秋の夜長 13
「・・・まだだ・・・・」
俊は蘭世の潤みから自身を抜くと蘭世の体を反転させ、うつぶせにする。
「・・・あ・・いや・・・・・そんな・・・・」
混濁した意識の中から蘭世が抗いの言葉を発する。その言葉を不問にすると背後から腰をちあげ、四つんばいの体勢を取ると一気に貫いた。
「あああああああっ・・・!!!」
蘭世のそこはひくつき、俊を押し戻そうとする。その抵抗は俊をますますそそってしまう。
俊の両手は蘭世の乳房を鷲掴みし、荒々しく揉みしだく。
「あ・・ああ・・ああ・・はん・・・ぅ・・ふぅ・・くぅ・・・ああ・・」
蘭世の喘ぎに甘さが混じる。
「・・つらいか・・?・・・」
耳元で囁く声に蘭世は首を振る。
「・・あ・・ん・・・はぁ・・ん・・・しゅ・・ん・・・き・・て・・・・」
その蘭世のせりふに俊のリミッタ−は完全に無くなった。
さらに激しい腰の動きに合わせて、蘭世の肢体は翻弄される。
「・・あ・・ああ・ああ・・んん・・んんん・・・くぅ・・・・」
蘭世はシーツをきつくつかみ、枕に顔を埋め声を殺す。
そのあごを俊はつかみ、あげさせる。
「声・・・・聞かせろよ・・・聞きたいんだ・・・おまえの声・・・・もっと・・・」
「・・・あ・・やぁ・・・ああ・・だめ・・・はぁ・・・ん・・・」
羞恥を含んだ喘ぎ声がますます俊をかきたてる事を蘭世は知っているのか・・・?
ほの暗い部屋に二人の淫靡な息遣いだけが響きわたる。
「あー・・・・ああ・・・や・・・だめ・・・・あ・・・やぁ!・・!!・・」
蘭世が再度の絶頂に達する寸前、そのまま蘭世の腰を抱きベッドの上に座る。
俊の両膝が蘭世の足を割り、隠しようの無いあられな格好にする。俊の手が蘭世の指をつかみ、つながっている部分へふれさせる。
「どうなってる?・・・言ってみろよ。」
耳をかみながら、俊は蘭世をもてあそぶ。
「・・あ・・・やぁ・・・や・・だめ・・・あ・・・ああ・・・」
「すげぇ・・ひくついて俺を締めてるぜ・・・」

「・・や・・・やだぁ・・・・あ・・・・あん・・ん・・・そんな・・そんなこと・・・」
「自分で触ってみろよ・・・わかんだろ・・?・・」
俊は強引に蘭世の中指を自分の分身の横に埋め込んだ。
「・・やぁ!!!・・・ああ・・・ああああ・・・ああ!!・・・」
抜きたくても俊の手で押さえ込まれ、どうにもならない。
俊の高ぶりを体の中心部と指にしらしめられ、蘭世の意識がそこに集中する。
「・・・ああ・・・・・しゅ・・ん・・だめぇ・・・・はぁ・・・んん・・」
官能的な吐息とともに蘭世の口から漏れる喘ぎは俊の耳元をくすぐる。
蘭世のそこで自身はますます大きさを増すようだ。
・・・・いい・・・すげぇ・・・違う・・・・・
きつく締め付けた胎内で蘭世の指が違う刺激を与えてくる。
それは期せずして蘭世自身にも刺激を与え続ける。
・・・あ・・・わたし・・・ああ・・・こんな・・・こんなに・・・・
滴り落ちる愛液を手のひらに感じながら、蘭世は絶頂に達した。
もう、俊が支えなくても蘭世は指を抜こうとはしなくなっている。俊は蘭世の胸をつかみ、その質感を確かめながら指先で頂点をはじく。
「・・はぁ・・ああ・・ん・・・・」
蕩けた蘭世の体は俊の愛撫に鋭敏に反応する。飽くことなく蘭世をむさぼりながら、俊の快楽も最後へ向けてスパートをはじめていた。
「・・ああ・・くぅ・・・ん・・・ああ・・・あん・・・・」
蘭世とつながったまま、半身を回転させる。
「はぁっん・・・!!・・ああ・・・」
そのねじれが蘭世の指をほおりだし、俊のだけが蘭世の中に残る。片足を自分の肩口に乗せるとそのままベッドに押し倒す。
「・・あ・・ああ・ん・・・・んん・・ふ・・・」
俊の腰が激しくグラインドし、蘭世の体が揺らされるとひっきりなしに続く蘭世の喘ぎ。
「ひっ・・あ・・あああ・・ん・・・も・・も・・・だ・・めぇ・・・・ああ・・や・・・」
「・・・や・・じゃねぇ・・だろ・・・」
俊の全身からも、蘭世からも汗が噴出しその水滴が全身に光を与える。
「・・はぁ・・あ・・あああ・・・ああん・・・ん・・・ふくぅ・・・」

肩にかかっていた蘭世の足をはずし、大きく広げる。限界まで割られた足が悲鳴をあげている。
「・・・いいぜ・・その顔・・・・すげぇ・・・いやらしい・・・・もっとだ・・」
その痛みすら蘭世には感じられない。今、蘭世の中は俊だけでいっぱいに満たされている。
俊もまた、蘭世にのめりこみ、われを忘れていた。
俊の手は蘭世の乳房を握りつぶしかねない勢いで揉みしだいている。
「・・はぁ・・あ・・ああ・・ん・」
蘭世の手が俊を求め、腕にすがる。
「・・ああ・・・俊・・・しゅ・・ん・・・・ねぇ・・・」
「ここ・・に・・・いるさ・・・・・」
俊の腰は激しさを増している。蘭世の体は快楽の中で翻弄されつづけている。
「・・・ああ・・・ん・・ん・・・・」
蘭世の絶頂感は終ることが無い、幾度も大きな波に襲われ飲み込まれていく。
声にならない声で俊を呼び、求める。
心ごと、すべてで。
「・・ああ・・・もう・・もう・・・きてぇ・・・・・ねぇ・・・」
俊を望む、いや俊の望む言葉しか蘭世の口から出てこない。
・・・蘭世・・・・・
俊の心を占めるのは蘭世一人、他には何も誰も要らない。蘭世だけが自分の腕の中に残ればそれだけでいい。
偏愛と呼ぶなら呼べばいい。そんな言葉で片付けられるくらいなら。
二人で墜ちていくのなら、何があっても怖くは無い。そうして何があっても守り抜ける。
俊の心に蘭世のすべてが流れ込み、交じり合う。
「・・ああ・・ああああああ・・・・・あああやぁ・・・・ああ・・!!!」
ひときわ高い喘ぎ声を蘭世はあげる。俊は腰をS字に揺らす。
「・・あ・・やぁ・・・ああ・・ああん!!・・そ・・れ・・ああ・・・」
いつもと違う場所に当たるそれが蘭世の体を震わせる。
「・・・くっ・・・・」
俊も低くうめくとともに自身のすべてを蘭世の胎内へ放出した。
・・・・ああ・・・・俊のが・・・私の・・・中に・・・・
夢とうつつの狭間で蘭世は俊のすべてを手に入れていた。

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