心模様空模様
×7× 「ズリィよな。 お前の気持ち利用して、 傷つけて、知らないふりして・・・・・」 「先パイは、ズルくないです・・・・。 オレの方が勝手に先パイを想って、 勝手な気持ちで先パイを傷つけ 悩ませたんですから・・・・・。」 「いや、俺はズリィよ。 お前に救われようとしてる・・・・。」 「いいじゃないですか・・・・・。 さっきも言ったように、オレは 先パイにとって都合のいい奴でもいいって。」 「・・・・・・俺は・・・・。」 新たな気持ちに気付いた。 こんな俺にでも心を開いてくれるコイツ。 笠井が必要だってこと。 たまらなく、愛しいってこと。 「しばらく、こーしててもイーか?」 「好きなだけ、どうぞ。」 トクン、 トクン、 規則正しくなる心臓の音が、 眠気を誘い、俺は目を閉じた。どしゃぶりのなかでもいる理由 ―――― それは、いつか見る 7色の虹のため 次 モドル