二重窓の向こうで吹雪がゴウゴウと唸っている。
 いつの間にか僕は床に仰向けで寝かされていた。雪香は鏡を直しに行ったみたいで、いない。
 余韻が引くに連れて、段々猛烈な羞恥と後悔が溢れてくる。
(ちょっと触られたくらいで女の子になりきるなんて・・・・・)
 鏡の所為だ。鏡があったから、美少女になった僕が目の前にいて、
僕の好きな様に動かせたり喋らせたりできたから、
状況を忘れてアダルトビデオの女優を操っている気にでもなってしまった。
(あれは僕じゃない。僕が作り上げた淫らな女の子を見たかっただけで、僕自身があんな事されたいわけじゃない!)
 そう思う事にした。間違ってはいない。鏡さえ、鏡さえなければ。
「なかばちゃん、目は覚めた?」
 雪香が戻ってきた。僕の液体で汚れた服を着替えて、今度は同じデザインの黒いワンピースを着ている。
 僕の隣にしゃがむと、ティッシュを持った手を伸ばしてくる。
(また、そこを触る気なのか!)
 ぬるぬるの股間や太腿もおしっこの臭いも、さっきまでの僕の痴態も、忘れたいくらい恥ずかしい。
 その恥ずかしさはそんな事をさせた雪香への怒りでもある。
「触るな!」
「きゃあっ!」
 不自由な体を回転させて脇腹を思いっきり蹴ってやった。
 雪香の悲鳴が心地良い。
(ざまあみろ!)
 あいつは咳き込みながら脇腹を抑えた。
 いくらかすっとしたら、羞恥もその分減る気がした。
恥ずかしければ恥ずかしい程、僕は反抗する事で淫らななかばは僕ではないと証明しなければならない。
僕が僕である為に。
 けど、いきなり蹴るのは間違いだったのかもしれない。
 無言で起き上がった雪香が近くにきて片足を上げる。逃げようとしたけど間に合わなかった。
「うっ、ああああ!」
 勢いをつけて性器を踏まれた。
 睾丸を打った時にも似たお腹の底に淀む激痛!
「人が折角拭いてあげようとしたのに。この恩知らず!」
 足の親指で粘液を掻き混ぜながら体重をかけてくる。快感なんてない。痛みが屈辱と怒りを呼ぶだけだ。
 中心を踏まれたまま雪香の足を何度も蹴ってみるけど、今度はびくともしない。
 暴れるごとに股間を踏む力が強くなる。でも、大人しくなんてするわけにはいかない。
「何が恩知らずだよ! 人を勝手に女にして喜んで! この気違いレズ女! ・・・・・ぐうっ!」
 股間が一層強く圧迫された。痛みにまた新しい涙が滲んでしまう。
「さっきまでのかわいさはどうしたの? なかば、イっちゃうぅ、なんて喜んで言ってたのは、どこの誰!?」
「うるさい! んぐ!?」
 足が僕の口に移動してきた。微かなアンモニア臭と甘酸っぱい匂いが口に広がる。
 二種類の体液が混ざった苦くて酸っぱい味のする蜜が、ぬるぬると舌の上を滑った。
(う、汚い!)
 あっていいはずの吐き気はなかったけど。
「自分で腰を振って湧き出させた汁の味はどう? つまんない意地なんか忘れて、さっきみたいに素直になりなさい」
 ぐっと足が喉に押し入ってきた。
 僕はその足を、力一杯噛んでやった!
