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入り口に夏彦の熱さを感じた。
それを反芻する間もなく、胎内へと熱さがめり込んだ。
「ぁぁ!!!!」
やっともらえた。
欲しくて、欲しくて、たまらなかった。
自らの内側に一番欲しかった、彼の熱さを。
一気に体温が上がる。
息をすることすら惜しむほど、その感覚を貪った。
埋め尽くされる自身の秘部で彼を欲しがる。
もっと、奥へと。
もっと、深くと。
彼の、夏彦のすべてをようやく自身で受け止められる幸せ。
満たされたかった・・・・
情けないほどのそれしか知らなかった私に教えてくれた彼で。
どうしても、どうしても。
忘れたくても。
忘れたふりをしても。
忘れることなど出来るはずもなかった・・・・・・・。
望みは止めることなど出来なかった。
わからないはずもない。
私自身に本当の意味での快楽を教えてくれたのは確かに彼だったのだから。
身体を重ねなくても。
気持ちを重ねあうことで、快楽は掴み取れるものだと。
逆に言えば、身体を重ねるだけで快楽など、得られるものではないことを。
気持ちが、伝わりあってこそ、初めて見つけられるものであることを。
教えてくれた、彼ー夏彦ーが欲しくて、たまらなかったのだと。
ここで、もっと深く、強く、気付かされる。
いやになるほどに、身体が快感で打ち震えてくる。
受け入れること。
自身の身体で、そして、気持ちで。
相手が望み、自分が望む。
そうして、一致して初めて得た、まごうことない快楽の曲線。
上り詰める。
高みに連れて行かれる。
とめようもなかった。
とめるつもりもなかった。
もう、その快楽の只中に自ら飛び込んでいく。
ようやくもらえた、彼ー夏彦。
これがただ一度きりでもいい。
満たされた、思いが残るから。
本当に。
彼を受け入れた事実だけは、間違いなく自分の中に残るから。
そうして、やっと。
私は先に進める。
逢わずに終わらせようとした愛しい男。
忘れ、ようと、封印した想い。
欲しくて、どこまでも欲しくてたまらなかったのだと、全身で思い知らされた。
歓喜の声を上げる自分をしらしめられ
その淫らな姿をリアルに晒す。
それでも。
そうまでしてでも。
彼ー夏彦ーが欲しいと、熱望していた。
受け入れて、受け入れられた、快楽の上昇が、私を狂わせる。
欲しいと。
叫ぶ、私がいたー
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