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「・・・ゆり・・・・」
くぐもった声が足の間から全身を這うように駆け上がる。
「・・・・ぁぁ・・・・・つ・・・ひこ・・・さ・・・」
「ここ・・こんなに・・・なってる・・・ほら・・」
「ぁ・・は・・ぁん・・・も・・もぉ・・・」
欲しくてたまらない。
最後のそれが欲しい。
知ってしまったリアルな。
人からもたらされ、自ら求める絶頂。
「お・・ねがい・・・い・・・かせ・・てぇ・・・」
もはや限界だった。
触れて欲しい。
その部分に。
おのずから身体を捩り、夏彦を誘うように。
溢れ出る蜜はもうとどまることを知らない。
全身の神経がそこに集まり、早くと叫んでいた。
一瞬、唇が離れる。
「ぁ・・・ぁ・・・ぁぁ・・!・・いやぁ・・・・」
見つめられている感覚が全身を燃え上がらせ、蜜をさらに滴らせる。
いとおしげな視線が、貪欲に私を求めている。
違うのに、違うのに。
私は今、誰よりも何よりも愛されたかった彼に見つめられ、快楽の頂点を求めている。
わかっている、から。
だから早くと。
ふぅっと息がかかり、その舌先が赤く大きくその存在を主張している敏感な芽を舐めあげた。
「ぁぁ!!!」
その一瞬で私は絶頂に跳ね上がる。
背筋が反り返り、熱くなったそこがひくつき、さらに彼を誘うかのようにひくついた。
夏彦の指先がその動きに添うように胎内に吸い込まれた。
「ぁ・・は・・あん・・・ん・・・・」
「すごいな・・・・ゆり・・・ここ・・・」
いつしか唇を耳元に寄せ囁く。
応えることも出来ぬほど、荒く息が上がる。
「締め付けて・・ほら・・・」
ゆっくりと出し入れされるそれに全身が反応を示しだす。
「ぁぁ・・・!!・・・・そ・・ぁぁ・・も・・ぁ・・」
「何度逝ってもいい・・・もっと・・ほら・・・」
1本だった指が2本・・・・・そして三本と増えていた。
「きつい・・・よ・・・ゆりの・・ここは・・・・」
「ん・・・ん・・・な・・つひ・・・こさ・・・・ぁ・・・ん・・・」
「いいよ・・・・ほら・・・」
そのたびにいやらしい水音が聞こえてくる。
くちゅくちゅと、あふれて、シーツを濡らす。
「このまま・・逝ってごらん・・ほら・・・・」
「ぁぁ・・・!・・」
一度逝った身体に、再度の絶頂はたやすく訪れてくる。
「ぁ・・だめぇ・・・ああ・・・・!・・・」
奥まで入った指先が子宮を刺激する。
その感覚に、意識がもう保てなくなってくる。
自然と逃げようとする身体を夏彦が押さえ、そのまま耳を嬲った。
「ぁ・・う・・ぁぁ・・・だ・・めぇ・・・!!」
「好きだっただろう・・?ここ・・・・」
その声。
響く、声。
思い出される。
電話で。
何度も絶頂に上り詰めさせられる。
その記憶。
トレースしている、自分を。
ふちをなぞり、息がかかる。
しゃぶる音しか聞こえなくなる。
「ゆり・・・・・」
興奮を抑えたような声が吐息とともに吹き込まれた瞬間。
再度絶頂を迎え、意識を遠のかせていく。
「夏・・・彦さ・・ん・・・・い・・・くぅ・・・・!・・・・」
「いいよ・・・」
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