この建物の中での日常は、常に屈辱と極端な刺激の連続だった。
4日目、皆の前で林に処女を奪われた彼女は「さとみ」と名づけられた。
おしとやかな雰囲気を漂わせていた彼女は、抵抗はしたが、思いのほか諦めが早かった。

そして、いつのまにか明らかになっていたことは、
ユイカの名前がカタカナ、ナツキは「夏希」、エマは「恵麻」と書くことがわかっていた。

その次の日、授業の時間には外の世界の、テレビで流されているニュースを見せられた。

正樹たちのクラスの面々は、バスががけから落ちて、全員死亡したことになっていた。
バスはがけから落ちるとともに炎上し、全員の遺体はほぼ原形をとどめない状態で遺族の手に渡った。
ニュースのフィルムでは、もはや会うことも許されない家族たちが怒りや悲しみをインタビュアーに吐露していた。

そんなフィルムを見せられながらも、男に股間をまさぐられ、快感に浸りきった顔をしていたのが、夏希だった。

彼女には、もはや男だったかこのことなどどうでもいいようだった。
遠い過去の話で、自分の家族が画面の中で泣いていることよりも、今そこにある快楽の方が重要なようだった。

恵麻はそれよりは少し人間的な反応を見せていた。
夏希と同じように、後ろから男に快楽を与えられながらも、そのことに集中してはいないようだった。
喘ぎ声はあげていたが、それでも少し涙を流していた。

その涙が、快楽だけのものでないことは正樹にも見てわかった。
彼女は・・・自分の運命を思い知りながらそれでも懸命に女としての快楽に自ら身を沈めようと頑張っているようだった。

ユイカも、ほぼ同じ反応をみせた。
さとみも泣いていたが、昨日の快感の余韻がまだ強いようで、あまり本気で泣いていないようだった。
彼女には男がついていなかったので、どちらかというと欲求不満げな表情すら見せた。

残る29人の処女たちは全員が泣いていた。
しくしくと教室に響き渡る声、その一つ一つが、元の自分の「死」を受け入れることもできないまま、
もう元の自分ではない、元の家族とは会えないのだという現実が目の前に映し出されて、言葉もなかった。

正樹は、そのニュース映像に別の目的を持って見入っていた。
正樹の姉はアナウンサーをしていて、ニュースも担当していた。

だが、姉の映るニュース番組の映像ついに見せてもらえなかった。
処女たちが、男のままだったら、泣くことを我慢できた者も中にはいたかもしれない。
しかし、女性としての体を与えられた彼女たちは、記憶こそ男のそれを持ち続けているが、
脳の構造から、感情の起伏までまさに女性化されたものだった。

男よりも女のほうが涙もろいくらいことくらいは常識の範疇だった。
処女たち全員がすすり泣く様は、記憶やプライドなど、
こだわりに過ぎない要素を除けば、心の中身まで彼女たちが女性化したことを証明するようだった。

さらに、林や、もっと上に居る「女性化プロジェクト」の中枢にいる者たちにとって、
ニュースの映像に処女たち全員がすすり泣くことは、それ自体がひとつの勝利であった。

わずかな「大人の女たち」が、そのようなニュースを見せられているにもかかわらず、
快楽にもだえることをやめられない事実は、もうひとつの勝利だっただろう。

ニュースは・・・各テレビ局のものが、この一週間ほどの間に流されたものが、次から次に映し出された。
中には外国のものもあった、アメリカ人かイギリス人かはわからないが、
「日本の安全なはずの道路が・・・」などと話すリポーターの言葉は正樹にはひどく滑稽なものに思えた。

すらっとした長い手足を持ち、これまで処女を奪われてきた女たちと比べれば、
ずいぶんと大人っぽい外見を与えられた「典子」が処女を奪われたのはそのニュースを見せられた直後のことだった。

彼女は、観念したように、女であり、セックスに溺れるしかない自分を受け入れたようだった。
ほとんど抵抗もしないまま、全員の目の前で、
「先生・・・やさしくしてください・・・」
と哀願したほどである。

彼女は、残された自分たち処女と、大人の女たちがニュースを見たときの反応を見比べていたはずだ。
ただただすすり泣くばかりの処女たちと、ユイカや夏希をくらべれば、
元の自分が死んで、男としての自分はもう取り戻せず、否応なしに処女を奪われ、
同時に快楽に静められることのほうがよっぽど「幸せ」であることを悟っていたようだった。

この建物の中でのとりあえずの幸せは、囚人同然である「処女」から抜け出すことによってもたらされるものだった。

男として生きてきたその全てを奪われて、まだ抵抗を続けることは虚しいことだった。
早く処女を奪ってほしい・・・セックスしたい・・・
この悲しみから抜け出して、とりあえずその悲しみを考えなくてすむように・・・

処女を奪われ、特別性教育を受ける、それだけで、この地獄から抜け出し、天国を行くことが出来る。
まさに典子はそのようなステップを踏んでいった。

次の日の朝、幸せに満ちた目をして、大人っぽい水色のブラウスと白いタイトスカートに身を包んだ典子は、
とても、昨日までの囚人服を着せられたのと同じ女には見えなかった。
昨日味わった屈辱や悲しみなど忘れたように、綺麗に整えられた長い髪をかき上げながら、
朝食についたスープをスプーンですくう姿も上品で美しく、処女たちが見とれるほどであった。
彼女には、新しく女性としての誇りが生まれているようだった。

