秋の夜長 12
俊の言葉は蘭世への媚薬。
心すべてをとろかすそれは蘭世の理性を無くさせる。
それは同時に俊のリミッターをもはずすこととなってくる。
耳元で何度もささやきながら、俊の両手は蘭世の全身をくまなくまさぐり、快楽のさざなみを作り出す。
「・・ああ・・はぁ・・ん・・ん・・・あん・・ふ・・・」
蘭世が答えるまで何度でも、どれだけの時間でも繰り返す。
・・・・・・蘭世・・・・・蘭世・・・・・・愛しているよ・・・・・
どれだけ心で繰り返し、体に教え込んだだろう。
蘭世の体は俊によってつけられたピンクの花びらが数多く散っている。
薄いもの、濃い色のもの、重ねられたもの・・・・・。
「・・・ああ・・もぉ・・・もぉ・・・・ねぇ・・・・」
「・・・・言ってみろよ・・・・・ほら・・・・・」
「・・しゅ・・・・ん・・・・・あああ・・・・だめぇ・・・・・も・・・」
俊は蘭世の背中を抱き、半身を起こさせると軽く口付ける。
「・・・んん・・ん・・・・ふ・・・・くぅ・・・・」
舌を絡め、指を絡め、心を絡めあう。
「・・・どうしたい・・・・・・・?・・」
いたずらっぽく俊は蘭世にせまる。
蘭世の全身はもはや限界に達していた。かすかに蘭世の唇が動く。
「・・・・お願い・・・・」
「聞こえない。」
「・・・・・・きて・・・・・俊の・・・・」
「俺の?」
「・・・して・・・・・欲しいの・・・・・」
「・・・何を?」
「・・・・・・い・・・わせないで・・・・」
・・・・・最後まで・・・・・・
蘭世の心が俊に熱く伝わる。俊を望む心と肢体。
俊はうなずくと、蘭世の手を自身の高ぶりに誘う。
「・・・その前に・・・・これ・・・」
俊の分身はこれ以上は無いほど熱く高まり、蘭世を待ちわびている。
無言で頭を俊の下半身へ落とす蘭世。小さな口腔内に収まらないほどのそれをもてあましながらもゆっくりと舌を添える。
「・・・うっ・・・・・」
・・・・・やべぇ・・・もたねぇ・・・・
蘭世をかまいすぎて自分自身も限界に来ていたことを察するが、俊は耐えた。

「・・・・ありがとう・・・・」
俊は小さくそういうと蘭世を起こし、そのまま自分にまたがらせる。
「・・・腰・・・落とせよ・・・・・」
すでに俊の先端は蘭世の潤いに触れかけている。このまま腰をおろせばどうなるかは二人ともわかっていた。
蘭世はためらいながらも腰をゆっくりおろした。
「・・・あああ!!!・・」
熱い杭が蘭世の中心部へ埋め込まれる。今まで感じたことのないほどの熱さをおぼえる。
慌てて腰を浮かそうとする蘭世の体を思い切り抱きしめ、押さえこむ。
「・・・・いいぜ・・・・最高だ・・・・・」
・・・俺のものだ・・・・・俺の・・・・
自分が育てた蘭世が、今こうして腕の中にいるのだ。自分のためにすべてを投げ出し、捧げてくれる。自分のすべても捧げよう。
お互いが必要、お互いがすべて。この一瞬は誰にも邪魔なんてさせない。
俊はベッドのスプリングを使って蘭世に腰を打ちつける。
「・・・あ・・ああ・・ああ・・はぁ・・・んん・・ふ・・・・」
快楽があとからあとから蘭世を襲う、不快なものではなく、むしろ心地よく受け入れられる。
「・・・ああ・・・あ・・だめぇ・・・ああああ・・・!!・・・」
がくがくっと蘭世のそこが痙攣するとぐったりと体から力が抜ける。

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