realize
25th Love of Truth
恋は2度した。

一度目の恋は、実ることはなかった。
あまりにも近すぎて、男女になりえなかった彼。
でも、大事な私の親友として今いてくれる。

二度目の恋は、パートナー。
背伸びをした恋。
彼の同情から始まった恋。
ただただ、好きなだけで、結婚まできた。
無理をしている恋、彼に嫌われるのが怖くて、彼の望むままの私でいる恋だ。

そして、今私は三度目の恋を自覚している。
彼―夏彦に。

パートナーへの恋を育てて、生活にするのが結婚だと思う。
そうする努力をしてきたつもりだ。
少なくとも私は。
でも育てるのなら二人でなくては育たない・・・・・。
片一方だけが与えるだけでは・・・・枯れてしまう・・・。
バランスが崩れた土壌に、きれいな花は咲かないから。

そして私は恋を見つけてしまった。
素直な、自分に、無理をしない恋。
等身大の私を受け入れてくれている、彼”夏彦”に。
何度も何度も、否定した。
そのことを受け入れることが怖かったから。
いつか失うことが怖かったから。
いいえ、そうではなかった。
認めてしまえば、私は後戻りができなくなると知っていた。

でも、逃げないで、見つめてしまえば。
簡単に自分の中で温かく灯る。
それを抱えて、私は強くなっていく。

そんな自分が愛おしくてならない。

間違った方法であるのは承知の上で。
私は彼に添いたいとそう、思い始めている・・・・・。
彼と探したいと思ってしまっている。

時間をかけて、無理をしないで、できるところから。

そう・・・二人逢うことから始めたい。
だから、いつか、時が来れば、きっと逢える。そう信じている。

なにか変わる日は、くるかなんてわからないもの、未来はまだ不確定。

どちらかのためじゃない、お互いの未来のために。
いつでも向き合っていられるように。
無理も負担も、かからぬように。

夏彦>ええ・・・きっと・・・・
ゆり>逢いたい・・

二人が同じ想いでいるなら、きっと逢える。
そう・・・・。
いつかは。
この手が、心が、つながっているなら・・・・。

そして、私は気がついてしまう。
パートナーへの違和感を。
こんな想いを彼に抱いたことが無かったことに。
いつも、いつも、追いかけていたことに。

どうして・・・?

彼が、私を抱くのは・・なぜか?
好き・・・だけではない。自分の欲望を満たしたいから。
互いの欲望ではない、自分の欲望、ただ、それだけだと確信してしまう。

彼にとって私は単なる所有物、自分の思いとおりになる玩具・・・・。
意思のない人形とでも思っているのかもしれない・・・。
事実、それは・・そう演じていたかも知れない。

彼”夏彦”にとっても私はおもちゃなのかもしれない。
彼との行為でそれを望んでいるのは確かな私だから・・でも・・心がついてきていると感じているからかもしれない。
彼は私がいやと言えば、本当にいやと言えば、それ以上はしないだろうということがわかっているから。
泣き叫ぶまで、強引にはしないだろう・・・・。
というよりは、自然に受け入れるように持っていくのかもしれないが・・
それでもそれは私が望むまで、彼は私を待つだろう。
確証なんてないけど、彼の言葉で、私は彼をそう、感じている。
それが、彼とパートナーの違い。
大事にするという意味合いの違い。
「人」として大事にする彼。
「所有」として大事にするパートナー。

その違い、がわかる自分がいる。

でも、やさしくないわけじゃないことも十分にわかっているから。

真実はどちらなのか・・・・・?
いつか、私にやってくる、真実・・・。
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