【1】 「てめぇはホントにチンポコが好きで好きでたまんねぇんだなぁ、えぇ?」梶山のおじちゃんの声が吹き出す精液みたいに泡だって聞こえる。喉の奥までチンポコくわえこんでる僕はもちろん答えることなんかできないから、ちゅぱちゅぱってひときわ盛大に濡れた音を立てて、おじちゃんのおっきなお肉の塊をにゅちゅぅって絞り込んであげたの。おじちゃんの動物みたいに絡んでる陰毛が、僕の鼻にこすれてむずむずする。おしっこの臭いがこびりつきそうなくらい。それに、オスの臭い。それを嗅いだだけで、僕のオマンコはヌレヌレになって、淫汁垂れ流しでパンティに恥ずかしいシミつくっちゃうの。 「戻ってきてから、てめえはもっとヤラシイ恥知らずのカラダになっちまったなぁ、もともと母親譲りの淫乱だったけどよ、もぉ、ところ構わずだもんなぁ、ヒソカ。下山のところのガキに、わざとてめぇの薄汚ねぇマンコ、見せやがったろ…? フーゾクやらコイツやら、マジでてめぇの天職だったんじゃないの。あぁ? ったく、こんな恥知らずなパンティはきやがって…くく、…ソープランド嬢みてぇだなぁ、おい。っつーか、マジでホンバンOKのフーゾク嬢だったんだもんなぁ、ヒソカちゃんは…」 こうやって僕を言葉で嬲ぶりながら、梶山のおじちゃんは目の前のテレビ画面から目を離さないでいるの。僕、今にもずり落ちちゃいそうな真っ赤なレースのパンティがワレメちゃんに食い込んでるお尻をくねくねさせた。もぉね、太腿の内側、恥ずかしいくらい淫蜜まみれでどろどろになっちゃってる。テレビ画面では、僕がとってもはしたないよがり声を上げてるの。三人のオトコの人に上のお口も下のお口も全部塞がれちゃって、どっかの公園の茂みの奥で、セーラー服ずたずたに切り裂かれて、びくびく感じまくっちゃってる性器、大撮しされちゃって、だらしなく弛緩しきって半分白目剥いてるオルガズムの顔に精液がびちゃあってぶちまけられて。 こんなビデオ、いっぱい撮られたの。東京で、お父ちゃんにおいてかれて、「大人のオモチャ」っていうお店の裏に住まわせてもらってた時、店の相田さんっておじちゃんに、いろんな大人のオトコの人と会わせられて、色んなところでセックスしまくって。いきなり五人のオトコの人に輪姦されちゃったり、性具使ってイヤラシイコトさせられたり。僕が部屋で寝てると、必ず相田のおじちゃんがお布団に入ってきて、おっきいお肉の棒を押しつけてくるの。裸にされて、全身舐められて、後ろのアナに浣腸されて、おじちゃんの前でウンチ、洩らして…。で、おじちゃんのチンポコが萎えちゃうまでマンコと肛門でジュボジュボグニュグニュ、もぉ犯られまくりで。 相田のおじちゃんのお店ね、奥の方にちっちゃな部屋があって、壁の腰の高さくらいのところに丸いアナが空いてんの。小学生が描くような女の人の絵が壁に貼ってあって、それが大股開いてる。時々、僕が部屋にいるとき、おじちゃんが呼ぶの。僕、小部屋の後ろに行って、アナの中からぐにゅって突き出されたチンポコをおフェラしてあげるの。おしゃぶりする前に、濡らしタオルでくっさい肉棒拭いて、それから。デカ魔羅もあったし、水泡だらけの爛れたチンポコもあったし、妙にカリだけデカいモノだったり、小指くらいしかないのだったり、皮が剥けてなくって恥垢が溜まってすんごいクサかったり。でも、ナマフェラしろって、おじちゃん言うの。時々、おじちゃんにお尻のアナ掘られながら、フェラチオしたり。終わったら、おしぼりで拭いてあげて、僕のしゃぶってる時の顔をポラで撮ったやつをおじちゃんがお客にあげて、おじちゃんは千円札を何枚か貰ってる。そのうちの一枚が僕の手に入るの。 「もぉ、てめえの性欲は際限ねぇなぁ。あとはテメエの母ちゃんみたいに、堕ちて堕ちまくるだけだ。遠子も地べたを這いずり回ってたスケベ女で、しょっちゅうオトコ欲しがって色目使いまくった挙げ句、結局ヨソモノのチンピラ共に拉致されて、獣みたいによってたかってレイプされまくって使いモノになんなくなっちまったけどよぉ。トリの血ってのは濃いだけに怖いよなァ。……ぉらぁ、イクぜ、メスガキ…ぃ……っ…」 んぐ、んぐって僕は、梶山のおじちゃんの濃くてちょっと苦いお汁を飲み下す。テレビ画面では、麻縄で亀甲縛りに緊縛された僕が、大股開いたまんま逆さまに吊されて、鞭で打たれてる。相田のおじちゃんの「お友達」に、僕、週一回「奴隷」として貸し出されてた。筋肉隆々のそのおじちゃんは、島岡さんって名乗ったけど、僕には「ご主人様」って呼ぶように命令して、僕、いっつも革の首輪着けられて、革のコルセットきつく締められて、島岡さんの足にキスさせられるの。「調教」って言うんだって、島岡さんは教えてくれた。僕がとってもイケナイ子だから、こうしてお仕置きしてあげるって。「…ぁあン、ヒソカの可愛いケツの穴はなんでも呑み込んじまうんだなぁ、すげぇ、肘までいってやがる…」梶山のおじちゃんの声が掠れてる。島岡さんの腕が、僕の肛門にグニュグニュもぐり込んでいってるの…。島岡さんに、僕、はじめてフィストファッック、覚えさせられたの。びっくりして痛くてひぃひぃ喚いたのは最初だけで、僕、フィストファックがたまんないカラダにされちゃった…。 「にしたってよぉ、まさかトリの一族の末裔が、東京の歓楽街でフーゾク嬢になって、レースのスケスケ下着姿で金取って行きずりの男とセックスしまくって、ついでに裏ポルノ主演までやっちゃってたってのは、さすがの高天原もこれ以上は許せないってトコなんだろうなあ。てめえらはあくまでも、この狭い集落の中の「共同性欲処理便所」なんだからさぁ、わかってんだろ、ヒソカもよぉ。…っても、スキモノは好きモノだからなぁ、カラダがオトコ欲しがってこうやってひぃひぃ夜泣きしちまうのはしょうがねぇよなあ、くくく」 「…おじちゃ…ぁ…ン…、ぼく、の、オマンコ…ォ、くにゅくにゅしてぇぇ……、ね、おじちゃ…、マンコ、むずがゆいの…ぉ…」僕、梶山のおじちゃんのお膝に跨って、剛毛の密生した引き締まった太腿に、肉襞をこすりつけた。ねちゅっ、ねちゅぅって、イヤラシイ濡れた音がする。おじちゃんのワイシャツのボタンをはずし、胸をはだけでちっちゃな乳首に舌を這わせる。一度は僕の口の中で精液をまき散らしたおじちゃんのチンポコが、また頭を擡げてきてる。…もぅ、それだけで僕は息が震えて、イッちゃいそう…。「…あぁ、ヒソカ、フーゾクだかイメクラだかでさんざんオトコに弄ばれて、てめえのタガってのは全部ふっとんじまったってかんじだなぁ?」梶山のおじちゃんはもう、テレビ画面なんて見てない。狭い宿直室のすり切れた畳の上に、画面の向こうで淫らな言葉を命令されるまま言わされる僕のせつなそうな声だけが、散らばってく。 「ね、僕、のパンティ、脱がしてぇ…。ワレメに、喰いこんじゃって、…痛いのぉ……」相田のおじちゃんのところにいた間、ずっとレースのスケスケパンティとブラジャーを着けさせられてたの。前も後ろもTの字で、下着っていう陰部を保護するものというより、もぉ、ただの淫具そのもの。性器のあたる部分に布がついてても、真ん中にまぁるくアナがあいてて、お股をおっぴろげたら、まんこの襞ヒダが丸見えになっちゃうようなヤツとか。チンボコは当然納まらないから、安っぽいレース布の脇からこぼれ落ちちゃってんの。僕、あの紐みたいな部分が淫部に当たってこすれる感触がたまんなくって、連れ戻されてからもレースのパンティをいっつもはくようになっちゃったの。浅野先生に頼んで、買ってきてもらうの。ほら、図書館行く日、いつも先生と国道筋のラブホテルへ行くでしょ、あの時。 梶山のおじちゃんの手が、レースのパンティをゆうっくりはがしてく。「…おじちゃ…のお肉の棒…、とっても…おっ…き……ぃ…」僕、もぉ、ビクビク脈打ってるおじちゃんのお魔羅から目、離せなくなっちゃってる…。「…ひ…ぁあン…っ…」おじちゃん、僕のビンカンな肉ビラのとこに、くにゅぅってお指潜らせてきたの。思わず腰浮かせたら、中指が一気に根元までくぅうんって。僕、おじちゃんの首にしがみついて、ひぃひぃよがっちゃったの。おじちゃぁ…ン…っって。