゃ…!」 座った姿勢のまま、菜々の体がぐっとのけぞる。 (ダメ…なのに……気持ち、いいっ!) 理性はがらがらと崩壊し、彼女は無意識のうちに股間を祐香の足に擦りつけていた。 頭の中が真っ白になり、全身が快感で溢れる程に満たされる。 「は…ぁ…ぁ……っ!んぁああっ!!」 振動の中、菜々は矯声をあげて絶頂を迎えた。 持ち上がっていたがくっと腰が落ち、意識も遠のいていく。 やってしまった…という諦観と、何かをやり遂げたという達成感が合わさったような。 最後に彼女の瞳に映った後輩達は、そんな表情をしていた。 _________ 結論から言えば、この事件は後日にさほど影響をもたらさなかった。 翌日の朝などは目があって気まずい雰囲気になったりもしたのだが、それもすぐに解消され。 二日後には平穏が戻り、それから元の、いかにもな仲良しの関係が続いた。 ――修学旅行から帰ってきた三年生が、カメラに入れたままだったテープを再生するまでは。 その日の放課後には三姉妹が罰を受ける事になったのだが、それはまた別の話。 どのような「罰」であったか……それは語るまでもない。 おしまい。