(早く駅に着かないかな…)
 満員電車の中、押しつぶされないように耐えながら、ただ目的地に着くのを待つ。
(やっぱり薬飲んでくるんじゃなかったな…)
 出かける前に飲んできた呪薬のせいで体が敏感になっている今、満員電車は地獄だった。
(…っ!?……痴漢?)
 さりげなく、撫でる様に尻を触られる。怖くはないので無視。
どうせ触るぐらいしかされないんだろうし、と思っていると手を掴まれる。そのまま熱く、硬いものを握らされた。
(な…こんなところで……)
 意表をつかれ言葉を失う。まさか朝の電車の中で陰部を出している人間がいるなんて。しかも自分は熱く反り勃ったそれを扱かされているのだ。
 しばらく放心しているとスカートをめくられ、短いうなり声とともにパンツに濡れた感触がした。
(スカートの中に出しやがった!)
「……き、○○駅〜」
 いいタイミングでアナウンスとともにドアが開く。すぐに走って逃げる。痴漢を捕まえるよりもネットリとした感触をどうにかしたかった。
「あった!」
 まっすぐトイレに駆け込む。中には手を洗っているサラリーマンが一人。目が合う。…サラリーマン!?
(しまった!男子トイレに入っちまった!)
「あっ…失礼しましっ…あたっ!」
 振り返り出ようとしたら後ろの人にあたり、弾き飛ばされる。その間にサラリーマンは出て行ってしまった。
「………」
 謝ろうと顔を上げると、こちらを静かに見下ろす痴漢がいた。
(ここまで追ってきたのか!?)
「だめだよこんなとこきちゃ。怖いおじさんに襲われちゃうよ?」
 笑顔で話しかけてくる。その表情とは裏腹な言葉が不気味に耳の残る。
「くっ…」
 何をするのか大体予想はつく。何とか逃げなくては。が、それよりも早く引きずられ個室に連れて行かれる。
「離せっ…! やめっ…て…!」
 抵抗してみせるも所詮は男と女、力の差は歴然である。組み伏せられブラウスとスカートを取られ、あっという間に下着姿にされる。
「声を出すなら出してもいいんだよ? こんな格好を他の親父たちに見られたいならね」
 後ろ手に鍵をかけ、体を密着させてくる。
「卑怯者っ!」
 薄ら笑いを浮かべる顔を睨み、振りほどこうとする。
「ほら、人が入ってきた」
 その言葉と足音に思わず動きを止める。その隙にブラのホックをはずされた。
「…っ!」
(くそっ! これじゃ声が出せない)
 ブラジャーから開放された胸の先端に、男がしゃぶりつく。
「ひゃっ…んっ……く!」
(声が…薬のせいで感じちゃう!)
 先端を優しく舌で転がし、空いた手で反対の乳首を摘む。徐々に硬くなるのがわかった。
「無理やりされて感じているのか? 乳首が硬くなっているぞ?」
 わざわざ耳元でささやく。右手では胸を弄るのを続けたまま、左手でパンツを下ろす。
「こんなに蜜を垂らしやがって、この淫乱メス豚がっ…」
「んふっ…違う……そんなんじゃ…」
 陰唇を撫でられ、さらに力が抜ける。
(このままじゃ犯される。でも体が…!)
「もう抵抗しないのか? 本当は犯されたくてここに来たんだろ?」
「そんなことっ…あふっ…っんはぁ……」
(だめ…これ以上は耐えられない)
 声がでないように下唇を噛み締める。
「だったらなんでこんなに濡れてるんだ? こうしてほしかったんだろ?」
 一言一言耳元で囁かれ、胸と秘裂を弄ばれる快楽で何も考えられなくなる。
「……っは…だめ…きもち……いいっ…」
「やっと素直になったか。ならご褒美にこいつをくれてやるっ…!」
 壁に手をつけさせバックの体制になる。ズボンのチャックを開け、天に反り勃つ肉棒を秘部にあてがう。
「ありがたく受け取りな!」
「あっ…がっ…」
 一息に根元まで突き刺され、呼吸が詰まる。
「なかなかいい締め付けだ。もっと遊んでるかと思ったがな」
「あっ…あはぁ…そんなこと……んいぃ…おっきいの…」
 後ろから突かれ、胸が前後に揺れる。人が来るかも、ということは気にならなかった。自然と声がでてしまう。
「時間が無いな…」
 腰を激しく振り、乱暴に胸を鷲掴みにしながら語りかけてくる。
「そんなにいいのか? なら種も一緒にくれてやる! たっぷり受け取れ!」
「あんっ…膣中はだめ……外に…おねがい……」
「だめだ! このまま膣中に射精すぞっ!」
 スパートをかけるのか、腰の動きを早くなる。
「…っん…はやいっ…だめ…イクッ…!」
「こいつでイっちまえ!」
 男は最後の一突きで果て、朔羅の膣中に大量の精液を吐き出した。
「はぁ…はぁ…あはっ……イっちゃった…はぁ…」
 痙攣しながらぐったりと便器に座る朔羅。その秘部からは白い欲望が流れ出していた。

 しばらくして頭が働くようになり、男がいないことに気づく。
「ちっ、逃げられたか」
 過ぎたことを気にしても仕方ない。今は濡れた制服と下着をどうにかしなければならない。
幸い体育用のジャージを持っているので服は何とかなる。
「下着が乾くの待ってたら…間に合わないよな〜」
 仕方ないので下着は諦めよう。要はばれなければ問題ないのだ。
(紅葉のおかげでこんなことされてもあまりショックがないな…)
 先日紅葉に襲われ、処女を奪われた出来事を思い出す。きっと初めてだったらもっとショックが大きかっただろう。体質という逃げ道もあるしな。
「ま、なんにしても今はここを出る方法だな…」

 人に見られずにトイレを出るのに手こずり、結局遅刻した朔羅はクラスメートたちにあれこれ詮索されるのだった。


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