そうしようって思ったわけじゃないのに、背骨の腰のあたりに電気みたいなのが走ったら、オマンコの襞ひだがきゅぅぅんっっておじちゃんのお指を締め付けて、「もっとォ、もっとォ…おじちゃ、…ぼく、たまンない、よぉぉ……っ」って、お尻小刻みに上下させてた。 梶山のおじちゃんが僕のこと、前よりもっと淫乱になったって言うけど、それ、僕も思うもの。お父ちゃんに連れ出される前は、ラブホテルで行きずりのオトコとセックスするなんて、想像もしなかったし、そもそもラブホが何のためにあるのかなんてことも知らなかったのに、今じゃ僕、図書館に行く日に、浅野先生だけじゃなくて、先生と同じに僕のビデオ見たって人が言い寄ってくるまんま、初対面のオトコとラブホでハメまくってんの。んで、一人大二枚取って。もちろんナマで中出し。その方が、ぜんぜん感じるんだもん。 あと、これは杜爺には絶対内緒なんだけど、束森のとこに来てるピアノの先生と、下森の桂花ちゃん。ピアノの先生とは週一、桂花ちゃんとは三日も空けずセックスしてる。桂花ちゃんは僕と同い年だから、おっぱいもそんなに大きくないし、オマンコに出し入れするだけ。女が欲しくてたまんなくなっちゃった時に、下森の納屋で生でソーニューしてぢゅぽぢゅぽピストンすんの。ピアノの先生は、フェラとかしてくれんの。おっぱいでっかいから、パイズリとかさ。お尻のアナにもイレさせてくれる。イレてぇ、イレてぇって、鼻声出して尻振ってせがむの。僕より十近くも上なのに。 余所から来るピアノの先生はともかく、同じ集落の女の子のマンコをこねくりまわしてるなんてバレたら、もう大変だから。でも、桂花ちゃんだって、インランなんだ。イクぅっ、イッっちゃうぅって、僕の腰に回した太腿をぎゅぅって締めつける力が、すごいの。膣の中にもぐり込んでる僕のペニスもきゅうぅって絞り上げられて、僕もあひあひよがっちゃって、腰を激しく揺すって桂花ちゃんのにゅるにゅるまんこをたあっぷり味わうの。大抵、三回はブチ込んじゃう。んで、中出し。奥の奥まで、僕の精液をぶりまいちゃう。もぉ、僕も際限ないんだ。 「ねぇ…、おまんこ、舐めてよぉ…。くちゅくちゅにナメまわしてぇぇ…ん…っ…」おねだりしながら梶山のおじちゃんのチンポコのカリの部分を握っちゃう。「…犯してぇ…、犯しまくってよぉ…、おじちゃ…」激しくくちびるを擦り合わせて、おじちゃんのぽってりした唇の中に舌を突き入れて、べちゃべちゃ濃厚でいやらしいディープキスする。「…ひ…ぐ…ンっ、ぅグ…ン…、んぐ…ぅっ…」もぉ、僕、ガマンできないのぉ…。僕のチンポコ、ぐぅんって反りかえっちゃって、ほとんどお臍につきそう、なの。おじちゃんが、淫汁でどろどろのお指で、僕の淫唇を割り裂いて、怒張して今にも暴発しちゃいそうなお魔羅をぶちゅぅぅって、一気に突き込んできたから、もぉ、僕、ぎヒぃぃ……ぃ…っっって、とってもはしたない嬌声、上げちゃった。ぬちゃ、ぬちゃ、ぬちゃって、すんごくヌレヌレの音…。梶山のおじちゃんのお魔羅ね、一握り以上の太さがあるの。長さなんて、20センチはあるから、僕の狭い膣が内側からぎゅぅうんって押し広げられて、いやらしい襞ヒダがおいしそうに筋張ってビクビクしてる肉棒に吸いついて蠕動するのが、わかっちゃう。 「…おじちゃ…、すご…すごい…、のぉぉ…っっ。おじちゃ…んのおっき…ぃっ、はぁうンっ、はぅっ、…、ぁ、こんな、奥? 奥ぅ…まで、おじちゃん、のお肉の棒…っ、突いてぇ…っ…、突きまくってぇぇ…、あんっ、あんっ、…ぁあン…っっ、ひ…ぁ…ぁ…っ」おじちゃん、僕を畳の上に押し倒して、恥ずかしいくらいに股開かせて…。膝裏掴んで、左右にぐぅんって、思いっきり。下半身だけ、裸に剥かれて。おじちゃんの恥骨が当たるの…ぉ…っ。「…どうだ…? えぇ? あぁ…? なんでてめえは、そんなに、よがって、ンだぁ…?」…ひぃ…っ、小刻みに、揺するの…ぉ…。おじちゃん、僕の貪欲で恥知らずな、秘所の奥の奥の方…、たぁっぷり味わおうとしてる…。ゆぅっくり、円を描いて、…ムズがゆいよぉ…っ、膣の奥で無数の子虫がざわぁって、一斉に蠢きはじめてるみたいなの…っ…。僕、エビぞりになって、ビクビク痙攣しちゃったの。「…なんてぇ、淫乱なオンナだ、このガキ…、たまんねぇ、イイ具合だぜ…、トリのクソアマのマンコは、てめえの母ちゃんも…、名器…ってんだろなぁ…っ、この売女め…っ…。たぁっぷり、オレにサービス…しやがれ…、おら、おら…っ…腰振るんだよっ、クソアマめっ、…ひ、ひひっ、とろけそうだぜ…、なんてカラダして、やがんだ、てめぇは、よぉ…っ!」ぢゅぷっ、きゅちゅぅッ、ぢゅぽ…ンって爛れ切った音と一緒に、梶山のおじちゃん、長大なチンポコを僕の淫膣から引きずりだしたの。肉襞をこすり上げられて、僕、あんあんよがりながら、腰くねらせて。僕のペニスの先っちょから、白濁した粘液がにゅるにゅる垂れ流し。僕のチンポコは、年の割にデカくて大人みたいなイヤラシイ形してんだって。顔は女の子みたいなのに、勃起したおマラは濃い朱鷺色にテカテカ鈍く光って、筋張りながら脈打って、オスの肉欲剥き出しだって。 淫汁でぐちょぐちょのワレメに沿って、梶山のおじちゃん、赤黒い肉塊をゆっくり行ったり来たりさせるの。僕、尻をくねらせてイレて、こねくりまわしてよぉ…っておねだりしちゃう。自分から、もっといっぱいにお股をおっぴろげて、淫唇を指で開いて、オトコ欲しがってひくつく膣口が丸見えになるくらい。オマンコとかオチンチンとか、僕、人に見られてるって思うと、すっごく興奮する。人目がありそうなところで、ウンチすんの。チンチンおっ勃てて、ぶちゅぶちゅって脱糞しちゃう。わざと少し扉開けたまんま、公衆便所でウンコしたり。前のチャックからちょっとだけチンポコはみ出させたり。もちろん勃起しちゃってるヤツ。前はそんなことなかったのに、たぶん、相田のおじちゃんのとこにいる間に、目覚めちゃったんだと思う。露出狂っていうんでしょ、こういうのって。 「いい格好だ…、えぇ? ヒソカよぉ…」 梶山のおじちゃんが、乱暴に僕のシャツの前を引き千切っちゃった。僕、素っ裸にされて、開けっ放しの窓枠にうつ伏せにカラダを押しつけられて…、上半身は窓の外なの。で、尻を抱え上げられて、今度は後背位から、責めまくり。窓は村道の方を向いてるから、そこを通る人がいたら、僕らがナニしてるか、一目瞭然。もう、かなり夜も遅いし、この先は行き止まりだから、人目はまずないんだけど、僕の爛れ切った喘ぎ声が、風のそよぎと虫の声しかしない林の中に、妙に響いてるのがわかるの。おじちゃんが僕の背中の上で、ハァハァ息をあえがせながら、黙々と腰を蠢かせてる。もぉ、交媾ってのはこういうコトを言うんだなって感じ。僕の女性器とおじちゃんの男性器が、これ以上ないくらい淫らにぐちょぐちょに溶け合っちゃってんの。僕がほんとにオンナだったら、この交歓で絶対ニンシンしちゃってる。 「…い、いい……悦いッ……いくうっ…」 もぉ、オルガズムの頂上に押し上げられっぱなしで、喜悦の声を振り絞りながら、僕、半分気を失ってた。おじちゃんが、乱暴に僕の髪をひっ掴んで、敷きっぱなしの煎餅布団の上に僕のカラダをひっくり返したの。もちろん交合したまんま。「…さ、裂けちゃうぅ…っ、裂けちゃう、よぉぉ……っ」僕、最後の瞬間、おじちゃんの首にかじりついちゃた。ぐぅうんんっって、膣の奥の奥の方でおじちゃんのオチンチンがすごぉい勢いで膨れ上がったの…。「おら、おら、おら、………っっ………」奥歯ですり潰したみたいな声、おじちゃんが上げて…、「…ひぃ…ンっ、あひぃぃぃ…っ、いいっ、あぁああン…っ、いっ、いい、いい いいっ、悦いぃぃ…っっ…………!!!!」どっか、灼き切れちゃったんじゃないかってくらい、僕、すんごいエクスタシー感じて、びくびく痙攣。そのまんま、おじちゃんのチンチンを呑み込んじゃいそうなくらい、秘所がひくひく勝手に蠕動してんの…。 おじちゃんのアレが引き抜かれても、僕、カラダ開いたまんま、どうすることもできないの。お股開きっぱなしで、おじちゃんにさんざん弄ばれたオマンコ、まだにゅちゅにゅちゅ蠢いてるのも、丸見え…。少しだけ下腹部に力入れたら、弛みきった膣口から、ちゅぷっ、ちゅぷっておじちゃんがたあっぷり打ち込んでくれた精液が、貝が潮吹くみたいに弧を描いて、煎餅布団を汚したの。