一晩が、一体彼女をどう変えたのだろう?
早く、あっち側に行きたい、そうはっきりと思う者も現れ始めた。

だが、それでも林に処女を奪われるその瞬間には、ほとんどの処女が激しく抵抗した。
4日目に林の前で裸にされた典子が、そのスレンダーなカラダから伸びる細長く白い腕を使って抵抗したのに比べると、
5日目に処女を奪われた短い腕しか持たない「真緒」は、
典子よりもはるかに豊満な胸と小さな体をいっぱいに暴れさせて、処女を奪われることへの嫌悪を示した。

モデル体型にショートカットの似合う女としては精悍な顔を与えられた「志穂」も、
6日目に激しい抵抗の末、男たちに押さえつけられたまま、林に処女を奪われた。

明らかに処女たちの中でも反抗的な者から―普段のクラスの仲間内の言動でも「男に戻りたい」「林に処女を奪われたくない」、
そう願っていたことが明らかな者から―順番に全員の目の前で林に「召されて」いった。

そして、真緒と志穂は、破れかぶれでこの建物から抜け出す、「蜂起」の計画を中心になってひそかに進めていた。
真緒が処女を奪われたとき、その次の日から「志穂」と呼ばれることになる少女は、急に恐れをなした。

ばれたとしか思えず、「真緒」が処女をその日奪われたことじたい、確かな警告に思えた。
そのような行動をすれば絶対に命はないと。

そして次の日、やはりその計画が知られていたように志穂は処女を奪われていった。
どのような手段を使って彼女たちの計画を上層部が知ったのかはわからない。
だが、あらゆる叛乱の目はかならずつまれた。

そして、いつしか、午後3時の恒例行事となっていったこの「処女喪失」・・・先にそれを林に捧げた者は、
自分たちの仲間が増えることを歓迎のまなざしで見つめた。
「ようこそ、快楽の世界へ」
そんなかんじで一人一人の処女喪失を拍手で迎えていた。

そして、残された処女たちは不安と期待を両方抱えて、―それぞれその比率はさまざまだったが―見つめていた。
明日は自分かもしれない・・・
そうなったら、そのとき自分はどうその瞬間を迎えるのだろうか?
そんなことを考えない者は居なかった。

正樹も例外ではなかった。
取り残されて囚人のような生活が続くことには、
不安もあり、一方では安堵感もあり・・・それは複雑な感情だった。

林のような下種に・・・しかも男であるはずの自分の「処女をささげる」など、
この上なく屈辱的であり、それは耐え難いものだが、一方で、女性の名前を与えられ、
毎日を官能にささげる女たちがうらやましいという気持ちもあった。

何の楽しみもない、この建物の中での生活で、囚人のような生活から抜け出し、
おいしいものを食べて、男たち・・・決して男が好きだというわけではないが・・・多くのいい男たちにちやほやされながら、
気持ちのいいことだけをしている生活は、単純に「うらやましい」ものでもあった。

だが、このカラダを林に貫かれるなどと、考えるだけでもおぞましいことだ。

そんな考えとは全く関係なく、毎日ひとりずつ、処女たちは林にその操を捧げている。
正樹にも、その葛藤する感情など関係なく、快楽の世界に堕ちる日が・・・いつかやってくる、だろう。

それまでが長いか短いかの違いでしかない。
しかし、その期間が長いほうが・・・長く処女として、囚人として扱われたクラスメートの方がある程度の抵抗をしながらも、
諦めと、それからほんの少しだけ前の処女たちよりも大きな期待を抱いて女性としての快楽に落ちてゆくように見えた。

クラスメートたちは、身体だけでなく心も確実に女となりつつあった。
それは、毎日毎日の生活が授業を含めて、女性としての自我を育むように作られたものであることも影響していただろう。
授業では、文学作品や映画を「女性の視点から見る」ことがどういうことかを教えられた。
フェミニズムやジェンダー論など、自分たちが今まで「男」であったものとは違う種類の人間であることをとことん叩き込まれた。

男と女の体の違い・・・特にセックスのときに女はどのように感じるか、そんなことも授業の内容だった。
具体的なデータを使って、女性が絶頂を迎えるときに、男の射精の何倍も気持ちよくなれることなどが説明された。

処女たちには実感がわかなかったが、期待を増幅させる、処女たちの気持ちをほんの少し揺らすものではあった。

だが、そのような内容は、あくまで初めから女性としてこの世に生を受けた、普通の女性に当てはまる話であった。
これほど精巧に出来たクラスメートたちの体には、いくつもの細工が当然のようにされていた。

すでに、「大人の女」たちの間では、処女を失った瞬間になにかが変わった・・・ことがうわさされていた。
そしてそれは事実だった。
さらに、もっと驚くべき秘密もあった。