「あつっ! この!」
 慌てた雪香が足を大きく振った。
 しつこく噛み付いていた僕は、振り解かれた拍子に後頭部を壁へぶつけるハメになってしまった。
 口の中で血の味がする。雪香の足にははっきりと僕の歯型がついていた。
「少し言う事を聞いてやったからって、調子に乗るなよ!」
 じっとしていた犬達が吠え立てているけど、怯まずに背を壁につけた座り方から雪香を睨んでやる。
 雪香は初めて余裕の表情を崩した。
 その分だけ僕の気分は良くなって、つい口の端が持ち上がった。あいつからは挑戦的な笑みに見えているだろう。
「確かに・・・・・甘かったみたいね。これからは手加減無しで躾けてあげるから!」
「やれるもんならやってみろ!」
 売り言葉に買い言葉。僕らは睨み合った。こうなったら引く訳にはいかない。
 雪香はふんっと鼻を鳴らして足音を立てながら部屋を出て行った。また何かを持ってくる気だ。
 犬達は主人の敵だとわかるのか、威嚇の声を発し続けているけど、その場は一歩も動かない。
その躾けの良さにはホッとする。
 もし一匹でも襲い掛かってくれば、成長し切っていない女の子になってしまった僕は、
力強い大型犬にきっと抵抗もできないだろう。後ろ手に縛られていなくても。
 そう、僕はもうか弱い女の子そのものになってしまった。でも諦めなければ逃げるチャンスはあるかもしれない。
 今はまだ、背中を壁で支えながら立ち上がろうとしても、腰から下にいまいち力が入らないから無理だ。
けど、絶対に逃げてみせる。
(う・・・・・)
 下手に動いた所為で太腿が擦れた。
 ぬるっ。
 体毛の無い肌が粘液をなすり付け合う感触が、弱い刺激を呼ぶ。それだけでも熱を取り戻す陰裂の内側が憎らしい。
(これくらいがなんだ!)
 僕は両膝を立てて揃えた姿勢で、熱が薄れるのを待った。
 足音が近付いてくる。雪香が戻ってきたみたいだ。
「あれ? 逃げ出してると思ってたのに、意外と大人しくしてたのね」
 ふっ、と笑って見下してきた。
 僕の足に巧く力が入らないのをわかっていて嫌味を言ってるんだ。
 僕は歯軋りして睨み上げた。雪香が持っている何かに目が行く。同時にお腹の奥がきゅんっと収縮した。
(なんだ? 今の・・・・・)
「この中が気になるの? そうね、まずは」
 雪香の手には大きな紙袋がぶら下がっていた。
 あいつがごそごそ探って中からひとつ取り出す。
 ジャラッ。
 鎖の音がした。
「最初の躾け。君がこれから何として生きていけばいいのか、教えてあげないとね」
 首輪だった。太い鎖の付いた、大型犬用のシンプルな赤い首輪。
「それを・・・・・?」
 予想は付いていたけど、僕はわざと怒りを込めて尋ねた。
「もちろん、これは」
「あぐっ!」
 雪香がしゃがんで、突然僕の首を掴んだ。後頭部がまたすぐ後ろの壁にぶつかって、衝撃に頭が揺れる。
 首を掴んだ左手の力は強くはなかったけど。
「何す・・・・・うっ、かはぁっ」
 少しでも喋ろうとすると絞める力が強くなって、空気が喉を通らなくなってしまう。
「大人しくしてれば乱暴な事はしないの。なかばちゃんは大事な雌犬だからね」
(くそっ、なんで僕が雌犬なもんか。男に戻せっ!)
 言い返そうとしても声が出せない。口がぱくぱくして細い空気がひゅーひゅーと抜けるだけ。
 肺が空気を求めて喉奥が痙攣する。息が吸えない。手が放れない。頭が重くなってくる。
(殺される!)
 恐怖で顔が歪んだ。
 すると呼応したかの様に首を絞める手が緩んだ。かと思うと素早く赤い首輪が巻かれて止められてしまった。
抵抗しようとする僕が弱気になる瞬間を待っていたんだ。
「ふぁっ、すはあっ」
 急激に酸素を満たした胸が膨らんで、喉の痛みに僕は咳き込む。
喉に当てようとした手は手首のロープに阻まれた。
「けほっ、けほっ、けほっ」
 咳きをする声も、自分のものとは思えない可愛らしい少女の声だ。
巻かれた首輪もぴったり首に吸い付いているのに、引っ掛かりもなく大して苦しくもない。喉仏がもう無いからだ。
(裸に首輪だけの女の子なのが、僕だなんて・・・・・)
 そう自覚すると視界がじわっと霞む。涙を溜めるのも子供っぽい気がして、女の子っぽい気がして、
そのどちらも今の僕にぴったりかもしれないけど、だからなおさら、嫌だった。
 俯いていた僕の首が引っ張られた。首輪に付いた鎖が雪香の方へぴんっと張っている。
(嫌だ・・・・・これ以上されたら、またさっきのなかばになっちゃう!)