「潮吹き」っていうんだって、相田のおじちゃんが言ってた。これをやると、お客がすごく悦ぶの。それで、オマンコに一万円札を突っ込まれたこと、あるもの。 「くく…っ、15になったばっかりだってのに、てめえのカラダはもぉすっかり熟れウレだなぁ、ヒソカよぉ。この近辺のどのソープランド嬢より、テメエのアソコは具合イイぜ…。オトコを悦ばすテクニックもよぉ、前よりずっとイイ。…東京でフーゾク嬢として調教された甲斐があるってもんだ、なぁ?」 僕、力の入らないまんま、なんとか上半身を起こしたの。頭は蜘蛛の巣がかかってるみたいに、全然ぼやけちゃってる。セックスの後は大抵そうなんだけども。「…帰…んなきゃ……」あんまり遅くなると、杜爺に折檻される。外泊なんてしようものなら、どんなお仕置きを受けるか、想像もしたくない。 「シャワーくらい浴びてけよ、ヒソカ」珍しく、おじちゃんが言う。うんって僕は頷いて、すぐ隣の風呂場に半分這うように向かう。途中の小川でカラダを洗うのは、なるべくだったら避けたいもの。 僕がシャワーを浴び始めて数分もしないうちに、梶山のおじちゃんが入ってきたの。後ろからあっけなくソーニューされちゃった。口、塞がれて、犬猫の交尾みたいに四つん這いにさせられて、ひたすらピストン。おっぱい揉まれて、チンポコ握られてシコられて。責めまくられて、ひぃひぃ泣かされて、「お、じちゃ…ぁん、ぼく、…ニンシン、しちゃうよぉぉ…っ」って、僕、絶頂に達しながら喚いてた。僕の噴出した精液が、排水口に流れこんでくのを、ぼんやり見てた。カラダがもぉ、どろどろにとろけちゃいそう…なの…ぉ…。 最後におじちゃんのおしっこ、呑まされたの。それから、この淫売って頬を殴られて。さっさと出て行きやがれって、服と靴を窓の外に放り投げられた。「村のオトコだけじゃ物足りなくなって、てめえが国道沿いのラブホで、余所者にカラダ売ってんこと、知ってる奴は知ってんだぜ、メス豚」って、おじちゃん、ニヤニヤ笑いながら言うの。 【2】 ドア、閉められて、僕、裸のまんま草むらの中に残されちゃう。すぐに、壁の向こうからテレビ番組の空っぽな笑い声が聞こえてきた。梶山のおじちゃん、カーテンも締めちゃったから、あたりはほとんど真っ暗になっちゃって。なんとか服と靴を探さなきゃいけない。真っ赤なパンティだけはすぐに見つかったの。僕の淫汁でぐちょぐちょだったけど、とりあえず足を通してずり上げる。梶山のおじちゃんにもてあそばれてすっかりビンカンになちゃってる肉襞に食い込んで、動くたびにヌルヌルこすれるから、僕のチンポコがじんわりと硬く勃ち上がってきちゃう。 ほとんど地面に這い蹲るようにして、ボタンの千切れたシャツと、膝丈のカーゴパンツと、薄汚れたスニーカーをなんとか探し出す。杜爺は僕がだらしない格好をするのをとっても嫌がるの。でも、カーゴパンツの前立てを締めようとすると、陰毛がチャックに絡んで痛いから、僕、このごろわざと全開にして、勃起しかけたチンポコをちょっとだけ見せちゃったりしてる。それを見つかると、ひどく殴られるけど、通りすがりの人がぎょっとして僕の股間に視線を注ぐのがわかると、ぐぅんってペニスが大きくなるのがたまんないの。一度、すっかりボッキしちゃってるイチモツが、丸ごと飛び出してたことがあって、たまたま知らずに近づいてきた6歳くらいの小さな女の子が、透明なおツユが先っぽからトロトロ垂れ落ちてるのを見て、目を丸くしてたことがあったし。あんまりじーっと見てるから、思わず「ねぇ、キミのオマンコ…ナメナメさせてよぉ…」ってちっちゃな声で囁いちゃった。…くくっ、僕、相田のおじちゃんのお客さんに言われて、5歳くらいの女の子、犯したことあるから、あれくらいの年の女のコのアソコが、すっごく狭くてやわらかくてすこぶるキモチイイこと、知ってんの…。 前さ、山に迷い込んできて、殺した姪の死体を埋めようとしたオトコがいたでしょ? 姪をレイプして殺しちゃったやつ…。オトコのアレが「イイっ、イイっ」って喚いて、それが僕のなかに入り込んできて、それがずっと僕の中に燻りながら残ってたみたいで。 その女の子の洋服に、わざと先走りのお汁をなすりつけちゃったんだけど、その時は。後、どうしてもガマンできなくなって、桂花ちゃんのとこに行って14歳の非処女の性器にさんざんブチ込んじゃった。三発、桂花ちゃんのおまんこン中に射精してさ。…桂花ちゃんの処女膜破ったの、僕なんだけどね。桂花ちゃん、おとなしいから僕とセックスしまくってるってこと、誰にも言わないの。あーんなに感じて、膣をひくひくわななかせて、もっとぉ、もっとォってせがむクセに。クリトリス、すぐ大きく膨らませてコリコリって硬くなるクセに。おフェラさせようとしたら、イヤって泣いていやがるの。って、無理矢理口にイレちゃったんだけど。これからマンコだけじゃなくって、上の口でも…くく…っ。 小屋に戻ったの、たぶん12時過ぎてた、と思う。もう、電気は消えてて、奥の座敷で杜爺が鼾かいて寝てた。僕が襖を開けたら、一瞬鼾が止まったけど、すぐにいつもの大鼾が聞こえてきたの。僕、そっと杜爺の布団に近づいて、タオルケットと爺ちゃんが寝間着代わりにしてる浴衣の裾をめくる。すえたような小便の臭いがぷんって鼻をついたけど、萎えてるペニスをお口に含んでおしゃぶりしはじめちゃう。 「…この腐れマンコが」 いきなり髪を掴まれて、杜爺の股間から頭を引き剥がされる。爺ちゃんの目がどろんと鈍く光って、じっと僕を睨みつけてる。「精液の臭いがぷんぷんしやがる」押し殺した声でそう言う杜爺のお魔羅、もうおっきく硬く勃ち上がっちゃってて、赤黒いカリの部分なんてぱんぱんなの。それ、見てるだけで僕の恥ずかしいトコロがきゅうぅぅンって、もうソレを呑み込んでるみたいに収縮して、おツユが涎みたいにじゅぶじゅぷになっちゃってるワレメからヌルヌル湧き出して内腿を汚すの。「夜遊びか? あぁ? ガキのクセに何を夜遅くまでフラフラしてやがんだ、密? それとも都会のたちんぼ売女はこれが普通だってのか?」僕がバギーパンツの前を全開にさせて、そこからはみ出してるチンポコがすっかり勃起しちゃってるのを、爺ちゃんは胡散臭そうにねめつける。「発情期のメスブタ以下だな。カスみてぇにおまえにへばりついてたクソったれな自尊心ってやつも、あっちに捨ててきちまったみたいだなぁ、密」僕、自分のをシコりながら、もう片方の手をバギーパンツの奥に突っ込んで、おツユだらけのまんこをクニュクニュおいじりしはじめちゃった。「おしゃぶり、させてぇ……」淫汁まみれのお指を杜爺の棹に這わせて、またその巨根をゆうっくり口に納めながら尻をくねらせる。内側の粘膜をすぼめて、筋張ってる幹を締め付けながら、小刻みに出し入れする。喉の奥をきゅぅってつぼめて、舌の先と歯茎でくまなく立派な男柱の薄い表皮をねっとり舐め回してあげる。相田のおじちゃんのとこにいたときに仕込まれたフェラチオのテクが、もぅ、僕にはしみついちゃってる。僕が上目遣いに杜爺を見遣ると、怒っているようなほくそ笑んでいるような、なんとも不思議な表情で僕を見つめてたの。 「そんなにおいしいのか、密」 ニヤニヤ笑いながら、杜爺は僕の頭を左右から掴んで軽く揺すった。僕、爺ちゃんのアレをお口に含んだまんま、もごもごと「爺ちゃんのチンポコ、とってもオイシイ…」って答えたの。そしたら、杜爺、無理矢理お口から男根を引っぱり出して、おっきな棍棒みたいなソレで僕のほっぺをぴちぴち打つの。「イレてよォ……、ぼく、の、おまんこ、下のお口にも、イレてぇ……っ……」くく、すっごい、イヤラシイ声、なの。すっごい、僕、どうしようもないインランだって、ハァハァしながら、杜爺の骨張った手にバギーパンツを脱がされるままになってた…。 パンティが右膝にくしゃくしゃになってまとわりついてるの。僕、仰向けのまんま少し腰を浮かせて、自分からお股全開。爺ちゃんの目の前に、恥ずかしいトコロ全部見せて、お指を使ってねちょねちょおいぢりしたの。「…爺ちゃ…ぁ…、も、僕、…ガ、マン、できない、よぉ……、ね、爺ちゃ…ぁあんっ、突いてぇ…っ、突きまくってェ……ん……っ、ね、ね、おまんこ、こねくりまわして、よぉぉ…っ……」もぉね、止まんないの。 