斎藤一は神谷が沖田に女にされるところを見ていた(>>参照) 
それから土方に犯られるところも見ていた(>>参照)  
神谷が行くところ斎藤の影あり!!  
神谷が女だと分かった時の斎藤の狼狽ぶりといったら、  
その日は朝までふんどし一丁で冷たい水をかぶってもかぶってもまだ足りなくて  
ついには風邪をひいて寝込んでしまったほどだった。  
熱く熱く火照る頭と身体にボ〜ッとなりながら、  
斎藤は一つのある行動を固く決意していた。  
神谷清三郎をなにがなんでも、絶対に、俺のものにしてやる!!  
 
神谷を自分のものにする!と決意したところで斎藤はなかなか神谷と  
二人きりになれるチャンスがなかった。  
前にも増して神谷の周りには沖田がウロチョロしていらないちょっかいを  
だしているし、土方はぎろりと睨みながらも何でもないような用事を言い付けている。  
まったくあの二人、それぞれが神谷を自分の物だと思っているんだな!!  
俺も絶対そのお仲間に入ってやる!!  
斎藤一、心の叫びであった。  
 
やがてある日そのチャンスが訪れた。  
最近、米蔵から米が大量に盗まれるという事件が発生し、  
みんなで当番を決めてかわるがわる見張りをすることになったのだ。  
今夜ついにその当番が神谷に回って来た。  
時間を見計らって米蔵へと行き、おそるおそる覗き穴(←なんで?)から  
中を覗いてみると、そこにはもうすでに先客がいた。  
沖田だった。  
やっぱり沖田さん!!なんて抜け目のないやつなんだ!!オマエモナ  
 
沖田は神谷を後ろから抱きかかえて座り、彼女の首筋に口づけしていた。  
「ん・・・沖田先生、くすぐったい・・・」  
「動いちゃだめですよ」  
そう言いながら唇を神谷の白い首筋に押し付け、舌でツツツ・・・と舐めあげている。  
「あぁん・・・んん・・・あああ!!」  
神谷の声がひときわ大きくなったのは、沖田の右手が彼女の着物の中に入ったからだ。  
 
「ちゃんと言われた通り、何も着けずにきましたね」  
「だ、だって先生が・・・そうして来なさいって言ったんじゃないですか・・・」  
「おやおや、人のせいにするんですか?あなたが期待していたからでしょ、こうされるのを・・」  
「あぁっっん・・・」  
着物の前がはだけ、神谷の透き通るように白く、そしてまだ小さい可愛らしい胸が露わになった。  
沖田はその、もう固くツンととがったピンクの突起物を指でつまんだり、  
ひねったりして弄んでいる。  
左手は、袴の上から太股を優しくさすって・・・・・。  
 
「やああん、ああん、はあはあ・・・・」  
神谷は甘い吐息まじりの声をだしながら、せつないような表情で首を傾ける。  
無意識に沖田の唇を探しているのだ。  
ネットリとした赤い舌が、さくらんぼのような唇から見えかくれする。  
沖田はそれを知っていてすぐには口づけをしてやらない。  
彼女の首筋を、頬を、まぶたを、まつげを・・・丹念に舐めまわしている。  
「せ、先生・・・先生・・・んん・・・あぁ・・・」  
「可愛い・・・神谷さん・・・」  
そういうと沖田の唇はゆっくりと神谷の唇をふさいだ。  
 
唾液の絡みあう音だけが響いている。  
「ああん・・・あん・・」  
「はあはあ・・神谷さん、舌を吸って・・・もっと私の舌を吸って下さい・・・」  
「先生・・・ああっっ」  
完全に神谷の着物の前ははだけ、肩も腕も丸出しになっている。  
沖田は神谷の唇をむさぼりながら彼女の胸を揉みしだいている。  
お互いの唇、舌を吸いあい、絡めあって・・・  
くちゅくちゅ・・・ぴちゃ・・・ぬちゅぬちゅ・・・  
ああっ・・・はあはあ・・・  
聞こえてくるのは恐ろしく淫靡な音の響きと、二人の喘ぎ声、もらす吐息。  
「神谷さん、こっちの方はどうなっているんでしょうねぇ・・・」  
おもむろに沖田は神谷の袴の裾をめくり上げ太股をじかに触わった。  
神谷の、あああ!!という声でおもわず我にかえった斎藤。  
二人の情事を酔いしれて見ている場合ではなかった。  
袴の上から自分のアソコをさすっていた左手の拳を固く握りしめ、  
斎藤は勢い良く立ち上がった。  
 