この建物での初日、林は、女性化の目的は「子を産む性をふやすこと」と定義した。
それが、フェミニストたちとの妥協であると。
日本人の人口を減らさないためには、生まれながらの女性に強制的に子供を生ませるのではなく、
男たちの中で解決せよという・・・子孫を残し、繁栄させたければ、男のなかで循環させろという、
そのための技術はフェミニストの科学者たちも参画して確立された。

その「女性化」の技術は、単純に男を女に変えるだけではなく、たとえば「妊娠しやすい女性」を作ることも可能だった。
したがって、「子を産む性を増やすための実験」である正樹たちの体は、妊娠しやすく作ることも可能だった。

しかし、その実験は、公にはされていないだけで、すでにこの国のどこかで行われていた。
そして、成功を収め、もういつでも実用に移せる段階だった。
だから、正樹たちの実験はもうひとつ、別の目的のためのものだった。
第一、子供を生むための人工の女に、ここまで激しい性教育が必要なはずがない。

それは、フェミニストたちのもうひとつの要求、「女性を性欲の対象として産業に利用するな」ということに応えたものだった。

つまりは、性風俗から売春、ポルノに至るまで、男性の性欲を満足させるために女を使うなということだった。
「子を産む性」のときの妥協に倣って、男性の女性化によって妥協がはかられた
その内容は、「性欲の対象でしかない女」を男たちの中から勝手に調達しろ、という妥協だった。

この世の中の女性の絶対数を増やし、多くの男性を子を産みやすい女性に変化させれば、
男の絶対数は減っても結局は人口の増加につながる。
それとは反対に、「性欲の対象」としての女性化・・・つまり正樹たちの体を使った実験によって生まれた女たちの存在は、
一見、子供を残すための女性の存在とは矛盾しているように見える。
なぜなら、その女たちは、子供を生むためのものではないからである。
性産業に従事するための女性化は、その女たちが妊娠する可能性など、邪魔なだけである。

だから、そのかわりに性欲と、快感を感じる機能を高められた女性・・・それを作ることが正樹たちの実験の目的だった。
そんなことを、簡単に明かせるはずはない。
したがって、いくら女性器の中で射精を繰り返しても、今のままでは彼女たちは決して妊娠しない。

そのようなことは、正樹たちには全て伏せられていた。
この二つの「女性化プロジェクト」は大きな矛盾をはらんだまま進んだ。
大きな矛盾を抱えても進めることになった理由は二つ、
第一には前述のとおり「フェミニストとの妥協」、第二に「女性化プロジェクトの資金稼ぎ」である。

具体的には、この建物で、セックスの快楽を叩き込まれ、セックスするための生き物にかえられた後、
正樹たちはそれぞれに性産業で大きな金を稼ぎ、その稼いだ金を使って、二つの「女性化プロジェクト」をさらに進める。
そういう計画だった。

詳しいことは決まっていない。
今高校二年生の彼らが全員18歳になったときから、彼女たちは、「資金稼ぎ」のための仕事を始める。
高級ソープで全員を一箇所で働かせる、あらゆる性風俗のトップを彼女たちにとらせる、
アダルトビデオ業界を支配する、など、さまざまな案があった。が、具体的には決まっていない。

その計画の全容を知らされる頃には・・・正樹たちは一人残らず、
それでもセックスをやめられない女・・・いや、人間である必要はない・・・人間と同じ形をして、
同等の、あるいはそれ以上の知能と感情を持つ、「メス」になっているはずだ。

そこまでうまく計画が、実験が進むかどうかはわからなかった。
だが、「典子」が処女を失う前に落ちたことは、
実験を見守る科学者たちにとって自信になったことはたしかだ。
ユイカたちも順調に実験の成果となりつつあった。

林以外の教師はほとんどが女性だった。
クラスメートたちはいつの間にか授業中にメモを回したりしだした。
20代前半の女教師は、そんな彼女たちに女の子らしい文字や記号の使い方すら教えた。
意地を張って自分が男であることを通そうとしても、体の機構が女としてのそれなのだから、順応は時間の問題だった。

性同一性、つまりアイデンティティの問題がクリアされていなければ、これほど大規模な強制女性化は行い得なかっただろう。
彼女たちは一人残らず、記憶以外は完全な女性であるはず、というレベルまで女性としての完成度を高められていた。

それを、如実に表した事件が7日目におきた。
その日、いつもの時間に林が教壇の前に呼び出したのは・・・もう男だったときの名前は思い出せない・・・、
「千鶴」という名前を与えられた小柄な体のかわいらしい少女だった。

正樹の目から見ても、彼女のようなかわいらしい女の子が林に否応なく犯され、
その処女をささげることは、胸が痛むような、そんな外見をしていた。

ハプニングは、「真緒」が、千鶴の処女を奪うべく準備をするために・・・
フェラチオするために呼ばれたときにおきた。

「はい、せんせい・・・よろこんで・・・」
目を潤ませながら口の中で林のチンポを大きくしようとする真緒。
それをみて、ひとりの女が叫んだ。
「やめて! やめて! 先生!私にしゃぶらせて!」