ひぃあぁぁンっって、すっごいはしたないよがり声、上げちゃった。杜爺が淫孔にねじりこんできた時。もぉ、これで何本目かなんて、覚えてないの。淫獣、っていうの…? 僕、戻されてからずっと、朝から晩までオトコくわえこんでんの。セックスしまくり。はしたないって思うし、なんてイケナイ子なんだろうって思うけど、カラダがもぉ、うずうずしちゃってどうしようもなくなって、お股開いてせがんじゃうの、もぉ、誰でもイイから。 「…んっ、ン…っっ、んっ、んっ……」 僕、たまんなくなっちゃって、すごぉく奥深くまで杜爺のお魔羅をくわえこんだまま、きゅうって淫肉をつぼめちゃったの。「イキそ…ぉ…っ、僕、イク…っ、イっちゃうよぉぉ……っ」 …松葉崩しっていうの? そんな体位でもぉ、奥の奥、子宮頸口までグングン責められて。僕、ずっと「死ぬぅ…っ、死ぬゥゥ……ッ、悦イィィィ……っ」ってすっごい大きなよがり声、上げてたような気がする。爺ちゃんのお魔羅、きゅうきゅう締め付けて、淫襞でニュルニュル吸い付いて、ちゅぷッ、ぢゅぷっ、ぢゅくっ、きゅちゅぅぅ…っって、淫孔の結合部分から、淫らな交合音を失禁してるみたいに洩らして。も、チンチンの先っぽから僕、ザーメンとろとろ垂れ流しなの。上の方で、杜爺がなんか喚いてる。途端に、ずるずるってチンポコ引き抜かれて、その感覚だけでも僕、イッちゃいそうだった。そのまんま、肛門に挿入されて。頭真っ白になっちゃったの。うひぃっ、うひィィ…ッ、悦イッ、悦ィッ、ひっぃあんっ、ああ…んっっ、ひぁあああああ…んっ、も、だ、だめぇぇぇ……っ…て、僕、エビ反りになってビクビク痙攣しまくり。 アナル責めに弱いの、僕。それだけで、淫獣の性奴隷に成り下がっちゃう。 これが健康な眠りと言えるのかどうかわからないが、激しい運動と極度の興奮の後の深い眠りを密はひたすら貪っているように見える。俺の胴に華奢な腕を絡ませ、汗ばんだ裸体を密着させながら甘えるように眠る様子は、その寝顔だけを見ていると、幼く稚い無邪気な子供のようだ。その寝顔だけは以前と変わりないように思えるが。 コレの父親に連れ出され、二月ぶりに戻ってきた密は、明らかにそれ以前の、トリの末裔の小さな子供とは違っていた。14の年になるまで、この狭い山間の集落以外の世界を知らずに育ってきた、「世間知らず」の少年にかろうじてへばりついていた羞恥心や自尊心、自分自身を貶める世界へのあがき、そして何ものかへの畏れといった繊細なものが、二ヶ月の都会暮らしの中で、見事にそぎ落とされ、その代わりに小ずるい計算高さや肉慾まみれの媚態、タガの外れた性欲、さらに男を悦ばせるように調教された性技、セックス以外の物事に対する無気力さといった堕落に取って替わられた。村中の男に抱かれながら、それでも保持し続けていたコレ特有の「恥じらい」は、今や男の嗜虐心をそそるための小道具に成り下がっていたし、前はあれほどまでに楽しみにしていた、週に一度の町立図書館通いは、今では余所者の男にカラダを売るために町へ出る口実に過ぎなくなっている。文学全集はポルノ雑誌に品物を変え、白いブリーフは娼婦しか身に着けないようなどぎつい色のパンティに変わり、服装も着方がだらしない。どこかから手に入れてきた小さなローターをいつも膣に突っ込んで、ぼんやりしているかと思えばソレのスイッチを入れて、法悦の世界を漂っているといった案配だ。 たった二ヶ月でここまで変えられるほど、都会での生活が荒んだものだったのか、それともそれは単なるきっかけにすぎず、ただ本性がむき出しにされただけなのか俺にはわからないが、コレの母親の乱れっぷりを知っている村の男たちは、小難しい顔をしてメソメソしていることの多かった以前の密より、ただの性奴隷としてところかまわず性交に応じる今の密の方を好んでいるらしい。 「…ン…は…ぁ…っ、ハァッ…ぅ、はぁ…ぁ…んっ」 唐突に、傍らの密が悩ましげな吐息を洩らし、腰を密着させてきたかと思うと、そのまま逐情した。顔を見るとまだ眠っているようだ。女性器を探ると、少し前までは処女のように硬く閉ざされていた肉弁が妖しくほどけて生き物のように指にヌルヌルと吸い付いてくる。なめらかな頬がかすかに上気し、眉根が軽く寄せられ、ぽってりした薄紅色のくちびるから、真珠のような白い前歯がわずかに覗いている。長い睫毛の先がぴくぴくと蠢く。 密の眠りは深く、そして長い。昏睡状態といってもよいくらい、コレの意識はなかなか浮上してこない。ほとんど人形のような密の淫部を、自らを慰めるためだけに何度も使ったことがある。それでも、カラダは確実に愉悦の反応を返し、ビクビクと幼い肉体を痙攣させながら、達しさえするのだ。 朝方、ぐんにゃりした密のまんこに挿入して、さんざん突き上げた挙げ句、たっぷりとザーメンを注ぎ込んでやった。おそらく、コレのカラダを一番味わってるのは、俺なんだと思う。なにせ、コレが目覚めてすぐにやることといえば、俺の上に股を開いて乗っかることなんだから。 【4】 僕、三日に一度は必ず寝込んじゃう。どこが悪いのかって、たぶんあっちこっちが良くなくて、それは小さい頃からずっと続いてきたことなんだけど、胸がぎゅうって鷲掴みされたみたいに苦しくなったりするのは、前はあんまりなかったことのような気がする。 今朝は全然頭が上がらなくて、手足を動かすのも億劫だった。それでも無理矢理なんとか起き出して土間に下りたんだけど、そこでざわざわって全身が総毛立って、立っていられなくなっちゃったの。世界が急に傾きはじめて、音が全然なくなって、皮膚感覚がすごく遠いの。ちぢこまっちゃってるって、僕思った。僕のなかで、僕がとっても小ちゃくなって、いろんなものがどんどん遠くなっていっちゃうんだって。どす黒くてネバネバしてるとっても冷たくて重いモノに、米粒みたいに小さくなっちゃった僕が練り込まれて、僕はもう何も感じられないの。自分が自分だってことも、そもそも自分があったってことすらも、もう、何もかもが意味を失っちゃうの。 「もうすぐオレ達が見えなくなるのさ」蔑みの声が聞こえる。涼しげな、まだ年若い男の声。「穢れだ。ソレは侵食されて、もう穢れそのものだ。汚濁にまみれている。側に置いておく価値すらない」呪詛に近い言葉の羅列に、軽やかな笑い声が絡む。「さあて、どうしたものかな。コレはいつもオレ達の手をわずらわせてばかりだ。コレの無自覚ぶりにはほとほと困らせられる」「放っておくのがいい」「野垂れ死にさせろとでもいうのか? コレの父親の思惑通りに」「コレに関しては、あの放逐者の判断が正しいとオレは思う」「お前はコレに厳しすぎるよ。ほら、今だってお前のおかげでこんなに小さく怯えて丸まってしまっている。コレは嫌悪と憎悪と恐怖に敏感だから」若い男たちの忍び笑い。「トリはクウからな」 男たちが自分の身近にいるらしいことは、その息づかいとじんわりと伝わってくるぬくもりから理解できた。でも、おかしい。世界に音は無い筈なのに、どうしてこれらの言葉は僕の脳髄を刺してくるんだろう? このまんま、僕は溶け崩れていって欲しいのに。無感覚で無自覚な、生きているのか死んでいるのかそれすらもどうでもよくなる、原形質の塊に。 「いや、それはだめだ、杜。そのためにはコレに禊ぎが必要だ」乾いて温かい、大きな手が、僕の頭を下から支えてくれている。「侵蝕の度合いはほとんど致命的といってもいい。トリが壊れると恐ろしいぞ。たいていはその前に命を落とすがな」 世界が揺れていた。僕が目を開けると、膜が弾かれたように、唐突に音と光が蘇ってきた。「姫君のお目覚めだ」子供をからかうような声。「オレが誰だか、わかるな?」僕は返事をするかわりに頷いた。杜爺の「きちんとご返事差し上げるんだ」と叱る声がぼんやりと耳に入る。ふと、視界が遠のいて、あたりがまた薄暗くなる。何かに引きずり込まれそうな墜落の感覚に、僕はたまらなくなって悲鳴を上げた。「トブ」時の感覚の強烈なやつ。それも自分で制御できていない、恐怖の感覚。自分の輪郭がこのまま永久に失われていってしまう懼れに、僕は絡め取られる。 「コレの処女性は父親によって完膚なきまで踏みにじられたが、力の発現までは封じられなかったようだな。