「ふ…ぁんっ……ぅ…」 「して欲しいって言えば、すぐにやってあげるからね…」 加奈の囁きが、早苗の心を甘く溶かしていく。 (こんなのじゃ、全然足りないよぉ…) 既に一度オちかけていた理性は、程なくして陥落した。 「―と……くして…」 「聞こえないよ。大きい声で、はっきり言って」 「…っと…もっと、強くして!お願いっ…!」 早苗が大声で懇願すると、加奈は口元に笑みを浮かべた。 「よくできました〜。それじゃ…ご褒美ね」 加奈の足の動きが、一気に激しいものになる。 「んぁっ!はっ…ひあぁぁ!」 早苗は振動に身をまかせ、完全に意識を委ねた。 圧倒的な性感が、焦らされて膨れ上がった欲求を満たしていく。 そして体に納まりきらない激情は爆発し、頭の隅々までを真っ白に染める。 「ぅ…あっ…!もぉ…イき……っあああぁぁあっ!!」 そして…早苗はついに、振動の中で絶頂に達した。 許容量をオーバーした快感に意識を失ったのちも、その体はしばらくガクガクと震え続けていた。 ―――― 「本っ当、ゴメン!謝るから!」 「……」 十分後、加奈はペコペコと平謝りしていた。 あくまで遊びは遊び。終わった後にいつまでも引きずったりはしない。 ―だが、今回はさすがにやり過ぎた。 「加奈ちゃん」 「…何っ!?」 5分程返事をしなかった早苗から逆に呼びかけられ、加奈はびくっと飛びあがった。 「こっち来て」 「何もしない?」 「しないしない」 「ホント?」 「早く」 仕方なく、加奈はおずおずと早苗に近づく。 「早苗ちゃん、来たけど…きゃっ!」 ぐったりとしていた早苗は跳ね起き、加奈の足を掴んで引き倒した。 そして自分の踵を、加奈の両足の付け根に押し付ける。 当然、この姿勢から繰り出される技など一つしかない。 「済んじゃったことはしょうがないから、許してあげる。これで仲直りね」 「え…やだっ……っああぁぁっ!さな……あっ!強、過ぎぃぃぃ!!」 最初から激しい早苗の電気あんまに、加奈は仰け反って悶える。 「私がされたのより、もっっと凄く気持ちよくしてあげるよ」 それから日が暮れるまでの長い間。誰も来ない体育館には、加奈の悲鳴と喘ぎ声とが響きつづけた。
おしまい。