ドンドン!!  
斎藤はわざと強く戸を叩いた。  
中では沖田と神谷がギョッ!としていることだろう。  
斎藤は二人が身仕度を整える時間を充分に計算しつつ  
もう一度ドンドンと戸を叩いて、それからゆっくりと声をかけた。  
「沖田さん、ここにいるのだろう?土方さんがお呼びだ。沖田さん?」  
「はい、はい」  
中から沖田の普段通りのひょうひょうとした返事が聞こえてきた。  
別段あせっている様子でもない。  
「開けてもいいか?」  
「どうぞ」  
戸を開けると、そこにはいつものニコニコ笑顔の沖田が立っていて、  
その後ろに隠れるように、真っ赤な顔をした神谷が襟元をギュッと  
両手で押えつつ、俯き加減で立っていた。  
「土方さんが私を呼んでいるのですか?」  
沖田の問いに斎藤は静かにうなづいた。  
「わかりました」  
ニッコリそう言った後、沖田は何かをコソコソと神谷に耳打ちした。  
 
それから横を通り抜けようとする沖田に斎藤は酒屋の名前をボソッとつぶやき  
そこで待っているそうだと言った。  
わざわざ飲み屋に呼び出すなんて何事だろう・・・  
そんな顔つきをして沖田は、さっきまでとはうって変わった引き締まった表情で  
かけ出して行ってしまった。  
もちろん、土方が待っているなどとは口からのでまかせ。  
斎藤が神谷と二人きりになるために一計を案じたのだ。  
そして、目論見通り、今こうして神谷と二人きりになった。  
俺は・・・この時を・・・ハートをずっっきゅうんと射抜かれたあの日から、  
ずっとずっと心待ちにしていたのだ!!  
 
沖田の姿が見えなくなるのを見届けてから斎藤は中へ入り戸を閉めた。  
少しとまどったような神谷の表情。  
「斎藤先生・・・」  
「どうだ、様子は」  
「はい、特に何も変わりはないようです」  
「そうか・・・」  
少しの沈黙の後、斎藤はいつも通り淡々と聞いた。  
「沖田さんはここで何をしていたんだ?」  
神谷の頬は桃色に染まっている。  
それは今しがたまで沖田にされていたことが何であるかを  
物語っているかのように思えた。  
その頬がますます桃色に染まり、目は泳ぎ、あせって口ごもっている。  
「え、ええと・・そっ、それはあの・・・」  
「ああ。聞き方が違うな。神谷はここで沖田さんに一体何をされていたんだ?」  
[!?」  
その瞬間神谷はギョッとして斎藤を凝視した。  
 
「さ、さいと、先生・・・?]  
うろたえる神谷を全く無視して、さらに斎藤は唐突に言いはなった。  
「神谷。あんた女だろ」  
「!!!」  
さっきまでの桃色の頬はどこへやら、今は真っ青になって  
心なしか震えているようにみえる。  
「なっ、何をおっしゃってるんですかっ!・わっ、私はっ・・・」  
「いいんだ。もう知っている。大丈夫だ、誰にも言わん。心配無用だ」  
「さ、斎藤先生・・・」  
斎藤のおうとつのないその言い方に、神谷は彼の真意を計りかねているようだった。  
「女と隠すのにさぞかし苦労したことだろう。大変だったな」  
「・・・・・」  
「本当の名は何というのだ?」  
そう聞かれて神谷はゴクリと生唾を飲み込んだ。  
それから意を決したように一瞬斎藤を真っ直ぐに見つめ、  
ふいにうつむいて、まるで蚊のなくような声で答えた。  
「・・・セイ・・・セイと申します・・・」  
「セイ・・・」  
斎藤は静かに、かみしめるように、名を繰り返した。  
 