ああ、我らが姫君は白目を剥いて失禁しておいでだ」 さっきまで名前も知らないオジサンのおっきなチンポコが潜り込んで、ぐちゅぐちょこねくりまわされてた淫膣に、僕、ちっちゃなローターをくにゅってソーニューしたの。愛蜜まみれの女性器が貪婪に花弁の口を開いて、鏡に映ってる。ちぢれた陰毛が淫汁と精液で固まってまだらになっちゃってる。いぢめまくられた肛門なんて、内部がむくれて粘膜露出しちゃってるし。「…ぅう…ン…っ…、オトコ、欲しい、よぉ……」僕、思わずそう呟いてた。すっごくはしたないコなの。僕。もぉ、ちょっともガマン、できないんだもの。 帰りのバスの時間まではまだちょっとある。使いもしないコンドームの箱がベッドサイドに置かれているのを見つけて、僕は何の気もなく封を開ける。「感度良好」な超薄タイプ、イボイボ付きってやつ。いろんな臭いのしみついたくしゃくしゃのシーツに寝そべりながら、同じく感度良好な僕の勃起しちゃってるイチモツに、コンドームを被せてあげる。僕のチンポコ、この年の男のコにしてはデカいんだって。顔は女の子みたいなのに、オトコの部分はすっごくいやらしいオスの形してるって言われる。おっ勃っちゃうとね、20センチあるの。幹も一握り分はあるし、勃起してる時のカリの部分なんて、パンパンで、濃いピンク色してテラテラ鈍くヌメ光ってる。まるで別の醜悪な粘着生物が股間に取り付いてるみたい。 カバンの底から寺島のおじちゃんから貰った、プリペイド式の携帯電話を引っぱり出して、もう記憶しちゃってる電話番号を押す。2コールで男の声が出る。「ぐぢょぐぢょにヌレちゃってる…の…ぉ……。…オナニィ…、してるの、いま……。…ね…」通話口の部分を淫唇に密着させてコスる。電話の向こうから、抑えた息づかいが聞こえてくる。「…いま、ドコにいるの?」男が問う。「…自分で慰めるくらいなら、ヒソカちゃん、僕と、カーセックス…、しようよ?」代理店の営業をしてるこのオトコは、いつも車で移動してる。だからセックスするのも、たいていが社用車のバンの中。「国道沿いの例んところ…スグ来れる? 志免田さん…」 さっきの客がラブホ代を払ってくれたから、僕はさっさと人気のないフロントの前を通り過ぎる。二時間もあの初顔のおじちゃんとハメまくってたの。図書館で待ち合わせて、すぐにラブホ直行。図書館になんて十分もいなかったし。 オマンコ丸見えの穴あきパンティに、女性器におさまったイチゴ型の小さなバイブ、コンドームをすっぽり被った勃起したペニスを見て、志免田さんは鼻の穴を大きく膨らませて、にやにやと笑みをこぼしながら「この、小さな娼婦め」って僕の耳に囁いた。 国道脇はラブホテルが散在していて、いまや僕はそこの常連なんだけど、「ラブリー」っていう白い宮殿みたいなラブホの横にある小道に入ると、車一台くらいなら楽に隠せちゃう、鬱蒼とした茂みがあんの。そこはちょっとしたブラックボックスになっていて、結構交通量のある国道からはまず見えないし、小道にそれるときも、大筋のカーブに紛れて自然に入っていける。その先には古い農家の廃屋があるの。でも、畑も荒れてるし山も人手が入ってないようだから、まず人が入ってくるってことはないっぽい。 志免田さんは当たり前のようにそこに車を停めて、助手席に座る僕を強引に外に引っ張り出したの。「いっつも車の中だからね」ちょっと言い訳がましく志免田さんは言って、もう、スケスケパンティ以外はスッポンポンになっちゃってる僕の身体を、車のボンネットに押しつけてきた。車の中でフェラチオしてあげて、一本抜いてるはずなのに、志免田さんってばもぉスゴイの。ビンビン。「ヒソカちゃんは、外でヤったこと、あるんだろ…?」パンティ、無理矢理脱がしながら、涎まみれの声を耳の奥に吹き込んでくる…。「外で、オトコの人といろんなイケナイこと、しちゃうのが、好きでたまんないんだろ…?」僕が答える間もなく、志免田さんは僕の口をねっとりと塞いで、なめくじみたいな舌で口腔の粘膜を探りはじめる。僕、やんわりと志免田さんのワイシャツを押し返す。「…だぁめ……ぇ…っ。こんな、トコ、恥ずかしいよォ……」パンティからコンドーム入りのペニスをはみ出させといて、こんなコト言うのもなんだけど。 禿げ上がった額を脂じみた汗でテラテラ光らせて、志免田さんはボンネットの上で身をくねらせる僕をとっても満足そうに見下ろす。最初の頃は十五歳になるやならずの未成年を相手に性行為をすることにちょっとは気後れがあったみたいだけど、僕がホントに淫乱な子供だってわかってからは、いろんな性具とか、過激なポルノ雑誌とかくれるようになったの。 「ちょっと車の前に立って」 志免田さんの手にはいつのまにかデジタルカメラが握られてる。「パンティをすこぉしずらして、そぅ、ヒソカちゃんの、うすーいオケケが半分見えるように」 「ボンネットに座って。こっちを見ないでどこか違うところを見ていて。そぅ、イイ子だ…。足を心持ち開いて、ちょっと前傾姿勢になってごらん…。おまんこがボンネットにぺちゃって吸い付いちゃうくらいに」 「はい、ボンネットに仰向けになって。すこぉし上半身を起こして、こっちにヒソカちゃんの可愛いお顔が見えるようにね…。恥ずかしいくらいに、お股開いちゃって。そ、全開。ヒソカちゃんの恥ずかしくってイヤラシイとこがぜぇんぶ丸見えになっちゃうくらいね。…パンティはそのまんま。…ぁあ、穴あきパンティから、いろんなモノがはみ出しちゃってるよ…。キレイな色してる、ヒソカちゃんのおまんこ」 「バイブのスイッチ、入れてごらん。ヒソカちゃんのキレイなおまんこが感じてビクビクしちゃってるところ、大写ししてあげる」 志免田さんが僕のお股の間に入ってくるの。「…たまンない、よぉぉ……」志免田さんの汗ばんだ手が僕の太腿を押さえつける。僕、自分のシコりながら、ほんと、十センチも離れてない距離から、レースのパンティからはみ出してる女性器の拡大写真を何枚も何枚も撮らせてあげた。「…あぁん…、おツユ、こぼれちゃうよォ……っ」もぉ、ぐちょぐちょ。僕、啜り泣きながら、志免田さんの見てる前でオナニィに耽っちゃったの。「パンティを下ろして」って志免田さんが言うから、僕、尻を振りながらまんこに貼り付くパンティを膝まで下ろす。その拍子にコードが引っかかって、僕ん中でグングン震えてたローターが引っこ抜かれて、ボンネットの薄い鉄板の上で、ぶぶぶぶ…ってちっちゃな生き物みたいに唸るの。 「ヒソカちゃんの後ろのウンチの孔…。誰かに弄ばれちゃったんだねぇ。お口を開いて、とろとろの粘液垂らしながら、ピクピクすぼまったり、開いたり、とぉってもイヤラシイな…」 志免田さんはまたちょっと僕から離れて、いまや肛門まで晒け出しちゃってる僕の痴態を何枚か画像に納めた。それから嬉しそうに、撮った画像を僕に見せる。半透明の粘液にほとんど水没しちゃってる大淫唇に小淫唇、硬くなってる陰嚢、筋張ったチンポコの付け根、ぐにぐに蠢く肉色の坩堝のような膣襞、白く内部から弾けた肛門、悦楽に打ち震え、だらしなく緩んだ娼婦そのものの表情を浮かべて、陰部を惜しげもなく晒している色白の少女。その中心部には、コンドームに包まれたペニスが昂然とそそり立ってる。こういう画像ばかりを集めてる海外のサイトがあって、それにこれらの画像を掲載するんだって、志免田さんは得意そうに言う。「ヒソカちゃんは、白人さん、黒人さんにも人気なんだよ…」 東京の相田のおじちゃんのトコロに居た時、音が振動にしか聞こえないような大音響の鳴り響く薄暗い部屋で、妙に体格のいい白人と黒人のオトコの人たちに輪姦されたことがあんの。乱交パーティってやつ。獣みたいに次から次へと番わされて、一度に何人も相手させられて、結局僕、アソコに炎症起こして、二、三日寝込んじゃったくらいハードで。だから、黒人やら白人のアレが、すんごく長くて太くて硬いこと、よぉく知ってる。相田のおじちゃんは、僕がその後あんまり使いモノにならないから、それから米兵相手の乱交パーティには加わらせなくなったけど、そん時に知り合った外人さんと、僕しょっちゅうホテル行ってパコパコヤリまくってた。僕を犯した黒人の中で、一番アレが長くて太くて、勢力絶倫な兵隊さん。