***3:殺伐とした日常〜仮面ライダーふりかけ〜***
 

179 名前: 艦長 [sage] 投稿日: 03/07/14 19:57 ID:???
昨夜は7-11でおにぎりを買った。
アズラエルと3人はどこかへ行ったらしい。
わたしはあまりツナマヨが好きではないがそれしか残っていなかった。
艦に帰っておにぎりを食べているとアズラエル達が帰ってきた。外食だったらしい。
アズラエルは「今日のごはんもおいしかったですね〜」
と私の方を横目で見て言った。全くもって腹立たしかった。

その後クロトが来て艦の調理人を変えたらどうだと言いに来た。
ただでさえ人員不足なのに本部が聞いてくれるかと思ったが
とりあえず本部に変えてくれるよう言った。意外にも本部はOKを出した。
アズラエルや3人が乗っているからそいつらが贅沢言ったと思ったんだろう。
数時間してから新しい調理人が来た。なかなか腕利きだ。
早速朝飯に出してみた。割とクルーには評判が良かった。
しかしいきなりオルガが声を張り上げた。ふりかけがない、と。
それくらいで色々言うなと思ったがとりあえず仮面ライダーふりかけを買ってきて渡した。

この艦には贅沢というか我侭ヤツが多いもんだと思った。
私の心労は募るばかりだがとりあえず上手い飯が喰えるから良しとしておこう。
今日の夕飯のメニューはハンバーグだ。


167 名前: シャニ ◆fp5l7xCBjQ [sage] 投稿日: 03/07/14 17:37 ID:???
朝起きて飯の時間になったので食べにいった
するといつもの質素な飯と違って割りといいものが並んでいた
「ん、これはどういうことだ?」といつもと違ってニコニコしていた艦長に聞いた
すると艦の調理人を変えたと言う
なるほどと思って俺は席に着き、飯を食い始めた
するとオルガとクロトがやってきて座った
当然のように俺達は3人わかれて座っている
一人で食う飯はうまいものだ
そのとき、オルガが叫びだした
「おい、なんだよこの飯は!? 俺の好物のふりかけが付いて無いじゃないか!」
今回の調理人が作った飯は、おかずが増えて前より豪華になっている分、
ふりかけという庶民の味が無くなっているのだ
俺にはどうでもいいことだが、オルガはふりかけにこだわってるらしい

234 名前: オルガ ◆TfPXe8kems [sage] 投稿日: 03/07/14 22:21 ID:???
自室の窓から光が差し込んだ。大抵俺はその光で目が覚める。その光が殺伐を運んでくるのだ。
顔を洗ったりなんなりして、おれは朝食を食べに食堂にむかった。
朝の食堂、中からちょっとしたざわめきが聞こえる。何事だろうと思い中に入ると、そこにはいつもとは違う。
割に豪華な朝食があった。これが普通なんだろう。そんなことを考えつつ自分の席に着席した。
さて食べるか、どれから食べるかな?!!!!馬鹿な、まさか!喉が張り裂けんばかりの声で俺は叫んだ。叫ばざるおえなかった。
「おい、なんだよこの飯は!? 俺の好物のふりかけが付いて無いじゃないか!」
沈黙が走る。またやっちまった。しかし、これだけは譲れない。あのかけた時に上にしかかからず、
最終的にしたののほうは白米で食べなければいけないというイライラ感。
全面に広げようとして箸で上から撫でたら、ぱちぱちとはじけてしまうあの感じ。
それを感じぬままに、俺に一日をはじめろというのか!?
気分が悪くなった。食わないでやろうかとも思ったが、空腹だけは耐えられないので渋々食べた。
かなり物足りない。本当にやな一日の始まりだ。

283 名前: オルガ ◆TfPXe8kems [sage] 投稿日: 03/07/14 23:19 ID:???
朝食を食べ終わった。食べた気がしない。欝ってこういうことなんだな、と思った。
廊下を歩いているといつも不機嫌な顔をしている艦長に出会った。
俺がかなり欝な顔をしていたのか、あっちから声をかけてきた。
俺は艦長に金がないこととふりかけのことを打ち明けた。
艦長は自分が呼びかけたことなのでちょっと悪そうな顔をした。そして艦長はふりかけを買ってくるといってくれたのだ。
人間の暖かさを感じたりする。何年ぶりだろう。その場で呆けていたら、船が少し揺れた。はっとした。
艦長はもういなかった。しばらくたってからである。艦長は帰ってきた。
ちょっとニヤニヤしている。銘柄は、仮面ライダーふりかけだった。落としそうになった。
ここまで、ここまで話題が広がっていたとは。俺はかなり恥ずかしくなった。
しかしもう仮面ライダーのことは周知の事実。俺は堂々と使うことにした。
昼は栗ご飯だった。クロトがこっちを見てニヤニヤしてる。何がなんだかわからないが、
とりあえず栗ご飯にふりかけをかけた。今度はクロトがぽかんとしている。
本当にわからないやつだ、まあいい、朝行うはずだった一連の動作を行った。顔がふやけっぱなしだ。
一口食べた。二口食べた。うん、うまい。


