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私は、ふと自分の中に渦巻く、なにかを感じることがある。
それは、ほんの些細な出来事だったりするのだけれど。
その流れに心をシンクロさせていくと、徐々に私自身が見えてくる・・・・。
相手が何を私に望んでいるか、その通りに出来なければ嫌われてしまう。
その恐怖。人に嫌われるということが私にとってのどれだけの脅威だったのか・・・・。
いいこちゃん、でいなければ私には存在価値が無くなる。
心、行動、どれもがその根底にそっているのだ・・・。
私は、そう・・・私は・・・彼を好きな自分が好きなのかもしれない・・・・・。
パートナーのために何かをする自分、その自己満足。
自分ひとりで、自分自身を好きになれなくて・・・・
あまりにも、自分に自信がないから・・・・。
人を利用して自分を好きになりたかった。
そうして、出会った彼”夏彦”。
その中で私はそんな私自身を素直に、さらけ出しているのに気がついていた。
顔の見えない安心感?だったのか、仮想空間だったからか?
わからない、でも、それでも彼はここでこうして逢ってくれる。
そのことがとてもうれしいと思ってしまう。
私のわがまますら、聞いてくれているような錯覚に陥ってしまう。
この人は私を想ってくれているのかも知れない・・・・。
どんなにか都合のいい空想だろう・・・。
彼の言葉に操られるように行為を行ってしまう自分に、再度問いかけてみる。
”私が彼の言葉どおりにしてしまうのは、嫌われたくないからですか?彼に・・”
私の答えはとうに見えていた。
”いいえそれは違います・・・その行為の果てに得るものは私にとって欲しいものだから・・・”
素直な自分の望むものを手に入れること。
たやすく得ることが出来なかったそれを私は手に入れた・・のかもしれない。
身体の望む、狂ってしまい、それに囚われてもいいとまで思う快楽。
だが、それだけであることを私は忘れたわけではない。
心ごとでもかまわない、それは自分自身で決めることだ。誰も決めてはくれない。
でも逃げてもいけない。
今は、まだ、それを選んではいないと思うけれども。
逆を言えばまた私は彼を利用、しているのかもしれない。
私の欲しいものを彼に言わせている、やらされているという感覚を持たせてもらっているのだから。
だが・・・
私はそう、されたいのだ。
彼の言葉に従うのは、そう、ただ、私がしたいだけ。
的確な言葉で指示ー命令ーされた行為。私の望みを彼が具体化しているだけ。
それをする私は自分の望む姿。
彼が指令を下すのは彼の望みなのだからいいのだ・・・・。
だからこそ、彼が私と逢うのだろうと・・・わかっている。
そしてその日も彼”夏彦”からのメールが飛んでくる。
”あんまり、ゆっくりとしていてはいけませんね・・・
会社の帰りにコインで撮る証明写真を撮ってきなさい。
ただし、撮るのは顔ではありません・・・。
下着をずらして、乳房の証明写真を撮るのですよ・・・・・
そして、その写真をカメラで撮り、私に送るのです・・・ ”
メールを開け、文章を追っていく。
その間に顔が火照り、左右を見渡して人がいないことに安堵し。
そして、身体の芯が疼く。
快楽の火が煽られていくのを感じる。
仕事中だというのに。
冷静な顔をするのに苦労する。
夏彦>こんばんわ、ゆり
ゆり>こんばんわ、夏彦さん。
夏彦>今日はいかがでしたか?
ゆり>・・・今日って・・・?
ゆり>え〜〜と・・・
夏彦>出来なかったのでしょうね
ゆり>・・・・街中では・・・さすがに・・・無理・・・
夏彦>乳房の証明です
夏彦>人が多いでしょうからね
ゆり>うん・・・
夏彦>うっかり、入ってきて・・
ゆり>だから・・・
夏彦>ゆりがブラジャーを上げているところを見られたら、
夏彦>大変ですものね
ゆり>うん・・
ゆり>でも・・・しなかったらしなかったで・・ずっと・・・・言われるかなとも・・思った・・
ゆり>よ?
ゆり>でしょう?夏彦さん・・・
ゆり>・・・・したけどさ・・・・恥ずかしくって・・・みせらんない・・
夏彦>出来たのですか
ゆり>人がまったくいない上に、きっちりカーテン閉まるところ知っていたからね・・・
夏彦>恥ずかしくて・・・見せられないとは・・・。そこまで・・頑張って実行されたのに・・・
夏彦>送ってご覧なさい。
証明写真を撮ったときの、羞恥心。
そして、それが落ちてきたとき、慌ててかばんに隠す。
冷たい風が、私の頬の赤さをごまかしてくれるだろう。
そして、それを彼が見たときにどういって、私を辱めてくれるのか・・・・その背徳的な快楽が。
私が私でいいと。
そのままの私でいてもいいと。
言ってくれているようで。
全身を駆け巡る快感が、それを証明してくれる。
夏彦>早く送りなさい
ゆり>ふ・・んだ〜〜!!
夏彦>恥ずかしそうに、隠してしまっていますね
ゆり>恥ずかしいもん・・・
夏彦>でも、、乳首がはみ出しています・・・よ。
ゆり>見えないで撮ったら・・・もう一回て言われる方がきついし・・
夏彦>捲り上げているものはブラではないですね
ゆり>・・・もです・・
ゆり>見えないだけ・・だよ・・
夏彦>ブラジャーが小さいのではありませんか?しっかりと・・跡がついていますね
ゆり>ワイヤー入っているからね・・
ゆり>それだけ・・だとおもうけど・・・
夏彦>コートに触れて、、固くなってしまったのですか・・
ゆり>・・・・寒かったのと恥ずかしかったの〜〜〜
夏彦>コートの端に、乳首がひっかかっていますよ
ゆり>も〜〜う・・・
夏彦>寄せていないのに、このような谷間になってしまうのですから、、
夏彦>乳房が、大きいということですね
ゆり>・・・・さぁ・・・・他の人と比べるなんて・・ないし・・
夏彦>手に余る、、サイズですよ
夏彦>鷲づかみにすると、、
夏彦>手から乳房があふれてしまうでしょう
ゆり>・・・夏彦さんが言うと・・・リアルだね・・・
夏彦>ギュゥ・・・とされるとです
ゆり>男の人の手って・・でも・・大きいし・・・
夏彦>指の跡がついてしまうくらいでしょう
夏彦>いえ、、それでも指の間からはみ出てしまいますよ。
ゆり>・・や・・・・なんか・・・夏彦さんに言われると・・・恥ずかしいよ・・
夏彦>ゆりの・・恥じらいがそのまま伝わってきます。
ゆり>え〜と・・それは・・・・・
ゆり>恥ずかしかったもん!!
夏彦>その時の・・ゆりの表情も、、わかります。
ゆり>どんな・・・・表情?
ゆり>だと・・・おもうの?
夏彦>なるべく・・・鏡に写った物を見ないように
夏彦>顔をそらしていたことでしょう
ゆり>ぐっ・・・
夏彦>恥ずかしさで・・・顔を赤らめながらです
彼の想像の中の私はどんな表情をしているのだろうか・・?
素直な私でいるのだろうか・・?
彼を失望させてはいないだろうか・・・?
それすらももう私には思うことが出来ない。
私は彼の言葉に、指示に・・・・調教に。
開発され、自身のすべてが、変わっていく快楽に満たされている。
私が私であるために。
私が私になるために。
そうして私はきっと・・強くなれる。
彼を利用しているのかもしれない、それでも。
私は私自身のために強くありたい。
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