冬馬の棺桶へ 


『パラレルトゥナイト:零れ話・硝子様カウント2万ゲット記念』



『The Black-Velvet』


(3)


何故 私を責めない
何故 解いてくれと言わない?
何故 お前が私に謝るのだ

そんなことでは きっと 他の男ならつけあがる
そんな心優しいか弱い娘では 蹂躙される

私と他の男との差はなんだ
そう 私は娘のやさしさにつけあがることはしない
そして 私なら こんなか弱い娘を真綿にくるむようにして大切にできる
どんな逆風からも護ってみせよう

そこまで考えて またもう1人の自分が呼びかける

『おまえらしくもない事だ 他の男を何故そんなに意識する必要が有る?』

絶対的自信を持っているはずの自分が 
何故かお前のこととなると 心揺らぐのだ





足先を包み込む柔らかい感触がして、蘭世がふと目を開くと カルロが両手でそれを包み込み
足の甲に頬を寄せていた

「・・・ダー・・ク ?」

再びの黒い嵐の訪れを恐れ 蘭世はいまも怯えている

「おまえは わたしのものだ ランゼ」
「・・ダーク・・・」
「おまえが他の男といるのは・・我慢がならない・・・」
「ダーク!ごめんなさい・・・!!」

蘭世は悲鳴混じりの声で再び謝罪する
「ごめんなさい・・!ほんとに私 判ってなかったの・・
 今までも、これからも 私はダークしか愛していないの お願い わかって!」

その言葉を聞いているのか それとも無視しているのか分からない様子で カルロは続ける

「おまえみたいにか弱い娘は 他のくだらない男に任せておけない・・私のそばにいなさい」

そう言いながら カルロは掴んでいた蘭世の足の甲へ口づけた
唇は 触れるか触れないかというタッチで 足の指先へとつたっていく

「・・ダー・・ク・・?!」

蘭世は固唾をのんで彼の動きを見守っている
その視線の先で カルロは蘭世の小ぶりな親指と人差し指の間に舌を這わせだした
「やだっ ダーク・・っ!そんな・・・!!」
ヘンだよ、きれいじゃない・・

そう言いかける途中で 蘭世は彼の舌の動きに顔を赤らめる
「ア・・・ッ」
その舌の動く仕草と感触には 覚えがある
まるで まるで 私の秘密の部分を舐められているみたい
それは あのときの彼の仕草をそのまま思い起こさせる

それに気づいた途端 指の股からざわざわと甘い電流が身体へ滑り落ちてくる
蘭世は大きく見開いた目を潤ませ その舌の巧みな動きへ敏感に反応していく

「あっ・・あっ・・」
やだ 想像しちゃうの
ほんとに 恥ずかしいところにいっぱいキスされてるみたい
・・ダーク、わかっていて わざとやってるのね・・・!

蜜壺に顔を埋めているときと同じくらいじっくり時間をかけて愛撫して
やっぱりそれと同じくらい 蘭世もぴくん ぴくんと身体を震わせて
息がすっかり上がったころ カルロは次の股・・人差し指と中指の間に移る

「やああっ・・!!」

また、波が押し寄せる

「だめえっ もう・・お願い!!」

その訴えを無視してカルロは愛撫を続けていく
長い舌先をちろちろと 指の股の中心に遊ばせる
逃げたくても 腕は未だにデスクの椅子にくくりつけられたまま

「うっ・・くううん・・・ううん・・・!」

やはりさっきと同じように 妖しい舌はじわじわと蠢いて
涙をにじませた蘭世が何度かめの訴えをしたときは すでに薬指と小指の間までに

「お願い・・ダークっ・・!」
「・・・何を願う?」

わかっているのに カルロは敢えて問いかける
妖しい瞳の視線が 蘭世へと向けられる
捨てられない羞恥心に蘭世は口ごもる
「・・・」
「・・・もうやめればいいのか?」
「・・ちがうの!」

また 蘭世は彼の術中にはまる
「もう じらさないで 来てほしいの・・!」

長い指が蘭世の白い足に触れながら 中心へと降りてくる
「・・・濡れている」
その潤みは 机の上にまで滴り落ちて そこを濡らしていた

羞恥の言葉も吹き飛び 蘭世は懇願する

「ダークしかいらない・・・ダークしか要らないの!」

再び そこへ熱い男性の証が押し当てられ 一気に突き上げられる
「きゃあああっ・・・!」
すっかり潤みきったそこは 易々と彼を受け入れる
最初の一突きで蘭世は細い体を弓なりにしならせ 身体中をわななかせた
この部屋に来たときと同じ行為のはずなのに
それは全く違うモノに思えて

「あぅ・・はあんっ・・ううっ・・」
達してしまったその身体は すみずみまでうっすらと桃色に染まって
さめやらぬ彼女の腰をなお抱え カルロは律動を続ける

「きゃあああっ やあああっ はあああっん・・・」
悲鳴とも 喘ぎとも 叫びともとれる意味不明の声をあげて 蘭世はその波に飲み込まれる


この天使は私が捕らえ 私がその羽根をもいだのだ
誰にも 渡すものか


一度身を引き 椅子に縛り付けていた腕を一瞬で解くと カルロは蘭世を抱き上げる
広いベッドへ彼女を投げ込むと 続いて飛びつくようにして彼女に覆い被さる

窓の外はすっかり日が落ち びろうどのカーテンを広げたような漆黒の夜空

飲むことも 眠ることも忘れて ひたすら 睦み合う・・・





end.





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あとがき。

地下2万hitのカウンタをゲットして下さった硝子様へ捧げます。

硝子様のリクエストは、
”「パリで休日を」の続編で、「The Green-eye'd Monster」と「A Woman In Red」
(どちらも悠里作)を足して2で割ったような感じで”とのことで・・vv
おしおきモノと なりました^^

緑と赤、ときて 次の色は黒に勝手に決定〜というわけで
ちょっと前半、黒いカルロ様となりました。
苦手な方には 申し訳なかったです・・・って リクエストなのに こんな内容で
硝子様には逃げる選択肢がなかったですよね;スミマセン;;;;

とはいえ やはり私の作るモノですから 黒くなりきれず 甘甘に収まったという事で
・・はい^^A(逃げる準備)

余談ですが 中編を表でやって、後日談を地下でするというスタイルが続いてますね♪
こんなのもいいかもしれません。

最後までお付き合い下さり、ありがとうございましたm(_ _)m 悠里 拝



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