濃い体臭とか、わけのわかんない言葉とか、動物みたいなコックとか、もぉね、カラダが、忘れられないの。今も時々、あのチンポコに嬲ぶりモノにされる夢見て、お洩らししちゃう…。 「ほら、ソーニュー、してほしいだろ?」 志免田さんが涎の溜まった声で言う。筋肉よりは脂肪のほうが多い身体が、カラダを二つに折って、淫部を剥き出しにさせた僕の上にのしかかってくる。僕、もぉたまんなくなって、志免田さんのお魔羅を手探りで握りしめて、先っぽをオマンコになすりつけた。「…ぁあ…ンッ、…ヒソカ…、も、ガマンできない、よぉぉ……っ…志免田さんの、チンポコ、欲しい、のぉ……っ…」思いっきり甘えた媚びまみれの喘ぎ声を上げて、志免田さんにしがみつく。「志免田さんとヤるの、たまんなぁい、のぉ…。いっつも、僕、想像しただけで、洩らしちゃう…ぅ……、は…ひィ……ンっっ」 25センチはある、志免田さんのチンポコがぐちゅぐちゅんって、僕の内部に入り込んでくる。僕、息を喘がせながら、膣をすぼめたり弛めたり、ぐにゅぐにゅ蠢かせたりしながら、志免田さんのオチンチンを味わうの。僕とセックスするオトコは、みんながみんな、処女みたいに狭くてきついって言って悦ぶ。なのにとろけそうに熱くて柔らかいって。「…はァッ、ハァっ、……ぁ…、し、志免田、さ…ぁ…ぁンっ…。くる、しぃよぉぉ……っ…」僕のオチンチン、ぶるるんって震えて、先っぽからちゅぷちゅぷ白い粘液を垂れ流しはじめちゃう。「…ぁ、ああ…ん…っ、も、洩れ、ちゃうぅぅっ、僕、洩れちゃぅよ……ぉ…」尻くねらせながら、志免田さんのお魔羅、もっと味わおうと淫膣を絞り込む。うぅ…って、志免田さん、感じちゃってる声あげて、三分の二だけくわえさせたまんま、出し入れさせ始めるの。内襞を規則正しくこすられて、僕、はぁぁンってよがりながら、もっと志免田さんに密着しようと腰に足を絡ませちゃう。車がギシギシって軋みながら上下しはじめんの。アァ、僕、すっごくイヤラシイこと、しちゃってるぅ…って、お外で、僕、志免田さんのイイようにされちゃってる…って、性感がどんどん膨れ上がって。唾でべとべとのディープキスして、乳首しゃぶられて、僕、自分がとっても爛れた大きなあえぎ上げてんのがわかるの。志免田さんに、突いて、突きまくってぇぇ、なんてはしたなくおねだりしちゃってんの。 「ヒソカちゃんは、ほんと可愛いねぇ…。カワイイっていうか、こんなキレイな子がいるんだって、みんながみんな、そう思うんじゃない? 女のコなのに、男のコで。…女の子ともヤりまくってんでしょ? 14歳なのに、おチンチン、大人のオトコみたいな形してるから」 バス停まで送ってもらう車中、志免田さんは猫撫で声を出しながら、ぐったりとガラスにもたれかかってる僕をちらちらと横目でねめつける。セックスのあとってかなり気怠い。下半身に力入んないし。でも、性欲の熾火がまだ底のほうでくすぶってて、いつそれが勢いを取り戻すかわかんない危うさがあるの。「髪の毛、伸ばせばいいのに。そしたらほんと、美少女だよ。それもすこぶるつきの美少女」 志免田さんは今日、5万くれたから、僕はちょっとだけ心が広くなってる。だから、車を運転してる志免田さんの剥き出しのオチンチンを、僕は握りしめてあげてんの。バス停からちょっと離れたところで車を停めて、仕上げにおフェラしてあげる。オチンチン欲しがって、おまんこがグニュグニュ悶え始めてる。でも、このバスで帰らないと杜爺に折檻されるから、この辺で切り上げなきゃいけない。 ポケットの中には十万近く入ってる。4時間ではまあまあの稼ぎかも。お金を貯めてどうするんだって話もあるんだけど、まぁ、タダでヤらせるよりは、くれるってんならお金貰っといた方がいいと思うし。そのほうが、お客も安心するでしょ。 時間通りにやって来たバスには、島岡さんのところのおばちゃんと、桶川んとこのお嫁さんと赤ん坊、ランドセル背負った二人の子供、だらけた恰好の高校生が3人乗ってた。僕が町中でもない、国道沿いのバス停から乗ってきたことで、高校生3人連れはにやにや笑いながら僕の身体をなめ回すようにねめつけて、互いにコソコソ言い合っては、げらげらと笑い声を上げてる。島岡のおばあちゃんは、汚いモノでも見るように、片眉を上げてこっちを睨みつけたきり、目を閉じてしまった。桶川の母親は気付かないふり。小学生は自分たちの遊びに熱中している。 「おい、なんかクサくねぇ?」 高校生の一人、唯行くんがあっけらかんとした声を上げる。残りの二人がくすくす笑う。「ねぇ、ヒソカちゃん、そう思いません?」僕は座席の中で身を硬くする。唯行くんは僕と週に一回はセックスしてる。高校生の有り余る性欲を、淫孔にたあっぷりとまき散らしてくれる。大人の前ではともかく、同じ高校生の間で、唯行くんは僕との肉体関係を当たり前のように言いふらしているらしい。「なんのニオイだろう、ね? ヒソカちゃん」そう遠くない将来、僕の肉体を貪る男たちの列に加わるにちがいない他の二人も、オスの欲望に目をぎらつかせ、その一方で少し気後れしながらも、僕のカラダに視線を吸い付けている。 「ヒソカちゃんは頭がパァなのに、図書館通いだけは欠かさないんだよな。不思議なコトに」 いつの間にか、唯行くんが後ろの座席に来ていた。「大好きなご本読むかわりに、何本くわえ込んだのかなぁ?」こそっと耳元に息がかかる。「夕飯喰ったら、いつもんとこへ来やがれ。いいな?」それだけ囁くと、何事もなかったかのように席から離れる。 あぁ、もぉ、欲しがっちゃってる。カラダが。 「善知鳥」というバス停で降りて、僕と杜爺がふたりで住んでいる家まで、歩いて二十分くらいかかる。バス停からすぐに脇道にそれて、その途中に下水処理場がある。そこまでは舗装された道路なの。そこから先は、車一台がよろよろしながらようやく通れるくらいの山道がくねりながら深い森の中まで続いてる。近道できる獣道もあるんだけど、下半身にべっとりとセックスの余韻が残ってる時に、急な坂道はちょっとつらい。梶山のおじちゃんはたぶん留守にしてるんだろう、人気のない処理場の事務棟脇を通り過ぎて、消えかかってる轍の上を、のろのろと歩くことにする。 唯行くんのまだ大人になりきれていない勢いのあるおチンチンのコトを考えてるうちに、バギーパンツの前が苦しくなってきちゃった。ジッパーを下げると、ぬるんってチンポコが弾み出てきた。もぉ、先っぽからおツユ垂らしてんの。 女のぬるぬるしてるアソコにこのままブチ込んで、おっぱい揉みしだきながらぢゅぽぢゅぽにゅるにゅるすんのもいいかもって思った。桂花ちゃんとかピアノの先生のおまんこも具合がイイけど、桶川のお嫁さんのおまんこにも、イレさせてくんないかな…。感度良さそうなかんじだった。でも、子供産んでるからちょっとユルいかもしんない。出産直後の膣ってどんな具合か試してみたいし。夜な夜な旦那がレロレロしゃぶって可愛がって、奥の奥にブシュブシュ射精しちゃってるまんこに、僕のチンポコがぐんぐん潜り込んで突きまくり。んで、桶川の若奥さんが、イイッ、イイッって子宮をわななかせて、僕に汗ばんだカラダを密着させて。くく…、もぉ、僕、こんなコトばっかり考えてンの…。すっごくヤラシイの、いっつもセックスのことばっかり。前はそんなこと、なかったような気もするけど、…なんだかヨクわかんない。 チンポコしごきながら、山道を上ってようやく家に到着。いつもは不用心なくらい全開にしてある縁側回りの木製サッシがきちんと閉じられていたから、杜爺は留守にしてるんだってことがわかった。玄関脇の水道で、粘液まみれの手を洗って、鍵なんて一度も掛けたことのない引き戸を開けて、薄暗い内部に入る。 僕はちょっと息を吐き出し、埃っぽくくすんだ古い木造家をぐるりと見渡す。間取りはいわゆる昔っからの田の字型で、玄関兼台所が土間、残り三つが6畳程度の畳敷きの部屋になってる。奥の間には床の間があって、僕はそこにはあんまり足を踏み入れない。というか、杜爺があんまりいい顔をしない。田の字の真ん中には「大黒様」って杜爺が呼ぶ太い柱があって、それはなんだか使い込んだペニスみたいに黒々として艶光りしてんの。