「はぁう・・・た、貴章さん。これって強引じゃぁ?」
クッションの上で仰向けにされている由香。
制服のカッターシャツのボタンが外され、付けていたブラジャーは既に外されていた。
弘美の舌は由香の体を丹念に嘗めていく。
「ふふっ。由香は言っていたよね。あたしと遊びたいって」
「・・・え? でもそれは先輩の事で貴章さんじゃないですよぉ〜」
「ふふ、まだわからない?」
口に手を当てて笑う弘美。まるで悪戯好きの子供のような笑いだ。
由香には意外に思いつつも・・・ふと瞳に光が。
「・・・・弘美先輩?」
由香の目はまだ虚ろだが、声ははっきりとわかる。
「本当に? 本当ですか?」
「本当よ。今のあたしは弘美よ。彼じゃないわ」
・・・・・ガバ!!
「お姉さま〜♪」
「・・・・・!!」
快楽はどこへやら。由香は体を起こして弘美に抱き付くと、頬擦りを始めた。
「ふに〜♪ お姉さま〜、会いたかったですぅ」
「あ、こらこら!」
「お姉さま〜、大好きですぅ〜♪」
由香にとって弘美は憧れであり恋愛対象だ。
元々男に興味を持っていなかった由香は高校入学時に、偶然弘美に出会った事で運命を感じてしまった。
当初は意識していなかったが、弘美が男嫌いである事、また表情が豊かである事が彼女のハートに直撃したらしい。
以来・・あの肌に触れたい、 あのうなじを吸いたい・・と言う妄想まで出る始末。
屋上での情事は貴章が弘美になる事で顕在化したものだったのだ。
「もう!由香ったら。そんな事をしたら、気持ちよくできないでしょう?」
いきなり語気を強める弘美。その声に反応したのかすぐさま体を離した。
「あううぅ。お姉さま・・・・ごめんなさい」
ウルウル目の由香。今にも泣き出しそうだ。
弘美はそんな由香の髪を優しく撫でながら。
「ふふっ。・・・・由香。キスしたい?」
「・・・・したいですぅ!」
「じゃぁ・・目をつぶって」
ゆっくりと由香に近づく弘美。お互いのふっくらとした唇の接触・・・。
弘美はすぐさま舌を侵入させた。
・・・・ぴちゃぴちゃ。
弘美の舌が歯茎や歯を蹂躙する。
お互い絡みつく舌、漏れる熱い吐息・・・・淫辣な音が奏でる、甘い感じが二人を包んでいく。
「んん・・・はぁう・・・んん」
「んん・・・・・」
何時の間にか由香の手は弘美の背中に手を回し、Tシャツを掴んでいた。
弘美は由香の体の輪郭を確認するかのように抱きしめている。
「んん・・・・ふう・・・」
弘美は由香のシャツに手を掛ける。
シャツはボタンが既に外されていたためすんなりとブラと一緒に脱がされ床に落ちていく。
「ふは・・・お姉さま、前と違うんですね」
「くふふ・・・どうして?」
「だって今までこんな事は・・・はぁう!・・・」
弘美はいきなり由香の胸に愛撫を加えはじめた。
いつのまにか突起は尖りつんとしている。
「・・・お姉さま・・・・・」
物欲しげな瞳にゾクリとする。
『うふ!この子ったら』
弘美は由香を仰向けにすると、首から胸へ、胸から腹へと、幾度となく往復し、やさしく撫ではじめた。
由香の頬が紅くなると、制服のスカートの上から、股間に手のひらをのせ、
少しばかりの間、手を動かさず、じっとその温度を確かめる。
その行為に反応したのか由香は腰を動かし、両足を広げる。
広げると制服が邪魔なのだろう、由香は自らスカートのホックを外しはじめた。
弘美がスカートを脱がしてやると、細かいレースのショーツがあらわになる。
・・・ゴクリ
貴章の感覚なのだろうか?弘美は唾を飲み込むとショーツ越しに窪みを撫ではじめた。
「はぁう!」
由香の体が痙攣したように跳ねるが、弘美は窪みへの愛撫は止めない。
「ふふ。だいぶここも濡れてきたわね」
「はぁう・・お姉さま・・・・」
「ふふ、・・もっと気持ちよくさせる」
弘美は由香のショーツを脱がすと、薄い茂みを掻き分けて由香の一番感じる所に手を侵入させた。
秘部には泉が涌き立ち愛撫する指を包みはじめていた。
「はぁふう・・お姉さま・・・」
ク○トリスが勃起している。弘美はこの敏感な突起を触らずに、いきなり秘部に中指を侵入させた。
「・・・すごく熱いわね・・・」
膣内の温度を確かめつつゆっくりと奥へいれていく。愛液で濡れた部分は指の侵入に僅かに抵抗する。
「・・・・んふぅう・・・ああああ〜ん」
弘美は指をゆっくり引き抜いた。
キュっと指に締め付けが感じられ、由香の両足が突っ張っていく。
「ああああん・・・はぁはぁ・・・・・」
快感に染まったのか、由香は両足がさらに広がる。
・・・・ニュプ!