そう叫んで教室の前まで駆け出したのは、ユイカだった。
彼女は強引に真緒の口と林のチンポを引き離して、自分がそのちんぽをしゃぶろうとした。

「先生・・・私・・・わたしだけのものになって!なんでもします。奴隷にもなります。
だから、他の女を抱かないで!」
ユイカはいつの間にか、林に対して恋愛感情すら抱くようになっていた。
女として生まれ変わったその日に処女を奪われたユイカにとって、その処女を奪い、幾度となく優しい言葉をかけられ、
何度もそのカラダを貫いた林・・・そしてそのチンポは、絶対的な存在になってしまっていた。

普通の女の子がそのようにして恋に落ちることがあるかどうかは、この際問題外であり、
それが勘違いだろうが、いかにゆがめられた感情だろうが、ユイカにとって、林は絶対的な存在となり、
もはや溜め込んだ恋愛感情を抑えられない状態にまでその気持ちは膨らんでいた。
その光景を、クラスメートたちはただあっけにとられて見ていた。

突き飛ばされた真緒は、反対にユイカに飛び掛った。
「なんだよこのブス! 今日は私が先生のをしゃぶるように言われたんだ!」
たしか、この二人は結構仲がよかったはずだ。
男としてこの二人は、親友という関係ではないにしろ、なにも問題なくやっていた。
それが、女にそのカラダを作り変えられて、処女を奪われた林のチンポをどちらがしゃぶるかで争っている。

その争いは取っ組み合いにまで発展した。
「黙れよこのブス!」
「ブスにブスって言われたくない!」
低レベルな言い争いを伴った取っ組み合いを正樹はその目に焼き付けた。
これは、今の自分には理解できなくても、林に処女を奪われたら、こんなふうになってしまうのだ。
そんな事実を見せ付けられた。

「おもしろい。ははは!」
笑いながらしばらく見ていた林だったが、しばらくして男たちに二人を取り押さえるように命令した。

真緒とユイカは取り押さえられ、強制的にそれぞれ3人の男に犯された。
二人は林のチンポを争ったことなど忘れるように、テクニシャンの手で快楽を与えられ、いつの間にかもだえ狂う。

「あぁ・・・ん・・・はぁ!」
「いや・・・あぁん・・・きもちいい!」
二人は、バックで突かれながら林に命令された。
「いいか、お前ら、仲直りのしるしにキスしろ!」

「はぁん・・・そんなぁ・・・あん!」
ユイカは拒絶したが、全身に走る快楽と林の言葉に逆らう術もなかった。
それは真緒も同じだった。
二人は四つんばいで後ろから男のチンポに疲れながら、口づけして、口にも快楽を与え合うことになった。
「ん・・・ふ・・・」
「ぁ・・・いゃ・・・」
それは相当にエロチックな光景で、処女たちもそのハプニングに目を奪われた。

一方で夏希が林のチンポを大きくする役目を真緒のかわりに果たしていた。

「よし、夏希、もういいぞ・・・あぁ、気持ちいい」
夏希の役割はチンポが立つと終わり、享楽のときを過ごさせられている真緒とユイカを尻目に、千鶴が処女を奪われる時がきた。
「そんな・・・」
千鶴は軽い抵抗を試みた。いつもはそこで抵抗する処女を取り押さえる男がいるのだが、
今日はユイカと真緒を犯すために人員が割かれたため、その場には林以外の男がいなかった。

「ふ、ふざけんな・・・!」
千鶴が抵抗しようとしたとき、それまで林のチンポをしゃぶっていた夏希が千鶴を後ろから羽交い絞めにした。
「せんせぇ、さぁ、どうぞ・・・・」
夏希も恋をしているような目つきだった。
林の目を真正面に見据えて、まるでこれから処女を奪われるのは自分であるかのように、
それをささげたいと願っているように、そっと、千鶴の足を開いた。

千鶴はいつの間にか抵抗を忘れていた。
ただ、夏希の完全に林に従属する目に、我を忘れて見入っていた。
自分もすぐにこうなるのだ・・・そうなれば楽になれる・・・そんな気持ちが働いたのだろう。

「あぁ・・・いた・・・いやぁ・・・」
そして、処女を失った瞬間・・・千鶴のカラダの中のなにかが変わる。
その状態で特別性教育を受ければ、明日には立派な淫乱女が出来上がる。
千鶴はそうなるにはあまりにも無垢な雰囲気をもつ女の子だった。
それが・・・無垢な処女から淫乱女にすぐに変わる。

それは、囚人の日常をぬけだして快楽に浸る毎日を送る彼女にとっては幸せであるかもしれないが、
見ている正樹たちにとってはこの上なく残酷な光景であった。

次の日の朝。
その無垢な雰囲気を保ちながら、純朴な美少女はどこか変わっていた。
千鶴は、やはり淫乱少女にと変貌していたのだ。

もはや、そのことについていちいちショックを受ける処女たちはいない。あきらめに似た空気が漂っていた。
だが、このような空気の中で、自分が男だったことを次々と忘れていく、
いや記憶の奥底へとしまいこむ「大人の女」たちを横目に、正樹は自分が男であったことを友達に覚えていてもらおうと思った。