僕と杜爺は東南側に面した和室で寝起きして、西側の部屋でご飯食べたりなんだりしてる。僕はあんまり体調が良くない時はたいてい、南側の縁側でぼんやりひなたぼっこする。 「…ただいま帰りました」 誰も聞くものはいないのに、僕は躾通りに家の中に向かってぼそりと呟く。 「お行儀がいいんだな。…まんこの方はアバズレだが」 奥の間の襖の陰から、日に焼けた手が覗く。僕はびっくりし過ぎて、膝の力が一気に抜けてしまう。トリの一族は程度の差こそあれ、ヒトの「気配」にとっても敏感なのだ。だから知らなくてもいいことを知ってしまうし、見なくてもいいものが見えてしまったりする。あらかじめ「なんとなく」わかっているから、こうして正真正銘の不意打ちを喰らうと、一気にパニクってしまう。 虚脱したまんま、僕はどうすることもできず、流し台に腕を残したままぺたんと土間に尻を落とす。薄闇になかなか馴れない視界の中で、大きな黒い塊がゆっくりとこちらに近づいてくる。それよりも、なによりも、ひんやりとした指のようなものが、僕の意識を鷲掴みにして、恐ろしい力で締め上げてくる。何の遠慮もなく、我がモノのように僕の「内」を探り、掻き混ぜ、肉体への陵辱さながら僕の「心」を弄び、支配し、レイプする。何よりも嫌悪するのは、僕がその屈辱的な被支配を、今にも股を開かんばかりに悦んで受け入れようとしていることだ。 「お前の小うるさい守り役は、高天原に呼ばれて慌てて出て行ったぞ」 掠れ、潰れた声。耳にカサカサと障る聞き取りにくい声。汗をかいているのに何日も風呂に入っていない労務者特有のすえた汗とこびりついた小便の臭い。歯クソがコケのようにびっしりこびりついた黄色い大きな歯。白いものの混じる無精髭。長年つもり積もったヤニと安酒が混ざりあった、灼けるような口臭。 荒れた分厚い手が、僕の頬を撫で、あごを摘む。「もうまるっきり安っぽい立ちんぼ売女の顔だな。お股の間がぬるぬるしてムズ痒くってしかたないって顔だ。くく…荒淫の穢れが骨の髄まで達したって感じだ。お前が無垢だったぶん、一度犯されるとあっというまに腐ってぐずぐずになる。…オレに会いたかったか?」 僕はぼんやりと頷いた。まるで鱗のようにささくれだった手が、ゆっくりと僕のうなじを這い、開襟シャツの襟元から潜り込み、汗ばむ脇の下を撫でる間、僕はじっとお父ちゃんの粘つく唇に見とれていた。 「ますます遠子に似てきたな、密」 父ちゃんがお指を僕のオマンコに差し込んできた。にゅちゅッ…て、とってもはしたないヌレヌレの音がしたの。残りの指で、淫唇を割り裂いて、手のひら全体で僕の肉襞を丸ごとこねくりまわす。「…はァ…ぅ……ンっ、…だめぇェ…、お父ちゃ……」ぐちょっ、ぐちょぉっ、ぎゅちゅぅっ、きゅちゅっ…て、イヤラシイの。僕、自分からお尻くねらせて、お父ちゃんの腕にしがみつく。「すっかり蕩けてんなぁ、はしたないガキだ。こんなにお汁、洩らしやがって…あぁ?」お指が一本から三本に増やされる。「アレがお前くらいの年には、テメエ産んでるわガキ堕ろしまくってるわで、まんこもユルユルガバガバになっちまってたからなぁ。そのヘン、お前のココはまだまだ奥手のイイ子チャンだ…」ゆっくりと浅く出し入れしながら、徐々にお父ちゃんは指の本数を増やしてくるの。「あぁ…、キツイぜ…、欲しくて欲しくておしゃぶりしてるって感じだ」 「…っ……さ、裂けちゃ…ぅぅ……っ」 僕、ほとんど息ができなくなって、ガクガクと全身を奮わせる。指の付け根の関節まで、お父ちゃんの手がアソコに潜り込んじゃってるのぉ…。お父ちゃんの腕、とっても太いの。それが、メリメリって、ゆっくりとゆっくりと肘のところまで…。「…あーーーーーッッ、アァーーーーーーーッ…、………っっ」すごい、すごく深いの…ぉっ。僕、泣きわめいて、それでもすごく感じちゃって、続けざまに二発も射精しちゃった。フィストファックなんて三ヶ月振りだったから、それも膣でヤられたことなんてあんまりなかったから、「裂けちゃうッ、壊れちゃうぅ…っ」って喚きっぱなし。 それから、僕、お父ちゃんと獣みたいにまぐわったの。奥の座敷でふたり素っ裸になって、絡まり合って。会話もなにもなく、ただひたすらファックしまくった。 僕、半分意識を失って、壊れた人形みたいにカラダ開いたまんま畳の上に放置されてた。大黒様に背中を持たせかけて、裸のまんまお父ちゃんがタバコをくわえて、足の爪を切ってる。目だけを動かして、僕はお父ちゃんの手元を見つめる。その向こう側に、さっきまで僕を狂わせていたお魔羅が、半分頭を擡げて、あからさまなオスの形状を示してるのがのぞいて見えた。 「お前はまだ飛べるんだな」 問いかけというよりは、確認だった。日に焼けた皮膚の奥で、ふたつの目が物騒に鈍く光ってる。反射的にお父ちゃんから遠ざかろうとして、僕は下腹部にとぐろを巻く鈍痛に呻き声を上げた。 「…穢れたって、言う…。致命的だって…」 音にすらならない、掠れた息が喉の奥から洩れる。どろどろとした溶岩のような熱い塊が、徐々に僕を押し潰そうとしてるみたいだった。 「誰がそう言った、おまえに」お父ちゃんが訊く。「高天原のアレか?」アレというのがどっちを指すのかわかんなかったから、僕は曖昧に頷く。「遠子は物心つく前から、母親よりも遠くトブことができた。マレなモノは不安定で壊れやすい。アレは境界を見失って、ただもう崩れていくだけだった。12歳でお前を産んだ頃には、もうただの肉人形、白痴以下の忌まわしいモノに成り下がってたさ。…まぁ、ソレがトリの血の真なる姿なんだけどなぁ…」 ヒトじゃなくなった時に、トリは最大限の能力を発揮できるんだってことは、むかーし婆ちゃんが生きてた頃、そんなことを言ってたような記憶がかすかに残ってる。でも、ヒトじゃなくなったトリの寿命は短いって。すぐに腐り果てて、愚かで汚らしくて嫌らしい呪われたモノになって、永遠に祠の最奥に隠されてる洞窟の底でうじゃうじゃとのたくりまわるんだって。僕、その話を聞いた時に、とっても怖くて引きつけを起こしちゃった。 でもね、僕、その頃には婆ちゃんがとっても大事に手入れしてた祠の奥殿で、アレとしょっちゅうまぐわってた。最初はそこに隠れてうとうとしてた時、アレに犯されたの。とっても大きくて、太くて、長い、蛇みたいなの、アレは。半透明で、表面が黄緑色の粘液でぐちょぐちょにぬめってて、酸っぱいような何かが腐ったような湿った臭いがするの。僕のおまんことか肛門に頭からもぐりこむまでは、ほんと、蛇みたいなんだけど、僕があひあひ感じはじめて膣襞を悶えさせると、数万匹の小蟲に分裂して、僕のカラダ中の孔というアナを我が物顔に蹂躙していくの。僕、ソレに犯されまくって、もぉ、どうしようもないくらいよがりまくってンの。 お父ちゃんがソレを知ってるかどうかはわかんない。でも、高天原のあの二人はソレを知ってる。だって、命令されるまま、二人の前でソレとまぐわったんだもの。そのあと、ふたりとはじめてセックスしたんだ。3P。僕、すごく感じやすくなってて、ふたりに前から後ろから突かれまくりながら、何度も気絶しちゃったくらい。 なんとか起き上がろうと、ちょっと力を入れたら、注ぎ込まれた精液がさんざん弄ばれて弛んじゃってるお尻の孔から、下痢便みたいにぶちょぶちょって垂れ流し。内腿と畳を汚しちゃったの。杜爺に怒られちゃう…。お父ちゃんのお汁、とぉっても濃くてたっぷりなんだもん。お母ちゃんもきっと、お父ちゃんにこんなコトされて、僕をニンシンしちゃったんだ。僕は男の子だから、ニンシンなんてしないけど、どうなんだろう? おまんこがあるから、もしかするとしちゃうのかもしれない。 雨が降ってる。脳味噌のどこかにもやもやとした雨雲のようなものがあって、僕はひんやりとして重い頭をどうしても動かすことができないでいる。まだ昼過ぎだというのに、あたりは薄暗い。雨音が粘ついて、まるで鉛の塊のようにずっしりと重く、僕の頭の中の水を不穏な水紋だらけにする。きっと蜘蛛の糸に絡め取られた虫ってのは、こんな感じなんだと思う。緩慢な死。それでも確実な、避けられない死。何かにある日、唐突に頭をぱくりと食いちぎられるまで、自分の身の上に起こったことが何なのか、理解できない。 誰かが僕の上にのしかかってきた。