その途端、神谷はハッとして斎藤の顔を見上げた。  
その瞳から、懐かしさとせつなさがないまぜになったような感情を  
斎藤は見てとった。  
「もう一度・・・もう一度セイと呼んでくれませんか・・・・」  
すがるようにそう言われて、斎藤はもう一度、今度は優しい口調で名を呼んだ。  
「セイ」  
「・・・・・兄上・・・」  
みるみるうちに神谷の瞳から涙が盛り上がってくる。  
声も上げずにうつむいて泣く神谷を見て、斎藤は初めて”愛しい”という感情を知った。  
 
「おいで」  
おもわず神谷に向かって手を差し出した。  
彼女はなんの躊躇もなく斎藤の手を取り、あふれる涙を拭おうともせず  
黙って斎藤に抱き寄せられた。  
優しく抱きしめると、その小さな身体に一瞬緊張が走ったが、それはすぐに失われ、  
やがてゆっくり斎藤の胸に顔をうずめたのだった。  
「セイ」  
耳元で囁くと神谷は嬉しそうに泣き笑いをしながら斎藤を見上げた。  
「まるで兄上と一緒にいるようです」  
「そうか?」  
「はい」  
「しかし神谷。俺はもう、あんたの兄上の役に徹するつもりはないよ」  
 
忍つもりでいたこの想い。  
だが。  
神谷が女と分かった瞬間、俺の中で何かが弾けとんだ。  
もう、ひた隠しにすることは出来ない。  
「神谷」  
「はい」  
「あんたは沖田さんのことを好いているな」  
いきなりそう聞かれて神谷は面食らったようにポカンとし、  
次の瞬間にははにかんで、けれどもはっきりとうなづいた。  
「はい」  
「そうか」  
 
言って・・・どうなるというのだろう。  
そんな想いが斎藤の胸を揺さ振った。  
だが考えるより先に唇が動いていた。  
「それでも俺はあんたが好きだ。もうずっと前から」  
「え・・・?」  
神谷は目を大きく見開き斎藤を見つめた。  
やがて涙で濡れた頬に、また新しい涙の滴がスーッとすべり落ちた。  
「・・・・なぜ泣く」  
「・・・・わかりません」  
「泣かなくてもいい。この想いを受け入れてもらおうと思って言ったわけではない。だが・・・」  
神谷を抱きしめる腕に力が入った。  
「おまえを抱きたい」  
「・・・・・・」  
「俺のものにしたい」  
神谷は無言のままだった。  
「ダメだろうか」  
「斎藤先・・・・」  
神谷が何を言おうとしたのか。  
結局聞かないままになってしまった。  
斎藤は神谷のアゴに手をかけて唇を奪っていた。  
 
「んっ・・・」  
「抵抗するならしなさい。やめる気はないがな」  
いったん唇を離してそうつぶやき、斎藤は神谷の唇を舌でゆっくりとなぞった。  
言われた通り神谷は小さな抵抗を試みる。  
斎藤の胸を両手で押しのけようとするが、斎藤は強く抱きしめてそれを許さない。  
と同時に強引に唇を重ねあわせた。  
「んっはあ・・・」  
軽く唇を開けた隙に斎藤の舌が神谷の歯を割り入ってゆるゆると入り込む。  
神谷の舌に舌を絡めた。  
ねっとりと、執拗に舌を攻め続けていると、だんだん神谷の息が弾んでくる。  
やがて斎藤の舌に応えるように、おそるおそる・・・といった感じで  
神谷の方からも舌を絡めてきた。  
斎藤はその反応があってすぐ、神谷が着ているものをゆっくりと脱がせ始めた。  
夢中で舌を絡め、そして吸いあう。  
消えかかっていた沖田との官能の炎が、斎藤の手によりまた燃え始めてきたのだろう。  
 
