ROUND.1 事の起こりは…
「なあ、宍戸。最近鳳のヤツ暇さえあれば腹筋してるらしいじゃん」
「ああ、そうみたいだな」
「ほんまやったんや」
「おう。屋上で昼飯食った後とかもやってるぞ」
「へぇ〜。アイツそないに筋トレ好きやったかいな？」
「アレじゃん？仮面ライダーみたいな腹筋目指してるんじゃねぇ？ギャハハ」
「…（長太郎のハラはすでにくっきり割れてるけどな）」
「何やろうね？宍戸、ジブンはなんでか知らんのか？」
「サーブの速度アップのためにって言ってたけどな」
「それだったら背筋鍛えるんじゃねーの？」
「アイツの場合、背筋ばっか強くなってバランス悪くなっちまってるから腹筋も強くして、
もっと速いサーブ目指してるんじゃねえのか」
「さすがによう知ってるやん、宍戸(ニヤニヤ)」
「聞いたらそう言ってたんだよ」
「せやけど、ホンマにそれでサーブ速なるん？」
「さあな。俺、次音楽だから先行くぜ、じゃあな」
「ああ」
宍戸さん、退場
「なあ、岳人。ホンマにそんな理由やと思うか？」
「それも理由の一つだと思うけど、何かあるんじゃねぇ？鳳だし」
「せやなぁ…日吉にでも探り入れさせとこか」
「だな。俺らも授業行こうぜ、侑士」
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