弘美は引き抜いた指を割れ目にそってなぞり、由香の敏感な部分に触れる。
「ひゃぁ!」
再び、なぞって指を中にいれた。
「はぁ・・ふぅぅう・・・ああああん」
「由香・・・気持ちイイ?」
「あああん、・・気持ち・・・・いい・・・はぁはぁ・・」
「・・・じゃぁ、これも?」
弘美は指を抽送しながら、反対の手で由香の乳房をもみしだき、首筋を吸いつく。
その度に由香の体は痙攣しさらに喘ぎ声は高まっていく。
「・・・ああ〜ん・・・お、お姉さま・・イ、・・イク・・」
「由香、イキなさい。我慢しないでイクのよ」
弘美が言った直後に部屋に声が響いた。
暫くして指が引き出される。由香の愛液は弘美の手首まで濡らしていた。
由香はぐったりとしたが、その顔には上気した笑みがあった。
「随分気持ちよかったみたいね」
髪を撫でながら、弘美は由香の顔を覗き込む。
「あぅうう・・お姉さま・・・・・・」
「ふふ・・あたしも気持ちよくなろうかな。いいでしょ?」
「はぁはぁ・・はい・・」
由香はこくりと頷く。
弘美はTシャツを脱ぎ始める。
形の良い乳房が晒され、さらにショーツも脱いで一糸纏わぬ姿になると床に仰向けになった。
「お姉さま・・・」
光芒とした表情で弘美を見る由香はゆっくりと近づいた。
「由香・・・私を気持ちよくさせないと許さないわよ」
「あうう・・・お姉さま・・・・」
「クス! 由香ったら・・・」
由香の気持ちを知っている弘美は少し悪戯心が芽生えていた。
由香は弘美に覆い被さると、その唇に強引にむしゃぶりついた。
「んん・・・おはぁねさま・・・・・」
「んん・・・ん・・・・」
由香は弘美から流れる唾液をまるで一滴も漏らさないように飲み干とともに、唇を繋げたまま、弘美の胸を揉んでいた。
さすがにこれは予想外だったのか、弘美は肩で息をしている。
「ん・・・ん・・・ふううん・・・・」
弘美の乳房はグニュグニュと形が変わる。
「・・・ぷは・・・」
二人の唇が離れる。
「もう・・強引ね」
「へへっ・・・お姉さま・・」
ちょっと舌を出しつつ、由香は弘美の下半身のほうに回るとゆっくりと両足を広げた。
弘美の可憐な秘部は逆らうことなくその部分を僅かに広げていく。
・・・・ピチャピチャ。
由香の舌が弘美の秘部を嘗める。最初はゆっくりと外側を攻めながら。
秘部はじっとりと濡れ始めていた。
「はぁう・・・あん・・いい・・・」
「ああ・・・お姉さまのア○コ・・・」
こんこんと湧き出る愛液に反応したのか、由香の舌は矛先を変える。
秘部とその近くのピンク色の突起に狙いを絞る。
「ひゃぁう・・・あぁああ・・・」
弘美の体が一瞬浮き上がる・・・快感が脳に達すると意識を縛られ、眠っていた貴章が目覚めた。
・・うひゃ!・・・・・・・な、なんだよ・・・・・はぁう・・・
突然の快感に意識が翻弄する。
・・・くっ・・そうだった・・・弘美に体を・・・
貴章は思った事を口に出す事は出来ないばかりか、目の前を意識していないにもかかわらず見えてしまっていた。
今の貴章は弘美という肉体に閉じ込められているにすぎず、ただ黙って感じる以外なかったのだ。
「はぁああん・・・いい・・・はぁうああ」
由香の舌はゆっくりと突起を嘗めていく。
・・・・くっ・・こんなつもりは・・・・
貴章は体を動かそうと思っていても一切影響はしない。
いやそれどころか流れてくる強烈な快感に翻弄されるのを必死で抵抗するのが精一杯なのだ。
・・・・はぁはぁ・・・駄目だ、すげー感じる。由香ってこんなに舌が上手いのか・・・・
「はぁあん・・・ああぁあ・・・」
弘美の喘ぐ声が響く。由香は嘗めるのを止めるとそっと指を秘部に侵入させる。
弘美の肉体は男を受け入れる準備は整っているが弘美自身、今はその気はない。
だが、侵入した指には容易に噛み付いていく。
「ん・・すごい・・・お姉さまが締め付けてくる・・・」
挿入された指を膣はきつく絞め付けてくる。由香は指を第二関節までゆっくりと奥まで侵入させると指を折り曲げた。
指先にざらざらした感触・・・。
「ひゃぁん!・・・・由香・・・そこ・・・ぁあああん」
・・・くふっ!・・・・・
弘美の喘ぎ声が高まる。どうやら由香の指はGスポット・・・女性の膣内で一番感じる所に到達したらしい。