特に、男だった頃から親友だった岡本翔太にそのことを伝えた。
お互いが男だったことを、何とか覚えていてもらおうと。自分も翔太のことを忘れないようにしようと。

夏希とユイカが男だった頃、仲がよかったことと、その二人がいまや自分たち、
お互いが男だったことなど忘れたようにセックスに狂っていることを考えれば、
それすらもムダなあがきに過ぎないかもしれない。
だが、それでも自分が男であったことをどこかに残そうと、懸命な努力を処女たちはそれぞれに続けていた。

あさ、授業の冒頭、というかホームルームに当たる時間に林は昨日のユイカのことについて話した。

ユイカは、昨日以来、絶え間ない「快楽」という罰を受けているという。
望むと望まざると、次から次へと入れ替わる男に、機械によって肉体を狂わされているという。

男の肉体ではなく、「大人のおもちゃ」からのみ激しい快楽をあたえつづけられる。
それは、懲罰であり、拷問だった。
それが、自分のチンポを独占しようとしたことへの罰であり、
この建物で絶対的な権力者である林に一方的に惚れても、何もいいことはない、ということだった。

「でも」
林は続けた。
「先生にも好みというものがあります。みんなはいずれ劣らぬ美少女だし、全員の処女は私が奪いますが、それでも特別な存在がこの中にいます」

林は、自分の意中の女が、このクラスの中にいると断言したのだ。
それがだれだかは林は明かさなかった。
ただ、昨日ユイカが行動で示した恋がかなわぬことはほぼ明らかだったし、
夏希をはじめ、林には絶対服従の「大人の女」たちも、
そのほとんど、あるいは全員がただの性奴隷でしかないことは、否定のしようがなかった。

しかし、その日の授業の後、処女たちに新たな仕事の割り振りが行われた。
正樹はその時、林の身の回りの世話をする役を命じられた。
仕事を与えられなかった、国本くんは、「涼子」という名前を与えられて、
その場で処女を奪われ、特別性教育へと連れて行かれた。
そして、正樹は林につれられて、その、「特別性教育」に立ち会うことになった。

それがなにを意味するのかは明らかだった。
正樹には思い当たる節がある。
自分は・・・いまの自分の姿は、8つ上の姉にそっくりだった。
美人で有名で、昔から周りのアイドル的存在だった姉に、そっくりだった。

クラスメートたちは、そのほとんどが男だったときと似たような顔をしていなかった。
その中で、正樹だけは男だったときの面影を残すような外見を与えられた。
そして、鏡を見たとき、そこに姉が立っているのかと思ったほどだ。

それは自然であり、また同時に不自然だった。
正樹はなぜかひとりだけ、姉と同じ・・・つまりもとの姿と少し似た外見を与えられていた。

林は、その姉の中学、高校の1つ先輩に当たり、二人は知り合いだった。
姉も、林も正樹の前で多くを語ろうとしなかったためにわからなかったが、
林が姉に惚れていたこと・・・そこまではなんとなくわかった。
その程度はわからなかったし、それが片思いのまま終わったのか、何かしらの関係が二人の間にあったのかはわからない。

が、姉によく似た自分が、処女を奪われるよりも早く、林の身の回りをする役を命じられたことは、
林にとっての「特別な存在」として自分が扱われていることを、示しているようにしか思えなかった。

奇妙な感情が正樹の中にわきあがった。
嫌悪でも受容でもない、奇妙としか言いようのない感情だった。
ホモセクシャルでもなく、林自体に生理的な嫌悪を感じているわけでもない正樹は、
体こそ女性として数日を過ごしているが、その意識のなかでは、自分をまだ「男」だと思っている。

日増しにその可能性は低くなっているものの、すぐに自分が肉体も男に戻ることも有り得ることだ。
そんななか、いわば姉の・・・あのあこがれの姉のかわりとして、本物の女であれば酷く屈辱的な、
姉の代替物として林のものにされること・・・それは現実として目の前にあっても意味はわからない、実感は全くわかない。
そういう奇妙な感情の中に正樹を投げ込む事件だった。

その奇妙な感情は、その後も奇妙なまましばらく続くことになる。
涼子の受ける特別性教育を目の前で見せられて、自分の中に、体から生まれた「女」が心の中の「男」を侵食し始めるのだった。

奇妙な感情の中、ふわふわとした足取りで、他の処女たちと同じように囚人服のまま、
特別性教育が行われる部屋に歩いていった正樹が、部屋に入ると、そこは想像を絶するほど、「エロ」にこだわった空間があった。

天井からは手錠つきの鎖がぶら下がり、その下にあるベッドには足も鎖でつなげるようになっている。
これみよがしにいくつもの男性器をかたどったバイブレーター、ローターがいくつも転がり、
バケツにはローションがたっぷり用意されている。

ムチや、さるぐつわ、そして三角木馬、
とにかく、その日「特別性教育」をうける女にありとあらゆる快楽と屈辱を与えるための道具が用意され、並べられ、散乱していた。

部屋の片隅には、椅子に縛られた「涼子」が座らされて、ハダカのまま泣いていた。
処女膜を破られることが、一種のスイッチとなっていた。
その瞬間に女性ホルモンが一気に増幅されて・・・性感も一気に高まるような、スイッチになっていた。
だから、その後はそれまでの「処女」だった頃の体とはまったくちがう。
今まで男としての記憶で維持を張っていられたのは、たいしたことのない性感しか得ることが出来ないからで、
スイッチが入った段階で体の中身が大きく変わる。

