***6:オルガ帰還・・・の直前***
 

589 名前: シャニ ◆fp5l7xCBjQ [sage] 投稿日: 03/07/16 14:54 ID:???
アズラエルによると今日オルガが帰ってくるらしい。
だが、俺にはあんな奴のことなど関係無い。
いつも通り朝食を食うことにした。
食堂に入ると何やらいつもと様子が違う。
艦長とクロトが部屋の飾りつけをしていたのだ。
おいおい、俺達は軍人だっつーの。何でオルガ一人のためにこんなことを・・・。
「やあ、君も早く飾りつけを手伝ってくれたまえ。」
そこへアズラエルが現れ、そう言ってきた。
「何で俺達がオルガのためにこんなことを?」
「いやぁ、せっかくの休日なんだし、いいじゃありませんか。
どうせ君達、暇なんでしょ?」
ちっ、しょうがないので朝飯の前に俺は部屋の飾りつけを済ますことにした。



                     続け

594 名前: シャニ ◆fp5l7xCBjQ [sage] 投稿日: 03/07/16 15:16 ID:???
はあ、面倒臭いなぁ・・・。
そう思いつつ俺は食堂の飾りつけをしていた。
全く、ガキじゃあるまいし、なんで今更こんなことを・・・。
だが、俺より先に艦長とクロトが来てたこともあってか、飾りつけは思ったより簡単に終わった。
いつものように俺は仮面ライダーふりかけでご飯を食った。
ここ数日の間にこの艦内では仮面ライダーふりかけが流行っていた。
朝食を食った後、俺は艦長にオルガが何時頃帰ってくるのかを聞きにいった。
予定では昼には帰るそうだ。俺は昼の歓迎パーティーまで部屋で音楽を聴くことにした。
ん? もう12時か。俺は食堂に向かった。
オルガはまだ着いていない。それから30分くらい待っていたが、オルガはまだ帰って来ない。
「おかしいですねぇ、道にでも迷ったんでしょうか?」
アズラエルが言った。アイツめこんなときに遅れるなんてどういう神経してやがる。
時が経つにつれ、オルガへの嫌悪感は更に強まっていった。


                          続く


596 名前: 連合軍兵士1/3 [sage] 投稿日: 03/07/16 15:35 ID:???
今日、艦内で噂になっている3人の少年を初めて見た。

年齢は15、6才くらいだろうか…着くずした軍服にボロボロのズボン。
彼等には制服が支給されていないのか?と聞いたところ、若い部下が
あれはそういうファッションなんですヨと教えてくれた。そうなのか。
最近の流行にはまったく付いていけない。彼等が艦に来てからというもの、
毎日が祭りのようで次は何をやらかしてくれるのだろうかと正直楽しみに
している私は不謹慎な奴なのかもしれぬ。艦の修理もラクではないのだが。

ふと、デッキを見ると金髪の少年がチェアーに寝転び読書にいそしんでいた。
何を読んでいるのかね?と聞くと彼は『伊豆の踊子』だと答えた。川端康
成が好きなのかと聞くと彼は日本へ旅行したこと、美しい少女と夏祭りで
出会ったことなどを楽しそうに語ってくれた。私は読書を中断させてすま
なかったと詫びると彼は今は薬が効いているから気分がいい。気にするな
と言いつつ再び本の世界へ戻っていった。

597 名前: 連合軍兵士2/3 [sage] 投稿日: 03/07/16 15:36 ID:???
艦内へ戻ると今度は通路でヘッドフォンをした緑色の髪の少年と出会った。
音もれを注意してやろうかと迷ったが、彼は私の部下ではない。しかし思
いきって声をかけると、彼は ハン、昨日TSUTAYAで買ったばかりのラ
クス・クラインの「静かな夜に」を聞いているんだ。と答えた。私は流行曲
にはうといので、ただ、そうか。としか返せなかった。彼はそんな私を見
越したようにtp://ex3.2ch.net/test/read.cgi/shar/1057901842/l50
でも読んで勉強しなよと教えてくれた。その他にも彼はTSUTAYAで美し
い少女に出会ったことを楽しそうに語ってくれた。
私は音楽鑑賞を中断させてすまなかったと詫びると彼は今は薬が効いてい
るから気分がいい。気にするなと言いつつ再び音の世界へ戻っていった。

598 名前: 連合軍兵士3/3 [sage] 投稿日: 03/07/16 15:36 ID:???
連合軍兵士3/3

居住区域ではまた修理の音がしている。このところ毎日だ。
一体、誰が騒音の原因を作っているのだろうかと見に行くと、先程のヘッ
ドホン少年と一緒にオレンジ色の髪の少年が部屋のリフォームにいそしん
でいた。私は彼等に一体何をやっているのかね?と訊ねると、彼はもうす
ぐ仲間が帰ってくるので部屋の飾りつけをしているんだと答えた。私が好
奇心にかられてつい部屋の中に足を踏み入れると、彼は大きな声で
あっ!そこ!「マイクロ・サイクロプス」の隠しスイッチだから踏んじゃダメ!
と叫んだ。私は慌てて足をずらすと、そろーりそろりと壁際伝いに部屋の
中を歩いた。「お帰りなさい!オルガ!!」の横断幕に紙テープで作った
輪っか。ティッシュで作った花などを見ていると学生時代を思い出し、
私は複雑な気持ちに覆われた。作業を中断させてすまなかったと私は詫び
ると彼は今は薬が効いているから気分がいい。気にするなと言いつつ再び
作業に戻っていった。


599 名前: オルガ ◆TfPXe8kems [sage] 投稿日: 03/07/16 15:42 ID:???
俺は飛行機の中にいる。日本を飛び立ってからしばらく経った。かなり俺はイライラしている。俺はトイレへと入った
ふぅっとおもいっきり息を吸った。
「やっぱりもったいなかったぁぁぁぁ!」
ふう、スッキリした。俺はトイレを出る。明らかにみんな俺のほうを見ている。いいじゃねぇか。勿体無かったんだから。
俺は席に着いた。日本のガイドをもう一度開いてみる。ふうう。溜息がでた。パラパラと見ている。
そして、蒼白した。
「浅草、漢字入りTシャツ……まるっきり忘れてた。お仕置きが!!!」
俺はコクピットへと乗り込んだ。
「すぐ日本に戻れ!!早くしろ!」
「えっ!」
「うるせぇよ!早くもどれといっているんだ!」
「お客様、落ち着いてください。お客様!」
………もう帰ってきてしまった。もうすぐに艦についてしまう。俺も年貢の納め時か。
ガイドブックに書いてあったことわざだった。

瑞葉再登場!!はしません



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