 僕は力を入れて首輪の鎖に対抗した。
「こんなの、取れよ! このっ!」
「まったくもう。しかたないなぁ」
「うわっ!」
 鎖を引く力が一瞬物凄く強くなった。体ごと首から引っ張り寄せられてしまったくらいに。
「うえっ、けほっけほっ」
 喉が痛い。
 壁から剥がされた僕はうつ伏せになっていた。仰向けと違って床が目の前に見える分、屈辱的な気がした
 ぺったりと胸やお腹、股間を床につけて、頭の上からの視線を感じていると、人間扱いされていないのが、
犬扱いされているのが、わかってしまう様な気が。
「あのね、なかばちゃん。これからは私の言う事を聞かなかったら」
 そこで言葉が切れて、ガサガサと紙袋を漁る音に変わった。
(今度は何するつもりなんだ)
 うつ伏せの僕の姿勢からは雪香の足の先しか見えない。頭の上からの音が異様に恐ろしいものに聞こえる。
 きゅんっ。
(あっ、また)
 またお腹の奥のどこかが収縮した感覚がした。
 紙袋が床に置かれたのが見えた。目的の物を見つけたらしい。
「さて、と。エク、ドウイ、テイン!」
 雪香が声を上げると犬が動き出した。今度来たのはさっきのゴールデンレトリバーと、
同じくらいの大きさの多分シェパードという犬種の奴、その二匹よりも一回り大きなセントバーナードの三匹だった。
 どれがエクでドウイでテインだかは知らないけど、セントバーナードが頭の方から僕の背中に圧し掛かった。
後の二匹はどこに行ったんだろう、と考えていると、両足に噛まれた感触!
「な、何する気だよ!」
 噛むといっても甘噛みだ。けど、恐怖を感じて僕は叫んだ。
「こうしないと暴れるでしょ?」
「暴れられたくなかったら、僕にもう何もするな!」
「駄ー目。何をされても暴れないように、躾けてあげるんだから」
 すっと僕の目の前に何かが差し出された。
雪香の手に持たれたそれは、無色透明の液体が入った1.5リットルペットボトルと注射器の様な物だった。
ガラスの注射器の先は、針という程細くなくて、少し中心が膨らんだだけの管といった感じ。
 本で見た事がある。わかってしまった。
「わかった? 薄めのグリセリン溶液と、100ccの浣腸器よ」
「やだ、やだ! やめろ!」
 暴れようとしても、押さえつけられたり噛まれたりで動けない。
 視界から二つの道具が消えた。
 甘噛みされてる足がゆっくり、強制的に開かされる。抵抗したくても噛む力を強くされそうで怖い。
 僕は床にうつ伏せで、人の字型にされた。
 お尻を触られた。双房の間にある穴の両端に置かれた指が、じりじり広がる感触。
「いやだ、やだ、やだ、やだ、やだやだやだやだぁぁぁあああぁぁああ!」
 広げられた穴に息をかけられてぴくっと反応してしまう。
 女の子にされる前からある器官。だけどそこを触られて、
女の子の部分が潤いを取り戻すのが床で擦れている所為でわかる。嫌なはずなのに。
 犬を刺激しない様にちょっとだけお尻を振ってみても、あそこと愛液を床に擦り付けてしまうだけで、
後ろの穴にかかった指はそこを広げたままだ。
「ここも綺麗ね、桜の花みたい。いくよ、なかばちゃん、力を抜いて」
 冷たい無機質なガラスがぴとっと肛門に触れた。ぐりっと動いて中心に位置が揃えられる。
(やだ、よぉ。そんなところ・・・・・)
 僕は息を呑んで待つしかなかった。
 するり。
 意外な程あっさりと、けど内臓を中から持ち上げられる様な違和感と共に、僕のお尻に管が入ってきた。
「ひっ、ぐぅ」
 管はぬめりを持っていた。何かを塗られていたみたいだ。
もしかして、僕の体液を潤滑液にしたのかもしれない・・・・・。
 そして液体が注入され始めた。
「ああ、ああぁぁぁ・・・・・」
 内側の入り口に水流を感じる。
 閉じられない肛門の筋肉が引き攣る痛み。異物感。内側の水流。
 昔からあった器官は、弄られている自分を一層鮮烈に感じさせる。
 管はすぐに、またするりと滑ってお尻から抜かれた。
「いい? これから一回逆らうごとに100cc浣腸するからね。
それが嫌だったら、ちゃんと私の言う事を聞きなさい」
「だ、誰が変態の言う事なんて」
「口答えも、カウントね」
(しまった!)
