夏の名残
ベットの柵に腕が縛られていた。
「なん・・・で・・?・・・」
俊がゆっくりと近づく。
「・・ね、ねぇ・・・これ・・なぁに?・・」
「ん?どうかしたか?」
「あ・・あのね・・・これ・・・」
「ん・・ぁあ、それか・・・それはな・・・」
俊がゆっくりと褥へ近づいてくる。蘭世の横へ腰掛けるとほおへ口付けながら言い放った。「これから、楽しむためだ・・・・」
蘭世の恐れの感情が俊に流れ込む。
「怖いことはしない・・・だから・・・・俺に任せてみろよ・・」
俊はささやきながら蘭世の上にかかるシーツをはがした。昨夜バスローブのまま眠ってしまったため、俊によってそれははずされており、一糸まとわぬ姿となっていた。
「・・・や・・ぁ・・・・」
恥ずかしさに蘭世の体から熱が放出される、俊はあくまでもやさしく蘭世に何度も口付ける。いつも蘭世に与える安らぎがそこにある、危ういばかりのアンバランスが蘭世の感情をかき乱している。
・・・・なんで・・なんで・・・こんな・・・・
混乱しながらも体は敏感に応じ始めた。心の奥底で望んでいたことだったのかもしれない。自身も知らない心の奥底で望む秘め事、夏の名残の太陽が二人のベッドを照らし始める。
「・・あ・・や・・ぁ・・・んん・・・はぁ・・ん・・」
蘭世のほおに触れ、まぶたに口付ける。手は体に沿って指先でなでる。傷一つない蘭世の体を見るにつけ、その体に証しを残したい衝動に駆られ、少しきつく胸をつかむ。
「・・・・お・・ね・・がい・・・カーテン・・・しめて・・」
「だめだ・・・・このまま・・・・」
「・・だ・・・ぁ・・って・・外・・から・・・」
「誰も見やしない・・・」
・・・・見せるわけが無い・・・・俺の・・・なんだから・・・・
俊は執拗に全身をまさぐりつづける。蘭世は自由にならない体をもだえさせる。その格好がますます俊をかき立てる。
「・・あ・・・ぁ・・・ん・・・やぁ・・・ん・・ふ・・・くぅ・・・」
太陽の光の中でますます白さが際立つ蘭世の肌、そこに残る無数の赤いしるし。俊のものである烙印。あくまでもやさしく蘭世を攻め続ける。
そのとき、部屋のチャイムが鳴った。
「・・やっ・・」
俊は蘭世にばさりとシーツをかけるとバスローブを羽織り、入り口へ行くとドアを開けなにやら話をしていた。しばらく後、戻ってきたときその前にルームサービスのテーブルを運んできた。
「・・食うか?」
「・・・うん・・・」
昨夜は緊張して殆ど食べていない蘭世はおなかがすいているのは確かであった。俊は蘭世の返事を聞くと旧式のトースターにパンを入れ焼き始める。しかし蘭世の手をほどく様子は見られない。
「・・俊?・・・」
「食わしてやるからそのままだ」
「・・・や・・・そんな・・・」
俊は口にグレープフルーツジュースを含むと蘭世に口移しで飲ませる。
「・・・こぼすなよ?」
「・・・自分で・・・食べたい・・・」
「だめだな・・・」
俊は繰り返し蘭世へ食べさせる。蘭世はおとなしく俊に食べさせられるままにするしかなかった。
「・・・美味いだろ・・?」
「味なんて・・・わかんないよぉ・・・いじわるぅ・・・・」
蘭世は半分泣きそうになりながら俊に訴える。
「そうか?俺は美味いけどな、おまえに食わせてると」
笑みを浮かべながら俊はいい、蘭世の食事を続ける。そうしてあらかた無くなったテーブルを廊下に出すとカードを下げて部屋にチェーンをかけた。
ベッドの上に座り込んだ蘭世を見て俊は内心舌なめずりしながら、
「・・・・蘭世・・・・・・」
落ち着いた声で声をかける。
「・・俊・・・お願い・・・・これ・・ほどいて・・・・」
「・・・・そうされるほうが・・・気持ちいいんだろう?」
「・・・・そんな・・・・」
「いつもと違うぜ・・おまえ・・・初めて見たよ・・・あんな・・」
蘭世は強く否定できない自分に気が付く。
・・・・そんなこと・・・・ない・・・・も・・の・・・・でも・・・・
体が自分の言うことを聞かないのも事実だった。俊にあんなふうにされていつもと違うのは違う場所だからだとばかり思っていた、でも・・・・・
蘭世の戸惑いを感じながら俊は後ろ手にもったタオルで蘭世に目隠しをした。そうしてシーツを再度剥ぎ取った。
「・・覚悟・・しろよ・・・・・今日は・・・・」
・・・この部屋から一歩も出ねぇ・・
快楽の海に一歩踏み出した。
俊は小さなビンを開け中身を蘭世の体に落とした。
「や・・・・なに・・・?・・・・」
「・・さぁ・・・・でも・・・これとおまえ、どっちが美味いかな・・・?」
粘性の高い液体が蘭世の胸に流れそれを俊の舌が舐め取る。体から甘い香りがあがる。
「・・・ほら・・・」
指についたそれを蘭世に舐めさせながら、俊の舌は蘭世の全身を這い回る。

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