realize
4th Resistance
ゆり>え・・?
夏彦>ええ、ですから・・・

会話の中であらわになりつつある私の隠された性癖。
羞恥心から快感を得る・・・
それは、もはやここの所の二人の周知の事実だった。
抗おうにも、抗えない。
否定できない自分。
その事実を自覚することで私は,確かに身体の疼きを覚えていたのだ。

ゆり>で・・でも・・・
夏彦>会社では誰も、ゆり、がそんなことしているとはわかりませんよ?
夏彦>でも貴女だけは、、、わかりますよね?
ゆり>そんな・・・そんなこと・・・・
夏彦>てきぱきと仕事をしているゆりが・・・まさかそんな格好だとは。
ゆり>明日・・・忙しいし・・・それに・・・それに・・・
夏彦>・・・ゆり、、、

私は、その場は折れた。
判ったと、言われたとおりにしてみると。
当初、その場しのぎのつもりだった。

夏彦>では・・・また・・・・報告お待ちしていますよ・・・
ゆり>・・・・・・・・
夏彦>おやすみなさい・・・
ゆり>おやすみ・・・

彼”夏彦”は典型的なSではなかった。
ただ、普通より少しばかりその傾向があるだけの人。
それが私にはありがたかったのかも知れない。
私自身、身体的苦痛を伴うものにはあまり快楽を得ることが出来ないと思っていたから。
彼はそのあたりも会話の中から見抜いたのかもしれないが。
少なくとも、非常に頭のよい、思考能力の高い人間であると推測できた。
そんな彼が私に下した指令。Sである彼がMである私に。
ショーツ、それもTバックタイプを前と後ろを逆に履くこと。
私は、その夜はある意味、あまり深く考えずに、布団に入る。
パートナーの腕の中で眠りにつくのだ・・・・。

翌日、あわただしい中、私はふと思い出してしまった。彼の言葉を。
まるで抵抗なく、その行為を行ってしまったのだ・・・・。
食い込む感触が電車の揺れにあいまって、なんともこそばゆい感じがしてならなかった。
その日会社での仕事は限りなく忙しく、私は自分の格好を思い出す暇もなかった。
化粧室に行くと思い出すもののそんなことを考える間もなく仕事が追いかけてくる。
そうして、その夜はサイトを開く間もなく眠りについていた。

翌日は打って変わって静かな日―
私は時間を持て余しながら仕事を適当にこなしていく。

―ドクン!
何の前触れもなく心臓が跳ね上がる。
自分の女の部分が熱く火照ってくるのが嫌でもわかってくる。
何故・・・・。
私はそのときあらためて自分が昨日どんな格好で仕事をしていたのかを思い出したのだ。
早鐘のように心臓が高鳴り、下着の中が潤ってくるのがわかった。
認めたくない・・・でも、否定が出来ない。
私は誰もいなくなったオフィスで、彼”夏彦”の下した指令にあらためて思い知らされたのだ。
誰も知らない、知る余地も無い、その自分が行った淫らな行為。

平静な顔をして、仕事をしている私のそのスーツの下は、上こそまともな状態だったが下はそう、もし覗かれでもしたならば、その瞬間に座り込んでしまいたくなるような格好。
隠されていない茂み。
食い込んだ布。
すべてが見えてしまいそうなほど細くなった下着の哀れな姿。
歩くたびに擦れていたはずの場所。

それが今になってまざまざと身体に知らしめてくるのだ。
(貴女はそんな格好で・・仕事を・・・)
そんな声が聞こえてくるようで。
(私に見て欲しかったのではないですか・・・?)
そんな声まで幻聴で聞こえてくる。

私はそこがプライベートな空間でないことをこれほど苦しく思ったことはなかった。
家ならば、何とか自分で慰めようということも出来ただろうに。
しかし、ここは会社という、誰がいつ来るかわからない空間だ。
そんな行為など考えるに値しない場所のはず。

私の中で何かがせめぎあっていた。

それでも理性がかろうじて打ち勝ち、熱い身体を押さえるかのように冷たい飲み物を欲した。
身体の内部・・そう、子宮の奥底で湧き上がる疼き。
下着の中が潤み、どうにもならなくなっているのがわかる。

まさかと思った。
自分はそんなことで快楽を得る人間だとは思いたくはなかった。
せめて、二人だけの秘め事で、そういった行為だけで・・・。
だが−
抗いようもなく、身体全体が熱く高ぶっていくのがとまらないのだ。
どうにもならないほどの熱さ。

一日が、とても長く感じられた−

夜、多忙なパートナーが寝静まると、私はそっとパソコンを立ち上げる・・・。

同じメッセージで彼はそこにいた。
私を待っているのだろうか・・・・?
ためらい、戸惑い、そして、でも私は・・・
彼の部屋をノックしたのだ。

ゆり>こんばんわ・・・・・
夏彦>いらっしゃい・・ゆり。

この瞬間だったのかもしれない。
私は、”夏彦”につかまってしまったのは。
逃げられない・・
抵抗を試みても。
どんなに抗っても。
私は彼の言うことに逆らうことなど・・・できるものか・・・。
でも、せめて・・
言葉だけでも彼に・・・抵抗していたかったのだ。

強い口調で。
・・・強がりの口調で・・・・・・・。

この場限りだったとしても、私はこのときすでに彼を確かに好きになってしまっていた。
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