2000X年某日

「ふうん・・・はぁぁん・・・いい・・」
 薄暗い部屋の中、男の舌が汗で光る女の白い肌を嘗め尽くしていた。
「ん・・・ここの具合はどうかな・・・」
「はぁはぁ・・いや・・・せ、先輩・・・は、早すぎですぅ・・」
「いいって、いいって・・・・」
男は女のショーツに手をやる。股間が濡れているのがはたから見てはっきりわかる。
男はゴクリと唾を飲みこんだ。
「それでは・・・」
・・・・チャララ〜♪・・・・・
突然のメールの着信音。男は手を止めて、急いで側にあった携帯を持ち上げた。
「なんだよ〜、いい所なのに。あれ?こんなメールがあったかな?」
ちょっとしかめっ面で携帯画面のメール欄をみて呟く。
「ん?添付ファイル?・・・うーん、ウイルスかな?」
「えーー??先輩、それってやばいじゃん!早くしらべたら?」
いつのまにか、女は男の携帯画面を覗いていた。
「うるさいな由香!そう大声だすなよ」
素早くサーバーに確認をしてみる。
「異常無し!・・・・どうやらウイルスではなさそうだな」

彼の名は 桐生 貴章 (きりゅう たかあき)
某大学理学部の2年生。アパートで一人暮らしをしている。
昨夜に後輩の八神 由香(やがみ ゆか)が貴章の部屋に来てからは 一緒にいたのだ。
「なになに?送信元は『運命の輪』?新手の新作ソフトの宣伝かな?」
「ギャルゲーですかぁ?もう先輩たら、変なのはいやですよ。あ、開いちゃうの?」
貴章は添付ファイルをクリックして中を開けた。
『コード01』と書かれた後、お決まりの約束画面が映される。
画面の下にはアドレスが書かれており、
貴章は何の躊躇なくウェッブ場所を開くと『WHEEL OF FORTUNE』の文字が映された。
その後に映ったのは見知らぬ文字の画面が続くばかり。
「ん?つまんねぇな。一体何の文字だろう?」
「なーんだ。あ、やば!今日は講義の日だったわ。先輩!あたし帰りますね」
携帯画面を覗きこんでいた由香がいそいで、部屋から出て行こうとする。
「いいじゃん!サボったって。レポートを出せば、簡単に単位を取れるやつだろ?」
「おあいにく様。駄目な先輩とは違って、あたしは真面目ですから」
「ちぇ、可愛くねぇ」
由香は貴章にべーっと舌を出すと、いそいで着替えて部屋を出た。
貴章は由香に悪態をつけ、やれやれという素振りをみせながら向きを変えて携帯の画面を見た。すると・・
「へ?こ、これは」
画面に映っていたのは女性の顔。それも貴章好みの美少女だった。
色白で鼻が高く、くりくりとした大きな瞳に睫毛も長い。
髪は少し茶色かかったショート・・・・貴章はつい涎が落ちるのを忘れて見ていた 。
(おいおい)
「やっぱギャルゲーの宣伝かな。そういえば、さっきは文字が画面に出ていたのに何で?」
画面を見ながら呟く。ふと見れば、画面下に『設定』の文字。
「あれ?設定があるな・・・ん?」
思わずクリックすると、何やら文字の列。貴章は携帯画面をじーと見てみると・・・・


『ヒロイン設定(途中変更可能)』

名前:九条 弘美 (くじょう ひろみ)

年齢:17歳 ♀ 私立霜村高校2年

身体的特徴:162・48 (84・53・86)

性格:人を思いやる優しい性格

備考:なし

「今時こんな娘なんていないよな。お、変更も出来るわけね」
貴章は変更に設定して内容の変更を始める。
「備考は、え〜と文武両道の優等生だがいまだに処女と。
しかし初体験後は男の欲望の対象化・・・と。あ、性格も変更した方がいいな」
「んーー、ちょっとSM物の設定も入れてもいいよなぁ・・・・てこれって対象年齢は大丈夫かよ?」
お約束には年齢制限はなかったようだ。内容をよく見るとスタート後にも設定変更が可能だという。
「へぇー、面白いじゃん。ではさっそくスタートと行きますか」
貴章は躊躇なくスタートボタンを押す。と同時に突然携帯の画面がほのかに光った。
それは見る間に光は大きくなるが、やがて消えた。
「な、なんだぁ?・・・・・う!・・・」
光が消えるのと同時に激しい痙攣が貴章の全身を振るわせた。
携帯は貴章の手を離れ、床に落ちていく。貴章は立っている事が出来ずに床に蹲った。
「がぁはぁ・・・・・・痛てぇ・・・」
頭痛がしたかと思えば、バサァと髪の毛が伸びはじめる。
同時に胸に違和感を覚えた。貴章は震えながら思わず両手で胸を抑えてみた。
「な、な、なんだぁ?・・・・」
腕の中では見る間に胸が膨らみはじめ、着ている服を押し上げはじめた。
「ど、どうして・・・・え?・・・手、手が・・・・」
目の前でダブダブの袖から見える腕は細くしなやかになり、手も細く繊細なのに変わっていく。
心なしか体が一回り小さく感じる。
「マジ?お、おい!・・・まさか!」
思わずジーンズを下げて、トランクスの中を見た光景は、さらに貴章の頭を混乱させた。
「アレが、ない!マジかよ!」
目の前にあったのは、普段貴章が見ているエロ・サイトの無修正画像と同じモノがあった。
いや無毛のため、かえって形ははっきりとわかるが。
「はぁはぁ・・・く!!・・・そんな・・・・」
痙攣が治まり始めている。貴章は立ち上がって、体をふら付きながら洗面台へと向かう。
洗面台に着くと、鏡に映った自分の姿を見て思わず息を呑んだ。
「う、嘘だろう?・・・・これが俺?」
傍から聞いたら鈴のような綺麗な声だと思う。だが混乱している状況ではそんな余裕はない。
・・・・これって、10代の女の子?・・・・
鏡に映ったのはダブダブの男物の服装をした女の子だった。
マジマジと見る。
凛とした鼻。黒く吸い込まれそうな大きな瞳。長い睫毛。
・・・何より魅力的な漆黒のセミロング・・・・しばらく貴章は言葉も出なかった。
突然、服に変化が現れる。上はパーカーを羽織っていたが、じょじょに黒く染め上がる。
ジーンズも同じく黒くなり、裾が短くなりはじめたからだ。
「な、な、な・・・・」
さっきまであちらの世界に行っていた貴章はこの状況を把握し切れなかった。
いやだれもこの状況では落ち着けないと思うが・・・
「はぁう・・・」
胸が締め付けられたかと思えば、何やら布地が巻かれたような感覚がした。
思わず声が出る。下の方も何やら柔らかい布地が肌に張り付いていく。
「ま、まさか・・・女物の下着?」
胸元を見ると細かい刺繍のような物が覗いている。思わず頭に血が上る。
「お、おい!俺はこんな趣味はないぞ!」
慌てて手をやろうとしても体は動かない。胸の前には真っ赤なスカーフ・・・
「これが、俺!?マジかよぅぅ〜!!」
気が付くと目の前の鏡には、短めのスカートを履いた、セーラー服の少女が映っていた。
「・・な、なんで・・・・・・こんな事って・・・」
突然意識は途切れる。貴章の目の前は暗黒の闇が渦巻いていた・・・


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