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君は野に咲く華のようで |
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「れ・・・い・・!!・・・・」
・・・知っている、この感触・・・
・・・忘れない・・・忘れられない・・・
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「そう・・・俺だ・・・」
・・・君を抱いたのは、僕・・・・
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「どうして・・・」
驚愕の、脅えた瞳が怜を射抜く。
その瞳を閉じさせるようにまぶたに口付ける。
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・・・君が好きだから・・・
・・貴女がどうしようもなく好きだから・・・・
・・・僕だけのものにしたかったから・・・・・
ー誰も見ないで。
ー僕以外誰も。
たとえ君が僕を好きでも、
僕以上に君は僕を好きではないから。
僕以外、誰もいなくなりさえすればいい。
愚かな・・・・僕。
君が僕を好きなことが、僕を壊していく。
君が・・・・・
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「れ・・・い・・・こ・・・たえ・・・て・・・ぇ・・・!!・・・」
澪の悲痛な叫びを唇で引き受ける。
そして彼女の中へと身体を進めた。
「・・ぁ・・・ぁ・・・う・・・」
・・・ああ・・・そうだ・・・・
・・・・私を・・・引き裂いた・・・あの・・男・・・・だ・・・・
・・忘れられない・・・忘れるもんか・・・・・
・・・・・許せない・・・けど・・・・・けど・・・・
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すれ違う心と、求め合う身体。
アンバランスなバランスの中で快楽を奪い合うように。
貴女が
貴方が
ここにいる・・・・・
それだけが真実。
何度も粘膜が擦れ、互いを壊すように、抱き合った。
貪るように。
奪うように。
幾度と無く快楽の波に呑まれた。
それでもいいと、思った。
うねるような膣内にすべてを吸い込まれる。
貫く雄の強さに、背筋を走る電流。
貴女がここにいること。
貴方がこうしていること。
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