性的な刺激を受けたときに脳に発せられる指令も違うし、そもそも気持ちのよさが全く違う。
そう作られている。だから、抵抗は無駄なのだ。いつかは我慢できなくなるはず、なのだ。

そうとは知らない涼子はまだ抵抗の決意を持っている。
正樹もその決意を心の中で応援している。
涼子の股間からは、先ほど林に放たれた精液がまだ流れ出しているようだった。
これから、この部屋で彼女がどんな扱いを受けるのかは、この部屋の光景からも明らかだった。

正樹の心には同情しか生まれなかった。
自分がいつか同じ目にあうのだという恐怖はなぜか生まれてこなかった。
彼女のおかれている奇妙な感情は、先の日の現実を受け止めるほどの余裕を持たなかった。

「おまえはそこに座ってただ見ているんだ」
林が部屋の中に入ってきて、涼子が座らされているのとは逆側の部屋の端っこにソファがあった。
ただ、そこに座って「特別性教育」を見守るように言われた。

諾々としてそのとおりにするしかなかった。林が正樹の隣に下着姿で座った。

始まろうとしていた。
処女を失ったばかりの涼子が次から次へと快楽と屈辱を交互に与えられ、
心の底から快楽を懇願し、オンナの体を・・・快楽を得ることの出来る体を失いたくないと思わされる過程が。
そして、正樹も、自分の体が女のものであることを・・・いつの間にか実感することになる。

「や、やめろ・・・」
精一杯の抵抗をする涼子の後ろから男が抱き付いて、ゆっくりと胸をもむ。
「やめろなんて、思ってもないこと言っちゃってぇ。こんなに乳首立っちゃってるよぉ」
色黒の、がっしりとした体のギャル男系が涼子の耳元でそうささやく。
「はぁ・・・ん」
前から、別の男がまだ林の精液にまみれている涼子の恥ずかしい部分を指でいじくる。
「ほらほら、こんなになっても、またぬれてきてるのがわかっちゃうよね」

くちゅ、くちゅ、といやらしい音が一定のリズムで響き始める。
理性が全力で拒否するのをあざ笑うように、女としてまだ一週間の涼子の体の中、
なにかが反応して、涼子の感覚は、それを「気持ちいい」としか感じることが出来ない。
「く・・・う・・・やめて・・・はぁ・・・ん」
理性が、意思が、その「気持ちよさ」を拒否していた。
体を女に変えられて、女性特有の頑固さも彼女には備わった。
涼子が特別なわけではない。
ほぼ全員が男だったときよりも悪く言えば頑固に、よく言えば強い意志を持てるようになっていた。
涼子は女性の体を持っていて、記憶以外は脳も女性のものである。

それゆえに、体中を走り抜ける快感にもかかわらず、「自分は男だ」という意思を放棄せず、
だから「この快楽に落ちるわけにはいかない」と強靭な理性で抵抗を続けていた。

今まで処女を奪われていった全員が、この「特別性教育」を経て女の体を受け入れ、
自分が女であることを受け入れ、さらにはセックスの快楽に落ち、
朝から晩まで、セックスばかりするような女になっている。

それは、涼子の目には・・・ほぼ全員の残りの処女たちと同じように・・・女であることを認めただけではなく、
人間であることを放棄した、セックスのための道具でしかない自分を認めたことのように映っていた。

「いやあ、やめ・・・くっ・・・」
「早くあきらめたら?気持ちよくしてください、って一言言えば楽になるよ」
「ふ、ふざけるな・・・おれは・・・男だ・・・」
特別性教育の結果、今までの女たちは全て、自分が女として生きていくことを認めてしまっていた。
だから今まで自分たちはまだ男に戻れず、今日こうして自分が陵辱を受けている。

だが、今日自分が男であることを放棄しなければ、「特別性教育」に屈しなければ、
クラスメート全員が男に戻ることが出来る。
そんな責任感もあっただろう。

「はぁん・・・はぁ・・・」
抵抗は続いている。唇をかみ締めて漏らさないようにしても声は漏れてしまう。
すきとおるような色白の肌は紅潮し、とくに顔は真っ赤だった。
体は・・・美しく整った女体が顔よりは薄く、ピンク色に染まっていた。

「いや・・・は・・・ぁ」
くちゅ、くちゃ、と音を立てる女性器とは違う、しかし一定のリズムで喘ぎ声が漏れるようになった。
ピンク色の肌は正樹の目から見ても、その行為を、悦びをもって受け入れているようにしか見えなかった。

「いや・・・いゃ・・・め」
喘ぎ声が漏れていたのと同じリズムでなおも抵抗を続ける涼子。
正樹は、次第に涼子がかわいそうになってきた。
今日もまた、ひとりのクラスメートがセックスのための道具に落ちることは悲しく、
男に戻れる可能性が少し減るのは残念なことではあったが、あれだけ快楽に落ちまいと必死な涼子を哀れんだ。
しかも、涼子を攻める体育会系の男は、涼子の女性器の入り口を軽くまさぐっているだけである。
胸を後ろからもまれ、まだキスすらしていない。