 後悔しても遅かった。
 少しの間の後、またお尻に管が挿される。
(気持ち、悪いぃ)
 僕は同じ間違いをしない様に唇を噛み締めて、注ぎ足される液体の感触に耐えた。
「んっ」
 少し膨らんだ形の管が抜け出る時に入り口をくすぐられて、鼻にかかった声が出てしまった。
「あれ、もうお尻で感じてるの?」
 目敏く雪香が聞いてくる。でも、言い返せないなら、僕はだんまりを決め込む事にした。
「黙ってちゃわからないよ。・・・・・それとも、もう一本欲しいの?」
 またお尻にガラスが触れた。僕は慌てて叫ぶ。
「感じてない!」
「ふーん? まあ、許してあげる」
 浣腸器の気配がなくなって安心と悔しさが胸からこみ上げる。段々僕は雪香の思い通りに動かされている。
 犬達が離れると、また鎖が引っ張られた。でも僕はされるがままになるしかない。
「ほら、ぼーっとしてないでちゃんと来なさい、なかば」
 鎖がどんどん引っ張られる。首輪を引かれて、逆らう訳にもいかず、僕はなんとか立ち上がって雪香の後についた。
 濡れた下半身を暖かい空気が撫でるのはすっとして気持ちいい。
股間を刺激してしまわないよう注意しながら、意味もなく部屋を一周させられた。
 窓ガラスに映っていた僕はまだ子供っぽい美少女で、裸で後ろ手に縛られたあげく首輪を着けられた姿は、
まるで奴隷が散歩しているみたいだった。いや、ペット、なのかもしれない。
(くそぉ!)
 前を歩く雪香を衝動的に蹴り飛ばしたくなる。けどそんな事をすれば、また恥ずかしい浣腸をされてしまう。
でもこのまま言いなりになるのも我慢できない。
「ん?」
 雪香が振り返った。気付いたら、無意識に鎖を引っ張り返してしまっていた。
 雪香がふふっと笑う。カウントされてしまったみたいだ。
「そんなに浣腸が気に入った?」
 液体を満たした浣腸器を拾って近付いてくる。
 恐怖に反応したのか、肛門が勝手にきゅっと締まった。続いてごろごろとお腹が鳴る。
(さっきのが・・・・・効いてきたんだ)
 まだ弱い段階なのか刺激は小さい。けど、もしここで我慢できない状態になったら。
(こんなところで、雪香に見られながら?)
 絶対に嫌だ。裸を見られるとか弄られるとかよりももっと。
 そんな事になったら僕は本当に人間以下になってしまう気がする。犬だ。犬の雌にされてしまう!