175 名前: クロト ◆WqroXKjrUQ [sage] 投稿日: 03/07/14 19:43 ID:???
俺の提案を聞いて、艦長が艦の調理人を変えた
いつもとは桁違いなくらい味が良くなっていた
艦長もこれなら喜んでいるだろうと思っていると、突然オルガが
「おい、なんだよこの飯は!? 俺の好物のふりかけが付いて無いじゃないか!」
とマジギレしていた
んなもん、自分で買ってこいよ、と思ってよく考えたら、
あいつはふりかえすら買うことができない文無し状態じゃないか
それを聞いていた艦長が、あとでこっそりオルガに仮面ライダーふりかけを渡しているのを見た
艦長もひまなんだな・・・・・・・・だが、昼飯は栗ご飯だった
けっ、オルガのヤツ、ふりかけ使えねーでやんの、そう思ってオルガを見たら、
なんてことない顔で栗ご飯にふりかけをふっていた
オルガのふりかけへのこだわりっぷりは、常識では考えられないものらしい
そして、そんなオルガを見てためいきをつきつつも、艦長は嬉しそうに飯を食っていた

182 名前: シャニ ◆fp5l7xCBjQ [sage] 投稿日: 03/07/14 20:21 ID:???
朝食を終えた俺は自分の部屋へ戻り、CDを聞くために金庫の鍵を開けようとした
しかし、俺の金庫は見当たらない いくらなんでもここまでするか?と思ったが
こんなことをするのは奴らぐらいしかいないだろう
俺はとりあえずオルガの部屋に行った
中ではオルガが小説を熱心に読んでやがる
俺の姿にも気付いていないようだ
気付かれないように奴の部屋を見たがどうやら俺の金庫はないようだ
クロトの部屋に行ったが、そこにもなかった
となると一体どこにあるんだろう?
俺は廊下を移動している際に艦長を見つけた
なにやら重そうなものを運んでいるようだ
それはまぎれもなく俺の金庫だった
俺は「艦長、それは俺のだ」と言った
すると艦長は「そうか、ゴミ置き場にでかいものがあったのでな
捨てるのも勿体ないと思って引っ張りだしてきたんだ」
そうか、おそらくオルガかクロトが捨てたものを艦長が持ってきたのか・・・
「艦長、どうも」そう言って部屋に戻った俺は奴らに復讐するための手段を考えていた・・・

289 名前: 艦長 [sage] 投稿日: 03/07/15 00:45 ID:???
この前吉牛へ行った時たまたま隣に居た色黒のオーブ軍服を着た男性と話があった。
…と言っても愚痴の言い合いだったわけだが。
彼はどうやらオーブの姫の護衛らしい。そんなお偉方でも吉牛か。
彼の話を聞く限りではオーブの姫は大層我侭らしい。
国を飛び出して反乱軍に居たこともあったとか。
大変だな、彼も。

今日の夕飯はハンバーグだった。
手捏ねなんて何年ぶりに食べただろう。美味かった。

その後ゴミ捨て場で真新しい金庫を見つけたから拾っておいた。
どうやらそれはシャニのものだったらしい。
彼は小さく舌打ちをしていた。またクロトかオルガと何かあったんだろう。
あまり大きくしすぎるとまた3人とも牢獄行きになるから気をつけろよ…
わたしは心底からそう思った。


223 名前: クロト ◆WqroXKjrUQ [sage] 投稿日: 03/07/14 21:46 ID:???
シャニに復讐するにはどうしたらいいもんか・・・
昨日からずっと考えてるが、なかなかいい案が思い浮かばない
僕の特技ってなんだ?
GWSXXXでハッキング、ゲーム、二字熟語・・・
やっぱりここはGWSXXXを使った復讐が一番いいだろう
でも、シャニのPCはこないだオルガに壊されたし、シャニの口座も全部俺の口座に振り込んだ
あれ?シャニの口座に金が入ってる?
そうか、給料だ!
とりあえず、これを俺のところに振り込んでおこう
あーあ、なんかいい方法はないもんかなぁ〜