由香は指をゆっくりと抽送しはじめると、Gスポットに刺激を加える。
しとしとと濡れていた愛液が流れに変わりはじめた。
「ふふっ。・・・お姉さま・・すごく濡れてきていますね。気持ちいいでしょ?」
「はぁう・・・気持ちいい・・・はぁあああん・・あああ・・」
・・・・うはぁ!あぁあ・・すげー、こんなに気持ちよくなるなんて・・・あぁああ・・
何時の間にか貴章も状況を感じるまでになっていた。
光芒とした表情になっていく弘美を見た由香は抽送を早める。
「あぁああん・・・あああ・・あああ・・」
・・・・あぁああ・・・駄目・・・あああ・・・
「あぁああ・・・気持ちいい・・・ああぁあああ・・」
・・・・ああぁああ・・あぁぁあん・・・
今や弘美と貴章の意識は一つの体で感じる程、一体化していた。
弘美が感じるのは貴章も感じる・・・貴章は自分の意思で体は動かせないが溢れる快感にそんな事がどうでも良くなっていた。
暫くして弘美と貴章は絶頂を迎える・・・・。
「ああぁあああ・・・あああ・・・」
・・あああ・・・ああぁああああ・・・・
大きく反る体・・弘美はぐったりとしてしまった。貴章は意識が飛んでしまったのか
無言のままだ。
「はぁはぁ・・・ふふ・・由香・・」
「へへ・・・お姉さま・・・」
弘美は暫くして上体を起こすと由香の頭をそっと撫でた。
「もう一回しようか」
「・・・・はい、お姉さま」
由香は再び体を弘美に覆い被さっていった。

「ううん・・・・」
貴章はゆっくりと目を開けると上体を起こした。どうやらいつのまにか寝室のベッドに寝ていたらしい。
横では由香がすやすやと眠っている。
「・・・・ん? 俺の体・・・」
体は全裸ではなく、ちゃんとネグリジェに着替えている。
貴章は手を動かしてみた・・いつもの自分の・・男の手ではないが動く。
自分の体が元に戻った事を確認するとホッと肩をなで下す。
「・・・・元に戻ったのか・・・うへ!汗でベトベトじゃん」
由香を起こさないようにそっとベッドから降りると浴室に向かった。
・・・・シャーーーーー
ちょっと温めのお湯が全身に注ぐ・・・貴章が気持ちよさを実感していると。
『おはよう、貴章さん♪』
「弘美か・・・」
突然の弘美の声に貴章は顔を上げた。
『くふふ・・・大分疲れたようね』
「・・・・・昨日は遅くまでしていたみたいだな」
貴章自身あれから暫くして意識がもどっていた。
弘美と由香はあの後何度もお互いを触れ合い、嘗め合い、そして何度も指で絶頂になった。
貴章は男の時とはちがい何度も達することの出来る女の体の底知れぬ情欲に振り回されつつ、
何時の間にか意識を失っていたのだ。
『ふふっ、昨日はご馳走さま』
「そうかよ。満足したみたいだな」
何故か嫌味を言いつつ、自分も一緒に感じていたわけだしお互い様と思っている。
「なぁ、また体を乗っ取るつもりか?」
『どうかしらね。気まぐれかも知れないけど・・・ふふふっ・・』
弘美の意識が消える・・・シャワーから出るお湯の音だけが浴室に響く。
「一体何だよ・・・俺は・・・・」
貴章は暫く声を上げず、ただ呆然とするだけであった。

  ◇◆◇

薄暗い部屋には、天井に窓がある以外、パイプ椅子と簡易ベッドがあるだけ。
そう・・・・あの部屋だ。ベッドには腰掛けている二人の人物がいた。
一人はショートカットの謎の少女。彼女ともう一方の人物は携帯の画像に貴章の姿を映して見ている。
「ふふふっ。結構仲がいいんじゃない?あの二人」
「おやおや、それにしても弘美は淫乱になったものだ。この男も可哀想に・・・」
その人物は呆れた声でショートカットの少女に言う。
「くすっ、そうかしら?そろそろ次の段階にいった方がいいようね」
「え、もう次にいくの?もう少しこの男を見ていた方がいいと思うけど」
「無理よ。プログラム通り、この男に弘美の意識と性質を融合させるわ。ゆっくり観察している時間はないのよ」
「そうだな、早く『九条弘美』を本当の姿に戻さないとね。この男はどう思うかな・・ふふふふ♪」
部屋には笑い声が響いている。弘美の真の姿・・・・それを謎としながら。


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