「嫌だ! もうそんなのするな! 来るなぁ!」
 僕は鎖を引っ張って、唯一自由になる足を振り回して、滅茶苦茶に暴れた。
 近くにいた雪香のお腹を蹴るとその手から鎖が放れたから、僕は急いで部屋を飛び出た。
 廊下へ出たけどどっちへ行けばいいかなんて考えている暇はない。後ろから犬の怒号が追いかけてくる。
とにかく走って、走って、走り続けた。外からは小さいログハウスだったのに、
角を曲がっても曲がっても廊下が続いている。もう自分がどこを走っているかもわからなくなってしまった。
 ぎゅるぎゅる。
「あ、つっ。ううぅ」
 お腹に刺すような痛みが襲ったせいで、僕は足を滑らせた。
「あうっ! ぐ・・・・・く・・・・・」
 床でお腹を打ってしまって、一瞬、漏らしてしまいそうになった。
もちろん我慢できたけど、後ろ手の状態で寝転がってしまったら、もう自分の力じゃ起き上がれない。時間の問題だ。
 廊下で限界が来て一人で痴態を晒す自分を想像したら、涙が出た。
 犬の鳴き声が近付いてきても、僕にはもうどうしようもなかった。
 さっきと同じ犬が同じ様に、僕を人の字型に拘束する。今度は廊下だからうつ伏せた胸や股間がひんやりしている。
「な・か・ば」
 雪香だ。凄みのある声は怒っている証拠。当然だろう、お腹を強く蹴っ飛ばしてやったんだから。
 僕が何かするたびに状況がどんどん悪くなっていく。
(逆らったら、もっとひどくなる・・・・・)
 怒っている雪香は100ccの浣腸の追加だけで済ませてくれるだろうか。体が震えてしまうのを止められない。
 どん、と僕の目の前に、これみよがしにペットボトルが置かれた。
グリセリン溶液の入っているあのペットボトルだ。僕の中に注がれた200cc分減っている。
 そのボトルの中にゴムか何かでできたパイプが入った。雪香は無言だ。
(何をする気・・・・・僕に何をするつもりなんだ)
 怖い。怖くて大声を上げたい。でも怖くて声を出せない。
誰の声もしなくて、何か作業をしている音だけが聞こえるのが、堪らなく怖い。
 お尻の間に何かが触れた。谷間を上下して穴を探っている。
「や・・・・・め・・・・・」
 か細い声しか出せなかった。
 穴に引っ掛かったそれがぐりぐりと潜り込んでくる。頭が通ってからも管が肛門を擦りながら奥へと侵入してきてる。
ガラスの浣腸器じゃない。もっと細長くて柔らかい物が、僕のお尻の奥に・・・・・。
 しゅこっ。
 空気が抜けた様な音。
 頭の上からそんな音が聞こえたかと思うと、目の前のペットボトルの水がほんの少しだ
け減った。お尻で銜えた物が膨らんで腸に注がれる液体の気配。
 またしゅこっと音がして、水が減って、銜えた物の中を何かが通って振動するのが括約筋に伝わる。
繰り返されるごとにお尻の裏に冷たい物が満ちていく。
(ポンプ!?)
 多分、ポンプで直接僕の中に注ぎ込んでる。
「抜いて・・・・・止め、て・・・・・」
 叫び出したいのに恐怖がそうさせてくれなくて、女の子の声で喘ぐ様に息を漏らしてしまう。
 少しずつ下腹が内側から苦しくなってくる。もうポンプの水は半分以下だ。
その分だけ僕の中に入っていっているのだと思うと気が狂いそうだった。
 ぎゅるるるる。
 お腹がもう限界だった。もうやめてくれ、と鳴っているのに、足される液体が直腸を逆流していく。
 今すぐお尻の穴を開いて排泄したい欲求にかられる。
(駄目・・・・・こんなところで)
 必死で閉じるけど、括約筋が痙攣して悲鳴を上げていた。
 ようやくボトルの水が無くなったけど、僕を体の中からハンマーで叩かれる様な腹痛が襲い始めていて、安心なんてできない。
1.5リットルのジュースを普通に飲み干すだけでもお腹はいっぱいになるだろう。
それを僕は、小さな女の子になった僕が、お尻の穴から体内へ直接一気飲みさせられた。苦しくない訳がない。
「ひ、あっ。やぁっ!」
