今日俺は罪の裁きを受ける。投獄されてから早5年いよいよその日がやってきた。
7年前、20歳の俺は女達を欲望のままに犯し、そして・・・殺した。当時の俺はこの非道な罪に対しても何も感じなかった。
そんな俺をマスコミは21世紀のジャック・ザ・リッパーと呼び糾弾した。
 7年の月日が経ち、今になって俺の中には罪の意識が芽生えていた。・・・おかしな話だが、それも今となってはどうでもいいことだ。
どうせあと数えるほどの時間しか生きることが出来ないのだから。
 静寂が支配する監獄に靴音が響く、いよいよその時間がやってきたようだ。
「大塚邦夫・・・時間だ」
「はい」
俺はただ静かに頷き、独房から出た。長い廊下を看守に続いて歩く、その距離はまるで永遠のように長く感じられた。
 永遠と思えたそれもやがて終わりを告げる。看守に言われるままに部屋に入ると、そこには俺の予想に反し白衣の男が待ち受けていた。
そしてその男が言った言葉も俺の予想と違うものだった。
 「大塚邦夫君待ちわびたよ。君が死ぬ前に会えて嬉しいよ」
その男は俺を知っている様子だった。だが俺はその男の顔には見覚えが無かった。
 「あなたは・・・」
「ふん、顔も覚えていないとはな・・・まあいい後で教えてやろう。それより、私は君に罰を与えに来たのだ。絞首刑よりも君にふさわしい罰を」
その男は俺に冷たい笑みを向けるとポケットから何かを取り出すと俺の背後に回りこんだ。
「ちょっとそいつを押さえていてくれ。すぐに済むから」
男が看守たちに命令すると看守たちは2人がかりで俺を押さえ込んだ。
「それでは後ほど・・・また会おう大塚邦夫君」
首筋に痛みが走る、何かを注射されたようだ。暫くすると視界がゆがみ始め俺の意識は混濁した闇に落ちていった。

 ん・・・・ここは・・・俺は確か・・・
 蛍光灯の無機質な光が俺の目に飛び込んできた。身体を起こし周りを見回すとそこは古ぼけた民家のベッドの上だった。
 たしか・・・おれは拘置所で・・・・白衣の男に何かを打たれて・・・・それから記憶が無い。
 まだ意識がはっきりしない頭で自分の置かれた状況を整理しようとしていると背後から聞き覚えがある男の声がした。
 「お目覚めかな?大塚邦夫君。気分はどうかね?」
 振り向くと拘置所で会ったあの男が椅子に座りこちらを見据えていた。
 「あなたはたしか・・・!?」
 自分で声を発したときその異変に俺は気づいた。
 「お・・・俺の声が・・・」
 「ふふふ・・・声がどうしたかね大塚君」
 「声が・・・・女・・・」
 今まで野太かった俺の声はか細く、透き通る少女のようなものになっていた。それを見ていた男は肩を震わせ静かに笑っていた。
 「ふっふっふ・・・・はーはははは・・・・よもや21世紀のジャック・ザ・リッパーが、
そんな姿になっているとはまさか思うまい・・・・あそこに鏡がある自分で確かめてみるといい」
 男に言われるがままベッドから立ち上がる、視線が・・・低い。180センチはあった俺に比べかなり低い。
違和感を感じながら一歩、また一歩と鏡に近づく。そこで鏡に映っていたのは白いパジャマを着たまだあどけなさが残る少女の姿だった。
 部屋には男の笑い声だけが響いていた。
 「これは・・・いったい・・・・どういうことだ」
 俺は力なく呟く。それを聞き男は笑いを止めた。
 「くっくっく・・・・判らないか? 復讐だよ。私の名は草川栄治・・・・草川玲の父親だよ」
 その名を聞き俺は青ざめた、草川玲は・・・・俺が初めて犯し・・・殺した女だ。
 「大塚君・・・私は探したよ君に娘と同じ苦痛を与える方法を・・・そしてやっと見つけた。
君の脳を女性の身体に移植するという方法を。喜びたまえ、世界で君が二人目の成功例だそうだ」
 ・・・正気じゃない・・・・俺は草川の異様な雰囲気を感じ取り思わずあとずさった。
 「おっと・・・逃げてもいいが君には戸籍が無い、逃げても野たれ死ぬだけだ。それでもいいのなら逃げたまえ。
私は君とは違う、殺しはしないから安心したまえ」
 それを聞き俺の気力は完全に失せ、その場にへたり込んだ。そんな俺の姿を見て草川はいやらしい笑みを浮かべ俺を抱き上げた。
 「さて、早速始めるとするか・・・・」
 そういう草川の股間はすでにはちきれんばかりに膨らんでいた。


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