指の一本もおまんこに入っていない。
以下に性感帯であるクリトリスを刺激されているとはいえ、あれほど快楽に顔をゆがめる涼子に、勝ち目はないように思われた。

「く・・・はぁ・・・」
なかなか屈しない涼子の秘唇についに指が差し入れられた。
体育会系の男の、その指が涼子の体の中で動き始めると、
強固な意志とは関係なく、彼女の穴の中の肉ひだは、その指を悦んで受け入れてしまう。

「や・・・い・・・やめ・・・て・・・」
それまでよりも速く声が漏れ始めた。呼吸が荒れているのに声はでてしまう。
絶対拒否の言葉の形をとっても、その声が艶を帯びている。
涼子のカラダは、もはや声すらも彼女の理性に従ってくれない。

「いや・・・や・・・はぁ・・・あん!」
一気にスピードにのって、男の指が動き始めた。
テクニシャンとはこういうのを言うのだろうか。

涼子のカラダはあっという間にもっときれいなピンク色に染まり、顔は快楽を隠しきれなくなっていた。
官能に喘ぎもだえる女の顔になっていた。
口を半開きにして、うるんだ目を軽く閉じ、わずか上をみてあえぐ涼子。

「いやっぁ・・・ぁ・・・」
それでも抵抗をやめない彼女のおまんこから、突然潮が吹き出た。
プシュー、と音さえ立てなかったものの、まさに鯨のような潮が空に弧を描いた。
「は・・・うぅ・・・・」
恥辱に耐えて、それでも涼子は強い意志を取り戻す。ソファに座って林と二人で見つめる正樹と目が合った。
「まだ、がんばるから」
そう目が語っているように正樹には思えたが、正樹は、もうこれ以上の抵抗を続けなくともいいと思っていた。
もう十分に涼子は闘った、と。

「ふふ、今日の涼子は頑張るな。夏希や恵麻はもっとあっさりしてたよ」
恵麻や夏希はこの段階で落ちていたという。林が正樹にそうささやいた。
口で言えば、指でもてあそばれただけで女性の体の快楽に落ちる・・・など、なんと精神力が弱いのか、と思いたくもなる。

だが、この光景を目の前で見せられた正樹はもはやそのようなことは思わなかった。
ただ、この無意味な戦いが早く終わってほしいと願うのみであった。

「どれ・・・」
林はそういうとすくと立ち上がり下着を脱いだ。正樹の横にその下着を脱ぎ捨てたまま、ベッドへと向かう。

「やめろ・・・いやだ・・」
潮を吹いたことで一息ついたのも束の間、その潮が林のスペルマまで弾き飛ばしたことで、
体育会系の男は躊躇なく顔を涼子のおまんこにうずめることが出来るようになった。

「はぁ・・・いや・・・あぁ・・・ん」
顔つきは抵抗を失っていなくても、さっきまでよりもその顔はふかくゆがむ。

涼子の体中を快楽が駆け巡る。
やめろやめろといくら叫ぼうとしても、口を出るのは喘ぎ声が混ざった言葉ばかり。

「いや・・・いや・・・はぁ・・・はあ、あぁ、ん!」
そういうと、涼子は体を絞り上げるように上にのけぞらせ弓なりになって・・・果てた。

イった。
そう表現するしかなさそうだ。涼子の司会はほとんど無になり、何も考えられない。
涼子はほとんど反射的に、ひざ立ちになるほど高く自身の体を持ち上げた次の瞬間、ベッドの上、男のいない部分を選んで倒れこんだ。

「あ・・・は・・・」
「あれ、いっちゃったの? ははは、男の子なのにねぇ」
そう意地悪く言う男。

イっても容赦なくすぐに涼子のカラダを起こして、同じように女性器をもてあそび始める。
「は・・・やめ・・・ろ・・・く」
聞きなれたリズムで涼子が声をあげはじめた。
「うるさいぞ、涼子。その唇をふさいでやろう」
その声は、彼女たち・・・正樹たちの絶対的な支配者である、林だった。
林は、喘ぐ涼子の唇を自分の口でふさいだ。

「う・・・ぐ」
その行為にも涼子は抵抗しようとした。だが、もはや林を拒否する力が腕に残っていない。
体に残っていない。理性は抵抗しても、もはや口をふさがれて抵抗を表現することもままならない。

そのことが涼子を安心させた。
もう、抵抗できない。口をふさがれ、両手を下から握られて、後ろからかかえられて胸をもまれ・・・逃げられない。
あきらめるしかない。抵抗を表現することの出来ない間、涼子は安心して快楽を受け入れることが出来た。

もう、体が完全に落ちていることにくわえ、この安心は涼子の強固な理性をズタズタに切り裂くのに十分だった。
唇からは林のとろけるようなキス・・・胸を優しくもまれて・・・クリトリスも、ヴァギナも、
その中も、指で唇で舌で強烈な官能を覚えていた。
林の唇から涼子の口の中を蹂躙する舌に、自らの舌で応え、自ら快楽を求めだしたときに、涼子の抵抗は終わった。
腰も自ら振り出した。

