龍神に呼ばれ京に来てもう何日が過ぎただろう。
四神を取り戻し、龍神の神子として私なりに頑張ってきた。
そして明日、百鬼夜行を祓えば京は救われる。
(本当はすごく怖い。明日、私は百鬼夜行を祓えるんだろうか…?)
一人でそんなことを考えていた時だった。
「神子様、もうお休みになってしまわれましたか?」
紫姫が私の部屋にやってきた。
「ううん、起きてるよ。どうしたの?」
「少しお話がありますの」
「うん、何?」
「はい、実は…」
過去の文献を調べていた紫姫の話では、
「神子と同じ属性の八葉が交わると、二人はより力を発揮できる」という。
「私には交わるということの意味が分かりませんが、
以前神子様が怨霊を封印出来るようになった時のように、
自然と時が来れば分かると思いますの。
兄様がいらしたなら、すぐに分かったのかもしれませんけど…」
少し困った顔で俯くが、間髪入れず続ける。
「でも時間がありません。
ですから今から神子様と同じ木属性の八葉、
頼忠殿か勝真殿をお呼びになると良いと思います。
どなたをお呼びになります?」
紫姫は返事を待っている。
「うーん、どうしよう」
天の青龍の頼忠さんを呼ぼう
地の青龍の勝真さんを呼ぼう
二人とも呼ぼう