赤ん坊が乳を吸うように斎藤の舌を吸う神谷に、それは誰から教わったのだと、  
黒い嫉妬の渦にかられて責め立てたくなってくる。  
しかし、ピチャピチャ・・・と音を立てて無心に舌を吸い続けられていると  
確実に斎藤の興奮は強さを増し、身体の中心が熱くなってくるのだった。  
ほとんど裸体に近くなった神谷を、床板に二人の着物を敷き詰めて横たえさせた。  
華奢で白い神谷の身体に斎藤は目を細める。  
耳を舌でなぞり耳たぶをしゃぶった。  
「ひゃあああっ・・・」  
神谷は首をすくめた。  
桜色のまぶたが小刻みに痙攣している。  
唇が軽く開かれ、とめどなく甘い吐息がこぼれ落ちた。  
こうなった時の女の身体というものは、どこを指でなぞっても、どこを唇で味わっても、  
こちらの思い通りの弾くような強い反応が返って来るということを、斎藤は経験上知っていた。  
事実、斎藤が軽く首すじに唇を這わせただけで、神谷はビクッと身体を震わせ、  
「んあぁぁ・・・・」  
と深く息を吐いた。  
 
これほどまでに感じやすいとは・・・。  
胸の高まりを覚えつつもなぜかせつない気分になる。  
だんだん女の身体にされていっているのか、神谷。  
俺だけにその声、表情、乱れる息、揺れる肢体を見せてほしいものだがな・・・。  
両手でゆっくりと、まるで円を描くように乳房を揉む。  
小降りだが形の良い胸だ。  
「ああっ・・・」  
乳房をこねくり回し、その柔らかい感触を楽しんだ後いきなり、  
もう固く隆起している桜色のものをつまんだ。  
「ああっ、ああっ」  
「気持ちいいか」  
斎藤の声がかすれた。  
「っんあ・・・ああっ・・せんせぇ・・・」  
乳房を舐めまわしながら執拗に両方の乳首をこねる。  
やがて斎藤の唇が乳首を捉え激しくいたぶった時、神谷の声は一段と高くなった。  
その間、手は腰や尻や太股を耐えず撫で回していた。  
斎藤の太股の間に割り入ろうととした時、彼女はビクンと身体を震わせその部分を硬くした。  
斎藤は強引に手を滑り込ませるのをやめ、太股をさすり続けた。  
乳房も乳首も斎藤の唾液でビッショリとなり、しつこく攻め続けられる胸への刺激に、  
神谷の太股からはどんどん力が失われていく。  
 
ゆっくりと手を太股の間に入れた。  
湿った温もりを感じる。  
すかさず指を割れ目に滑り込ませた。  
すごく、濡れている。  
それは斎藤も驚くほどだった。  
ぬるぬると蜜が溢れ出ているその割れ目を上下にこすると、  
神谷のとぎれとぎれのあえぎ声が激しくなる。  
やがて斎藤が神谷の小さくそそり立った突起物を指でクリクリと撫で回すと  
そのあえぎ声は一本の線につながった。  
「あーーーーッ、あーーーーッ・・・」  
斎藤自身、もう限界が近づいてきていた。  
胸から下腹部、腰と、徐々に斎藤の舌は下がっていく。  
身体中を舐め回されながら、コリコリした部分を刺激され続け、  
神谷のそこはもうグッショリと濡れそぼっていた。  
やがて斎藤は薄く生えている神谷の茂みに鼻を押し付けた。  
「ああッ!・・・んッ・・あぁぁッ」  
匂いを嗅ぐ。  
それは湿った草を思わせる匂いだった。  
毛に舌を絡ませる。  
まるで親猫が子猫を舐めるみたいにベロベロと茂みを舐め回した。  
「くうぅ・・・ふっ・・・や・・・め・・・てっ・・」  
「やめていいのか」  
「ああん・・やあぁぁ・・・」  
「やめろとは言っていないようだぞ、神谷のここは」  
斎藤は神谷の両足を大きく広げた。  
 