「は・・・ふ・・・ぅん」
潔く艶を帯びた声が漏れ始めたとき、正樹は安堵の心を覚えた。もう涼子は苦しまなくていい。
あとは、いつか自分がかならず抵抗してみせる。今日は思い切り快感に溺れてもいい。
涼子、よくがんばったね・・・そんな思いがわきあがってきて、目からは涙が溢れ出していた。
そして、止まらなかった液体は、涙だけではなかった。

性的興奮を覚える。そんなエロチックな光景だった。
液体があふれ出していたのは目からだけではなかった。
このエロチックな場面に反応して、興奮を覚えた正樹の体は、まさしく女としての反応を見せていた。

「よし、おとなしくなったな」
そう林は言って、立ち上がって、そのチンポをさっきまでキスしていた唇にと突っ込んだ。
「歯を立てんなよ。わかってるだろうな」
「は・・・ひ・・・」

涼子はいつの間にか従順に・・・必死にフェラチオを始めた。
ただ、顔全体を前後に振るだけのフェラチオは、林の指導により、
すぐに舌を使うようになり、それに飽きた林は、自ら涼子の顔を抱えて、その腰を降り始めた。

この瞬間、彼女の体は「セックスのための道具」としての新たな一歩を踏み出した。
その行為をも悦びを持った目をして受け入れる涼子。
「はぁ・・・くふぅ・・・ん」
相変わらず胸に、カラダに、女性器に他の男から快楽は与えられ続けて、
涼子はなし崩しにセックスのための道具へと落ちていった。

イラマチオを中断して、林は聞いた。
「これをどうしてほしいんだ?」
涼子がどう答えるのかは明らかだった。
「入れて・・・ください・・・」
「どこに?」
「涼子の・・・おまんこに!」

こんなどうでもいいやり取りは、通常の女でもセックスを求めるときにはいわされることがあるかもしれない。
だが、涼子が、そしてこれまで「特別性教育」を受けてきたクラスメートたちが求められたのは、別のことだった。

「入れてほしければ、自分が女であることを認めるんだ!」
「そ・・・そんな・・・」
涼子の強固な理性は最後の抵抗を示した・・・だが、
なによりも目の前に林のチンポを差し出されると、もはや選択の余地はなかった。

さっきのように、入れてほしい。もっと、もっと、気持ちよくしてほしい。
その動物的な欲求が、理性を完全に凌駕した。
「私は・・・おんなです。涼子は・・・女です。だから・・・はやく先生のチンポをいれて!」

そのことを文章で認めさせられた。
涼子たちクラスメートがこのときに求められたのは、テンプレートに署名をするだけではなくて、自分で一から文面を書くものだった。

そうやって、涼子は、これまでのみなと同じように、
自分が、オンナであることを、セックスの道具であることを・・・認めさせられた。

その先の限りない快楽と、官能と引き換えに。

正樹はその光景をみて、ずっと安堵を覚えていた。
苦しんだ、苦しみぬいた涼子が無駄な戦いをやめてくれた。そのことに安堵を覚えた。

自分があの場に立たされて、どのような反応をするかは、まだ考える余裕などなかった。
ただ、漠然と、何とかして自分は抵抗しきってやろうとおもうだけだった。

「いやぁ・・・きもちいい・・・よぉ」
「はやく・・・もっとついてぇ・・・たまらないのぉ・・・」
精一杯女を・・・淫乱女を演じながら、できる限りのかわいい声で、
林の興味を・・・性欲を長持ちさせようとするように、涼子は変貌していた。

林のあとは、つぎつぎと、さっきのギャル男や体育会系・・・
そして、次々と入れ替わり立ち代りさまざまな男が彼女を蹂躙した。

彼女は、そのひとりひとりの体を、チンポを、唇を楽しんでいるようだった。
いじらしく、自分の女としての魅力を発揮する術を少しずつ覚えて。
セックスの道具・・・まさに性奴隷・・・そういう表現がふさわしい。
そんな女に、たしかに自ら望んで落ちていった。
涼子は、自ら性奴隷になった。強固な理性を自ら曲げて。

林がその日二度目の射精を、涼子の顔に向けて行った後、
そのチンポも、口の周り、舌の届く範囲にある精液も、涼子は本当に美味しそうになめた。
その間にも、別の男がいつの間にかこの部屋に入ってきて、涼子の下半身に新しい快楽の種を埋め込み始めていた。

「あは・・・ふぅ・・・」
嗚咽を漏らしながらもう迷わず快楽を楽しんでいる涼子。
次々と新しく現れる男のチンポと体液にまみれ、何度も何度も高みに上り詰める。

それを、そのなんともエロチックな光景を、正樹は、涙を流しながら、
そして、チンポを勃起させる代わりに乳首を勃起させ、そして女性器をびしょびしょに湿らせながら、
目を丸くして見つめ続けるだけだった。

戦いを終えた涼子が幸せな官能に浸ることができたことを、
ハッピーエンドとすら感じていた。自分はまだ別世界の住人だった。

時間は、あっという間に過ぎていった。


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