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意識が遠のく寸前に涼の腕にしがみつく。
「りょ・・・お・・は・・・ぁぁ・・・」
名前を呼ぶ。
「ゆり・・・・」
返る声。
互いがそこにいる事実を確認する、こと。
貫かれる雄に。
濡れる花芯に。
求めて、いること。
何度と無く呼び、応える。
声。
名前。
言葉。
ぬくもり。
「こわ・・れて・・・しま・・・」
「壊れて・・いい・・・」
壊れても、おかしくなっても、どれだけ求めても。
必ずいるから。
応えるから。
声で。
言葉で。
名前で。
ぬくもりで。
・・ぁぁ・・・・
そうされたかった。
ずっと、ずっと。
愛されたかった、私自身を。
私という存在自体を愛して欲しかった。
何かあるからじゃない。
何かするからじゃない。
ただ、私そのものを。
恋い、恋われ、思い、想われ。
求め、与える。
互いが互いのために存在すること。
私のために貴方がいる。
貴方のために私がいる。
思い上がりかもしれない、
ただ、身体だけかもしれない。
でも、それだけでこんなに溶け合うなんて出来ない。
そう−
蕩けているのではない、溶け合って、こんなに近くに心が寄り添うことを。
一番理解しやすい方法として、身体を繋いで、教えあう。
理屈じゃなく、分かるから。
誰でも知っている、この気持ちを。
「す・・・き・・・」
細く、吐息と共に、洩れる、声。
言うつもりの無かった言葉。
感情。
一瞬、動きが止まる。
胎内で熱さが膨れ上がる。
「お・・れも・・だよ・・・」
その瞬間、身体の奥で何かがはじけた。
「りょ・・お・・・い・・・く・・・」
「・・く・・・」
たたきつけるような腰の動きがさらに、えぐるように責め立てる。
ひきつけるたび、繋がった秘部からぐちゅりと淫靡な音が出る。
奥を突くたびに、締め付けるような感覚。
間違いなく、絶頂が近いことを示している。
熱い。
激しい。
苦しい。
愛しい。
「ぁ・・ぁぁ・・・!!」
「・・う・・ぁぁ・・・・」
喉から歓喜の声が同時に上がる。
許しあい、快楽の深い海に堕ちていく。
初めてだと、言わなくても分かるほど、近くにいる−
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