 力一杯締めている肛門から管が無理矢理、ずるずる引き抜かれた。
 強制的に細い物を排泄させられている。そう思ったら・・・・・抜け出た瞬間、お尻の力が抜けてしまった。
 一杯に水を入れた風船から水流が飛び出る様に、僕は無様な姿を晒す。
 はずだった。
「あああ、ああっ! 何!?」
 開いたお尻の穴は出すんじゃなくて、何かを入れられる為に使われた。
固いゴムみたいな素材の楔型の物が僕のお尻を広げながら堰き止めている。
 ぐいぐいと押されるそれは段々太くなっていて、括約筋の輪を強引に突破しようとしてくる。
大きく広がった肛門に裂けそうな程の痛みが走った、と思ったら急に抵抗が無くなって、ぬるん、と滑り込んだ。
まるで僕の穴が進んで飲み込んだみたいにすんなりと。
 三角形のそれは根元が急に細くなっているようだった。内側の入り口にある存在感が気持ち悪くて、僕はお尻を振った。
 そして出せない。肛門を思いっきり開いても、異物を入り口に押し付けてしまうだけで。
「ふあっ、出ないぃ! 出ないよ! 出させ、ろぉ!」
「騒がない!」
 ばしっ! とお尻を叩かれた。
 叩かれるなんて予想外だった。思わずびくっと反応して声を飲み込む。
「まずはトイレの躾から。自分で我慢もできなそうだったから、栓をしてあげたの。アナルストッパーでね。
まあ、ここでしたらしたで、おまえの口で掃除させるけどね」
 雪香の足が、僕を踏んだ。僕を拘束していた犬達はいつの間にかいなくなっていた。
 横向けた顔の頬っぺたを足で嬲られる。腹痛と恐怖で全身が激しく震えていた。
 最初は優しい美人だった。でも段々と本性を表していく雪香に、僕は改めて得体の知れない恐ろしさを見た。
現に僕を踏みつけながら、顔は怒っている様でも口の端は笑っている。背筋がぞくっとする笑みだった。
「さあ、立ちなさい。トイレへ連れて行ってあげる」
 鎖が引っ張られて体が仰け反る。その所為でお腹が圧迫された。
「無理・・・・・立て、な・・・・・」
 肛門は出したくてヒクヒクしてるのに、栓が塞いでるせいでその細い部分を噛み締めるだけ。
「それじゃあこのまま放って置いてあげようか? 栓はそのままで、手も縛ったままで」
「そ、んなの、死んじゃ・・・・・」
「じゃあ、立ちなさい!」
 言う通りにするしかなかった。
 震える足で立ち上がると、熱くもないのに汗が体をぬめり落ちた。見下ろしてみれば、下腹が少し膨らんでいる気がする。
 蠕動する腸は行き場の無い水をぎゅるぎゅる掻き混ぜ続ける。お腹が引き裂かれているみたいに痛い。
 ゆっくりと、僕は歩かされる。足を動かしていたら、太股を撫でられた感触がした。
 愛液だ。滑り落ちる愛液が肌を撫でている。
 気付かなかった。酷い状況なのに、僕の新しい器官は何故かこんこんと泉を沸かせていた。
(なんで? こんなに苦しいのに、なんでこんなにぬるぬるするんだよぉ)
 ぷちゅっ。
 太股が擦れ合うと粘着性の泡が弾けた。僕の愛液は既にかかと近くまで垂れ落ちている。
 試しに太股を意識してぴったり閉じて歩いてみる。
 ぬちゅっ、ぬちゅっ、ぬちゅっ。
(あ、これ、気持ちいい・・・・・)
 内股で大陰唇を擦る弱い刺激は、分泌物のお陰で淫靡な快感を与えてくれた。それを意識すると腹痛が和らぐ。
肛門のひくつきさえも女の子の部分からの感触に飲まれて、気持ち良くなったみたいに。
(雪香に聞こえちゃうかもしれないけど、仕方ないよね・・・・・)
 ぬちゃっぬちゃっぬちゃっぬちゃっ・・・・・。
 僕は痛みを忘れる為に、粘着く蜜液の音を響かせながら、一生懸命太股を擦り合わせて歩いた。


[BACK] [トップページ] [NEXT]


Gポイントポイ活 Amazon Yahoo 楽天

無料ホームページ 楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] 海外格安航空券 海外旅行保険が無料!