227 名前: シャニ ◆fp5l7xCBjQ [sage] 投稿日: 03/07/14 21:56 ID:???
あ〜あ、どうすればあのうざい二人に復讐出来るんだろう
そんなことを考えつつ俺はCDを買いに行った
途中で財布を忘れてしまったことに気付き、しかたないので銀行へ行った
無い・・・また俺の口座から金がなくなってる
くそ、まずはクロトの奴から復讐してやる・・・
俺は結局手ぶらのまま帰ってクロトの部屋のドアを開けた
・・・どうやらクロトは出かけているようだ
ふん、丁度いい 俺はクロトの部屋にあるもの全てを壊した
別にバレても構わない そしてクロトの金庫を窓から投げた
はん、ざまあみろ 俺は満足して自分の部屋に戻った


277 名前: クロト ◆WqroXKjrUQ [sage] 投稿日: 03/07/14 23:04 ID:???
なかなかいい方法が思いつかないので、気晴らしに散歩に行くことにした
一応僕も軍人なので長い時間の外出はできない
とりあえず、その辺をぶらぶらして、新作のゲームでも見てこようと思った
艦を出て数歩歩いたその時、上から何かが落ちてきた
とっさに避けることに成功し、ほっと息をはいて、落ちてきたものを確認した
音からして、とても重そうだ・・・・って僕の金庫じゃねぇか!!!!
誰だ!?オルガか!?いや、シャニだな!
いそいで金庫を開けて中を確認すると、
大体のものは無事だったが、いくつか壊れているものがあった
くそっ!腹の立つ!!
壊れた分はシャニの金で買うからいいとして、金庫を部屋まで運ぶのが辛そうだ
まったくめんどくさいったらねぇ
シャニ、抹殺!!!


282 名前: シャニ ◆fp5l7xCBjQ [sage] 投稿日: 03/07/14 23:14 ID:???
部屋で横になっていたら急にクロトが入ってきた
汗でびしょびしょになっている
「てめえ、よくも僕の金庫を!!」
「ちっ、バレたか・・・」
クロトは今にも掴み掛かってきそうな勢いだ
俺は冷静を装っていたが、正直冷や汗ものだ・・・
俺の脳裏に死の恐怖がよぎった
一応味方とはいえ、こいつならやりかねない
ここは冷静に・・・
「ハッ、お前だって俺の口座から金を取ったはずだぞ
あんなことする奴お前ぐらいしかいないからな」
と言ったが心臓はバクバクだ
「わかった、今日のとこは勘弁しといてあげるよ
でも、今度僕のものを壊したりしたらタダじゃおかないよ」
「ハン・・・いいだろう」
クロトは俺の部屋から出て行った
正直、俺はホッとした
今度はバレないようにやろうと俺は誓った

803 名前: ある料理人の呟き [sage 微妙なものスマソ] 投稿日: 03/07/17 02:32 ID:???
母さん。元気だろうか、俺は何とか元気でやっている。
以前勤めていた職場から移り、現在ではとある艦の調理人として日夜料理の腕を振るっているところだよ。

その艦に乗っている人たちは、どうやら俺の料理を悪くないと思ってくれたようだ。
出した皿が空になって返ってくると嬉しさがこみ上げてくるよ。
料理は美味しく食べてもらってこそだという言葉、本当にもっともだよな。

今さっき、明日の分の仕込みを終えたところなんだ。
仕込みは大変だけれど、以前の職場にいた頃とあまり変わらないといえば変わらないな。
人数がほとんど固定で客数の予想を立てなくてもいい分、今の方が気が楽かもしれない。
軍艦だから、危険もあるかもしれないが、今はどこも危険だからな。母さんも充分気をつけてくれ。
俺はここに移れたことを幸運と思っているよ。やりがいもあるからな。

ああ、ひとつだけ。ひとつだけこの艦に乗ってから、どうにもへこんだことがあったな。
栗ごはんにさえふりかけをかけて食べるふりかけフリークがいたんだ……。
ふりかけはふりかけで美味しい。それは分かるんだが、栗ごはんにまで。
しかも明らかに量産品。

栗ごはんにふりかけというセレクトにショックを受ければいいのか、
それとも量産ふりかけに負けたということにショックを受ければいいのか。



とりあえず明日は白米をたこうと思います。


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