Realize 2
chapter 25 楽園
意識が遠のく寸前に涼の腕にしがみつく。
「りょ・・・お・・は・・・ぁぁ・・・」

名前を呼ぶ。

「ゆり・・・・」

返る声。

互いがそこにいる事実を確認する、こと。

貫かれる雄に。
濡れる花芯に。

求めて、いること。

何度と無く呼び、応える。

声。
名前。
言葉。
ぬくもり。

「こわ・・れて・・・しま・・・」
「壊れて・・いい・・・」

壊れても、おかしくなっても、どれだけ求めても。

必ずいるから。

応えるから。

声で。
言葉で。
名前で。
ぬくもりで。

・・ぁぁ・・・・

そうされたかった。

ずっと、ずっと。

愛されたかった、私自身を。
私という存在自体を愛して欲しかった。
何かあるからじゃない。
何かするからじゃない。

ただ、私そのものを。

恋い、恋われ、思い、想われ。
求め、与える。

互いが互いのために存在すること。

私のために貴方がいる。
貴方のために私がいる。

思い上がりかもしれない、
ただ、身体だけかもしれない。

でも、それだけでこんなに溶け合うなんて出来ない。

そう−

蕩けているのではない、溶け合って、こんなに近くに心が寄り添うことを。
一番理解しやすい方法として、身体を繋いで、教えあう。
理屈じゃなく、分かるから。

誰でも知っている、この気持ちを。

「す・・・き・・・」

細く、吐息と共に、洩れる、声。
言うつもりの無かった言葉。
感情。

一瞬、動きが止まる。
胎内で熱さが膨れ上がる。

「お・・れも・・だよ・・・」

その瞬間、身体の奥で何かがはじけた。

「りょ・・お・・・い・・・く・・・」
「・・く・・・」

たたきつけるような腰の動きがさらに、えぐるように責め立てる。
ひきつけるたび、繋がった秘部からぐちゅりと淫靡な音が出る。
奥を突くたびに、締め付けるような感覚。
間違いなく、絶頂が近いことを示している。

熱い。
激しい。
苦しい。
愛しい。

「ぁ・・ぁぁ・・・!!」
「・・う・・ぁぁ・・・・」
喉から歓喜の声が同時に上がる。

許しあい、快楽の深い海に堕ちていく。
初めてだと、言わなくても分かるほど、近くにいる−
chapter 26 永遠へ

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