開かされた股の間に熱い異物を押し込んで、荒い息をぶり撒いて、僕の女性器の奥の方に精液をたっぷり吐き出して、そのまま出ていった。僕の身体は僕を置き去りにしたまま、勝手に反応して、膣をわななかせて妙に白々しいオルガズムを脳味噌に送りこんできた。僕はすごくイヤラシイ喘ぎ声をあげて、尻をくねらす。そのまんま、何人かのオトコに順繰りに犯されたような気がする、けどよくわかんない。わかんないことづくめ。まるで僕そのもの。 畳を汚すと、杜爺はいつだってとっても嫌な顔をして僕をいっぱい殴るから、なんとか縁側に這い出して、地面にいろんなものを吐き出した。酸っぱくてひりひりするもので鼻の孔までいっぱいになる。誰かが僕の耳元で啜り泣いてた。どうしてそんなに泣くことがあるんだろうって、なんでそんなに悲しい声を上げるんだろうって、妙に平板な頭で僕はぼんやりと考えた。泣いたってどうしようもないことばかりなのに。泣いたからって、安っぽい小説みたいに誰かが僕をそっと抱き寄せて「もう大丈夫、何も心配することなんてないんだよ」って、言ってくれることなんて絶対にありえない。たとえもし、そんなことを言ってくれるヒトが現れたとしても、それに一体なんの意味があるっていうんだろう? 前庭の物干し竿の端には、古びた雑巾が一枚引っかけられてる。鼠色をしたそれの、ほどけかけた端から、まぁるい水滴がひっきりなしにぽとんぽとんと落ちる。その精緻で儚い球面体が、空気抵抗に晒されてぶよぶよと歪みながら、それでもあの小さな球体を維持している様子がいじましくも、憎らしくも感じる。だって、地面にぶつかってしまえばすべては終わり。ならばどうしてそんなに頑なに自分を守る必要がある? 一体何を大事そうにその中心に抱えているっていうんだろう? 「…ひ、ひぃ…っ、ぁああ……んっっ」 電気的な歓声がわんわんと僕の耳に突き刺さる。誰かがホームランを打ったらしい。一瞬だけ、父ちゃんの腰の動きが止まって、「くそっ」と毒づくのが聞こえた。「おら、メスブタ、何休んでやがんだよ。ケツ動かせ、この薄汚ねぇお尻をよぉ。ひとりだけでよがってねぇで、ご主人様にご奉仕すんだよ、ご奉仕」 テレビに映るプロ野球のデーゲームを前に、僕は父ちゃんにバックからおまんこソーニューされちゃってる。ふたりとも素っ裸。交合してる部分のいやらしい濡れた音と、騒々しいアナウンサーの甲高い声が、妙なバランスで僕の頭のなかに充満してる。テレビの中だけ天気は快晴。こっちは狭い田舎屋の湿っぽい畳の上でセックスに耽りながら観戦してるなんて、向こう側の誰も想像できないだろう。 強引に父ちゃんは僕の身体を吊り上げて、胡座の上に乗せる。膝が胸についちゃうくらいに、膝を両側から抱えられて、画面に向けて大股開かされて、下から突き上げられて。父ちゃんのねっとりした熱い舌が僕のうなじをゆっくりと這う。ビール臭い吐息が耳朶を噛む。「大好きな父ちゃんのチンチンを、ホラ、もっとちゅうちゅう吸い上げんだよ…」ぐぅうんって、収まった男根が淫孔の奥を広げる。その感覚のたまんなさに、僕は顎を上げて爛れた喘ぎを洩らしちゃう。汗と分泌物でねばつく手が、僕の淡く生えかけた陰毛をかきまぜ、ビクビクとひきつりながらトロトロとした淫汁を垂れ流し続けるちんぽこの根元を掴み、親指で浮き出た筋をなぞる。 「ココは、好きモノのオンナなのに、こっちはすっかり立派なオスだなぁ…密。女ともヤリまくってんのか、えぇ?」 「…はぅ…ンっ、と、父ちゃ…、そこぉ…っ、ダメぇ……っ…。…ひぃ…、っ、ひぐぅ…っ…ん…はぅ…っ、ぁ 父ちゃんが激しく突き上げてくるのに合わせて、僕はもっと悦楽を掻き出そうと尻をくねらせ、腕を逞しい腕に絡ませた。もう、骨が溶けちゃいそうだった。自分のものじゃないみたいに、勝手に身体が跳ねて、激しく痙攣する。父ちゃんはテレビの野球中継を観ながら、身体半分で僕を嬲ぶってるっていうのに、僕はもう息絶えだえの状態。身も心も父ちゃんの前に無防備にさらけ出しちゃってる。あからさまな力関係。「娘で息子で性奴隷」なんだって、父ちゃんが粘つく口調で前に言ってた。相田のおじちゃんのところに連れて行かれる前。ほんの数分前まで自分のお魔羅で揺すり上げてた僕のおまんこを指でいじくりながら、まるで「愛してるよ」と言わんばかりの調子で僕の耳に優しく囁きかけたんだ。まるで安っぽい小説みたいに。でも、そのときはそれで充分だった。セックスの快楽に冒された脳ってのは、もうほんとになんでもありなんだなってその時思った。 「なんとかいう蜂は卵を芋虫に産み付けるんだ。卵が孵化した時には幼虫はたっぷりの栄養に囲まれてるって案配だ。ところがその芋虫は蜂が産卵と一緒に体内に注入した麻薬物質でラリってる。自分は気持ち良くてふわーっとしてる間に、食欲旺盛な蜂の幼虫に内から貪り食われていく。芋虫は最後まで気付くことがないのさ、自分の内部に巣喰う異物に」 「…それ、幸せなことな気がする。その、芋虫にとってって事ですけど」 多火智さんの長い指が鮮やかにさりげなく動いて、僕の肘の内側に注射針を刺す。僕は瞬きもせずに、透明だった注射筒がどす黒い血液にみるみる満たされていくのを見守っている。 「人間は哀しいかな、常に卑近なところに落としどころを見つけてわかったつもりになる。ほら、いつまで睨みつけてるつもりだ?」 目の奥のどこかで、ありもしない歯車が錆びた軋みを悲鳴のように上げている。僕は少しだけ苦労して、視線を自分の腕から引き剥がし、眼球の内圧が感じられるほど強く目を瞑った。少し胃が痛むが、首の付け根から押し上げてくるような深い酩酊の不安感に比べればまだ人間的な範疇だと思う。 「少し休んだら、その辺を散歩しなさい。帽子はかぶること。長時間日向にいないこと。裸足ではなくサンダルを履くこと。そのだらしないシャツのボタンの掛け違いを直すこと。…今日は鏡を見たのか、密?」 僕は目を閉じたまま首を横に振る。途端に世界がぐらりと揺れて、もう少しで笑い声を上げそうになる。目を開けると、想像していたより近くに診察台のシーツが見えたので、慌てて腕を突く。多火智さんはさっきと同じ場所で、まったく動いていないように見える。僕のことが胡散臭くてしょうがないという目つきで、腕組みをしたままこっちを見下ろしている。 「杜に言って、髪を染め直しなさい。髪がまだらだと、ただでさえ情けない姿が更にみすぼらしく見える」 かろうじて掠れた声でハイと答えながら、僕は頬と瞼が熱くなるのを感じる。頸骨が頭の重さに耐えかねて、急にきしきしと金属めいた音をたてはじめ、もう上半身を起こしておくだけの気力も力もない。身体をこうして横たえていても、骨と肉の重みが辛い。こんな時、いつも僕の頭の中を独占するのは、原形質のスープのイメージだ。 「ああ、まったくなんてひどい顔だ」 涼しげな声が驚くほど近くで弾ける。いつもどこか笑みを含んでいるような、瑞々しいバリトン。 「棗、おまえがまたこの子につらく当たったんだろう?」ひんやりと冷たく、乾いた手のひらが僕の頬に押しつけられる。 「血を採っただけさ。いつものごとく」多火智さんの声は相変わらずぶっきらぼうだが、明らかに僕に対するものと高天原の御子に対するものでは、その底に流れている感情が違う。「コレはあまりに無自覚すぎる。暴れ馬同然だ。そんな危険なモノを、蓮の側に置いておけるものか」 柔らかな指がそっと僕のひび割れた唇を撫でる。「おまえの父親の教育手法は相変わらずスパルタ一辺倒のようだな、密。せっかくの可愛らしい顔が台無しだ」蓮兄さまは多火智さんの言葉など意に介したふうもなく、僕の頬を撫で、額にかかる伸びすぎた前髪をかき上げ、首筋に触れる。静電気を帯びた蜘蛛の糸があるとしたら、もしそれに触れればこんな感触なんだろうなと思う。僕は意識しないまま呻き声を上げ、啜り泣きを洩らす。「しーっ」耳元の擦過音が、僕の産毛を逆立てさせる。 「大丈夫だ。じっとしておいで、密。怖いことなんて何もないから。ゆっくりと息を吸って、吐き出す時には痛いものなんてすべてどこかに行ってしまってる」 |
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