グッショリと濡れているそこはキラキラと光り、膣が口を開けて斎藤の唇を待ち受けているようだった。  
花びらは赤くヌメヌメと輝き、小さく感じやすい突起は堂々とそそり立っている。  
「どうしてほしい?」  
斎藤の問いかけに神谷の息使いは一層激しさを増した。  
「はっはっはあはあはあ・・・」  
「おまえの口から聞きたい。どうしてほしいんだ?」  
斎藤も息を荒げながら、執拗に神谷から言葉を引き出そうとする。  
「・・・て・・」  
「ん?」  
「舐めてっ」  
興奮が頂点を極めた。  
斎藤は狂ったように神谷のそこをめちゃくちゃに舐め始めた。  
小さな突起を舐め続け、しゃぶり、吸う。  
神谷は獣のような声であえぎ続けた。  
突起を激しくしたでこすり上げながら、片方の手の指は膣の中へ深く激しく出し入れし  
かきまぜ、もう片方の手で乳首をいたぶる。  
「ああっああっああっ〜〜っっ!」  
神谷は上体をのけぞらせ、あえぎ声は泣き声に似た響きを帯びた。  
やがて斎藤はまるで力の入っていない神谷の上半身を抱き起こし、自分と向かいあわせた。  
神谷・・・と呼んでも彼女の目の焦点はあっていない。  
斎藤は神谷の手を自分の熱くそそり立っている肉棒へといざなった。  
 
「神谷。おまえが自分でいれるんだ」  
「さいと・・・せんせ・・・」  
「またがりなさい」  
上体をやや後ろに倒している斎藤の膝の上に、神谷はよろけながらのぼり、  
左右の膝を折り曲げてまたがった。  
赤黒く脈打って堂々と奮い立つ斎藤のモノに手を添える必要などなかった。  
神谷のそこに指を入れグチュグチュとかき回すと、ああんと悩ましい声をあげ、  
静かに腰を落として、蜜が溢れているその部分に斎藤のモノをあてがった。  
ゆっくりと尻と腰を沈めていく。  
斎藤のモノを飲み込んだ神谷の奥底は温かく、内部がネットリと絡みついてくるようだった。  
「んふぅぅ・・・」  
「自分で動くんだっ・・・」  
言われるまま神谷はゆっくりと上下する律動を始めた。  
初めはゆっくりだったが、次第に激しくなってくる。  
「ああ〜っ、ああっ、ああっ、あああっ!!!」  
神谷の悶えは凄まじく、何度となく声が出せずに呼吸困難のようになり  
やっと吐き出したあえぎ声はほとんど絶叫に近いものがあった。  
自分の上で激しく動く神谷を支えながら、斎藤は懸命に腰を振り、乳首をかみ、  
小さな真珠をこねくりまわす。  
「んんっ、くぅぅっっ」  
限界がきた。  
その瞬間、二人は同時に絶頂の声を絞り出した・・・・。  
 
 
やっとで落ち着きを見せ始めた神谷は、しかしまだ立ち上がる気力もなく、  
うつぶせに身体を横たえていた。  
その神谷の背中を何度も優しく斎藤は撫でていた。  
「少し、無理をさせたかな。すまなかった。」  
そんな斎藤らしい律義な言葉に神谷はクスッと笑って、  
顔だけを斎藤へと向け彼をジッと見つめた。  
「・・・先生」  
「・・・なんだ?」  
「また、してくださいね」  
「へ?」  
目を丸くして神谷を見詰め返した斎藤の顔がみるみるうちに赤らんでくる。  
耳まで真っ赤でまるでタコのようだ。  
「えっ!?なんで?どうしてこんなことで赤くなるんですかっ?  
だってあんなことやこんなことは平然とした顔でやってたくせにっ」  
神谷の無邪気な声が蔵中にこだました。  
やる時はやる斎藤一。  
しかし案外純情なのであった。  
 
「ときに神谷。ここを出る時、沖田さんが何か耳打ちをしていたようだったが。  
あれは何と言っていたのだ?」  
「ああ、あれですか」  
神谷は思い出してクスクス笑った。  
「斎藤さんには気をつけて下さいねって」  
「・・・・・なるほど」  
斎藤は神妙にうなづいた。  
俺が神谷にひとかたならぬ想いをよせているということを、  
さすが沖田さん、見抜いていたようだな。  
ん、待て、そういえば・・・・。  
こんな機会を絶対に逃がすはずのない輩がもう一人いるはずなんだが・・・・。  
斎藤の瞳がキラ〜ンと光って、先刻自分が覗いていた穴を凝視した。  
外で男が、  
「ちっ、斎藤の奴、さすが鋭い勘してやがるぜ」  
と、不敵に笑った。←誰でしょう?w  
 
終わり  
 
 

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